絵里とのイチャラブ日記   作:シベ・リア

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今回は『ラブライブ!過去と今』などを書かれている頭文字Fさんです!あ、僕知ってるよ!これってかしらもじえふって読むんだよね!byシベリア


初めまして!頭文字Fと申します!読み方はいにしゃるえふです!「過去と今」という作品を執筆させていただいております。
シベリア香川さん、この度は1周年、おめでとうございます!こんな素敵な企画に参加させていただいて光栄です!
私は3番目の投稿になりましたが、まだまだ他の素晴らしい作家さんの方々の作品が投稿されます!皆さんどうかお楽しみください!




「離れた "理由"」

 

 

 

とある日の学校。雲一つない青い空に、ジリジリと地面を焼き付ける太陽。

こんな何の変哲もない日...

 

 

「...はぁ...」

 

 

...のはずだったが。ため息の主、絢瀬 絵里にとっては特段に大きい変化がここ最近で発生していた。

 

 

「...どうしたん、えりち?」

 

「...希...」

 

 

ため息ばかりつき、俯いてばかりいる。

そんな親友の姿を心配し、声をかける人物は東條 希。彼女たちは2人で生徒会会長、副会長を務めている。それ故なのか、大親友なのだ。

 

心配してくれる人物がいるのはとても有難いこと。

どうせなら悩みを相談して、楽になってしまいたい。

 

...だが。

そんな大親友に、心配をかけたくない。

 

2つの思いが交錯したまま固まっていると、希が絵里の顔を覗き込む。

 

 

「...申し訳ないとか思っとるん?」

 

「...え?」

 

 

...そう言う希の目は細められ、絵里の目を射抜くようだった。

 

一方絵里は...。

 

 

(ギクッ...)

 

 

正に図星だった。...絵里は降参だ、というように大きいため息を一つこぼす。

その姿を見た希は、やっと折れてくれたというような安堵の表情を見せる。

それと同時に頼られることに、嬉しさを感じていた。

 

だって2人は、"大親友"なのだから。

 

 

「それで...どうしたん?」

 

 

まるで包み込むような声色で絵里に尋ねる希。

 

絵里はというと...

 

 

「...そう...ね。聞いてもらおうかしら...」

 

 

観念し、話すことにした。

 

 

「実はね...」

 

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

 

「大丈夫、いっぺんいってみよう!」

 

「えぇ?無理よ...今までそうだったんだから...」

 

 

2人は今、とある教室の前にある廊下の曲がり角にいる。

ここからなら "お目当の人" を見ることが出来るのだ。

 

その状態で待つこと1分ほど...。

とある人物が教室から姿を現した。

 

...それを合図に絵里と希はその人物に近付いていく。

その人物の名は。

 

 

「な...ナオキ!」

 

「ん?...え、絵里!?」

 

 

香川 ナオキという人物であった。

 

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

 

「...え?ナオキくんと最近デートしてない??」

 

「え...えぇ...」

 

 

...絵里の悩みの種を聞いた希は、驚きが目に見えるように口を手で塞ぐ。

 

驚いた理由はやはり...

 

 

(...確か...2人ってラブラブやったよね?)

 

 

これである。 "ラブラブ" なのに、こんなことがあるのか。そういった理由で驚いているのだろう。

 

 

「誘っても誘っても...避けられるのよ...」

 

「...避ける...?」

 

 

希にとって、ナオキが絵里を避けるとは考え難かった。

なぜなら、彼女たちは彼と一緒に "μ's" として活動してきたのだから。ナオキは...それこそ "本当の" メンバーではないのだが、輝く9人...女神たちを側で支え続けてきた。

彼女たちにとって、彼はメンバー同然なのだ。

 

それゆえ彼の性格、特徴などは把握している...はずなのだが。

自分の知っているナオキが、そんな事をするのか?

 

希はその部分を気にしていた。

 

...3人の日常が、変わり始めていた。

 

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

 

「ご...ごめん!バイトあるから!」

 

「えっ!?ちょ、ナオキ!」

 

 

そう言って逃げるように去って行くナオキ。

...その姿を見た絵里は目に涙を浮かべる。だが、そんな絵里を横目に...

 

 

「...んー...?」

 

 

希は、何か違和感を抱いていた...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...」

 

「...ま、まぁ絵里ち。そんなに気を落とさんといて...」

 

「...」

 

「こりゃだめやね...」

 

 

何とかして絵里を慰めようとする希。

だが、いかんせん絵里にはショックが大きかったようで、返事もままならない...。

 

こんな親友を、見ていられない。

 

 

...その一心で希は。

 

 

「...大丈夫、ウチに任しとき!」

 

 

絵里を安心させるために、そんな大口を叩いてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...あんなこと言ったものの...どうしようか...?」

 

 

今はもう放課後。希は今、帰り道を歩き続けていた。学校で絵里に向かって言った言葉への不安を、空に向かってポツリと呟く。

 

...そして大きくため息をつき、ふと横を見たその時。

 

 

「...あれは...ナオキ君...?」

 

 

そこには、ファーストフード店で、店の制服に身を包んだナオキがいた。

 

 

 

 

「いらっしゃいませ...って、えぇっ!?」

 

「やっほー♪ナオキ君!」

 

 

...希はつい、その店に入ってしまったのだった。

 

 

「何しに来たんだよ!?」

 

「...そりゃあ、お持ち帰りで...」

 

「あ、ごめん。ご注文どうぞ?」

 

「いや、嘘やで」

 

「なんやねん!!!」

 

 

希に翻弄されるナオキ。思わずキレのいいツッコミが入ってしまう。

そんな姿に希は口元をおさえ、クスクスと笑っている...が。

元凶は希なので、ナオキにとっては笑い事ではない。

 

 

「何しにきてん...」

 

「ごめんごめん。これから、時間あるかな?」

 

「え?もうバイト上がれるけど...」

 

 

...その言葉を聞いた瞬間、希の目が鋭く光る。

ナオキはその目に硬直させられる。何故だ。

 

 

「じゃあ相談があるねん!用が済んだら店の外まで来てな!待ってるよ!」

 

 

...その硬直の間に希は、用件を言うだけ言ってそそくさと店の外に出てしまった。

 

...こうなってしまっては仕方がない。

ナオキは帽子を取り、髪をガジガジと掻きむしりながらも...。

 

 

「...店長、今日はもう上がりますね。」

 

 

 

 

15分ほど経った頃だろうか。

 

 

「ごめんごめん、遅くなった!」

 

 

ナオキが店の裏口から、申し訳なさそうな顔をしてこちらに駆け寄ってくる。

 

 

「全然ええよ!...じゃあ、そこの公園まで行こうか?」

 

「...なんか連行みたいやな...おっけ。」

 

 

出てきて早々、公園まで...まるで警察官による任意同行のように連れて行かれるナオキ。

 

2分ほど歩いたところで、公園に到着。

 

その瞬間、相談の内容が気になっていたナオキが話題を切り出す。

 

 

「...それで、相談って何かな?」

 

「...それなんやけど...」

 

 

...と、ここまで言ってから希は意味深な深呼吸を間に挟む。その姿にナオキの心が揺らぐ。

...何か嫌な話題なのではないか、そんな予感がしたからだ。

 

 

「...最近...絵里ちのこと、避けてる?」

 

「...やっぱり、それか...」

 

 

そう零すナオキ。...だが、この言い方が希を少し苛立たせてしまった。

...だって。

 

 

「!!...いくらナオキ君でも、ウチの友達をそんな風にして悲しませてたら許さんよ!!」

 

 

...親友を意図的に、傷つけているように聞こえたのだから。

 

だが。

 

 

「え!?違う違う!!話を聞いてくれよ!!」

 

 

ナオキは必死に、何かを否定する。それさえも希は苛立ってしまう。

 

 

「何が違うの!?」

 

「おれはバイトで忙しかったんやってば!!」

 

 

そう必死に反論するナオキ。だが希は、それすらも判別できないほどに憤怒している。

...親友を傷つけられた。そう感じているから。

 

 

「だからって何で避けるん!?絵里ちは傷ついてるんやで!?」

 

 

...希がそう怒鳴った瞬間、数十秒の沈黙が流れた。

何故かはわからない。が。

 

確かに分かるのは...ナオキがショックを受けていることぐらい。

 

...ナオキはそのショックを押し切り、希へ向かって "理由" を話し始める。

 

 

「...バイトの給料で...

 

 

 

 

絵里に "プレゼント" を買うためなんだよ。」

 

「...え?プレゼント?」

 

 

...先ほどまで激怒していた希が一気にクールダウンしていく。

確かに、理由がプレゼントとは思わなかっただろう。

 

 

「...そうだよ。...ってうわっ!?もうこんな時間やん!?希、さっさと帰ろう!!」

 

「え!?ちょっ!!ちょっと!?」

 

 

いきなりナオキが慌て、家へ帰るように提案し、家の方向へ走り出す。

 

...だが、確かに何かが見えた。

 

 

 

 

 

 

そう。微かに顔を赤くしたナオキが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...」

 

「...」

 

 

翌日。生徒会室に2人の生徒が。

1人は金髪の生徒会長。

もう1人は紫色の髪をした副会長。

 

...何故か、2人の間にずっと、沈黙が訪れているのだ。

 

 

だが、昨日とは明らかに違う点があった。

 

...それは、希の自信満々そうな顔である。

 

その顔を見た絵里は不思議に思い、質問を投げかける。

 

 

「...どうしたの希?何か良いことでもあった?」

 

「...まあ、ちょっとね!...そろそろかな...」

 

 

希が発した言葉の最後に聞こえた、意味深な発言にクエスチョンマークを浮かべる絵里。

 

 

すると...

 

 

「絵里!!!」

 

「ナ、ナオキ!?どうしたのよ!?」

 

 

生徒会室のドアが乱暴に開かれ、1人の男がズカズカと入ってくる。

 

...そして絵里の前に立つと、彼女の肩を両手で掴む。

 

 

「...日曜日!デートしよう!!」

 

「...え...?」

 

 

何が何だかわからない、そして嬉しい気持ちが同時に押し寄せた絵里は...

 

 

「...よか...った...っ...グスッ」

 

 

感極まって泣き出してしまった。

そんな姿を見たナオキは...

 

 

「うわああ!?ごめん!ごめん絵里!!」

 

 

...ただ必死に謝る。そんな姿を見た希はというと...

 

 

「ナオキ君...ふふふっ...そんなに焦らなくても...ふふっ!!」

 

「なっ!?笑うな希!?」

 

「グスッ...ふふふっ...」

 

 

絵里が悩んでいた日々はどこか遠くへ消え、3人で笑いあう日常が戻ってきた。

 

...眩しい日差しが差し込む生徒会室で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...ナオキ、あれに乗りましょ!!」

 

「はいはい、行くか!」

 

 

今日は待ちに待った日曜日。この日は絵里の要望で遊園地に来ていた。

...もちろん、プレゼントを隠し持って。

 

ナオキたちは色んなアトラクションに乗っていた。

...中でも、特におもしろかったのが。

 

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

 

 

「ジェットコースターか...絵里は大丈夫なのか?」

 

「なっ!!馬鹿にしないで?この "かしこいかわいいエリーチカ" 、この程度の遊具...!」

 

「...遊具って。...足震えてるけど?」

 

「き、きっと!どこかが工事してるのよ!!」

 

「...大迷惑な工事だな...おっ、もう順番来たぞ!行くか!」

 

「えっ!?ちょっ!?待ってええええ!!!」

 

 

 

 

「...こわ...かった...」

 

「無理すんなよ...」

 

 

...そしてコーヒーカップや、メリーゴーランドに乗った後には。

 

 

「...楽しかったわね!」

 

「...お、おう。」

 

 

この変わり身の早さであった。

 

 

 

 

———————————————————————

 

 

 

 

周りも暗くなった頃、ナオキたちは観覧車に乗ることにした。絵里がどうしても乗りたい、そう言ったのだ。

 

...この遊園地の観覧車には、とある言い伝えがあるという。

 

それゆえ、絵里はここを要望したのだ。

 

 

その、言い伝えは...。

 

 

「...高いわね...すっごく綺麗...」

 

「そうだな...」

 

 

そろそろ頂上に着く。

ナオキたちの乗ったゴンドラが上がるにつれて、段々と絵里の横顔にビルの光がクッキリと映し出される。

 

...そんな中。

 

 

「...絵里。」

 

 

ナオキは、絵里を呼びかけ、プレゼントを取り出す。

 

 

「...え!?これって!?」

 

 

その瞬間、絵里が喜びの声を上げる。

だって、そのプレゼントの正体は。

 

 

「...受け取ってくれるか、絵里?」

 

 

... "婚約指輪" だったのだから。

だが絵里は未だに信じられない、と言ったような顔をナオキへ向ける。

...そして率直な疑問を彼にぶつけた。

 

 

「...高いのに、どうやって...?」

 

「あー...それなんだけど...」

 

 

ナオキはその質問をされた途端、頭をガジガジと掻き、そしてその疑問へと答えを示す。

 

 

「...最近、デート出来てなかったやろ?」

 

「え、えぇ...」

 

「...バイトのシフトを大量に入れてたんだ。その給料で買ったんだよ。」

 

 

その理由に絵里は驚いた様子。

まさかそんな理由があったとは。そんなことも知らず希に相談し、自分のせいで希と喧嘩をさせてしまった。

 

...またもや深く考えすぎる絵里。

 

そんな絵里に。

 

 

「...よっ!」

 

「いたっ!」

 

 

一発、デコピンを喰らわせる。デコピンを喰らった絵里は額部分を手で押さえ、こちらに 「何をするんだ」と言わんばかりの視線を送ってくる。

 

そんな絵里にナオキが口を開く。

 

 

「...気にすんな。おれがしたくてしたことだから。...それで、もう一回聞くぞ?」

 

 

ナオキは深く深呼吸。そして静かな声色で。

 

 

「...これ、受け取ってくれるか...?」

 

 

そう、告げた。

 

その質問に対し、絵里は。

 

 

 

「...もちろん!」

 

 

眩しいほどの笑顔で、そう答えた。

 

 

...ちなみに絵里は、とても満足していた。

その理由は "言い伝え" にある。

 

この観覧車の言い伝え...それは。

 

 

"永遠の愛" 。

 

 

「...ずっと一緒にいてね?」

 

「ああ、もちろん。」

 

 

それが正にいま、叶えられたのだから。

 

 






如何でしたでしょうか?希との友情、そしてナオキくんの行動力の高さを重視させていただきました(笑)
もし楽しんでいただけたのなら幸いです。
そしてまだ3作品目です。この後にも素晴らしい作品が投稿されます!お楽しみに!
また、前書きでも言いましたが...
シベリア香川さん、1周年おめでとうございます!
そしてこの企画に参加させていただき、誠にありがとうございます!
これからの執筆活動、陰ながら応援しております!

...あ、「過去と今」の方もよろしくお願いいたしますね?(台無し)

それでは!


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