魔導王陛下、御嫡子誕生物語 ~『術師』の復活~   作:空想病

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 総集編映画公開まで、残り一週間となりました。

 お久しぶりです。
 そして、お待たせしました。
 新連載を始める前に、御嫡子誕生の「後日談」をあげさせていただきます。
 ですが、予定よりかなり長くなってしまって……申し訳ありませんが、一話と二話に分割させていただきます。ご了承ください。


 後日談は、アインズ様の御嫡子誕生です。


終章 魔導王の御嫡子
第1話


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 至高帝、アインズ・ウール・ゴウン魔導王陛下。

 その居城にして、今では大陸を完全統一する魔導国の象徴にして、至高の四十一人と称される神をも超えた存在たちによって創造された聖域……ナザリック地下大墳墓。

 

 

 

 

 

 その最下層に位置する執務室で、アインズは午前の政務に没頭していた。傍には、彼の政務補佐を務める参謀・デミウルゴスと、参謀の補佐を務める魔将、及び行政担当の死者の大魔法使い(エルダーリッチ)数体に、近衛にして暫定的にナザリック地下大墳墓全域守護の任を負う将軍・コキュートス。隠形中の八肢刀の暗殺蟲(エイトエッジ・アサシン)と一般メイドたちの姿もある。

 

「これにて、大陸北部冒険者組合からの報告は終了いたします」

「ご苦労。デミウルゴス」

「勿体なき御言葉。

 続きましては、大陸極東にて新たに建造された、生産都市の情勢について」

 

 アインズはとある理由(・・・・・)から、ここしばらく外の都市の見回り……散策に赴くこともなく、ひたすらナザリックの執務室内での政務にかかりきりとなっていた。

 政務と言っても、デミウルゴスなどの守護者や、ナザリックのシモベたち、さらには現地勢力の政務官らが作成した新法の確認や国民からの嘆願、新たに冒険者組合から収集された知識、魔法都市などで開発・改造・実用に至った魔法など――不穏なものだと、今まさにデミウルゴスが語る、新造の都市で税が滞り反抗の兆しがあるとか、どこそこの小集落で違法薬物や賭場が蔓延しているとか――を認知し、同時に提案される対応方針を詳しく吟味(ぎんみ)する程度だが。

 とりあえずアインズの瞳は、目の前にある優先度の高い懸案事項に注視する。

 

「大陸の東……あそこはまだ、都市化して間もない地域だったな。少し負担が多すぎるのではないか?」

 

 アインズの都市建造は、アンデッドの労働力によって昼夜問わず稼働し続けることで、通常人類の二倍から四倍の速度で建造が可能だ。人間や亜人では休息が必要でも、アンデッドであれば無限に作業可能。一日の労働時間を八時間としても、アンデッドは二十四時間――つまり三倍も長い時間を働くことができるのだから当然である。

 

 もっとも、その早すぎる建造速度に、都市を管理運営する内実が伴わないというのは、痛い誤算だった。

 

 都市そのものは、アンデッドにとっては当たり前な速度で竣工から完成にまで至るが、その中で暮らす人々――生命の営みが円滑に順調に回り出すには、かなりの齟齬が生じることを覚悟せねばならない。

 例えるならこれは、中世で剣を扱っていた騎士に、いきなり現代の機関銃(マシンガン)を与えて戦地に立たせるようなものだ。引鉄(ひきがね)を引く程度は出来ても、空の弾倉を交換する方法や、弾丸が詰ま(ジャム)ったときの対処法を理解させずに、いきなり戦場で実際に使わせても、ろくなことにはならないのは目に見えている。どのようにして扱うべき代物かわからない連中に、ただ凄く完成された一品を貸し出しても、宝の持ち腐れにしかならないわけだ。

 実際に、完成した都市に人間種や亜人種や異形種が共存していくうちに、そのコミュニティ独特の障害や問題が発生し、結果的に無用な被害や痛苦が蔓延したこともある。本来であれば、都市の行政府がその歯止め役として機能するところなのだが、場合によってはその行政が、まったく役に立たないこともありえた。ナザリック産のアンデッドは、アンデッドであるが故に、人や生命にとって当たり前な常識というものに対し一定以上の欠如が見られ、“それ”専用の教育も拡充せねばならなかった。今現在、ユリの運営する院出身の優良生などが派遣されるまでは、都市の運用はその地に住まう部族や村落、人々の代表たちで賄うしかなかったが、当然、彼らは大規模な人々の集積である“都市”を治めることに、必ずしも長じているわけでは、ない。彼らの受け皿(キャパシティ)はせいぜいコップ一杯程度のところに、いきなりプール並の量を割り振られ注ぎ込まれたのだ。これでうまくいったら奇跡でしかない。手品と言ってもいいだろう。最悪なのは、現地にてアインズ・ウール・ゴウンより暫定的に与えられた地位に耽溺し、奢侈(しゃし)遊蕩(ゆうとう)乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)に至る愚物も湧いたのは、本当に悩みの種であった(無論、そんな馬鹿な連中は等しくナザリックの法の下に処されたのは、言うまでもない)。

 そういった失敗を教訓とし、アインズはエルダーリッチの行政官の拡充とともに、人間や亜人の子供らに対し、ナザリックの利に繋がる範囲での教育を施すことを確定していたわけだ。

 

「行政については、監視役のエルダーリッチも含めているから問題ないだろうが――そもそも、あそこを任されているのは、ユリの院を卒業したての、まだ十八の娘と聞くが?」

「はい。しかしながら、彼女は院内でも不世出の逸材と期待された才媛にございます」

「シカシ、デミウルゴス。ユリトナザリックノ名誉ノ為ニモ、税ノ滞納ニ伴ウ乱ノ可能性ハ、見過ゴスワケニハイカヌ。即刻、我ガ陸軍ニヨル武力制圧ノ用意ヲ」

「コキュートス……おまえにしては早計に過ぎるぞ。乱の可能性を逐一潰していても、問題は解決しない」

「デアレバ、反抗因子ノ集積ノ後、一挙ニ掃滅ヲ?」

「それは最後の手段だな。

 しかし、それよりも問題なのは、何故税が滞っているのか、何故乱の発生が起こりえるのかを考えねばならない。

 確かに、都市での反抗の兆しは不穏だが、まずは都市長らと会談なり、行政官を召還するといったことから始めるべきだ。報告を疑うわけではないが、まずは本当に反乱の兆候が存在するのか、存在しているのなら、その原因の究明と把握がなければ、今後も同じことは起こり得る。ユリと我々のためを思うなら、二度と同じ過ちを繰り返さないよう、全力を尽くさねば。廃墟の上に都市や国を築いても、何の意味もない」

「オオオオ――ナルホド!」

「まさに、アインズ様の仰るとおりかと」

 

 感嘆するコキュートスが理解の声をあげ、デミウルゴスが目の端に光を宿しながら賛同の声を紡ぐ。

 そんなに感動するような話だったか?

 

「ううむ……」

 

 しかし、魔導王は唸り声をあげ、軽い焦燥を覚える。

 最近のアインズは、ほとんどナザリックに籠りっぱなしだ。

 本来であれば魔導王自らが都市を訪問し、新米の都市長と意見を交換しつつ、その行政と国民の安寧のバランスを補う調停役を果たしてきたのだが、

 

「……産休制度は、やはり私には無用なんじゃないだろうか?」

 

 これが、アインズがナザリックに(こも)とある理由(・・・・・)である。

 自分でナザリックに施した新秩序のおかげで、アインズは我が家たるナザリックから外出することが、大いに(はばか)られていたのだ。

 産休というのは当然、“婚姻”の後に、めでたくも子を授かったものに与える恩賜――「出産に至るまでの休暇」を意味している。この異世界でもあまり例を見ない制度であるらしく、国民たちに布達した際にはだいぶ驚かれた。ナザリックのNPCたちは言わずもがなである。

 

 ……そう。

 アインズはすでに、子を授かった。

 アインズの寵愛を……例の受肉化によって、真っ先に受け取った、二人の女……最王妃と主王妃に与えたのだ。

 

 ちなみに。

 宰相であるアルベドが、アインズの傍にいない理由も、(くだん)の産休中だからに他ならない。

 彼女は今、大事な身である。ナザリック外に連れ出し、仕事を与えることはありえない。ナザリックが誇る“宰相”として、日々務めに励むことをこそ喜びとするシモベの筆頭として、アルベドは常にアインズの傍にあることが通常と化していた。そんな女には本当に申し訳ないことだが、それでもアインズは、彼女と、彼女に宿った新たな命のために必要な措置であると、疑うことはない。同様に、吸血鬼というアンデッドでありながら、新たな命を宿す真祖の王妃にも、アインズは強く言い含めた。

 

「どうか元気な子を産んでほしい」

 

 と告げただけで、アルベドとシャルティアの二人は、二つどころか三つ四つ五つ返事で了承してくれた。……ちょろい、とか思ってはいけない。

 大きくなったお腹を撫で労わる姿は、悪魔や化物というよりも、聖母や慈母のそれだ。

 本当に、あの二人の成長――母としてのありさまと美しさは、アインズの空洞でしかない胸中を、大いに弾ませるものがある。食事を共にするときも、二人は本当に睦まじい感じだ。アインズの妃の座を争って火花を散らしていた過去が嘘のようだ。

 そうして。

 大陸全土に「産休」や「育児休暇」なる革新的な秩序を布達し根付かせたアインズであったが、

 

「アインズ様は。我々、ナザリックのシモベたち、そして御身の統治する魔導国の民に対し、「休むべし」と布告してくださった。であれば、御身もまた休まれることが、当然の帰結かと考慮しますが」

 

 まさか、“自分(アインズ)だけ”を例外にするようなことを、目の前で政務補助に徹してくれるアインズ第一主義の参謀が、許してくれるはずもなし。

 

「う、うむ。そうだな、デミウルゴス」

 

 アインズがナザリックに籠る……というと語弊があるか……「家で休んで」もらわねば、休暇ということにはならない。おまけに、各都市を巡回し、散策するだけでも、その都市を治める長や官たちには、大きな負担を強いる。ならば隠れてこっそりと行けばとも考えたが、さすがにアルベドやシャルティアを家に詰め込んだまま、自分だけ外へ自由に出かけるなど論外だ。では、二人を伴って新婚旅行(ハネムーン)の続きでもなんて考えたりもしたが、せっかくの旅行で仕事にかまけるなど、どんなブラック企業だということでアインズ自身によって棄却されている。

 結果として、アインズはこの半年ほど、アルベドとシャルティアと共に、ナザリック内での産休を満喫しつつ、魔導国の公務と政務に没頭する日々を送っていた。

 こればかりは仕方がない。自分で定めた法を自分から破ってしまっては、国民に示しがつかない。アインズは暴君になどなりたくないし、なるつもりもないのだ。それに何より、休暇中の国務はデミウルゴスやコキュートスをはじめとしたシモベたちに任せている。ここでアインズが勝手をしては、彼らの働きを信用していないと表明するようなもの。そんなことで、大切かつ優秀なナザリックのNPCたちの働きに泥を塗るような身勝手はありえなかった。

 とりあえず、新造の都市については、都市長と行政監視役と面談して、実情の把握に努めることが採択される。

 デミウルゴスが次に提示した書類に、アインズは眼窩にある炎の輝きを強めた。

 

「……外洋への冒険艦隊の編成については?」

「ぬかりなく」

 

 悪魔が鋭くも愉快げに微笑む。

 アインズが眺める書類というのは、外洋への、つまりは大陸外の領域への進出に関するもので、より厳密には「大陸各沿岸部領域での、大型船舶の建造および補修工事拠点の拡充に伴う資材運用」についての意見陳述書である。

 

「……やはり、遠洋航海の技能は、船員(セイラー)たちが不可欠と見るべきか」

「しかしながら、我がナザリックには洋上を「航海」する特殊技術(スキル)保有者は存在しておりませんので、現状は現地の有象無象……主に人魚(マーメイド)海豹精(セルキー)などを雇用する他にありません。お許しください」

 

 アインズは無論、デミウルゴスたちを無能だと責めるはずがない。むしろ、彼らがいなければ、ここまでのことを――アインズ・ウール・ゴウンによる世界征服を成し遂げることは不可能だったのだ。感謝こそすれ、非難する理由などありえない。

 今や、大陸全土に覇を唱える魔導国においては、“海”の存在も等しくナザリックの下に平等だ。人魚(マーメイド)海豹精(セルキー)も、働きに応じた給金があって当然である。

 

「遠洋航海技術の教育も、今後は冒険者の必須課題となるか……」

 

 魔導国の治める大陸は、その全容を八割がた知悉したと言っても良い。都市国家連合や中央六大国という最列強国群も併呑・蹂躙し尽くし、彼らの保有する戦力や知識、魔法や文明などもアインズの保護管理下に置かれたのだ。さらにいえば、アインズの掌握する新・冒険者組合の働きによって、魔導国の版図は、限りなく完成に近づいており、ツアーなどの協力者も得られたことで、プレイヤーに関する伝承や噂話も、ある程度の確信や推論が形成されている。

 だが、まだ大陸全土を調べ尽くせたわけではない。

 国家単位では魔導国以外の存在は根こそぎアインズの手中に収められるに至ったが、国家に属さぬ個人や列強諸国すら進出不可能だった辺境に関しては、未だに調査が続けられている。アインズが新たに提唱し実現させた冒険者システムは有能であるが、無理をさせるわけにはいかない。隠れ潜んでいる未知の強者や、大陸の端や無人島で暮らすプレイヤーなんてものもあり得る。できれば穏便に、穏健に、ことを進めたいとアインズは願っている以上、調査には慎重かつ精密な働きが適う人材が投じられることになるだろう。

 そんなアインズが関心を寄せる、ツアーですら情報を持ち得ていないものが、この大陸の東にある。

 

 大陸の東の果てをさらに東へ進んだ先の大海にあると言われる、海上都市。

 

 二等冒険者チーム“重爆”のレイナース・ロックブルズらが偶然漂着し、そこに住まう異形の少女らより友好の証として持ち帰ったアイテムの件もある。

 この大陸の外に広がる海原に、アインズ・ウール・ゴウンも未だ知らない脅威や驚異が満ち満ちているだろう実例を示した――そんな彼女たちの功績は、絶大の一言でも尚足りない。

 

「……レイナースといえば、あの件については?」

「すでに、南方への手配は終えております」

「よろしい」

 

 これで、長らく妾しか侍らせてこなかった青年も、晴れて妻帯者になったというわけだ。

 実に喜ばしい。二人の友人として、彼らの前途を祝福するのは、当然な対応である。

 南方より取り寄せる婚礼調度一式――エンリたちを尻込みさせた祝いの品も、元皇帝のあいつであればきっと喜んでくれることだろう。

 そう内心でほくそ笑んだ、そのとき。

 

「失礼します、アインズ様」

 

 デミウルゴスが虚空を見つめ、指を側頭部に当てる。誰かからの〈伝言(メッセージ)〉を受信したようだ。

 アインズが見つめる内に、悪魔の参謀は喜悦に熱狂する面持ちを怜悧な面貌に溢れさせ、その報告を何よりも心待ちにしていたという涙声をあげかけ、主人の眼前であるということで、常の謹直さを取り戻す。

 

「……わかり、ました、っ。報告に感謝するよ、ペストーニャ」

 

 魔法の繋がりが断たれ、悪魔はアインズが思わず心配してしまうほどの雫を、目の端から滾滾(こんこん)と湧き流す。

 

「ドウシタ、デミウルゴス?」

 

 他の者では声をかけるのも躊躇われる変貌ぶりを参謀は顔面に構築する。友である将軍への返答はなく、即座の平伏が行われたことで、混乱は加速された。

 急遽平伏したデミウルゴスに触発されるように、コキュートスやその場にいたシモベたちも一斉に(ひざまず)く。

 そうして、朗報が届けられる。

 

「アインズ様――御慶(およろこ)び申し上げます」

 

 膝をついた姿勢のまま、デミウルゴスは〈伝言(メッセージ)〉で受け取った内容を(そら)んじる。

 

「このナザリック地下大墳墓にて、最王妃殿下――アルベドが、御身の御嫡子を、第一子を、たった今、――出産に至るとの報せが!」

「 オオオオオッ! 」

 

 感嘆が、その場を満たした。

 コキュートスが安堵の冷気を吐き出し、跪くままのシモベらが歓呼に沸き震え、メイドたちも快哉に表情を綻ばせてしまう。

 デミウルゴスからの報せは、待ち望んだ至高帝・魔導王陛下の世継ぎが――偉大なる支配者の後継が――アインズの子が――誕生する事実を、教えてくれたのだ。

 

「――うむ。わかった」

 

 湧き上がる歓喜のあまり、すぐさま鎮静化される精神のまま、アインズは頷く。

 

「シャルティアとセバスたちは?」

「準備が整い次第、参上するとのこと」

 

 シャルティアはアルベド同様に、ナザリック第三階層の玄室にて産休中。

 セバスは育児休暇として、自室でツアレと共にマルコの養育にあたっている。

 連絡すべき相手で他に残っているのは、五、六人ほどか。

 

「アウラは?」

「ビーストマン、ミノタウロス、セントールなどの再調教……もとい、大陸中央の監査取締を切り上げてまいります」

「マーレは?」

「魔法都市カッツェにて行われております、第三~第五位階魔法に関する大々的な講義授業を終えている頃合いかと」

「エンリたちとツアーには?」

「他の者が、各都市に連絡しておりますが、ツアー殿に関しては、遅れてくるものと思われます」

 

 外地領域守護者や信託統治者――アインズの友人らにも、等しく吉報は届けられる手筈である。

 最後に、アインズは一人の少女を思う。

 

「ニニャは?」

「魔王妃殿下も間もなく」

 

 デミウルゴスが淀みなく答えようとした瞬間。

 

「失礼します」

 

 ノックの音とともに、一人の少女が、黒髪のメイド(ユリ・アルファ)を引き連れ訪れた。

 

「ただいま戻りました、アインズ様」

 

 悪魔たちが一斉に、アインズに向ける敬意にほとんど近い思いを懐いて、現れた魔王の妃を礼拝する。

 

「ニニャ様。お早いお帰りで」

「そんな。かしこまらなくても……アルベドさんの御産ですから、絶対に立ち会いたいですし」

 

 歓迎の言葉を受け取った少女は頬を掻いて、全員の頭を上げさせる。

 アインズは思わず微笑んでしまう。参謀が「様」と呼ぶのも致し方ない。

 ナザリック外の、現地人でしかない少女とはいえ、ニニャは既にアインズの寵愛を賜る“魔王妃”の座を与えられた存在。アインズに臣従を誓うシモベであれば、もはや誰しもが、彼女を上位者の一員として扱わねばならないというわけだ。ならば他の王妃も「様」と呼んで然るべきだろうが、さすがに昔からの仲間であり、階級的に同じだった守護者たちに対し、彼が極端に(へりくだ)る必要もないというところが実情である。

 アインズは、自分の伴侶の一人に迎えた人間の少女を、心から迎え入れる。

 

「息災か、ニニャ」

「はい。おかげさまで」

 

 少女の穏やかな声を聞くだけで落ち着いてしまう。久方ぶりの再会を、その喜びを等しく分かち合う。

 ニニャは相も変らぬ男装(教練や私生活の時は、ほぼこれだ。ニニャが女の姿になるのは、アインズと共に公務を行う時くらい)だが、互いに気にすることなどない。これはこれで、ニニャの魅力の一つであるし、短い髪も、少女らしい柔らかな敬語も、すべてが珠玉に飾られた宝石箱のように思えてならない。

 ニニャの左手には、二つの指輪が贈られている。

 その感触を確かめるように、アインズは骨の掌で少女の指先を手にとる。

 

「第八階層の、桜花聖域での修業は、どうだ?」

「はい。とても素晴らしい経験を積ませてもらっています」

 

 末妹からの教練は、確実に着実に、ニニャの強さ(レベル)に加算されているようで、安心した。

 

「さ。はやく行きましょう、アインズ様」

 

 自分たちの新たな家族の誕生に立ち会おうと、ニニャは聖域での教練を一旦切り上げて馳せ参じてきたのだ。

 アインズは、少女に手を引かれる気がして、何だかくすぐったいくらいだ。

 

「うむ。久々に、全員集合、というわけだ」

 

 厳かに頷きつつも、立ち上がるアインズは昂揚感で胸の空洞がいっぱいだった。

 魔導王陛下は、割と簡素な――しかし、掘り込まれた彫刻や強度は、至宝の一品と言える――執務机の上に飾られた写真を眺める。

 

 そこに写るのは、アインズと、彼の家族。

 

 城塞都市エモットから、ナザリック地下大墳墓にまで及んだ、『魔導王婚姻の儀』の式典。大陸全土を巻き込んだ祝賀会は、およそひと月に渡って、魔導国の民すべてに、喜びを等しく分かち合った。

 全員で並んだ記念写真を撫で、()でる。

 中心に佇むアインズの周囲を仲睦まじく囲む、五人の花嫁。その純白のドレス姿。守護者や戦闘メイド(プレアデス)、ツアレやマルコをはじめ、他にも様々なシモベたちが一堂に会し、中には友人であるエンリ一家やツアーの鎧、あの仮面の吸血姫もいる。

 

「――ふふっ」

 

 思わず笑みがこぼれた。あの時のことが思い出される。

 王妃を選定するという決断。

 あの、一世一代の、大告白。

 ニニャへの求婚から、すでに半年以上が経過していた。

 

「いこうか」

 

 王妃の笑みに再び頷く。

 万事、抜かりない様子で、参謀と将軍はアインズたち夫妻の背後に随従する。

 政務はすべて中止され、アンデッドの行政官や魔将、護衛やメイドたちも、主人たちの移動に従った。積まれた書類を死者の大魔法使い(エルダーリッチ)らが片づけ、メイドが開け放った扉を、魔導王は突き進む。

 ひっきりなしに降りかかる幸せと喜びの(さざなみ)に揺られながら、アインズは心持ち急ぐ歩調で、アルベドのもとに、愛する最王妃のもとに、向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『偉大なる支配者の後継はあるべきだろう?』

 

 かつて、そうデミウルゴスが仲間たちに語り聞かせた、ひとつの可能性。

 誰しもが、至高の四十一人のまとめ役である最高支配者、アインズ・ウール・ゴウン、その人が妃を迎え、彼が生む子供というものを、一度や二度は幻視したもの。熱狂的なものになれば、百や二百ではきかないほどに、アインズの子と戯れ遊び、成長につれ智を技を力を教授し、迫り来る万敵を排する剣となり、そうして至高の御身の聡明さを受け継ぐ司令官として君臨し、ナザリックに属する全シモベを鼓舞し命令を下す光景すら夢見ていた。

 そうして、今。

 その夢は遂に、現実のものとなる。

 

「おめでとうございます、アインズ様」

 

 言葉には、暖かな光のような安らぎがあった。

 

「元気な御嫡子――男の子でございます」

 

 そう告げてきた助産婦――ペストーニャから受け取った赤子は、母親に似た黒髪の内に、紅顔の兆しを感じさせる結晶を内包している。頬の色は、人肌の温度。瞳の色は、不死者の焔を宿す金色。見た目には、さほど人間との違いを感じさせないが、頭を撫でれば悪魔の角の予兆が、わずかながらにはっきりとしている。また、純白の産着の下にも“異形”を内在させて、その鼓動の重さと力感を、つぶさに父の腕に響かせ奏でている。

 

「ああ、なんて美しい御子なのでありんしょうかえ!」

「さすがは! アインズ様とアルベドの御子だね!」

「うん、す、すごく、その……かわいい、です!」

「オオ……我ガ子ラヨリモ、遥カニ眩イ、戦者ノ輝キィッ! (ジイ)ニゴザイマスゾ、殿下!」

「まさに、至高の御方の後継に相応しい輝煌。(まこと)に御身のご子息は、我らに新たな可能性を、存分に御教授くださることでしょう!」

 

 そうして、悪魔の(はら)から産まれた子だとは思えないほど、その赤ん坊は、愛に恵まれていた。

 死の支配者(オーバーロード)の胸に抱かれる彼の継嗣(けいし)は、そこに居並ぶすべての存在に祝福され、室内には数限りない慈愛が満ち溢れている。

 小さな寝顔を、頬を、手を、アインズは骨の指で触れ、――その感触を、存在を、純粋無垢なぬくもりを、しっかりと感じ取る。

 アンデッドにはありえないもの……潤う水の気配が、熾火(おりび)の瞳に満ちる気がしてならない。

 

「ありがとう……アルベド」

 

 大儀であったと、感謝を紡ぐ。

 愛するものに言祝(ことほ)がれ、母たる女淫魔(サキュバス)は御産の疲労も見せず、薔薇色に微笑んだ。

 

「ありがとうございます、アインズ様」

 

 無事に出産を終え、寝台で上体を起こす女は、今こそ真の聖母と化した。

 統一大陸の魔導王陛下、至高の四十一人のまとめ役であった御方の、その継嗣を授かり、そうして今、愛する彼の胸の中へ届けてみせたのだ。

 

「おめでとうございます、アルベドさん」

「ありがとう、ニニャ」

 

 女悪魔と少女が微笑みを交わす。

 アルベドはいま、過分にも思えるほどの幸福に包まれ、そして守られている。

 そして、彼女の産んだ子もまた、この世界に、アインズ・ウール・ゴウンという光輝の中に守護されるのだ。

 

「……ほお、これは」

 

 アインズは、我が子の産着の襟元を指で下げ、その珠のように輝く布地の下を見つめる。

 

「こんな存在は、ユグドラシルにも存在しなかったろうな……」

 

 確信を込めて告げる。

 人であれば、胸があるはずのそこにあるのは、皮膚も肉もない、夜に瞬く星のように(しろ)い胸骨。さらに、その骨の色彩によく映える、アインズの眼窩のように伽藍洞(がらんどう)な、闇の色だった。

 無論、アインズの備える鋼よりも硬く強いそれとは、今のところは比べるべくもなく薄弱だ。異形同士の混血ということで、他の人間のような赤子よりも頑健であることは確かなので、そこに不安はない。

 さらに言えば、その子はアンデッドにはありえない、一点の臓器を宿している。他のモノは、一切見受けられなかった。

 火のように、真紅に煌くのは、魔の心臓。

 父であるアインズの保有する世界級(ワールド)アイテムにも似た輝きだが、この子のものは完全に、彼の体組織の一部に過ぎない。まるで小鳥が囁くのにも似た音色で、柔らかな心の臓腑が、トクン、トクンと、愛おしいほどに命を、今を、生きている。純粋なアンデッドであれば、ありえない現象だ。

 それは紛れもなく、この子はアインズとアルベドの血と因子を受け継いだ存在である証明(あかし)不死者(アンデッド)女淫魔(サキュバス)の混血たる姿、そのものであった。

 とても素晴らしい。

 並の人間では畏怖と恐慌すら覚えるであろう“異形”の様が、不死者の真の王には、まったく違う造形……遥かなる将来の可能性の結実にしか映らない。

 

 アンデッドの瞳に、その子はあまりにも輝かしく、愛しい微笑みを浮かべてくれた。

 

 

 ×

 

 

 事実。

 この御嫡子は、魔導国にさらなる安寧と繁栄をもたらす存在として、父である魔導王と守護者たちに、力と労と愛を尽くす、誠実にして賢知に富んだ王子となる。

 

 

 ×

 

 

 父子の微笑み合う様は、そのまま肖像画にしてしまいたくなるほどに、美事(みごと)だった。

 アルベドは一層、微笑みを深める。

 守護者たちも、それぞれが感激に涙し、感動に震え、ここに存在できることに感謝の念を募らせる。 

 身重のシャルティアをはじめ、アウラ、マーレ、コキュートス、デミウルゴス、セバスなどのシモベたち。セバスの妻と娘、ツアレとマルコ。アインズの友たる外地領域守護者、エンリとその家族。

 そして、ニニャ。

 

死の支配者(オーバーロード)永久(とわ)の栄光を!」

「アインズ・ウール・ゴウン魔導王陛下、万歳!」

 

 シモベたちの万歳の連呼が、アルベドに与えられた広い室内を響かせる。

 渦巻く熱気が充溢し、燃え盛るほどの歓喜と栄誉が肌を焼きそうなほどだ。

 誰の目にも、祝福と歓喜の思いが宿り、輝きに満ち溢れている。

 

「ありがとう……おまえたち」

 

 アインズは、そこに集うすべてに感謝の意を懐いて、仕様がなかった。

 

「ところで、アインズ様」

 

 唱和の波濤が一旦小康状態になると、アルベドは愛するものに問いかける。

 

「どうした、アルベド?」

 

 愛する妻の腕の中に子を抱き戻してやったアインズは、

 

 

 

「この子の……私たちの御嫡子の名は、どのようになさるのでしょうか?」

 

 

 

 己の時が止まったかのように、骨の身体を固くした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁ…………」

 

 アインズは、自分の巨大な寝室の中で、哀れなほど大きなため息をひとつ。

 無事に嫡子が生まれ、魔導国の歴史に、新たな一ページが刻まれてから、数日。

 喜ばしい出来事に、必ずと言っていいほど現れる危難の時を、アインズは甘んじて受け入れるしかなかった。

 

「名前……子供の名前……ああ……ほんとに、どうしよう…………」

 

 自分とアルベドの子。

 魔導王陛下の御嫡子。

 その「命名」について。

 実の父親であるアインズは、本気の本気で、悩みまくっていた。

 今のアインズは、午前の政務を終えて、午後の休息時間を満喫している真っ最中。

 しかし、その空洞でしかない頭蓋の内で、いろいろな思いや考えが、浮かんでは沈み、閃いては消えて、数限りない可能性や想念で、完全に混沌化していた。精神も微妙に安定化の波に揺られており、すごく微妙な状態である。

 アインズの私室のダイニングには、戴籍浩瀚(たいせきこうかん)な蔵書がうず高く山積みされ、まるで本の城壁が築かれたようなありさまだ。

 これらは、名付け本やネーミング辞典、各種神話や外国語の大まかな一覧である。分厚いものだと広辞苑並みの書物まで、アインズは紐解き読み散らしている。

 無論、これらはアインズの私物ではなく、図書館から運び出させたもの。かつての仲間たちが残してくれた知識の集積に縋りつく形で、ナザリックの主は、我が子の命名に頭を悩ませていた。

 

「はぁ」

 

 短めの溜息をひとつだけ本のページに挟む。

 男の子の名前事典(2130年度・発行)なる書物を机に置いて、思わず首を回してみる。

 疲労など感じないアンデッドの身体だが、存在しないはずの脳髄が熱を帯びたような錯覚を覚えていた。鈴木悟の残滓が、休息を求めている。

 

「さて……どうするかな……」

 

 アインズ・ウール・ゴウン魔導王の嫡子(ちゃくし)

 この世界で初めて誕生した、不死者(アンデッド)女淫魔(サキュバス)の混血児。

 その名前は、大陸全土に遍く存在する国民たちに宣布されることは確定的だ。

 故にこそ、決して適当に名付けて軽んじられることがあってはならない。

 だからこそ、この事態をアインズは十分想定し、事前に予期もしていた。

 しかし。

 実際に生まれた我が子を見ると、まだ、悩む。

 

「ああー……こうやって悩むのも、久しぶりだなー……」

 

 何だか、無性に婚姻制度導入直後の、自分が結婚することの是非について煩悶としていた時期を思い起こされる。

 懐かしさすら込み上がるが、今はそれよりも“名づけ”だ。

 我が子の名前。アインズがはじめて授かった実の子への、もっとも大切な贈り物について、想いを巡らせ続ける。

 

「とりあえず、アインズ・ウール・ゴウンに因んだ名は……やはり駄目だな」

 

 ひとまずは消去法だ。自ら率先して、ありえない可能性を排除していく。

 アインズ・ウール・ゴウンという自分のこの名は、かつての仲間たち全員を背負うという決意表明にも似た思いから名乗っているもの。おいそれと第三者に継承させて良いものではない。たとえそれが、自分の実の子どもだろうと。〇〇〇〇・ウール・ゴウンという存在は、今後も一切発生しない手筈だ。

 同じ理由で、アルベドをはじめとした王妃たちも、アインズ・ウール・ゴウンに因んだ名称の改変は行っていない。アルベドはアルベドのまま、シャルティア・ブラッドフォールンはシャルティア・ブラッドフォールンのまま、今も日々を送っている。アルベドは、“アルベド”・ウール・ゴウンなどにならずに済むわけだ。他に婚姻したNPCたちにも施している、「夫婦別姓」である。

 第一、アインズがこの名を名乗っていること自体、仲間たちの許可もなく行っていること。

 もしも仲間たちに「やめてくれ」と言われれば、すぐにでもモモンガに戻ることが確定している。いくら誉れ高い、万民に尊崇され敬服の念を集める至高の名前だろうと、我が子にまでその重責や改名の可能性を求めることは、アインズには許し難い冒涜であり、非道に思える行為だった。

 我が子にはせめて、アインズの想いを込めた、唯一無二の名をプレゼントしたい。

 これはアインズの、父親としての我儘(わがまま)であった。

 

「となると、モモンガに因んだ名前の方がいいのか?」

 

 ムササビとか、フクロ・モモンガとか、同じ齧歯類(げっしるい)で命名する可能性が、ちらりと脳裏を(よぎ)るが、

 

「ないかぁ……」

 

 自分の安直さに失笑し、即座に撤回する。

 さすがに自分のユーザーネームがモモンガだから、その子供に小動物の名を与えるのは、簡単すぎる。

 というか、魔導国王子・ムササビとか、どう考えても間が抜けているような気がしてならないが……逆に、逆に、だが、それもありだろうか?

 

「コキュートスの子供らや、デミウルゴスの娘のときも、さんざん悩んだのに……」

 

 アインズがこういった事典や書物などを山積みにしているのは、実のところ、嫡子が生まれる前からのこと。

 セバスとツアレの間に生まれた混血児――マルコの時には、簡潔に済ませた命名の儀だが、後にニニャから理由や(いわ)れを問われて困った過去があり、アインズは命名についての勉学にも、勤しむことを余儀なくされた。適当に名付けて後悔するようなことは絶対、絶対に、避けたい。

 おかげで、というべきか。

 アインズはコキュートスと雪女郎(フロスト・ヴァージン)六人が産んだ六人の子供ら……蟲王と雪女の混血児たちには、すでに名を与え終えている。父親に(ちな)んだ名づけで、“カイナ”“アンテノラ”“トロメア”“ジュデッカ”の男の子四人に、“ルチ”と“フェル”の女の子二人だ。

 男児四人に与えた名前は、コキュートス……地獄の最下層に存在する“四つの円”の名前を意味し、女児二人に与えた名前は、そこに氷漬けにされ封じられた“悪魔”の名を分けたものに他ならない。

 我ながら、安直な名づけになってはいないかと危惧(きぐ)したものだが、生みの父も母も、七人全員が納得し、アインズからの贈り物に感謝してくれたのは、記憶に新しい。

 そうして、コキュートスたち以外にも、ナザリックには種々様々な混血児――この世界で初めてと思われる強者の種子が、無事に生まれ始めている。有名どころだと、デミウルゴスが自分の正妻に産ませた子にも、アインズは名前を贈っていたのだ。ナザリック地下大墳墓に、ベビーブームが舞い込んだわけである。

 

「う~む……」

 

 いくら空いた時間で書物に目を通し、姓名判断や画数診断などの知識を深めようと、結論は変わらない。

 やっぱり、決められない。

 自分の息子なのだから、もっと我儘に言ってもいいとは思えなかった上、この大陸世界の唯一の魔導王の後継者……言ってしまえば、“王子”の名前を付けねばならない状況である。一般人・鈴木悟の精神でも、さすがに慣れようがない重責に相違なかった。

 

「真っ白、骨……黒の、髪……男淫魔(インキュバス)……う~~~ん……」

 

 何か……こう、あと一押しという何かが必要な気がする。

 だが、それが一体、何なのか。アインズは判然としなかった。

 

「うーん……悩んだときは、誰かに相談…………相談?」

 

 ふと呟いた瞬間――唐突に、光が差し込むような発想に至った。

 誰かに相談する。誰に相談する。相談するべき誰か。相談してみても良い存在。

 

「うん――そうだな」

 

 ナザリックの主から生まれた、唯一無二の存在。

 ならばこそ、このナザリックの者の意見を、参考にしても良いのではあるまいか?

 逆転の発想だ。政務や公務などで、アインズが決めなければならない案件というのは数多く存在するが、今では魔導国は順調に回り始めている。そのおかげで、アインズはかつてほど、実務的な役割を負う必要はなくなったと言ってよい。最終判断は無論、アインズが裁可を下さねばならないが、そこに至るまでの煩雑な業務は、優秀な守護者たちで十分補ってくれている。

 であれば。

 今回の魔導王の御嫡子の命名についても、彼らと意見を交換してもよいはず。

 

「……うん。こういうときこそ、皆の力を借りないとな」

 

 どうせだったら、そう。

 みんなの――王妃や守護者たちの意見も、聞いてみてもよいのではないだろうか?

 今更に過ぎる認識を得た魔導王は、思い立ったが何とやら、早速、全員に連絡を飛ばす準備を整えることにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 明日の更新で、後日談も完結です。

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