知識活かして気楽に旅   作:あきかたなさかな

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転生

「やぁ、転生者くん。わしは神様じゃ。とある事情で君にはポケットモンスターの世界に行ってもらうことになった、転生特典やら何やらは中の説明書に書いてある。ほれ、さっさと行けぃ」

 

 どっしりしたリュックサックを押し付けられ、なんだか不気味な色のリングを指差される。

 フーパのリングみたい、と思ったが、その意味を考える間も無く神様に背中を押されてリングを潜ってしまった。

 

 *

 

 というわけで、この世界に来たんだが。

 

「……此処は何処?」

 

 よくわからん草むらの中で目が覚めたところだ。

 

「……とりあえず、リュックサックの中をチェックしてみるか」

 

 頼れるものはこれしかない。

 草むらの脇により、大きめのハンカチの上に中身を並べてみる。

 

 ・モンスターボール……5個

 ・きずぐすり……10個

 ・げんきのかけら……5個

 ・げんきのかたまり……5個

 ・トレーナーカード

 ・ポケモン図鑑

 ・ライブキャスター

 ・超高性能タウンマップ的な何か(神様印)

 ・すごいつりざお

 ・ダウンジングマシン

 ・技マシンケース

  ・なみのり

  ・そらをとぶ

  ・ひみつのちから

  ・あなをほる

  ・はかいこうせん

 ・お金……結構な額

 ・ポケモン……1体

 

 神様直筆の手紙を読んでみると、持ち物は必要そうなものとその他ランダム、金額も諸事情によりランダムとのこと。ポケモンは、本来ならあげるつもりはなかったが、急な転生となったのでお詫びにくれるそうだ。

 ……ランダムって、言い換えれば適当ってことだよな。

 ただ、金額は適当にザラザラとコインを入れていった結果、思った以上に入ってしまったらしい。大切に使え、と書いてあった。

 しかも技マシン。ある程度考慮して入れてくれたみたいだが、何故にはかいこうせん。此処は秘伝マシンに統一しようよ。別にいいけど。

 

 そして。お待ちかねのポケモンだ。

 此処が何地方かはよくわからないが、神様曰く「小さめなポケモン」。これまたランダムだが、すぐに仲良くなれそうな性格にはしてくれたそうだ。

 モンスターボールを手に取り、センタースイッチを押してロックを解除し、本来の大きさに戻す。

 鼓動が大きくなっているような気がするが、きっと気のせいだ。

 震える手でスイッチを押し、ボールを開く。

 光のエフェクトとと共に現れたのは……

 

「ピッカ! ピカチュ?」

 

 みんな大好き、ピカチュウだった!

 感激だ。ゲームでは、パーティに必ず入れていた。採用理由? 愛に決まってるだろう。

 

「ピカチュウ。よろしくな。俺の名前は……」

 

 そこまで言ってどうしようか迷った。

 俺の前世の名前は智。サトシである。

 この世界にサトシが居たら、かぶってしまう。じゃあ、どうすればいいか……。

 結論。んなもん知るかである。

 

「……サトシだ。よろしくな」

「ピカピ!」

 

 ちょっと失礼して、ポケモン図鑑でピカチュウをスキャンする。

 性格はしっかりもの。ん? そんなものあったか?

 神様印のタウンマップで検索してみたところ、

 

「うわぁ、マジか……」

 

 ・性格について

 人間にも色んな性格あるよね? そういうわけで、オリジナルの性格作っておきました♡ 性格補正? 素早さが2割り増しだよーん。神様ピカチュウが大好きだから!!

 

 俺もピカチュウが大好きだけど、流石にそのチートはおかしいんじゃないか? まあいいけど。

 

「そういえば、何か転生特典あるって言ってたよな。それって能力とかだったりしないのかね」

 

 再び検索をかける。

 

 ・転生特典について

 サトシくんの転生特典は、ずば抜けた身体能力と伝説エンカウント率5割り増し! スーパーマサラ人って名乗っていいよ、そこマサラじゃないけど。トレーナーカードにはマサラ出身ってことになってるから。あ、アニメのサトシはこの世界居ないから、伝説とバンバン仲良くなっちゃってね!

 

「……コイツゥ!!」

 

 余計な能力付けやがって。おい、これってサトシの代わりってことだよな? 嘘だろ、死に掛けるのかよ。

 そう言われてみれば、確かに服装もリュックサックも帽子もピカチュウもサトシ仕様だが、俺は伝説エンカウントで死にたくはない!

 よって、無視!

 

 とりあえず、此処が何地方かを調べ、ポケモンを集めなければいけない。どうせならチャンピオンもとりたいし、さっさと動こう。

 広げた荷物をリュックサックに詰め、ライブキャスターを腕につけ、ダウンジングマシンを片手にピカチュウに声をかける。

 

「ピカチュウ、行くぞ」

「ピッカ!」

 

 

 わかったこと。

 

 ・此処はイッシュ地方。

 ・さっきの草むらは一番道路。

 ・俺の特殊能力はサトシ以上だった。

 

 欲しいポケモン。

 

 ・なみのり要員

 ・そらをとぶ要員

 ・メタグロス

 ・ピッピなど技が多彩なポケモン

 ・エースになりうるポケモン

 

 タイプ的には、

 

 ・電気(ピカチュウ)

 ・水(なみのり要員)

 ・飛行(そらをとぶ要員)

 ・鋼、エスパー(メタグロス)

 ・フェアリー(ピッピ)

 ・ドラゴンなど(エース)

 

 バランスは悪くないんじゃないだろうか。

 前世の友人の知恵も欲しいところだが、生憎アイツは前世でポケモンのゲームに没頭しているところだろう。俺は実際にトレーナーやってるっていうのに。

 あ、カビゴンも欲しいかも。

 もういっそ、

 

 ・電気(ピカチュウ)

 ・氷(ラプラス)

 ・ノーマル(カビゴン)

 ・水(カメックス)

 ・草(フシギバナ)

 ・炎(リザードン)

 

 にしちゃってもいい気がするが、流石にそれは勿体無いような気がしないでもない。

 結果的には融合して、

 

 ・電気(ピカチュウ)

 ・氷(なみのり要員ラプラス)

 ・ノーマル(カビゴン)

 ・鋼、エスパー(メタグロス)

 ・ドラゴン、飛行/ドラゴン、フェアリー(そらをとぶ要員チルタリス/メガチルタリス)

 ・その他

 

 がベストかもしれない。

 変更の可能性はおおいにアリ。

 カビゴンやラプラスは、この地方で手に入るか若干不安だが、そこはどうにかするしかない。

 

「主人公補正掛かってるかもしれないから、意外と事件とかで関わってそのままGETっていうのもあるかもしれないな」

「ピカァ?」

「何でもない。とりあえず、そらをとぶが出来るチルタリスあたりが欲しいな。14番道路……は遠いから、何処かその辺に出てきて欲しいなぁ。……出るわけないか」

 

 主人公らしくフラグを立ててみた。

 すると……

 

 ガサガサッ!

 

 木立の中から、何か音がした。

 

「まさかの……? ピカチュウ、行ってみよう」

「ピカチュ!」

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