ハイスクールD×クロス   作:常磐久遠

2 / 2
2話

 転生して早速だが、ピンチに陥っている。毛布にはくるまれているが、夜の外で放置されているのだ。どうやら僕は生まれて早々に捨てられてしまったらしい。

 

 そう考えると、急に泣きたい気分になり、泣き出してしまった。なんとも不便な体だ。身体年齢に引っ張られるとは。

 

 何十分か泣いただろうか。鈍い音が近くで響いたのだ。おそらく門か何かが開いた音みたいだ。

 

「旦那さま!奥さま!門の前に赤ちゃんが!」

 

 誰かの声がする。僕は安心したのか、意識が暗闇に包まれていった・・・・・・

 

 不思議な夢を見た。赤い髪を左右で束ねた少女と少し色が濃い茶髪の髪の少年、綺麗な茶色の髪を持った少女と僕とで一緒に遊ぶ夢だ。

 

 いったいこの子供たちは誰なのだろうかと思ったが、楽しそうに遊ぶ僕を見て少し嬉しくなった。まだ、幼い僕ははぐれ悪魔やらと遭遇してなさそうだったからだ。

 

 だけど、本当に楽しそうに遊んでいる。身体に引っ張られているのかもしれないが。

 

 そんな夢も終わりを告げた。だんだんと少し薄暗かった夢の中が、明るくなってきたのだ。この世界に来て一日目の朝が来る。

 

 赤ちゃんだから特にやることはないと思うが、それでも楽しみだ。だが一つ気になることがある。いったいどんな家に拾われたのかだ。あまりにもひどい家とかは勘弁してほしいかな。

 

 ぼんやりと目を開ければ、目に飛び込んできたのは天井。まあそれは当たり前だ。横を見ようとするがうまく見れない。だが隣から僕のほかにもう一人いる気配はする。

 

 起きてしばらくしてから僕を拾ってくれたらしき人が現れた。

 

「久遠ちゃん、翔馬君。おはよう。」

 

 小さかったが優しそうな声が聞こえてきたので、何とかそちらの方を見ると、とても美しい女性がいた。だが、少し肌が白すぎるような気がしなくもない。

 

 目を開けている僕のことを少し驚いているようだった。

 

「翔馬君は朝早いのね。いい子、いい子。」

 

 かなり優しそうな人が僕の義母でよかった。それにしても前世と同じ名前か・・・・・・よばれ慣れてるからそちらの方がうれしいのだが、知らない人から呼ばれるのは少し背中がかゆくなる。

 

 その後すぐに眠たくなってしまい、頑張ってこらえるもやはり眠気には勝てずまた眠ってしまう。その様子を女性が最後まで優しそうな笑みを浮かべてみていた。

 

 それから三年の時が流れた。

 

 ここまででわかったことがある。まず一つ目、同い年の姉がいると言うことだ。姉の名前は『久遠』といって、母様譲りの綺麗な赤い髪をしている。

 

 二つ目、父様と母様の名前がわかった。普通お母さんとかお父さんとかじゃないのか、と疑問に思う人もいるかもしれないが、さすがに宝石商を営むいわゆるお金持ちの家の養子なのだ。しっかりしなければならない。

 

 話がずれたが、父様の名前が『義臣』、母親の名前が『エレナ』だ。父様は厳しそうな顔持ちだが本当はかなり優しい人だ。全く夫婦そろって優しいって・・・・・・絶対に久遠姉さんもやさしく育つよね。

 

 ついでに名字も言っておこう『常磐』だ。結構難しい漢字だが、特典のおかげもあってすぐに書けるようになった。

 

 何故かどこかで引っかかるのだが、思い出せない。

 

 三つ目、ここが駒王町と言うことだ。いきなり物語の舞台に入れられたみたいだ。まあ、いいけどね。

 

「しょうまー、よしとくんたちがきたからいっしょにあそばない?」

「ちょっと待ってね。今準備するから」

「じゃあ、さきににわでまってるからね!」

 

 部屋の前から久遠姉さんの気配が遠ざかって行く。

 

 こんな平和な日がいつまでも続けばいいのにと思い、僕は準備をして庭へと向かっていった。

 

 その日の夜、僕は特典の一つであるガチャを今日初めて試してみることにした。使い方は最初から頭の中に入っていたので、使い方がわからないと言うことはない。

 

 ベッドに横たわりただ一言念じるだけだ。

 

世界ガチャ(ワールド・アビリティ)起動』

 

 そう念じた瞬間に、視界はブラックアウトし黄昏の草原に出てきた。そこには宇宙(そら)のような漆黒で光がちりばめられた湖があった。

 

 その湖に両手を入れて、引き抜くような動作をする。すると、虹色や金色、銀色に光り輝く星が出てきたのだ。その星たちはしばらくすると、体の中に入っていき目の前に仮想ウインドウが出てきた。

 

 世界ガチャ(ワールド・アビリティ)の結果

・ロングソード

 蒼穹のファフナーから

・フライトユニットSpeed

 空を飛ぶことができる翼型のユニットを装備する。スピード型のため時間は他の物と比べると短く、切れたらリチャージに一時間かかる。

・オリハルコン1kg

 伝説の金属を1キログラム入手する。

・白兎

 白い兎を使い魔として入手する。一本角がついているため、一般的にはアルミラーシと言われている。

・幸せを呼ぶ鳩

 幸せを呼ぶと言われている鳩を使い魔として入手する。色は白色。

攻魔砲(マジック・キャノン)

 高威力の魔法を撃つことができる。一発で魔砲弾倉を一個使う。

・魔砲弾倉×5(使い捨て)

 魔砲を撃つための弾倉。

・マジックボックス

 様々な物を収納できる魔法を習得する。魔力に応じて入れれる量が変わる。

・使い魔経験値カード☆3×15

 使い魔を成長させることのできるカード。

・オリハルコン5kg

 伝説の金属を5キログラム入手する。

 

 まあ、最初はこんなものだろう。初回からいきなり強そうなものが沢山出てきたら、それこそ驚いてしまうからね。だが、使い魔が二匹入手できたのはかなりうれしい。

 

 オリハルコンなどの素材は装備の強化にでも使うのだろうか。試しにやってみると言いたいところだが、装備が全くない現状では、やってもほぼ意味がない上に、まだ使うのは当分先だろう。それも原作に介入するならの話になるからね。

 

 だから今は、使い魔を強化していこう。強化する対象は『幸せを呼ぶ鳩』名前を付けるならラードだな・・・・・・今軽く僕のネーミングセンスのなさに落胆しているよ。

 

 まあ、理由としては日常で出しててもあまり怪しまれないからだ。さらに僕の場合は経験値カードを上げないと成長しないようになっているらしいからね。

 

 試しに召喚してみると、肩に白い鳩が止まっていた。よろしくという意味で頭を撫でてやると、若干気持ちよさそうにしているように見えた。

 

 早速経験値カード☆3を15個全てあげようとすると、突然合成システムに警告表示が表示された。

 

 どうやら上限レベルに達してしまうようなので、数を減らせと言っているらしい。なので、カードを5個にまで減らすと警告が消えたのだが今度は少し足りなかったので、オリハルコン1kgを選択した。

 

 レベル上限に到達するようなので合成してみるかと思い、ラードに少し離れてもらい合成のボタンをぽちっと押す。すると手に持っていたカードが浮かび上がり、ラードに吸い込まれていき、光輝いた。

 

 まるでとあるゲームの進化みたいだなと思ってみていると、結構小さくなり、翼の形が変わった。どうやら本当に進化してしまったみたいだ。

 

 鳩の原形をとどめているが、羽の一枚一枚が少し尖り薄水色に輝き、大きさも小鳥ほどのサイズとなっていた。とりあえず人前で出しても大丈夫そうな姿なので安心した。

 

 そこからさらに成長させようかと思ったが、幼い僕の体は先に眠気が来てしまったようだ。とりあえず今日は寝ることにしよう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。