アマガミ ユリコレ+   作:白銀 響

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感想を頂いた責任感で、書き上げました。

この話は所謂番外編。物語とは直接関係しません。

更には次回の話が私の全力です。

エロになるか、微エロになるかは感想次第で笑。



【番外編】エタるは恥だが、経験になる

休日。

日本において、祝日法で定められた日のこと。国民の祝日・振替休日・国民の休日の三種類に分類されるわ。

 

貴方ならどのように過ごすのかしら?

ゲーム?アニメ?友達と何処かに行くのも良いわね。

ん?私に友達がいるのかって?それは、一人や二人はいるわよ。いないわけないじゃない、うん、いるわよ・・・おそらく。

 

んん、そんな事はどうでもいいのよ。

え?私はどうしてるって?

そうね、普段の私ならいつもより少し高めの茶葉を使い、自家製の数種類のジャムを並べロシアンティーを楽しみながら、特に心踊るような展開もなく単調に進む推理小説でも読み耽ってるわよ。

 

そんな私の今日の休日の過ごし方は一味も二味も違うわ。

なぜかって?それはね・・・。

 

 

 

 

 

「38,6℃、完全に熱ね・・・みや。」

 

「みゃ~・・・」

 

今日は私の大事な妹の美也が熱を出したのよ。こんな日に限って両親は出掛けているし、私しか家にいないから看病するのは必然的に私という訳。

まぁ、両親が在宅していたところで看病するのは私がやるだけなのだけれど。

 

 

「何時もお腹出しながら寝ているから熱なんか出すのよ、美也。」

 

「だって、だって~・・・みゃーだって出したくて出すわけじゃないもん。気付いたらいっつも布団がどっかにいってて、んん・・・・」

 

「ほら咳だってしているんだから、温かくして寝ていなさい。ちょっと早いけれどお昼は食べられるかしら?お粥か何かしようと思うのだけれど。無理なようなら林檎でも良いからすりつぶして食べさせてあげるわ。」

 

「ほ、ほんと!?ねぇねが作ったお粥を、ねぇねが食べさせてくれるの!?」

 

美也は熱のせいか僅かに頬を赤らめ、濡れた瞳を私に向けてきた。

 

「ん?当たり前じゃない。美也はこの世で唯一の私の妹なのよ。無償の愛情を注ぐのは姉である私だけの特権よ。」

 

「唯一!?愛情!?(ねぇねったら、みやのことそんなに想ってくれているなんて・・・にっしっし~。)」

 

端から見ても嬉しいのが手に取るようにわかるような表情をしながら、小声でにっしっし~っと呟いている。

 

「変な美也ね、それじゃあ、お粥作ってくるから静かに寝ておくのよ。」

 

「は~い。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「どうかしら?家にあるもので適当に作ってみたのだけれど?」

 

一姫が美也の部屋を出て数十分後、戻ってきた時に手にしていたのは平凡なお盆に一匙のスプーンとこじんまりとそこに鎮座するお粥だった。

 

「ひゃ~、ねぇねって今更だけど何でも出来ちゃうんだね。勉強・スポーツ・芸術・料理その他諸々数回練習すればプロ並みに出来ちゃうし。あぁ~あ、何でみゃーもねぇねみたいに出来ないのかなぁ・・・。」

 

自嘲気味に笑いながら、声を漏らす美也。

それに気付いた一姫は一瞬考えるような顔をして、ふっと微笑むと美也の頭に手を乗せ、慈しむように撫で始めた。

 

「私だって最初は出来ないことの方が多かったわ。それでも出来るようになったのは貴女のお陰よ。」

 

え?っと目尻に涙を浮かべた美也は上目使いに一姫を見上げた。

 

「美也に勉強を教えてあげたいが為にやるし、スポーツだって出来た方が格好いいでしょ?ほら、今回みたいに美也の為にお粥を作ってあげられたわ。何でもは出来ないわ、出来るのは美也のためになることだけよ。」

 

「ね、ねぇね~・・・」

 

「ほらほら泣かないの。美也には美也しか出来ない事もあるのよ。例えば私の妹だってそうね。美也以外の妹なんて考えられないわ。そうね、まずはしっかりお粥を食べなさい。さっさと食べないと冷めるわ。」

 

そう言うと一姫はお粥から一匙すくい、ふーふーと、息を吹きかけ、美也の口に近付けた。

 

「ほら、熱いうちに食べなさい。私が折角作ったのだから。ほら、あーん」

 

「にゃにゃ!?あ、あ~~~~ん(ねぇねの顔がこんなに近くに・・・・恥ずかしぃ・・・)」

 

目をつぶりプルプルと顔を揺らしながら小振りな唇がスプーンに触れ、今美也の口内を犯した。

 

「わふ~、やっぱりねぇねのお粥は美味しいね。何か工夫しているの?」

 

「特に何もしてないわ。基本に忠実に不可思議な事はせず、シンプルに。それに私の美也を思う気持ちが一番の味付けじゃないかしら?」

 

「みゃーを、想う・・・・(ねぇね、ねぇねがいっぱい・・・)」

 

客観的に見なくても明らかに頭がお花畑状態の美也を尻目に、一姫は微笑みながら自分も味を再確認する意味でお粥を食べていた。

 

(やっぱり冷めると味は落ちるわね。まぁでも、上出来じゃないかしら。)

 

呑気にお粥を食べる一姫とは正反対に、美也は新たな問題に頭を沸騰させていた。

 

(ひゃ~、ねぇねが・・・・私の・・・・間接キス!?

みゃーとねぇねが・・・キス!?)

 

一人でみゃーみゃー唸っている美也を呆れた目で見る一姫は、いつ終わるのだろうと考え、思考の波に身を任せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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やっと落ち着いた美也は食事を継続し、あーんされる度に赤面すれば、それを嬉しそうに見る一姫。

 

ここまでなら、何処にでもあるような一般家庭の仲の良い姉妹の日常である。

 

笑顔溢れるこの姉妹にこれ以上何を望めば良いのだろ?

 

まぁ、何が言いたいかと言うとこの姉妹の姉である一姫は天才であるがゆえに何処か抜けている。

それは今回の状況でも発揮された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇね、ごちそうさま。」

 

 

「いえいえ、お粗末様でした。しっかり残さず食べてくれて嬉しいわ。熱はどうかしら?」

 

 

「ちょっと待ってて。・・・・・・・えっと 38,2℃かな?」

 

 

「やっぱりまだ熱はあるのね。そう、ならお薬やりましょうか。」

 

そう言うと一姫はごそごそと自分のポケットに手を入れ何かを探し始めた。

 

「ねぇねったら、薬はやるんじゃなくて飲むんだよ?にっしっし~、ねぇねもたまには間違っちゃうんだね。」

 

何が嬉しいのかわからないが、にっしっし~と手を口許に当てて笑う美也。

 

しかし、相手は天才一姫。

 

初めての事なら未だしも、言葉の言い回しに間違いなど万に一つ有り得ない。

 

「あら、何を言っているのかしら?解熱剤というものは全てが服用するタイプばかりではないわ。今回使うのはコレよ。」

 

そう言うと一姫がポケットから出したのは・・・

 

 

 

 

 

「ざ、座薬!?!?」

 

 

みゃぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~と、今日一番の戸惑いを全身で表現する美也。

 

 

その原因を作った張本人は少し黒い笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 




次回 微エロの臨界点を突破したりしなかったり。

あくまで百合なので笑。

作者は医者ではないので、この時点で座薬が適切な療法なのかは目を瞑ってください笑。

批判アドバイス等お願いします。
評価もお願いします!笑

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