今回は急遽1回目の登場となった『高海千歌っていう心に決めた嫁がいるんだけど、なにか質問ある?』略して千問(違う)などを書かれているグリッチさんです!byシベリア
どうも、おはこんばんちは。某ことりメインの小説とか、タイトルが病気な小説書いてます。
今回の企画小説ですが、初の企画参加ということもあり、私とても緊張していません。ワクワクしてます。
ということで、では前編『桃色romance-day』、お楽しみください。
アニメとか、ドラマとかで見る誘拐事件なんて、遠く、空想に等しいものだと思っていた。
実際、現実ではそうそう起こり得ないことである。身代金目的の誘拐はここ数年起きておらず、逮捕監禁事件も年に数件。むしろ日本は少ないくらいで、某合衆国と比べれば随分マシなほうだ。
しかし。「そうそう起こり得ない」というのは、「
『絢瀬絵里を誘拐した。香川ナオキ、お前に要求することは特に何もない。
ただ、一つだけ言っといてやろう。
―――――絢瀬絵里を殺害する。以上だ。―――――』
『ラブライブ!~1人の男の歩む道~』特別企画小説 by.グリッチ
――――☆ 桃色romance-day ★――――
「いやあ、遊園地なんて……って来る前は思ってたけど、やっぱ楽しいな!」
「ふふっ、そうね。前に来たときは行く場所がたくさんありすぎてあまり回れなかったし」
気が付けば、世間では真冬と言うべき時期に差し掛かっている。ひんやりとした感覚が手から入り脊髄を通って脳に達するようだ。
つい最近まで卒業まであと1年、あるいは卒業してからすぐだったのが、気が付けばあと少しで卒業、あるいは卒業してから約1年になろうとしている。
香川ナオキと絢瀬絵里のカップルは、久しぶりのデートに以前も訪れたことのある遊園地に来ていた。これは絵里の要望であり、μ’s一同で来たときには回り切れなかったところを色々回りたいらしい。
自分から言い出しただけあって、絵里は彼を振り回し続けている。さっきは、コーヒーカップを絵里に回されすぎて軽くゲロりそうになってた。三半規管弱いんですね、わかる。
「次はあれ!あれに乗りたい!!」
「あれって……ああ、ジェットコースターね。なるほどなるほど……ってちょ!?」
「ほらナオキ!!早く行きましょ!!」
「ちょっと絵里さん
冷や汗ダラダラの彼氏の腕は、あえなく掴まれ引っ張られ。
「安全バー下げまーす」
気だるげな従業員の声が聞こえてきた。
「ねぇ……なんかこれ前にも見たことあるよね。しかも最前列ってどういうことだよ。おれの気のせいじゃないよね?既視感しかないんだけど」
「??………あっ、そういえばナオキって絶叫系ダメだったような……」
「今思い出すのかよ!!遅いよ!!もっと前に」
「それでは出発しまーす。安全にお気をつけて無事に帰ってきてくださーい」
「ぎゃあああああああああ!!!!!!」
いやいや、どうやって気をつければいいんだよとツッコミを入れたくなる、明らかにやる気ゼロな従業員の声が響く。
まあ……ある1人はそんなこと気にしてる暇なさそうだけど。てか彼はうるさい。良い子のみんなはほかのお客様の迷惑になるからやめようね!!
「ナオキ……その、ごめんね!!え、えっと……どうしよう……てへぺろ☆」
「ちょいちょいちょいちょいちょい無理無理無理無理無理無理無理無理高すぎ高すぎ高すぎ高すぎ」
「ナ、ナオキ?」
「てへぺろってなんだっけてへぺろってなんだっけてへぺろってなんだっけてへぺろって」
「恐怖心で頭がおかしくなってる!?」
ちなみに「てへぺろ」っていうのは日笠陽子の持ちギャグらしいです。あ、そろそろ最高点に達しそうである。
そして、達した瞬間。
「うわあああああああああああああああああマジで無理死ぬうううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」
彼は死した。(精神的な意味で)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「もぅマヂ無理………ナオキ、帰る…………」
「ごめんね、本当に忘れてて……よしよし」
流石に夢の国のジェットコースターには及ばないものの、ジェットコースターはジェットコースターである。
ナオキは軽く号泣した。子どもに「ママー、なんか泣いてるー」とか指さされて言われてるのは少しかわいそうである。
しかし、男にとって女に介抱されることは嬉しい部分もあるかもしれないが、どちらかといえば屈辱的なのだ。
ナオキは激怒した。必ず、かの金髪美少女をシめてやらねばと決意した。
彼は見たことのないくらい不自然に笑顔を浮かべ、かの金髪美少女に話しかける。
「絵里、次行く場所はおれが決めていいよね?ね?」
「え?うん、いいわよ」
「あそこにしようよ!!なんかすっごく楽しそう!!」
「あそこって……お、おおおおお化け屋敷!?」
「あっ…(察し)」というのがよく似合う表情に変化するのを見て、ナオキは不敵に口角を上げた。
そう、香川ナオキは知っている!!絢瀬絵里はお化けなどのオカルト系のものには、専ら弱い!!
「そうだ、お化け屋敷。おれさぁ~、あんまり入ったことないからさぁ~、行ってみたいんだよねぇ~。
あれ、絵里さんお化けとかダメな感じかなぁ~?」
「そ、そんなわけないじゃない!!昔は苦手だったかもしれないけど、この賢いエリーチカにかかればお化けなんて指一本でぶっ飛ばせるわ!!」
「お化け屋敷ってそういうアトラクションだっけ!?」
「さ、早く行きましょ!ナオキが行こうって言ったんでしょ!」
( 計 画 通 り ! )
それにしても、このナオキノリノリである。
そして彼氏の腕は、狙い通り掴まれ引っ張られ。
入ってしまった。ポンコツか、この彼女。
「ナオキ………やっぱりやめ」
「あれあれあれ?早く行こうとか言ってたの誰だっけなぁ?」
「むー………」
唸りながら、恋人の袖をぎゅっと握る自称・
「なんかさー、ここのお化け屋敷クオリティ低くないか?真っ暗ってほどでもないし、大して怖くないな」
「そ、そうね!この程度のお化け屋敷なんて―――――きゃああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」
μ’s公認バカップルが歩いていると、横からなんか髪の長い女がでてきた。血っぽいのが服中に付着してるけど、ぶっちゃけ多分子どもくらいしか怖がらなそう。
あ、もちろんこのめちゃくちゃビビってる人はさっきまで「賢いエリーチカにかかれば、お化けなんて指一本でぶっ飛ばせるわ!」と称していた絢瀬さんです。絢瀬さんです。大事なことなので2回言いました。
そしてついには、彼氏の腕にしがみつき始めた。この彼氏、うらやまけしからん。爆発しろ!
「ちょ、ちょっと絵里さん!?当たってる!!あなたの双丘がおれの腕を挟んでる!!スリーアウトチェンジ!!!」
「怖い……こわいよぉ………ナオキぃ………」
理性ゲージが急激にダウンしている少年Nのこともお構いなしに、追い打ちをかけるかのような上目遣いアタック!!こうかはばつぐんだ!!
「絵里さん、ちょっと離れてもらってもいいかな~?このままだと顔だけじゃなくて色々ヤバイところに血上りそうだから」
「やだ………このままいっしょにおうちかえる………」
「ナオキよ、抑えろ。ここは公共の場だ。公然わいせつ罪で死にたくはないだろう。ならばッ!」
理性ゲージが赤信号を出し始めた少年Nは、ついに絵里のことを片手で抱えて脱出することを決意した。てかそうせざるを得なかった。
ウサイン・ボルトも涙目なくらいの速さで華麗に暗闇を駆け抜けたそうです。こりゃボルトよりお化け役の人涙目だわ。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「いやぁ~、入ってるときは正直色々危なかったけど、今思い返せば絵里のかわいいとこ見られたし、結果オーライだったわ」
「何がよ!本当に怖かったんだからね!?」
朝っぱらからアトラクションを回りまくっていたので、少々2人は疲労感が出てきた。
今はベンチに腰をかけているところ。絵里さんは怒っている模様です。
「ははは、ごめんごめん。それより、喉乾いたか?おれ、あそこの自販機で買ってくるから、飲みたいものがあれば言ってくれ」
「カフェオレで」
「おっけー。絵里はここでゆっくりしててくれ」
そう言ってナオキは席を外す。
しかし、この2人は知りもしなかった。
彼らの後を付けている存在が、すぐ傍にいることを―――――
To be continued……
閲覧ありがとうござました。
後編は17日投稿です。