必殺、インスピレーションエクスプロージョン!!
書きたい話が止まらない!! 俺の花騎士の愛よ、みんなに届けぇぇぇ!!
「パープルチューリップちゃん、だんちょから聞いたじょ!!
この間だんちょがリンゴちゃんと合体したのって、パープルチューリップちゃんの仕業だって!!」
「……私の仕業と言うのは少々語弊があるわね」
「でさでさ、それを私とペポにもやってくんないかな!!
ペポの体でイタズラしまくれば、私の仕業だとはバレない!!」
「でもペポさんはあなたと入れ替わったと気付いてしまうのでは?」
「はッ、ぬかった!? それに関してはこのランタナの目を持ってしてでも見抜けなんだわ……」
きゃはははは、と能天気に笑うランタナ。
今日は彼女の定期健診の日である。
「あ、そうだ。最近私も分隊長の責務? みたいなのでペポと遊ぶ時間が取れなくてさー。
キウイちゃんと分隊規則作ってたら項目が五万超えちゃってさ、だんちょに見せたらうちの部隊規則の見直しもやれって。
そしたらそしたら確認項目が二百倍も増えちゃってさぁ。毎日夜も寝ないでやるもんだから、もう見てよ、この珠のようなお肌が荒れちゃって!!」
ランタナは楽しそうに腕を見せながらしゃべり続ける。
「それでさ、ペポと一緒もやってるんだけどさ、何だかペポってば最近寂しそうなのよねー。
一緒にいる時間は前より増えたのにだよ!! これって私にシツレーじゃないかな!!
ってなわけで、私とペポの体を取り換えっこして、なに不安がってんじゃーって思い知らせてやろうってすんぽーよ!!」
§§§
「というわけで、久々に夢の中に入るわけですが。
この間みたいに精神を移動出来たりできるのでしょうか?」
「この間のあれは奇跡のような再現性のない偶然だったって結論になったじゃない。
……検証にいろいろと手間取っちゃったね」
夢を通じて精神の海へとダイビングするパープルチューリップとニゲラの二人。
色々な検証作業を終えてこうしてもう一度余計なお節介を始めようとしていた。
或いは、好奇心故なのかもしれないが。
「おや、これは」
ペポの精神世界の最上層部は小部屋だった。
乱雑に床に置かれたオモチャや人形。
壁にはクレヨンで描かれた思い出の絵が無数にピンで留められていた。
「予想はしていました、なるほど」
子供がクレヨンで描いたような絵には、どれもペポらしき少女とランタナらしき女の子が描かれている。
二人は遊んでいたり、害虫と戦ったり、お菓子を食べたり。
室内から見える窓の外は一面の青い海が広がっていた。
「海は彼女の心の受け皿、この部屋は彼女の心の拠り所。
依存の兆候は見えますが問題がある範囲ではありませんね」
あくまで表面上は、とパープルチューリップの言葉はそう続いているのだろうことはニゲラにも想像が付いた。
「では、行きましょう」
彼女は部屋にある出口へのドアを開けた。
地下へとどこまでも続きそうな薄暗い階段があった。
まるで心の闇へと通じているような、無機質な道だった。
二人はその階段を下っていく。
ここから先は、無意識の領域だ。
§§§
階段の先に有ったのは、二人も見覚えのある光景だった。
なんと、リリィウッドの城下町であった。
「どうしてバナナオーシャン出身の人間の無意識にリリィウッドがあるのかな?」
ニゲラの疑問は
花騎士とは余程のアウトローでなければその出身国に縛られるものだ。騎士団に所属する正式な花騎士ならば特に。
彼女らは害虫と戦うエリートであり、自然と国の看板を背負っている。
帰属意識はなくとも、故郷を拠り所にする者は多い。
「上層部分に海が有ったのだから、故郷を意識していない訳ではないのでしょう。
やはり、彼女の拠り所は場所では無い、ということなのかしらね」
勝手知ったる故郷の道をどんどんと進む二人は、やがて騎士団の保有する訓練施設へとたどり着いた。
「いよーし、今日も訓練を始めるぞー」
そこにあったのはリンゴ団長が自分の部隊の部下たちを調練している光景だった。
当然ペポもここに居る。
「なるほど、この光景は彼女の日常。
リリィウッドの城下町なのは、いつもの場所だからということなのね」
訓練を繰り返す彼女たちを見て、パープルチューリップは呟いた。
「でも、特に変わったものは無いね」
ニゲラは少し訝しげにそう言った。
そう、まだ表層に近いとはいえ、心の奥にある場所にしては普通すぎた。
「まだ取り立てて見るべきモノは無さそうですね」
パープルチューリップの視線の先には、ランタナとその分隊員たちが訓練していた。
「ふひぃ、今日の訓練も疲れた。
訓練の後はペポをキメて気力を補充だぁ!!」
「ひーん!!」
ランタナに齧られるペポ。
いつもの光景だった。
「ランタナぁ、俺も俺も」
「っふ、流石にだんちょと言えども、ペポはやれん。
これは私のだー!!」
「なら、奪うしかないな!!」
「やめてー、二人とも私の為に争わないで!!」
そんな光景もあったり。
「よし、じゃあメシ食いに行こうぜランタナ」
「オッケー、ペポも早く早く!!」
「もう、しょうがないなぁ」
こんな光景もあったり。
「害虫め、死ねー!!」
「喰らえー、ウルトラ最強ランタナさんスラッシュ!!」
「ふう、今日も何とか勝てたね、みんな!!」
害虫と戦ったり。
「なるほど」
その様子を観察していたパープルチューリップは結論が付いたのか頷いた。
「ニゲラさん、ちょっと刺激を与えても大丈夫でしょうか?」
「うん、軽くなら」
「では、こんな感じでお願いします」
ニゲラは彼女の要望に応じて、軽く大鎌を振るった。
「よーし、今日も訓練は終了だ。
おいランタナ、リンゴちゃんと一緒にメシ食いに行くぞ」
「よしきた、今日もだんちょに奢らせるぞー!!」
「ははは、お手柔らかにな」
そう言って、二人は行ってしまった。
ペポは、あ、と手を軽く二人に伸ばしたが、結局何も言わず立ち尽くしたままだった。
それから何度か同じような光景が続いた。
団長はランタナを何かに誘い、自然とペポを排除していく。
「別にいいもん、ランタナちゃんは私の親友だし。
最後には私の所に戻ってきて遊んでくれるもん」
と、ペポはいじけてしまった。
「あえて言うなら、『お姫様願望』と言ったところでしょうか。
見た限り問題になるレベルではありませんが」
「ああ、シンデレラ症候群に発展する前のあれだよね。
自分には理想の王子様が来てくれる、ってやつ」
「ええ、まだ兆候が見られるという段階ですが。
彼女は自立していますが、受動的な傾向が見てとれる。
余程のことが無ければ悪化はしないでしょう」
とは言え、ここは所詮上澄みの部分。
この下に何が沈殿しているのかは、二人にも分からない。
§§§
二人は更なる下層部分へとやってきた。
「ここは、バナナオーシャンのどこかかな」
ニゲラはきょろきょろと周囲を見渡す。
二人が降り立った場所は、南国の孤島らしきどこかだった。
周囲は青い海に囲まれており、陸は見えない。
「ようこそ二人とも!! お客さんなんて久しぶりです」
二人が振り返ると、ペポが立っていた。
ただ、現在の当人よりだいぶ幼い容姿だった。
背中に妖精っぽい羽まで付いている。
「ここはどこですか?」
パープルチューリップが問う。
「ここは子供の楽園です。
嫌な大人は居ませんし、住人はみんな友達同士なんですよ」
「……大人になっちゃったらどうなるの?」
「ここにいれば大人になんてなりませんよ。
ずっとずっと、子供のままで良いんです」
にこにこと、この場所の常識を語るペポ。
質問をしたニゲラは絵本みたいな設定に
「ささ、二人とも、遊びましょう。
ここには害虫も居ませんし、面倒なお仕事なんてありませんよ!!」
そう言って踵を返して島の奥へとペポは走っていく。
二人は顔を見合わせ、彼女に付いて行った。
「うっぽぽぽーい!! 勇者ランタナただいま登場!!
ようこそ、ねばねばランドへ!!」
「もう、ランタナちゃん!! その格好悪い名前止めようって言ってるじゃない」
「納豆、オクラ、トロロも食べ放題だ!!
そーれ、全部混ぜて全員健康にさせてやるぞー!!」
ボールに入ったねばねばしたモノをかき混ぜながらランタナが出てきた。
この状況のカオス具合を示しているようでもあった。
「っていうか、ランタナちゃん、皆はどうしたの?」
「ん? みんなならあそこでイカダを作っているじょ」
ねばねばを蕎麦にぶっかけ、じゅるじゅる蕎麦をすすっているランタナはそう答えた。
「えぇッ、なんでイカダなんか!!」
「さあ、イカでも釣りに行くんじゃない? ぶっはぁ、これ一味唐辛子じゃん!!」
薬味を入れ過ぎて咳き込むランタナ。
果たしてこれが彼女から見たランタナの姿なのか。それとも普段からこんな感じなのか。
「皆!! イカダなんて作ってどうしたの!!」
ペポが慌てて皆の所へ駆けていく。
そこには、ランタナの分隊員たちがせっせとイカダを作っていた。
「あ、ペポちゃん!! あのね、私達冒険に行くんだ!!
有名な冒険家になって、強い子だって証明するの!!」
ロリっぽいキウイがペポを見つけると、彼女は笑顔でそう言った。
「別の島や陸を見つけて、不思議な体験をしたり金銀財宝を見つけたりしてハッピーエンドを迎えるんです!!」
「私は困っている人を助けに行くんです」
リシアンサスやプルメリアも続けてそう言った。
「そんな!! 島の外は危ないよ!!
島の近くには海賊も居るし、害虫も出るんだよ!!」
「むしろ、そうこなくちゃ、ですよ!!
冒険に危険は付き物、私たちの冒険は危険を乗り越えてこそ最高の終わりになるんです」
「でも、途中で力尽きちゃうかもしれないよ。
この島に居れば、ずっと皆で楽しく暮らせるのに」
「それでも、私たちは行かないといけないんですよ、ペポちゃん」
「うん。途中で挫けちゃって、泣いちゃうかもしれない。
害虫と戦って、痛い思いをするかもしれない。
でも、この島にずっといるより、ずっと良い」
三人はペポの言葉に聞く耳を持たない。
「どうしてみんな、分かってくれないの……」
完成したイカダを押して、砂浜に向かって行く皆の後ろ姿を見つめてペポは悲しそうにそう呟いた。
ニゲラが何か声を掛けようと思ったその時、砂浜の方から悲鳴が聞こえた。
「大変、皆が危ない!!」
走り出すペポを、傍観者二人も追い縋る。
「むっははははは!! 島から出たところのロリっ子たちを一網打尽だぜ!!」
「やりましたね、船長さん!!」
砂浜に出ると、丁度三人はイカダで出発した直後に、海賊船に乗った海賊に捕まったようだった。
三人は縄でぐるぐる巻きにして甲板に転がされている。
そして船首に片足を掛けて笑い声をあげる海賊たち。
どこかで見たことが有る二人だったが、パープルチューリップとニゲラはもう突っ込むのは止めることにしていた。
「お願いです、三人を放して!!
私が代わりになりますから!!」
「嫌だね!! その島を出ようと思わない人間は、その島から出られない!!
大人である俺たちは入れないから、お前が代わりになる事は出来ない!!」
それに、と海賊船長は捕まえた三人を見下ろす。
「永遠のロリっ子なぞ面白くない。
人は成長し、その中で過ぎ去る一瞬一瞬が儚いからこそ尊いのだ。
いずれ牛みたいなデカ乳になってしまったとしても、熟する途中の果実の渋みがあるから価値があるのだ」
と、熱く語るロリコン海賊。
一体誰なんだ!!
「しょうがないなぁ、もうみんなってば」
そこで、満を持して勇者ランタナが現れた!!
「ランタナちゃん!!」
「成敗!! じゃらじゃん!!!」
「ぐへー、やられたー」
なんやかんやあってランタナは海賊を成敗した!!
「ありがとうランタナちゃん、私達はもう行くね」
三人はお礼を言って、再びイカダに乗り込んでいく。
「もう、早速あんなひどい目に遭ったって言うのに!!」
「ペポよ、聞きなさい。ランタナもみんなに付いて行くことにするよ」
「ランタナちゃんまで!!」
ランタナの言葉にペポは信じられないと言った様子だった。
「どうして? ここに居ればずっと楽しく遊んで暮らせるんだよ。
外に出て行ったら、みんなバラバラの目的の為に違うところに行っちゃうよ。
大人になって、嫌な事ばかり、我慢しないといけない事ばかり待ってるかもしれないんだよ!!」
「じゃあペポは、また海賊に襲われるかもしれない皆をそのままにしておくの?」
「それ、は……」
「ランタナは知ってるよ。ランタナはペポだから。
ペポは皆を襲うかもしれない害虫が許せないってこと。私が居るからここから出られないこと」
ランタナの指摘に、ペポは黙り込んだ。
「ふっふっふ、実はランタナはペポにしか見えない妖精さんだったのだ。
私は本当は初めから居なかったのさ!! だから、ペポも皆と一緒に行こうよ」
更に突拍子の無い設定でペポの背中を押すランタナ。
やがてペポはためらいがちに、うん、と頷いた。
全員がイカダに乗って出航すると、子供の楽園はまるで靄のようになって消えてしまった。
「人はいつか大人にならないといけない。
でも大抵の人は子供じゃいられなくなるだけ。
彼女にとって、この島は大人になりきれない、なりたくない自分なのかな」
「或いは、それを周囲にも求めているのかもしれないわね。
自立というよりも『自律』が正しいのでしょう。今の彼女には幼さが見え隠れしていますから」
そんなことを思うニゲラとパープルチューリップだった。
§§§
さて、二人は最深部へとやってきた。
そこで二人は呆気に取られていた。
これまでの雰囲気とまるで違ったからである。
「どうしたペポ!! そんなんじゃ次の試合に勝てないぞ!!」
「っふっふ、えい!!」
「もっと腰を入れろーい!!
蝶のように舞い、蜂のように刺し、花のように咲き誇れ!!」
トレーニングウェアとボクサーパンツを身に纏ったランタナとペポがトレーニングルームらしき場所で鍛錬をしていた。
ランタナはトレーナーで、ペポがボクサーだった。
日常、ファンタジーと来てスポーツものだった。
ランタナの影響なのか自由すぎる精神世界だった。
「ッ、!!」
「もっと鋭く踏み込むんだ!! そんなんでパンチが入ると思うなぁ!!」
リングの上でスパーリングを始める二人。
ペポは一心不乱にパンチを打ち込み、そんな彼女にランタナは罵声を浴びせ続けている。
特にペポは現実世界ではまず見られないような鋭い視線と食らいつくような表情だった。
「これ、なに?」
「さて、これは……」
二人はこの状況が一体どういう精神状態なのか計りかねていた。
そうしているうちに二人のトレーニング光景は続く。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「全然遅いぞ、もっと早く走れるだろぉ!!
こんなんじゃナメクジ害虫の方が早いぞ!!」
砂浜でランタナが乗ったタイヤを腰に付けた縄で引っ張っていくベタなモノから。
「もぐもぐ……」
「っぷっはぁ、水うめぇ、ご飯うめぇ!!」
本当にボクサーの減量生活みたいな少量の食事をしているペポの目の前で、思う存分飲み食いするランタナ。
この時点でペポの目からハイライトが消えていた。
「どうしたペポぉ、もっと気合入れろぉ!!
そんなんじゃ開花は来ないぞ!! 能力だけ開花でお茶を濁されるぞ!! 微妙なスキル貰って掲示板荒れるぞぉ!!」
「うぅ……」
ペポは泣いていた。涙を流しながらサンドバッグにパンチを打ち込み続けていた。
どうしてそこまでして過酷な減量をしているのかと二人は見ていると、いよいよ計量の日がやってきた。
「計量をパスしました」
体重計の前で数値を見ていたランタナがそう言った。
ペポは死んだ目のまま両手を上げて喜びを示した。
その後、普通の食事を取って生気を取り戻したペポは翌日の試合に臨んだ。
「対戦相手は、この俺だ!!」
そこに居たのはどこかで見たことあるロリコンだった。
カーン、と試合開始のゴングが鳴る。
厳しい減量生活で抜き身の刃と化したペポは鋭い右ストレートを対戦相手に直撃させた。
「げふぅ!!」
「いつもいつも……」
目つきの変わったペポが、ぶつぶつ呟きながらジャブを繰り出す。
「訳の分からない事ばかり言って、ランタナちゃんのバカぁ!!」
殴る。
「私が何も言わないのは、何言ってるの? であってどうぞ続けてじゃないんだってば!!」
殴る。
「よくも小さい頃、私のラーメンからナルトを勝手に食べたなぁ、私最後に食べようとしてたのに!!」
殴る。
「最近メタネタばかりでキレが悪いと思うんだけれど!!
って言うかいい加減開花こないって弄るの止めてよ!! 自分が優遇されてるからって調子に乗らないでよ!!」
殴る殴る。
「ここ最近団長さんとばっかりつるんで、私は寂しいのに!! ちっとも察してくれないし!!」
殴る殴る殴る!!
「って言うか、私のこと理想の美少女とか言ってるくせに、ランタナちゃんばかり構うなこのロリコン変態セクハラ団長ーー!!」
ペポの渾身のジョルトパンチがロリコンの顔に食い込む。
リングのロープに弾かれ、倒れる対戦相手。
はぁはぁはぁ、と荒く息を吐くペポ。
かんかんかん、と彼女の勝利を告げるゴングが鳴った。
彼女の勝利に歓声が上がる。
観客席でポップコーンを食べながら見ている傍観者二人は色々と察して無言だった。
「……『我慢』してるんだね」
「いくら器が大きくても、溜まらない訳じゃないものね」
意外なペポの闇を目にした二人だった。
§§§
「ふぁー……なんだか今日は不思議とすっきりした気分!!」
翌朝、寝起きが良いペポは身だしなみを整えて部屋から出た。
「あ、ペポ」
「おはよう、ランタナちゃん」
「ちぇ、ダメだったのか」
何だかつまらなそうにしているランタナを、ペポは少し不思議そうに見ていたのだった。
秘密の花園
【お姫様願望】
ああ王子様王子様、もうちょっと落ち着きを持ってください。
ああ王子様王子様、周囲を振り回さないでください。
ああ王子様王子様、かじられるのはやっぱり痛いです。
王子様王子様、私だけがあなたの一番の理解者です。
王子様王子様。私達、ずっと親友だよね?
このおとぎ話の登場人物は、私とあなただけでいい。
【自律】
人は成長する度に色々な物を置いて行かなければならない。
思い出だったり交友関係だったり、自分自身の感情だったり。
己を律することを知ることが、幼さから脱却する第一歩。
でも、大好きなあの子がずっと変わらないでいてほしいと思うのは我が儘ですか?
【我慢】
どんなに大きな器でも、溜まり続ければ決壊する。
受け入れることは許容する事とは違うのだ。フラストレーションも溜まる一方である。
憎たらしいあんちくしょうも、想像の上ではサンドバッグも同然。
羨ましいとか思ってなどいない。絶対に。絶対に。
我慢、我慢だ。大丈夫。耐えるのは慣れてるから。