もしもZ戦士たちが、異世界の怪しげな組織に目をつけられたら。 作:レイチェル
~地球~
「天津飯!」
「・・・・・はあ!はあ!ん?ヤムチャか、どうかしたのか?」
「修業を中断させて悪いな天津飯、チャオズも。実は二人に伝えたいことがあって。」
「「?」」
俺の名前はヤムチャ。一年後に二人のサイヤ人がやって来るから今まで十一か月の間修業していた。しかし、修業にいきずまった俺は、武天老師様のところでウーロンと一緒に老師様のHな本を読んでたんだ。
・・・・・・・・・・・・・いいだろう?一日ぐらい。
そしたら、武天老師様がトイレから血相を変えて飛び出してきたんだ。それでいろいろと話を聞いたら、
「サイヤ人たちは明日にはこの地球へ来るらしい。」
「!な、なんだって!」
「・・・・・・・本当なの?」
「ああ。しかも、悟空達は、サイヤ人たちが地球にやって来るのに遅れてくるそうだ。帰りの時間を考えていなかったらしくてな。」
まったく、抜けているというか、なんというか。
「ちょっとまて、悟空
「悟空の兄の『ラディッツ』というやつがいただろう?そいつも俺たちと一緒に戦うために悟空と修業していたらしい。」
「はぁ!?」
天津飯の素っ頓狂な声を上げるのを初めて聞いた気がする。
「大丈夫なのか!?」
うわぁ、チャオズも心配そうな目でこっちを見てるよ。
「『そいつもサイヤ人たちに恨みを持っているからな。でぇじょうぶだ』と、悟空が言っていたが・・・・・・。」
「だ、だがもしそいつが敵にまわったとしたら・・・・・・・」
「悟空が言うには、相当弱いらしいぞ。・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・大丈夫なのか?逆に。」
「・・・・・・・・・さぁ?」
「というか、その『ラディッツ』というやつはいつの間に仲間になったんだ?」
「ぼくも知りたい。」
うん。天津飯とチャオズの疑問はもっともだ。
「どうやら二人がほぼ同時に死んで、あの世でばったり会ったときに『カトレア』とかいうやつが、『いいこと思いついたわ。二人一緒に界王様のところで修業すればいいのよ。』とか言ってそうなったらしい。」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」
「おっと、『カトレア』ってやつはだれだっていう質問なら受け付けないぞ。俺も知らん。」
というか悟空に聞いたら「異世界から来た」だの、「未来から来た」だの、「界王様から聞いたんだけど、なんか強い」だの全く要領を得なかったからな。
「いや、そうじゃなくてだな、実はオレたち会ったんだ。そのカトレアってやつに。」
「本当なのか天津飯!」
一体どんな奴だったんだ?
「ああ。そしたらこれを貰った。」
「なんだ、ただのポシェットじゃないか。」
20センチくらいの黄色い普通のポシェットだぞ。しかもこれ女性用じゃないか?
「『四次元ポシェット』というらしい。」
「よじげんぽしぇっと?」
なんだそれ?聞いたことがない。
「中は四次元空間になっていて、どんな大きなものでも入る・・・・・・・・と、説明書に書いてあった。」
「トッテモスゴイナー。」
「セリフが棒読み。」
うっ。チャオズに突っ込まれてしまった。
だって、これからの戦闘に使えないものを見せられてもな。
「中にはいろいろと面白そうなものが入ってたぞ。出すぞ。」
なんだよ、いきなり改まって。
てってててって、てってててって、てー
『ほんやく田楽~』
「なんだその間の抜けた音楽と、間の抜けた声と、コンニャクは!」
「なにかを出すだびに音楽と声が流れる仕組みになっているらしい。説明書を読むとだな、『これを食べるとどんな言語も自在に話せるようになる・・・・・・・わけではなく、コンニャクについた棒を口にくわえるとどんな言語も自在に話せるようになる。』と書かれているが。」
「本当だとしたらすごいな。
「心の中もまるわかり。」
チャオズ!しまった!つい本音が。というか何のためにコンニャクがついていたんだよ。
前半の文章はなんのために書いたんだ。
「ほかにもあるぞ。」
てってててって、てってててって、てー
『タケコプター』
なんかまた出たぞ。
「えーっと、これは『普通の人間でも時速80キロメートルで空を飛ぶことができる。ただし市販に向けた安全設計のため、飛べる高度は5メートル、出せる時速は20キロメートルまでに制限済み。』」
「使えねーな、おい。」
どうやっても戦闘に使えるとは思えない。普通に舞空術使ったほうがましだ。
「ほかにも『石ころ帽子』や『チーターローション』とかいうのも入ってたが・・・・・出すか?」
「・・・・・・・・・・・・・・いや、もういい。」
どうせまた使えないものなんだろ?というか、
「何のためにカトレアはこれを渡したんだ?」
「オレも同じことを聞いたんだそしたら、」
な、なんだなんだ?
「そしたら?」
「『これを渡したら、なんか面白そうなことになりそうだから。』という答えが返ってきた。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
あはははははは。ナンテステキナコタエナンダロウナアー
涙が出てきそうだ。
「話は変わるがヤムチャ、明日サイヤ人が地球に来ることをクリリンやピッコロには伝えたのか?」
あ。
「伝えてない!じゃあ、俺はクリリンのところに。」
「ちょっとまて。」
「なんだ、天津飯?」
時間がないっていうのに。
「その言い方だとまるでオレがピッコロのところへ行くような感じにきこえるんだが・・・・?」
ええーっと、
「・・・・・・・・・。じゃ、また明日な。」
「おい!ヤムチャ!」
俺は正直ピッコロが怖いからな。こういう時はさっさと舞空術で逃げるに限る。
さあ、明日はいよいよ決戦の日だ!
~次の日~
「よう!遅くなったな。」
「ヤムチャさん!!」
どうやらサイヤ人がやってきたようだから来てみたらとりあえず来たてみた。
クリリンが声をかけてくれたのはうれしいが、・・・・・・・・・クリリン、ピッコロ、悟空の子供、天津飯にチャオズ。悟空とその兄貴は遅れてくるのは確実だから・・・・・・・くそ、俺がビリかよ。やっぱりあの小便が長かったか?
ん?足が震えているって?これは、え、えっと・・・・・・・・・・・・・・・・そう!武者震いだ!決して怖くて震えているわけだはない。・・・・・・・・・・・・・・はずだ。
「おやおや。そっちもたくさんおでましだな。」
「ザコどもが・・・・・・・・・。」
M字ハゲとデカハゲがなにかいっているが、問題はそこじゃあない。
「二人じゃなかったのか?サイヤ人というのは。」
天津飯と同意見だ。なんか敵が大量にいる。しかも黄緑。
「ま、いろいろあってね。ふえたみたい・・・・・・。」
クリリンよ、そのいろいろをぜひとも詳しく聞かせてほしいところだ。
お、あの二人が驚いたようにこっちを見ている。さてはこの俺の実力に気が付いて恐れおおのいているのか?
「(こいつ、サイバイマンがサイヤ人に見えるのか!)」←ナッパ心の声
「(悪いのは目か?それとも頭か?)」←ベジータ心の声
ふん、俺だって強くなる時はなるんだ。天津飯やクリリンのほうを見ていると思うのは気のせいだ。
あーあ、悟空早く来てくれないかなぁ。あんな風に考えてみたものの、あの二人の実力差は正直デカすぎるぜ。
「全員で6人か。よし、いいことを思いついた。」
M字ハゲが何か言ってるぞ。ゲーム?
「こちらにいるサイバイマンも全部で6匹。」
へぇー。あの黄緑色のやつ『サイバイマン』っていうんだ。
「どうだ!!きさまらサイバイマンと順に、一人ずつ戦ってみないか?!」
イヤッホーーーーーーーーーーーイ!!!!!
なんて素敵な申し出なんだ!うまいこと戦えば、俺はあの二人と戦わなくても済むことになるかもしれないじゃないか。
計画としては、まず俺が率先して一体倒す。サイバイマンは気を探ったところ、俺と互角か、少し弱いくらいだ。そのあとにいろいろ理由をつけて、続けて2~3体倒す。そこまでくればこっちのもの。あの二人と戦うときになったら、「俺さっき戦ったから」とかなんとか理由をつけて戦闘離脱。まぁ、もしそれで皆がピンチになったとしても、物陰に隠れていた俺が奇襲を仕掛けて奴らを倒す。めでたしめでたし、だ。
「ゲームだと?!」
ピ、ピッコロ!?いやな予感・・・・・・・・。
「そんな回りくどいことやめて、さっさとカタをつけやがれ!!」
待て待て待て待て待て待て待て待て待て!!!!!!!そんなこと言ったら、俺の計画が!
「まあまあ、いいことじゃない!こっちにとっては好都合だよ。悟空のやつもまだ来ていないことだしさ!」
ナイスクリリン!
「いいだろう。このオ・・・・・・」
「この俺からやらしてもらうぜ!」
危なかった。あとちょっとで天津飯に先を越されていた。
「ヤ、ヤムチャさん!」
「クリリン、心配しないでくれ。俺には計画があるんだ。」
自分が生き残るための、な。
「さあ、きやがれ!」
「ぎ!!」
戦闘開始だ。
ふっ、弱い弱い!ちょっとHな本を読んでいたりもしたが、基本的にこの一年間ずっと修業していたんだ。この俺の敵ではない!!!
と、いうわけで、とどめの~
「かーめーはーめー波―――――――――!」
・・・・・・・・・・勝った。これ以上ないくらいの完璧な勝ちだ!思えばそう、何度も出場した天下一武道会。第一回戦を突破できずに・・・・・・・・・・・
「ヤムチャさん!!後ろ!!!!!」
何も言うことはできなかった。気が付いたら俺の意識は暗闇の中。
ただ、暗闇に落ちる直前、ブルマの姿が一瞬浮かんだ。
~あの世~
ここはどこだ?あの戦いは・・・・・・・・
「『ヤムチャ』とかいったな。」
「そうだが、お前はだれだ?」
スーツを着たやたらデカいやつがいるぞ?
「わしか?わしは『閻魔大王』だ。」
5話へ続く
調子に乗りに乗りまくったヤムチャを書きたくて・・・・・・・
戦闘描写は正直苦手です。いろいろ端折ってすみませんでした。
読んでいただき、ありがとうございました。