仮面ライダー 虚栄のプラナリア   作:ホシボシ

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※今回も歌詞使用機能をつかっております。
 ハーメルン様では作品コードを入力すれば、一部の曲の歌詞を本文やサブタイトルで使用することができるようになりました。


おまけは『絶影のバルドクロス』とは"基本的"に関係ありません。
本編はこの前にあるエピローグで完全に終わってます。

じゃあこの『おまけ』は何かって言うと、私(ホシボシ)の他のライダー作品を見てくれている方むけの話になります。
見てくれた数が多いほど意味がなんとなく分かる形になっているので、虚栄のプラナリアだけ見てくれた人は申し訳ないですがバックしてくだせぇ!
まあ今回は『カメンライダー』さえ見てればなんとなく分かると思います。


それで、おまけを読むことで所謂『引き』が生まれます。
ただ、『今後やりたいなって思ってる(つまりまだ存在しないし、生まれるかも未定)』作品に繋がるようなシーンがありますので、もう一度言いますが注意してください。
だから感覚としてはマーベル映画のラストにちょっとある『おまけ』みたいなもんです。

要するに皆さんの喉に骨を刺す感じになります。
なんか歯にポップコーンの欠片が挟まる感じになります。舌でどけようとするけど中々取れない感じになります。
おまけを読むことで伏線みたいなものが生まれますが、それを回収するには相当の時間がかかる他、情けない話ですが、回収できる見込みもありません。

さらにさらに一番大事なポイントは
絶影のバルドクロスで提示してきたものを全て吹っ飛ばすとも取れる演出もあります。
ある意味、後悔とモヤモヤだけが心に残る形になるかもしれませぬ。

あくまでも『おまけ』と割りきれる方のみ、進んでくださいYO!!( ^ω^ )






おまけ NEXT NEW WΦRLD.......→

「かくして、この物語は終わりを迎えたわけです」

 

 

本を閉じたウォズは、ニヤリと笑った。

 

 

「しかしハードな世界がウケると、続きもよりハードになってしまうものです。それに気を良くした創造主たちは、より強い刺激を求めようと躍起になってしまう。もしもこの本に続きがあるなら、どうなってしまうのやら……。私は心配で仕方ありません」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっと」

 

 

ビディが落とした皿を、滝黒がキャッチする。

 

 

「ありがとう響也クン」

 

「いえいえ」

 

 

海が見える丘で喫茶店を開いた。

始めはいろいろ不安だったけど、周りの人たちが優しくて、とても親切にしてくれた。

助かっている。体のことも、変な目では見てこないし。

 

 

「でもやっぱり残念っすよね。ビディさんのおっぱいを両手で揉めないなんて――」

 

「スケベ、ヘンタイ、ホウテイで会いマショウ」

 

 

バチバチ叩かれた。

痛い痛いと苦しんでいると、ビディはプッと笑った。

二人は片腕で抱きしめあい、キスをした。

 

 

「ン、もっと……!」

 

 

唇を離しても、ぬくもりがほしいのか、ビディから唇を重ねてきた。

 

 

「………」

 

 

それを剣崎が見ていた。

ビディが悲鳴を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「す、スミマセン。いつもお客さんが来たらカランカランって鳴るんですケドモ」

 

「いい。気にするな。コーヒーを二つくれ」

 

「二つですか?」

 

「ああ。友人の分だ」

 

「トモダチ、いたんですね。アンタみたいな人に」

 

 

失礼でしょ!

滝黒が怒ると、ビディはシュンとして頭を下げた。

 

 

「でも本当に――、ありがとうございました」

 

「ッ? よく分からないな。俺はお前らの腕を切ったんだぞ」

 

「でも……、ありがとうございました」

 

 

上手く、言葉は見つからないが、滝黒もビディも剣崎がただの悪人ではないことを察していた。

剣崎はコーヒーが届くと、口をつける。

 

 

「美味いな」

 

 

そしてすぐに続けた。

 

 

「今日はお前らに、別れを言いに来た」

 

 

滝黒とビディの表情が変わった。

二人は手を繋ぎ、まっすぐに剣崎を見て、頷いた。

剣崎は何も言わなかった。剣崎の姿はもうどこにも無かった。コーヒーも二つ、消えていた。

 

 

「美味しいですね」

 

 

剣崎は喫茶店のカウンターではなく、バーのような場所に座っていた。

コーヒーの位置はそのまま。そして隣にはいつの間にか白い服の青年が座っている。

紅渡は、コーヒーをジッと見つめていた。

 

 

「カフェ、マルダムールのよりも、きっと……」

 

「何が違う?」

 

「失礼しました。マル・ダムールの味を覚えていないもので」

 

 

剣崎は少し困ったように首を振ると、コーヒーを飲み干した。

 

 

「貴方も甘い人だ」

 

「何がだ」

 

「ビディさんを助けた。あれは本来、好ましくない行動です」

 

 

本来、正しい歴史では、ビディはアポロキチガイストに殺されていた。

しかしそれを剣崎が助けたのだ。その埋め合わせに、彼は滝黒とビディの腕を切った。

 

 

「行動は過激ですが、結果的にあれが二人の結婚を促した。名前が変わればキャラクターとしては一つの死を迎える。ましてや身体情報の更新も同じく。まあ僕は片腕になるというのが健常状態からの『死』とみなすのが、少々差別的に思えて好きではありませんが……」

 

「世界のルールだ。奴らは一度死に、そして生きる選択を取った。それだけだ」

 

「変えていくべきルールです。まあですが……、いずれにせよ、終わる世界だ」

 

「ヤツが動くな。俺にも分かる」

 

「厄介な存在に育ってくれたものです。まあ、初めから決まっていたとも言えますが……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病院。

ルミの出産を無事に見届けたので、瑠姫と一緒に家に帰ろうと思ったときだ。

岳葉は、あの荒野にいた。

ライダーたちのモニュメントの中央に、オーマジオウが座していた。

 

 

「見事であったぞ。本間岳葉」

 

「オーマ……、ジオウ――ッ!」

 

「いかにも。私こそが平成ライダーの――、いや! 仮面ライダーの王である!!」

 

 

オーマジオウは確かに言い放った。

 

 

「本間岳葉。お前は、私だ」

 

「え……?」

 

「既に提示はしてある。パラレルラトラパンテが全ての情報を収集した。実に見事な活躍であったぞ。お前のおかげで、世界という物語は無事に終わりを迎えた」

 

 

だがしかし、あまりにも多くの犠牲が出た。

あまりにも大きすぎる悲しみが生まれてしまった。それは決して、無視できない事実なのである。

そしてそれは、岳葉たちが無力だった故に起きた悲劇なのである。

 

 

「分かるな。若き日の私よ」

 

「それは――……」

 

「これは、最低最悪の物語だ」

 

 

岳葉は何も言い返せなかった。

するとオーマジオウは慈悲に満ちた声色で、岳葉を労う。

おお、なんと寛大なお心だろうか。ありがたき幸せである。

 

 

「だが何も卑下することはないのだ。むしろお前は十分すぎるほどに戦い抜いた。今はそれを誇っても良いと――、私は考えている」

 

「それは、どういう意味なんだ?」

 

「ミスや挫折、後悔をしない人間などこの世には存在しない。それは否定するものではなく受け入れて力に変えるもの。成長のための鍵なのだ! それが分からぬ愚か者など、世界には存在しないと私は願いたい!」

 

 

一方で最低最悪の物語を放置するのも、オーマジオウとしては心苦しいものがあった。

ならば答えは一つしかない。

 

 

「よくがんばったな本間岳葉。安心してもらいたい。この悲劇は――」

 

 

ラ、イ、ダーの文字が赤く光り輝いた。

そのシルエットはどこかの大鷲に見えなくも、無い。

 

 

「私が、正す」

 

 

オーマジオウの考えを聞いて、岳葉はそれを受け入れた。

というよりも受け入れるしかなかった。彼らに拒否権はない。

それに別に悪い話ではなかった。いやむしろ、それはとても素晴らしい話だ。

だから何も否定するつもりはなかった。

 

 

「ルミちゃんが妊娠したとき、隼世と敬喜ッ、三人でお酒を飲んだんだ!」

 

「む?」

 

 

なかったのだが――……。

ただ一つだけ、どうしても言いたいことがあった。

おめでたいことなので、お酒も進んだ。

 

 

『女の子? 男の子?』

 

『まだ分からないよ』

 

『そっかぁ。でもルミさんかわいいし、先輩は中性的で綺麗だから、どっちが生まれてもボクが可愛くしてあげるね』

 

 

そんなやり取りをしている中、敬喜はスヤスヤと眠ってしまった。

隼世は嬉しかったのだろう、父になれることが。そしてだからこそ心からにじみ出る弱さもあった。

 

 

『岳葉、ずっと思ってたことがあるんだ』

 

『え?』

 

『あの時、僕はなんとしても路希を死なせるべきではなかった』

 

 

あれだけ頼もしかった隼世の背中が、その日はとても小さく見えた。

 

 

『でも敬喜が選んだ道は本当に正しかったと思う。気を遣ってるわけじゃなくてね。まあこういう話をするのはココだけにしたいけどね』

 

 

仮面ライダーとしては何としても助けるべきだった。だから隼世は、あの時、ライダーの資格を失ったのだ。

 

 

『だからあれは、僕の――、人間としての答えなんだ』

 

 

人間を殺したライダーはたくさんいる。

たとえば王蛇とか。岳葉がそう言うと、隼世は優しげに、哀しげに微笑んだ。

 

 

『ありがとう。確かにね。でも、僕が変身していたつもりだったのは、そちら側じゃないライダーだった』

 

 

だから隼世はライダーではなく、人間として路希を救った。

間違っているかどうかは置いておいて。

 

だから隼世は後悔はしていない。

だからずっと背負うことを決めた。

だから――……、でも、それは凄く重いから。

だからたまに岳葉にも持ってほしくなるだけだ。

 

 

『――ッ』

 

 

岳葉は打ちのめされていた。

彼も覚えている。忘れたことはない。

あの時、声が聞こえた。『路希を――、彼らを救えるのは仮面ライダーだけ』だと。

 

岳葉は……、あくまでも額面通り受け取っていた。

でも今、隼世はあの声に従ったとき、自分はライダーの資格を失ったという。

それはなぜか? 矛盾している気がする。だって隼世だって、そう思ったからこそ――ッ。

 

 

『!!』

 

 

その時、岳葉は大いなる悲しみに気がついた。

 

 

(隼世はそう思ったんだ。そう考えたんだ。そうに違いないと思ったんだ……!)

 

 

それは隼世が仮面ライダーを好きになってから、あの時、あの瞬間の最後までずっと信じていたもの。

ずっと心にしまっていた温かな光だった。

過去も、今も、そしてこれからもずっと信じていけると思っていたものだった。

 

彼はその大切な宝物を捨てなければならなかった。

 

絶対の正義や――。

 

全てを救う力――。

 

 

(仮面ライダーって何だ――? 正義って何なんだ――ッッ!!)

 

 

隼世(ライダー)は、『死』に救いを見出した。

市原隼世の一番大切だった『仮面ライダー』が、一番嫌いだった方法を善と視たとき、彼の信じていたものがバラバラになった。

しかもそれでも……、立ち上がった彼はエックスについた。

 

それは、とても、痛い。

とても苦しかったはずだ。

 

おそらく――……。

いや絶対にそうだ。岳葉は声を大にして叫んでもいい。

市原隼世という男は仮面ライダーだったに違いない。きっと今まで仮面ライダーだった人間と同じものを見ていたし、触れてもいた。

だから彼は仮面ライダーだった。

 

岳葉は思う。

自分たちはきっとあの最後の瞬間に、ライダーに触れた。

 

でも隼世はもっと前から触れていて。ライダーで。そしてあの最後を選んだ。

だから彼だけ『負けたんだ』。他のみんなが勝利を目指して前に進む中で、隼世だけが敗北に向かっていった。

 

それでも彼は他のみんなと同じくらいの力を出した。

救いたかったに決まっている。だって彼の想ってきたライダーはそれができていたはずなのに。

でも彼は、全ての力をエックスに注ぎ込み、路希を倒した。

 

仮面ライダーしか彼らを救えなかった。

それは本当だ。だから隼世はライダーの資格を失ったのだ。

その苦しみは岳葉には想像もできない。

きっと心の中がグチャグチャになって、時間が止まってほしいとか思ったはずだ。

思わず剣崎に助けを求めたかったに決まってるんだ。

 

だって大好きな大好きなヒーロー。

隼世はライダーの内容だけを見ていたんじゃない。きっと夢を視ていたんだ。

その姿で、ああするしかないと理解したとき、彼は――……!

それでも――ッ! 路希を想い、みんなを想った。

やるせなくて、辛くて、苦しくて、それでも彼は(たたか)った。

 

一人の男が、今までずっと苦しいときや辛いときに寄り添ってくれた『夢』を殺して、路希に手を伸ばしたんだ。

 

 

『……難しいよな。僕らの世界は』

 

 

岳葉はただ、泣きながら隼世の背中を擦った。

いつか瑠姫がしてくれたように。

 

 

『ありがとう岳葉』

 

 

そのお礼を、岳葉はずっと胸に刻んでる。

 

 

「だからッ、俺たちがそこに生きていたという証だけは――ッ、あの時の想いだけはッ! どうか、忘れないでくれ」

 

「分かっているとも。なぜならば私は――、最高最善の魔王だからである!」

 

 

オーマジオウが立ち上がる。時計の針が動き出した。

並び立つライダーの像が剥がれていく。

そこに立っていたのは、くすんだ外装が剥がれ落ちた、色鮮やかな仮面ライダーたち。

祝福の鐘が鳴る。世界が崩壊していく。

 

 

「この物語を、私がやり直す」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『エグゼイド!』

 

 

「終了だ」

 

「早いッ、それにここまで進行している癌を切除するなんてッ、天才か!?」

 

 

ザワつきを無視して、(かがみ)飛彩(ひいろ)は白衣を靡かせて歩いた。

 

 

「当然だ。俺に切れないものはない」

 

 

仮面ライダーブレイブは、珠菜に一瞥をくれると、さっさと歩き去った。

 

 

『ア・ギ・ト!』『カァブト……!』『ダブルッ!』『ドゥラァイヴ……』

 

 

「仮面ライダーG3-X! 氷川(ひかわ)(まこと)、出動します!」

 

 

ケルベロスが回転すると、特殊装甲弾が連射されていく。

それらはガトリングパイソンの弾丸を貫きながら進み、彼女へ着弾していく。

 

 

「うっぁぁあぁああ!」

 

 

ガトリングパイソンは全身を撃ち抜かれて倒れた。

体内にあるナノロボットが暴走を起こし、爆散して死滅する。

一方で仮面ライダーガタック、加賀美(かがみ)(あらた)は、両肩にあるガタックバルカンからプラズマ火球を発射した。

それはグレネードを一瞬で蒸発させると、そのままグレネードバッファローに直撃して大きく吹き飛ばす。

 

 

「キャストオフ!」『Cast Off』『Change StagBeetle』

 

 

装甲が弾け飛んだ。

ガタックはそのまま腰にあったボタンを叩き押す。

 

 

「クロックアップ!」『Clock Up』

 

 

超高速の世界に足を踏み入れたガタックは、バッファローが墜落する前に拳を叩き込んで打ち上げていく。

きりもみ状に回転しながら、ゆっくりと移動していくバッファロー。

そうしているとガタックは背中のほうに回り込んで、ガタックカリバーを連結させた状態で差し込んでみる。

 

 

「ライダーカッティング!」『Rider Cutting』

 

 

バッファローの巨体を持ち上げ、ガタックは叫んだ。

そのままバックドロップ。さらにバッファローを叩きつけた瞬間、カリバーの刃を閉じた。

エネルギーが溢れ、バッファローは悲鳴を上げながら爆散する。

 

 

「っしゃああ!」

 

 

ガタックは立ち上がり、雄たけびをあげると珠菜を救出に向かった。

クロックアップのスピードがあれば、珠菜を一瞬で連れ戻すことはあまりにも簡単であった。

そしてスピードといえば、コチラも負けてはいない。

ブレードアルマジロは呻き声をあげて後退していく。ナイフを落とし、震える指で仮面ライダーアクセル・照井(てるい)(りゅう)を指し示した。

 

 

「キミ、強いね……ッ! 名前と、戦う理由……、教えてくれないかい?」

 

「俺に質問をするな」

 

 

ピピピピピと音がする。エンジン音をかき鳴らし、アクセルは青い残像を残しながら地面を駆けた。

迫るナイフは全て空を切るだけ。背後に気配を感じて、かろうじて背中のプレートを向けることができたのだが、襲い掛かる蹴りを受けていくなかで、バキベキと音が聞こえてきた。

アクセルはプレートを破壊しながらアルマジロを蹴り続ける。

そうしていると手元に振ってくるトライアルメモリ。

 

 

『トライアル!』『マキシマムドライブ!』

 

「9.8秒……! それがお前の絶望までのタイムだ」

 

「グァアアアアアアアアァァアア!!」

 

 

爆発が巻き起こる。

一方でコチラもまた爆発。

デッドヒートの拳を受けて転がっていくコウモリフランケン。

ドライブはそこでタイプスピードに形態を変更した。

 

 

「良神院長、アンタを逮捕する!」

 

 

(とまり)進ノ介(しんのすけ)の正義の心が燃える!

 

 

「行くぞベルトさん! もう俺は、誰にも止められない!」

 

『ヒッサーツ! FULL Throttle!』『SPEED!』

 

「フッ! ハッ! フッ! ハッ! フッ! ハッ!」

 

 

旋回するトライドロンがキングダムダークネスを粉砕してまわり、ドライブはその中で何度も跳ねて蹴りをターゲットに打ち込んでいく。

 

 

「オリャアアアアアアア!!」

 

「ギャアアアアアアアアアア!!」

 

 

最後の一撃、良神はまだ体にナノロボットが充満する前にそれらを破壊されたため、人間の状態に戻り地面を転がっていく。

 

 

『ガイム――ッ!』

 

 

そして斬月も地面に膝をついた。

もう立てない。そんなの嫌だ――ッ! だから彼は両腕を広げてChiharuを守るようにする。

 

 

「安心してくれ路希くん。ちょっとの辛抱だ」

 

 

仮面ライダー鎧武、葛葉(かずらば)紘汰(こうた)は、ソニックアローの弦を思い切り引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『フォーゼ!』

 

 

仮面ライダーフォーゼ・如月(きさらぎ)弦太朗(げんたろう)は、爆撃から茂男を守り、地面に着地した。

恐怖で泣いている彼の頭を撫でると、フォーゼは手を差し出す。

 

 

「俺は全ての世界の人間と友達になる男だ。安心しろ茂男、お前はお前のままでいいんだ。人間は変わろうと思って変わるもんじゃねぇ。周りの人間が変えてくれるのさ。だからお前には俺がいる。それを忘れんなよ」

 

 

『ウィザード!』

 

 

「さあ、ショータイムだ!」『ドラゴタイム・セットアップ』『スタート!』

 

 

マントを翻した仮面ライダーウィザード・操真(そうま)晴人(はると)

 

 

『ウォータードラゴン!』

 

 

剣を振るい、ドラゴンに斬撃を刻み付ける。

 

 

『ハリケーンドラゴン!』

 

 

逆手に持った二刀流がペガサスを斬った。

 

 

『ランドドラゴン!』

 

 

重力の魔法が巨体のタイタンを完全に封じ込めた。

その中でウィザードは歩く。目の前でへたり込んでいるアフロディーテに手を差し伸べた。

 

 

「構わないでよ! アンタに私の何が分かるの!?」

 

「分からないさ。だから助けるんだ」

 

「え……?」

 

 

エコーかかった声は、とても優しかった。

 

 

「俺に分かるのは苦しみという感情だけだ。それを消すのが魔法使いさ」

 

「――ッ」

 

「諦めるな。俺が最後の希望になる」

 

 

 

 

 

 

 

 

『ゴォースト!』

 

 

仮面ライダーゴースト、天空寺(てんくうじ)タケルは浮遊能力を駆使して一人の青年を救った。

トラックに惹かれそうになっていた一人の引きこもりニートは呼吸を荒げ、へたり込んでいた。

トラックの運転手も驚いていたようで、一応と急ブレーキをかけて窓を開けた。

 

 

「大丈夫か!?」

 

「は、はいッ、す、すいませんでした……!」

 

 

本間岳葉は深く頭を下げた。

走り去るトラック。岳葉は振り返り、微笑んでいるタケルへ頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

 

『ダブルッ!』

 

 

仮面ライダーダブル。

(ひだり)翔太郎(しょうたろう)と、フィリップの前にChiharuが浮遊していた。

血走った目が見開き、無数の触手が暴れ出す。

パチンコ台が切り裂かれて破壊されていく中、ダブルは激しい風の中にいた。

エクストリーム。

 

 

「女を泣かせるのは趣味じゃねぇが……」

 

『翔太郎! Chiharuの全てを閲覧した。彼女は――……、いやヤツに性別は存在しない。ナノロボットが殺意を記録して、ただ殺すために動くキラーマシーンだ!』

 

 

優しい少女だった。

なんの罪もないのに地獄を味わった。

そして彼女は自らの苦痛と、罪の重さに耐えかね、手を伸ばしたのだ。

兄に、殺してくれと。己、他人、これ以上の被害を防ぐために。

哀しき女が最後に縋った希望さえ、殺意の残滓が破壊しようとするなら――

 

 

「『さあ」』『「お前の罪を数えろ』」

 

 

プリズム!

サイクロン! マキシマムドライブ!

ジョーカー! マキシマムドライブ!

メタル! マキシマムドライブ!

トリガー! マキシマムドライブ!

 

 

「『ビッカー! チャージブレイク!』」

 

 

光の剣がChiharuの触手を切り裂き、本体に到達する。

斬られた部分から大量の血液が噴出した。これは体内に存在するChiharuの核を担うナノロボットを露出させるための呼び水だ。

 

 

『エクストリーム! マキシマムドライブ!』

 

 

虹色の光を纏った両足が、コアに直撃する。

 

 

「『ダブルエクストリーム!!」』

 

 

爆炎巻き起こる中、フィリップが悲しげに呟いた。

 

 

『死体に人は愛せない』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『クウガ!』

 

 

「グォオァア!」

 

 

スルガはマンションの壁を突き破り、地面に激突した。

立木が目を丸くしている中、仮面ライダークウガは着地すると、腰を落とした。

走り出すと、足跡が燃える。飛び上がり、体を回転するのを見て、スルガは信じられないと叫んだ。

 

 

「な、なぜお前が! 五代(ごだい)雄介(ゆうすけ)ッッ!!」

 

「ウォリャアアアアアアアアアアア!!」

 

「ぐああぁぁあぁあぁあ!!」

 

 

侵略者は侵略の魔の手を伸ばすまえに爆散していく。

 

 

 

 

『ブゥレイド!』『キ・バ!』

 

 

 

 

「ウェエエエイ!」「ハァアアア!!」

 

 

ライトニングブラストとダークネスムーンブレイクが胸に突き刺さり、アマダムは激しく地面を擦り、後退していく。

 

 

「アマダム、貴方の野望は、ここで終わりだ」

 

「仮面ライダーは俺たちを選んだ。お前じゃなくて、運命が俺たちの道を示したんだ」

 

 

仮面ライダーキバ、(くれない)(わたる)

仮面ライダーブレイド、剣崎(けんざき)一真(かずま)

 

 

「ライダーと怪人には明確な差がある。その資格が、アンタに理解できるか!」

 

 

ブレイドがそう言って、剣先をアマダムに向ける。

そしてその中央をゆっくりと歩いてくるのは――、仮面ライダーの王である。

アマダムのようなものの前にも、その気高いお姿を見せてくれるとは何と有難いことなのか。

 

 

「かつて、カメンライダーという歴史において、仮面ライダーゴースト・天空寺(てんくうじ)タケルが貴様と戦った」

 

 

その際、黄金が迸った。

輝く意思を持ちて、タケルは多くの偉人の力を借りてアマダムを撃退するに至った。

同じくして虚栄のプラナリアもまた、岳葉は仮面ライダーゴーストの力を借りてアマダムと戦った。

この際、アマダムは偉人を否定する発言を口にしたが、岳葉とは違い、タケルはそこに反論を提示した。

 

 

「この差が何か、分かるか?」

 

「ッ?」

 

 

アマダムはカッシムワームのフリーズを使用するが、オーマジオウは仮面ライダークロノス・(だん)正宗(まさむね)の力である『リスタート』で打ち消した。

 

 

「なんだそれは……ッ!」

 

「そうか、貴様はまだ知らぬか。滑稽だな。世界移れば記憶も書き換えられる。所詮貴様は時空の傀儡でしかない」

 

「ワケわからねぇことをゴチャゴチャと! 気に入らん! 私は全ての怪人とライダーの頂点に立つ存在だ! テメェもライダーだろうが! 私にひれ伏せェエエ!」

 

「それはできない。なぜなら、私が仮面ライダーの王だからである」

 

 

ブレイドとキバの肩に触れると、それぞれが武器に変わりオーマジオウの手に収まる。

キングラウザー、ザンバットソード。

オーマジオウが剣を構えると、その刃に光が纏わりついていく。

 

 

「無駄だ! ライダーの力は私の力! 抗体を作り出すこともでき――」

 

 

オーマジオウが剣を振るう。生まれたのは十字の斬撃。

それは一瞬、それは一撃、アマダムに刻み込まれた十字は、そのまま通過し、敵を四分割にしてみせる。

 

 

「ば、馬鹿な! なぜッッ!?」

 

「答えは一つ。答えは唯一」

 

 

爆散していくアマダムを前に、オーマジオウは複眼を光らせた。

 

 

「頂点はただ一人! 人はそれを、王と呼ぶのだ!」

 

 

称えよ! 救世主の名前を!

 

 

『クウガアギトリュウキファイズ・ブレーイッド!』

 

『ヒィービキカブトデンオゥーキバディケーイッ!』

 

『ダァブル・オォーズ・フォゥオゼェー!』

 

『ウィザァード・ガイムドゥラィブゥーッ!』

 

『ゴォーストッ!』

『エグゼイドォッ!』

『ッビィッルドォォォォォ――!』

 

 

祝福の刻だ!

 

 

『最高!!!!!』

 

『最善!!!!!』

 

『最大!!!!!』

 

『最強!!!!!』

 

 

それが、オーマジオウ。

生まれながらしての、魔王なのである!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NEXT NEW WΦRLD――………→

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい志亞」

 

「え?」

 

「さっきから呼んでるっての」

 

「あ、ああ。すまん。考え事をしてた」

 

「これからケンたちと一緒に映画見に行くんだけど、お前らも来るか?」

 

「悪い、今日は家族と約束があって」

 

 

父と母と妹と一緒に食事をしにいく約束だ。志亞は断るが、隣にいた茂男は手を上げる。

 

 

「ぼくは行っていい?」

 

「おお来い来い!」

 

 

おとなしそうな茂男と、素行の悪そうな部賀ではあるが、話してみるとコレがなかなか気があった。

そこからは頻繁に遊ぶようになっていた。部賀と茂男が肩を組んで歩いていくのを見送り、志亞は帰路につく。

だがそうしていると半泣きでキョロキョロしている女の子を見つけた。

 

 

「どうしたの?」

 

「あ、あのわたしっ、最近この辺りに引っ越してきたんですけど……」

 

 

赤いランドセルを背負った女の子は、両親の仕事で水野町から引っ越してきたようだ。

今日は友達の家までついていったのだが、いざ一人で帰るとなると迷ってしまったらしい。

志亞は携帯のマップアプリを使って、彼女が分かる道までついていってあげることに。

 

 

「わたし珠菜っていいます」

 

「俺は志亞」

 

 

志亞は珠菜を安心させるように、いろいろなことを話した。

珠菜も安心したのか、いろいろ自分のことを喋ってくれた。

 

 

「へぇ、珍しいね。手作りのお守り」

 

「はいっ、おばあちゃんが作ってくれたんです」

 

「そうなんだ。どんなお祖母ちゃんなの?」

 

「とっても優しくて、お家に遊びに行ったらおじいちゃんと一緒に優しくしてくれます。ちょっと過保護すぎて困るときもあるんですけど」

 

 

照れたように笑った。

なんでも孫が心配すぎて、定期的に人間ドックを勧めてくるとか。両親も両親で一人娘が心配なのか、毎回くまなく調べられるらしい。

毎回何も見つかっていないのに、やりすぎだと。

 

 

「愛されてる証拠だよ。良かったね」

 

 

志亞がそういうと、珠菜ははにかんだ。

そうしていると、珠菜がよく通る道へついた。

そこは志亞もよく通る道だった。どうやら二人の家はそこまで離れていないらしい。

珠菜は志亞にお礼を言うと――

 

 

「志亞さん。またねっ!」

 

 

珠菜は手を振って帰っていった。

志亞も少し困ったように微笑み、手を振り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「胎教にゲーム音楽聴いてたらヤバイと思う?」

 

「べつにいいんじゃない? あ、これ。お義母さんとお義父さんが温泉に行ったみたいで、そのお土産」

 

「やったぜ!」

 

 

妊娠中はエネルギーを使う。

ルミは岳葉の両親が買ってきてくれた饅頭をバクバク口に入れていく。

 

 

「おねえひゃんはあははんふふはないの?」

 

「食べながら喋らない。まあそうね、もう少し二人の時間を楽しみましょうって」

 

「ラブラブですなぁ」

 

「えっへん」

 

 

二人はDVDを見ていた。

テレビでは救急隊員が活躍する海外ドラマが流れている。

 

 

「思い出すわね、ルミが夜中、エッチしてるときに救急車呼んだ日を」

 

「………」

 

「あの時のオロオロしているルミと隼世さんを思い出したら――、ぐふっっ!!」

 

「アンタね、人のこと言えますのんか?」

 

「………」

 

「お姉ちゃんの血を見てタケちゃんが気絶した話、盛り返すか?」

 

「この話はやめましょう」

 

「うむ」

 

 

二人はズゾゾゾとお茶を飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ビディさん! チャーハンとラーメンできました!」

 

「サンクスです! タケチャンマンサン!」

 

「岳葉です!」

 

 

お昼ともなれば厨房は大忙しだ。

カチャカチャとお皿を洗う音や、フライパンを動かす音が厨房では響いている。

岳葉が作った料理を、ビディは両手でしっかりと持って運んでいく。

 

 

「はいオマチです! たくさん食べて! 午後もファイトです!」

 

「ありがとうございます」

 

 

山路はそれを受け取ると、さっそく麺をすすり始める。

 

 

「午後からは聞き込み行くぞ山路、しっかり食っとけ」

 

「了解です」

 

 

立木、マリリン、山路、滝黒はたくさんの料理を手当たりしだいに口につめ始めた。

 

 

「でも山路くんてば、さっきお弁当食べてなかった? あのイカレた……」

 

「失礼っすよマリリンさん」

 

 

山路が一緒に住んでるカラスちゃんは、お弁当を用意してくれるのだが、料理が壊滅的に苦手なので、ファストフードで買ったハンバーガーとポテトをお弁当箱につめて山路に持たせている。

 

 

「刑事は腹が減るんだよ。なあ山路」

 

「ええ、まさに」

 

「お前、お抱えの情報屋いたよな? トンボに……、なんだっけ? あの三人組。あいつら後で呼んどけ」

 

「了解です」

 

 

一方でビディと滝黒は何かを話し合っている。

実はもうすぐ滝黒が刑事をやめるらしく、それからは二人で水野町でカフェを開こうと約束しているのだ。

さて、そうなると一人娘がいなくなって、この藤島食堂が危なくなる。今はまだビディの両親がいるからいいが、将来は不安だ。

この食堂にはファンも多い。だから岳葉に全てを教えている途中である。

岳葉は真面目な働き者だ。後を継がせるのも安心だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水野町。

ひまわりの里ではリセと正和が緊張した面持ちで消火器を手にしていた。

今日は防災訓練の日だ。ラグビーをやってる息子がいるという消防隊長さんが、子供たちに火災が起こったときの対処の仕方を教えてくれている。

ミッちゃんはそれを真剣に聞いていたし、ナオタはポケットに隠したクッキーを食べようとして園長先生たちに怒られていた。

 

しかし防災訓練が終わればおやつタイムだ。

みんなはドーナッツに、とってもおいしい紅茶を楽しみにしてた。

子供たちは紅茶を淹れに来てくれた『ワンダーアリス』のママが大好きである。プリティーな体系が気に入ったのか、群がるとモチモチのお肉をつまみ始める。

 

 

「えぇちょっとやだーっ! にくみそ~!!」

 

 

プリコいわくパクリではない。断じて。

一方でワンダーアリス本店。涼霧はバイクから降りると、扉を開く。

 

 

「藤島食堂への配達おわりましたー!」

 

「お疲れさまぁ、涼霧きゅーん! 遠かったでしょ? 疲れてなぁい?」

 

 

マッコリ姉さんが涼霧をギュッと抱きしめると、さっそくチュッチュやりはじめる。

真っ赤になっていた涼霧だが、やがては彼も観念したのか、マッコリ姉さんの背中に腕を回していた。

 

 

「ちょっと姉さーん。店内でヤリはじめないでよー」

 

 

敬喜はズラリと並ぶ紅茶の在庫を確認しつつ、奥へ向かう。

そこでは新しい葉っぱの組み合わせを試している架奈がいた。

フルーティないい匂いがする。敬喜は向かいに座ると、彼女の作業をジッと見ていた。

それが終わり架奈が立ち上がると、二人は指を絡ませあい、キスをする。

 

 

「け、敬喜ちゃん。お仕事中だよぉ」

 

「え? うん。お仕事チューだよっ?」

 

「そ、そうじゃなくってぇ」

 

「だって架奈ちゃんが可愛いんだもーん」

 

「もぉ、わたしより敬喜ちゃんの方が可愛いでしょ?」

 

「なんでもいいじゃん? ね? ボクらのラブオーラを紅茶に入れてあげようよぉ。最高のフレーバーになるよぉ」

 

 

二人はニコニコしながら指を絡ませあった。

少々不真面目な勤務態度の店員が目立つが、紅茶の質は最高級である。

ここのを飲んだら他のは飲めない。それはあながち間違いない噂話である。

良神クリニックでも、もうずっとココの紅茶を取り寄せている。

 

 

「本当においしいですね」

 

「ええ。なんだか香水を頂いているようですわ」

 

「あはは、分かります。飲んでたら綺麗になってくるような気がしますよね」

 

 

黒田と巳里が笑いあうすぐ傍で、牛松がパンツ一枚でポーズを決めていた。

 

 

「マッソッッ! ンンン! フゥゥン! マッッッッソ!!」

 

「おおー、仕上がってますねぇ」

 

 

凄まじい肉体美である。もう乳首が見えない。

真白が撮影している中で、部屋の隅では良神が友人の慶太郎とチェスをしていた。

 

 

「お前さんが勝ったら栗まんじゅう10個くれてやる。ワシが買ったら家買ってくれ」

 

「こっちの損害多すぎだろ。え? アンフェアすぎじゃね……ッ?」

 

 

ここで良神がチェックをかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

路希は砂浜に立ち、蒼い海を見ていた。

落ち着く。いつまででも見ていられる。

今日はヒーローに助けてもらう夢を見た。だからだろうか? なんだか調子がいい。

そうしていると、波の音に混じって名前を呼ぶ声が聞こえた。

 

 

「ごめんね。待った?」

 

「いえ。今来たところです」

 

 

風見ちはるは嬉しそうに、けれども悪戯っぽく微笑んだ。

 

 

「優しいね路希くん。実は私、ずっと隠れて路希くんを観察してました」

 

「えぇ? だったら早く声をかけてよ」

 

「だって、かわいかったから」

 

 

二人は手を繋いで歩き出す。

今日は海辺をお散歩しようか?

それとも映画を見に行こうか?

 

 

「ねえ知ってる? 今日はすごく綺麗な満月らしいよ」

 

「へ、へえ、そうなんですか。そういえばムーちゃんの家に行った時にお兄さんが教えてくれたような……」

 

「………」

 

 

ちはるはポンポンと路希の頭を叩いた。

 

 

「5点」

 

「えぇ?」

 

「一緒に見たいが言えたら100点あげたのに」

 

 

そこで路希は真っ赤になって、言葉を返した。

 

 

「大好きなちはるさんと一緒に、満月が見たいです……っ」

 

「120点。かわいすぎかー! 年下彼氏最高っ」

 

 

ちはるも真っ赤だった。

二人は楽しそうに笑いながら海辺を歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、いつかの日。

ルミがベビーカーを押していた。隣にいる隼世は、ルミのバッグや買い物袋を抱えている。

今日はいい天気だ。ちょっとだけ公園に寄り道をしようと。

たくさんの緑があって、木漏れ日が赤ちゃんを照らすと、ケラケラ笑っていた。

 

 

「おそと、きもちーね。えへへ」

 

 

ルミが赤ちゃんのほっぺをつつく。

隼世もそれをあたたかい目で見ていた。

 

 

「かわいいですね」

 

 

通りすがりの少年が言う。

 

 

「ありがとうございます」

 

「お兄さんの赤ちゃんですか?」

 

「ええ」

 

「かわいいなぁ。幸せですか?」

 

「そりゃあね、お恥ずかしい」

 

「良かったですね」

 

 

隼世はそこで表情を変えた。

一瞬だった。そして、一瞬で忘れる。

しかし心に残った想いはまだ消えていない。

隼世は少年に深く頭を下げた。

 

 

「ああ。おかげさまで」

 

「よかった。じゃあ俺はこれで」

 

 

常磐(ときわ)ソウゴは満足そうに笑って隼世たちと別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「また一つ! 哀しき世界が、偉大なる平成ライダーたちの手によって救われた!」

 

 

祝え! 最高最善の魔王が、救済を齎したのだ!

仮面ライダーという史上最高の救済者が苦しむ人々を助け、笑顔に変えたのだ。

これは紛れもなく、仮面ライダーというヒーローにしかできないことなのである!

オーマジオウが高らかに宣言すると、拍手の音が聞こえてきた。

感激に震えるのは虹色のマフラーをしたウォズであった。

 

 

「流石でございます。ン我が魔王――ッ!」

 

「ウォズか……!」

 

「ン我が魔王が創造したネクストニューワールドを閲覧しました。お見事でした! このウォズ、次元の違いを確かに感じております――ッ!」

 

「褒めすぎだ。このくらい、仮面ライダーならば造作もない」

 

 

時にウォズよ? 貴様はどう考える。

あの出会いに意味はあったと思うか?

あの人生に意味はあったと思うか?

あの苦しみに価値はあったと思うか?

あの存在に必然性はあったと思うか?

 

 

「無いのだ……! そのようなものは!!」

 

 

終わっていた歴史だ。既に伝わりきった話であった。

にも関わらず今更、新たらしい人物を増やすことや、世界を広げるようなこと、なおかつ完結していた関係にメスを入れる意味はなかったはずだ。

ましてや『全ての人間に抱えるものがある』という幻想を取り払うことになった。

 

 

通常、たとえば誰かがピックアップすれば、そこに何かは存在している。

創作において無駄な描写などない。たとえばカメラがグラスを映したならば、ただ映したのではなく意図して映したことになる。

 

しかしそれが今回の歴史を見て、ちゃんと胸を張って言えるだろうか?

低俗な描写の数々の意味は? 必然性は? Chiharuのバックボーンを抑えてまで女性器や差別用語を多用する露悪的な語りの価値はあるのか?

 

 

「どう思うか? 虹ウォズ!」

 

「ハッ! 確かに悪意ある描写でございました。志亞のような人間も普通に考えれば、あのような低俗な輩は創作においても、なかなかいません。常識は絶対ではないが、無意味でもない」

 

「そうだ。アレはただの、悪ふざけよ」

 

「それにまだ提示していない情報があります。カラスが山路の子を宿していたことや、立木の娘の苦悩、ムーちゃんが恋していたあの子など、これを語らずに歴史を完結させようとするのは少々……」

 

「そうだ。不出来で、残酷な歴史。それがあの絶影のバルドクロス――ッ!」

 

 

ましてや炎の定着が甘い。

クロスオブファイアが概念として輝いてしまう。

 

 

「概念のみで世界が回るなど不可能。確かに変身できうる姿や力は与えられるが、本来ライダーの力は便利な魔法ではないのだ。明確なシステムやプロセスのもとに構築されてきた歴史である」

 

 

バイクを都合よく消したり、具現したり。

感情の爆発で強化アイテムを生み出すのは、今までの先駆者に申し訳ないと思わないだろうか?

ましてや変身ベルトを生み出すのもクロスオブファイアだ。

しかしそれは今までライダーたちの命だったもの。

ファイズにいたっては盗難の危険性とも戦ってきた。

 

 

「ン我が魔王ならばお気づきかと思いますが、マリリン氏がファイブハンドの開発を示唆していました。アレは偉大なるレジェンドライダー"スーパー1"の力。ライダーがあれば、怪人も生まれてしまう可能性がある。戦いの続行を提示してしまいました」

 

「そのとおり、ではあのまま歴史が続いていたら、どうなっていたか……?」

 

 

虚栄のプラナリアで提示された残酷性が、多くの感情エネルギーを吸収できると創造神が知ったとき、続編がもっとパワーアップするのは不思議な話ではない。

だからこそ絶影のバルドクロスでは多くの命が失われ、より大きな悲しみが生まれてしまった。

それを超えることが、今後起こるかもしれないのだ。

 

 

「あまりにも不安定だ。だから私が終わらせた」

 

 

古来より、この手法はデウスエクスマキナと呼ばれていた。

複雑に絡み合い、解決不可能な物語を機械仕掛けの神が一瞬で解決し、終わりに導く手法だ。

オーマジオウこそが、その神――、いや魔王なのである。

 

 

「刺激が全てではない。私は、誰も死なない幸福な歴史の尊さを知ってほしいのだ」

 

「なんと慈悲深いお心……!!」

 

 

虹ウォズは涙を流し、オーマジオウを見つめた。

 

 

「故に私は、悪意ある演出を排斥したまで」

 

 

しかしそれでも、はじめから排除すればいいというわけではない。

岳葉の言ったことをオーマジオウは軽んじてはいないのだ。

確かに滅茶苦茶な世界ではあったかもしれない。だがアレは確かに起こったことだ。

あそこにいた人間たちは、確かに苦しみ、もがき、滑稽ながらも前に進もうとしていた。

 

 

「その事実は決して無視してはならない」

 

 

正義の影に蔓延る邪悪な現実を――!

闇の奥に葬られる涙の真実を――!

暴いて、救い出す。それは罰当たりな墓荒らしではない。

魔王でありながらも『墓守』たるオーマジオウの役目というものではないのか?

 

 

「全てを受け入れ、そして救う。それが最高最善の魔王たる役目なのだ」

 

「仰るとおりでございます。ン我が魔王――ッ!」

 

「時にウォズよ。貴様はなぜこのような混沌が起こったか。その本質を理解しているか?」

 

「どうか、お教えください。ン我が魔王」

 

「ウム。答えは一つ」

 

 

それは、唯一無二の絶対なる答えであった。

 

 

「全ては本間岳葉たちが未熟がッ、故に!!」

 

 

オーマジオウは彼らの働きを評価している。

だが、それと力の有無の評価はまったく別のところにある。

 

隼世たちは今回、世界を救った。

それは素晴らしいことだ。褒め称えるべき行動だ。

だが現に、多くの犠牲者が生まれた。

 

一方で偉大なる平成ライダーたちは誰も殺すことはなく、事件を解決に導いた。

その力の差は歴然である。

 

 

「残念ながら埋められぬ差というものが、この世には存在しているのだ」

 

 

オーマジオウは本間岳葉を、市原隼世を、風間志亞を、神条敬喜を、山路大栖を、滝黒響也を、良神路希を肯定しよう。祝福しよう。

だが同じくして改めて強く想うこと、ただ一つ。

 

 

「クロスオブファイアは、正統後継者のみが所持すべきである!」

 

 

また円形に並ぶライダーの像が生まれた。

偉大なる平成ライダーの色を失った世界が存在しているという証明でもある。

オーマジオウは心を痛めた。あの墓は、守らなければならない。

そして同時に、救わなければならない――!

 

 

「聞くが良い! 仮面ライダーの王である、このオーマジオウの声をッッ!!」

 

 

オーマジオウは赤い複眼を光らせる。

おお見よ! 真っ赤に燃え滾る、ライダーの文字を!

 

 

「紡がれていく仮面ライダーの歴史(ものがたり)に、火の粉の獲得者(オリ主)など不要ッッ! そしてそれを敬う信者たちもまた不必要なのだ!!」

 

 

胸に刻め、心に刻み付けろ!

 

 

本郷猛

一文字隼人

風見志郎

結城丈二

神敬介

山本大介(アマゾン)

城茂

筑波洋

沖一也

村雨良

 

風祭真

麻生勝

瀬川耕司

門脇純

 

南光太郎

 

五代雄介

津上翔一

城戸真司

キット・テイラー

乾巧

 

剣崎一真

日高仁志(ヒビキ)

天道総司

 

野上良太郎

紅渡

 

門矢士

ゴロウ

 

左翔太郎

フィリップ

火野映司

如月弦太朗

 

操真晴人

葛葉紘汰

泊進ノ介

水澤悠

千翼

 

天空寺タケル

宝生永夢

桐生戦兎

 

そして――、常磐ソウゴ

 

 

「称えよ! 祝えよ! 嵐よ起これ! 偉大なる名前たちを! さあ! 心のそこから敬い! 称えよ! 称えよッッ!」

 

 

虹ウォズが叫ぶ。オーマジオウも頷いた。

今挙げた名前。彼らを主とする世界で生まれた『正式なるクロスオブファイア所持者』以外のライダーたちは――

 

 

「全て、存在する価値のない歴史である!」

 

 

オーマジオウは立ち上がり、腕を前にかざした。

 

 

「全ての栄光ッ、全ての笑顔ッ、そして全ての苦しみはッ、我々が背負うッッ!」

 

 

偉大だ。

偉大すぎる!

虹ウォズはあまりにも偉大な王を称えずにはいられなかった。

 

 

「祝え! 時空を超え、過去と未来をしろしめす究極の時の王者! その名もオーマジオウ! 仮面ライダーッ! オーマジオウであるゥッッ!!」

 

 

喜びに震えて眠れ、オリ主などという存在共。

王が動く。不出来な貴様らの歴史を消し去り、王が正しい道へ導いてくれる。

 

この、虚栄のプラナリアのように……!

 

安心せよ。これは宣戦布告ではない。

手を取り合う、協力の意なのである。

戦いは苦しみと悲しみを生む。

それを王が、消し去ってあげようというのだ。

 

見よ! あの岳葉たちの笑顔を!

美しい世界になった。笑顔が溢れる世界になった。誰も悲しまない。

聞こえる。ああ、キミにも聞こえるだろう。この万来の喝采が!!

 

 

「期待しているぞ。若き日の私よ」

 

 

いや――!

 

 

「若き日の、私たちよ……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「老害が」

 

 

(キング)は二人もいらない。

剣崎は不愉快そうに壁に映るオーマジオウを見つめていた。

 

 

「"常磐"とは、永久不変の象徴」

 

 

渡が空になったコーヒーカップを見つめながら口にした。

"常磐相互"。オーマジオウの力の一端を対象者に与えることで、対象者からも働きかけを受けることだ。

 

 

「向こうの働きかけとは、まさにリイマジネイションを作ること」

 

 

いや、少し違う。

常磐相互とは、パラレルラトラパンテによる把握能力を得るための称号のようなものか。

 

オーマジオウは岳葉を『若い日の私』と口にした。

ただそれだけだが、岳葉がその発言の真意に気づかず、スルーしてしまったことで、彼は『常磐相互』になった。

 

オーマジオウには『パラレルラトラパンテ』という装備があり、そこによって『全ての時間、パラレルワールドに存在する自分』と感覚や情報の共有ができる。

今はその種をまいているのだ。力の一部を他世界へ撒き散らし、炎の欠片を受け取った者が住む世界へコンタクトを試みる。

 

 

「全ては、世界を救うために」

 

「気に入らんな」

 

 

剣崎は腕を組んでオーマジオウを睨んでいた。

サングラスの奥にある瞳、その奥、さらに奥に、岳葉と隼世が映っていた。

彼らの覚悟を剣崎は知った。だからこそ――

 

 

「気に入らん……!」

 

「………」

 

 

渡は目を細めて剣崎を見る。

 

 

「僕は存在云々は、どうでもいいです。世界を救うことに関しては賛成ですし……」

 

「救った点については俺も否定はしないさ。だが――ッ」

 

「が、しかし問題はオーマジオウが我々にとって目障りな存在であるということ」

 

 

剣崎は渡に抑えられ、黙った。

オーマジオウ。ヤツはライダーを神格化しようとしているようだが、渡は反対だ。

仮面ライダーは神ではない。絶対の何かを示すものではないと思っている。それは自分たちがあくまでも『人間』という存在にずっと触れてきたからだ。

 

 

「ましてやヤツはパラレルラトラパンテ――……、ゴールデンサークルを崇拝している。あれは破壊するべきシステムです」

 

 

だから、つまり――

 

 

「オーマジオウを倒しましょう」

 

「……まさか、またディケイドと手を組むことになるとはな」

 

 

するとキャッスルドラン内部に新しい男が召喚される。

桐生戦兎は、テーブルに『あるもの』を置いた。

 

 

「できたぞ」

 

「早いですね」

 

「当ッ然でしょ! 天☆才★物☆理★学☆者に不可能はない」

 

 

アホ毛がビンビンだ。

渡は戦兎が作った『それ』を掴むと、腰の前に持っていく。

するとベルトが伸び、ドライバーが装着された。

 

 

『JUMP!!』

 

 

別アイテムの起動。ドライバーへかざす。

 

 

『オーソライズ!』

 

 

待機音。天井を破壊し、現れる巨大な飛蝗。それは渡のまわりを跳ねまわる。

一方で渡はプログライズキーを展開すると、ドライバーへ装填した。

 

 

『プロォグ! ライズッ!』

 

 

飛蝗がはじけ、渉へデーターを入力していく。

 

 

『飛ッびあがRISE!!』

 

(ダカダダダダダダ)

 

()()() ()()()()()()()()()()() ()》》》

 

 

a jump to the sky(空へのジャンプは) turns to a riderkick(ライダーキックに変わります)――……】

 

 

 

変身完了。

現れた仮面ライダーは、赤い複眼を光らせる。

腕を組んだまま目を細める剣崎と、ニヤリと笑う戦兎。

 

 

「気分はどうだ? 紅渡……、いやッ、飛電(ひでん)或人(あると)!」

 

「悪くない……」

 

 

咳払い。

 

 

「いや――、悪くねぇ」

 

 

仮面ライダーゼロワンはクルリと回ると、壁に映るオーマジオウを指出した。

空にきらめく黄金の円。どこから見ても、いつから見ても、何度も見ても眩しい(まどか)

それはまさに、同じことの繰り返し――……。

人はそれを金色を使い、表した。

 

 

「さあ、絶対的概念円環(ゴールデンサークル)を破壊するのは――、俺だ!!」

 

 

稲妻が迸る。

今宵また、新たな炎が世界を駆けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――ッ?」

 

『どうかされましたか? 或人社長』

 

 

或人はイズが差し出したイチゴを食べていたが、そこでピタリと止まった。

 

 

「1号――ッ?」

 

『おかわりですね。かしこまりました。はいどうぞ、あーん』

 

「いや、今のは……」

 

 

或人は固まる。

イズは不思議を意味するジェスチャー、首をかしげる動作を行った。

 

 

『如何なさいましたか?』

 

「キバ……? いや、なんだ今の。ただの夢か」

 

『夢でございますか?』

 

「知らない人が見えたんだ。でも知ってる気がした。どこかで会ったのか、それとも……」

 

 

疲れてるのかもしれない。

或人は大きくため息をつく。

がしかし、心配そうに(そう見えた)イズを見て、すぐにイチゴを受け取った。

 

 

「会ったはずなのに思い出せない! これぞまさにイチゴ一会(いちえ)ーッ!! はい! アルトじゃ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホーホホホッッッ! ホハハハハハ! ンーホハハハハァ! ヒーヒヒッッ!! ヘハヘハッ! ヒーヒヒヒッッ!」

 

 

たまたま社長室の前にいた不破が扉をあけて転がってきた。

涙目になって、顔を真っ赤にし、彼はお腹をおさえて転がりまわる。

 

 

『やりましたね社長。たくさんの笑顔が確認できます』

 

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん、たぶん滑ってる」

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでくれて本当にありがとうございました!
すいませんなんか本当に。一つだけ勘違いしないでほしいのは、私はそんな人間ではありません。

とても品があって。
今日もたくさんのカモミールティーを頂いてきました。
え? うんち? やめてくださいそういう下品な言葉を使うのは……。
せめて便と言ってください……。
本当に、もう……(´・ω・)


もう一つ気にしないでほしいのは、私は別にオリ主やオリ主を書いている人をを否定するつもりは一切ありません。
今はちょっと長期の連載を行う体力と時間がないため、ストップはしていますが、Episode DECADEとかアポロンの獏とか、虚栄のプラナリアを見てもらえば分かるとおり、バリバリオリ主で書いてます。

むしろ僕はライダーという作品はオリ主の方がテーマを輝かせることができるのかなって思ってます。
もちろん本編の主人公でやるのも好きですが!


ただあくまでも私の今後やっていこうと思ってる世界観のなかでは、『オーマジオウ』はああいう立ち位置だというだけです。
白倉Pの墓守発言とか、老害のメタファーらしいので、こうなりました。

だからその、なんというか……。
ジオウっていうのは、ライダーを終わらせるための話だったのかなって思ったんですよ。
たとえば白倉Pの『ディケイドは続ける意味で作り、ジオウは終わらせるために作った』発言とか。
たとえば変身しないオリキャスとか。継承だとか。

つまりメタ的な意味を含めるなら。
一回、4号でケリがついたのに、また戦う巧とか。
良くも悪くも何をやってもライダーに重ねられてしまう役者さんとかね。
そういう『オリジナルへの愛』をジオウは終わらせようとしたのかなって。
だからもう神になった紘汰さんですら鎧武ではなくなる。
それは卒業であり、そういうことをしたかったのかなぁ、なんて。

ただまあブレイド辺りでそれが終わって。
それが初めからのプロットだったのかは分かんないんですけど。
まあ僕としてもオリキャスの人はね、永遠にライダーやってほしいなっていうのが正直なところなんで、それはいいんですけど。

まあいろいろそういう物も含め!
一つ、オリジナルの要素を強くしたオーマジオウを出していければなと……!
あとやっぱパラレルラトラパンテって何気にとんでもないアイテムですよね。
あれって、凄いこと書いてある気がするんですよね。
まあ上手く説明はできませんが。


まあ僕の考えというか。
共通するテーマは前にも言ったと思うんですが、新仮面ライダーSPIRITSの1巻と2巻を読んだイメージになってます。
まあちょっとネタバレになっちゃうんですが、詳しく言うと、新スピのはじめは2号ライダーの誕生の話になってます。

そこでまあ何と言うか、敵が全員2号なんですよね。
登場人物紹介じゃ気を遣って『第二期強化改造人間』って書いてますけど、サブタイトルじゃハッキリと7人の仮面ライダーと提示されてると。
だから結局、『仮面ライダー』っていうのは怪人と同じなんだけど、変身者によって存在が大きく変わってくると。
まあ今後も、それを軸に、いろいろやっていきたいと思っております(´・ω・)



今回、ラストで前々から言ってるゴールデンサークルをちょっと出しました。
あんまりまだ説明したくはないんですけど……
超スーパーヒーロー大戦(エグゼイド)の北岡とか、仮面ライダー鎧武みたいなもんです。

どういうことかというと、鎧武を作るにあたって虚淵さんを起用しましたと。
その上でハートフルストーリーなんて誰が望むよ? 
ってなったら某魔法少女と一緒になっちゃうけど、インベスをああするのは正解ですよね?
って感じのヤツを、なんか、こう、いろいろああするヤツです(´・ω・)


まあ、それも……、あの、なんていうか。
今後やっていけたらいいなって思ってます。
ウルトラマンからハマったメタワールドは、最近仮面ライダーも平ジェネFOや、OQなど広がりも出てきました。
まだまだいろいろできそうです。

とにかく今回!
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました(´・ω・)b


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