最初に言っておく。私の趣味だ、良いだろう?
全編通してほぼ戦闘シーンばっかです。ライダーコラボによくあるご都合主義、超速理解などが含まれます。ご注意ください。
とある休日の昼下がり、とある公園。
その日はよく晴れた日だった。子供の笑い声が青空に響き、それを見守る親たちの話し声にも花が咲く。にぎやかで、平和な日常の一コマ。
しかし、その平穏な日常は何処からか現れた灰色の体の槍をもった怪人達の手によって儚くも壊された。
その数は軽く10は越えている。怪人達はその場にいた人達に無差別に襲い始めた。
人々はパニックになり、悲鳴を上げて逃げ回る。そんな中、冷静に人々の避難を誘導する若い二人の女性の姿があった。彼女達もこの公園に幼馴染みと友人の5人で訪れていたのだ。彼女達の名を深海カノンと月村アカリという。避難を誘導するのはカノンとアカリの二人、ならば残りの3人は何処へ行ったのか。逃げたのか、答えは否だ。
彼女らと共に来た3人の男、天空寺タケルとカノンの兄である深海マコト、そしてその友人のアランは灰色の怪人相手に素手で立ち向かっていたのだ。
「見たことの無い眼魔だ」
「え、アランでも知らないの?」
「ああ、それに妙だ。眼魔は普通の人間には見えないはずなのに何故コイツらを感知できる?」
「考えるのは後だ、タケル、アラン、今はコイツらを倒すぞ!」
「うん!」
「ああ!」
《ステンバイ》
3人は目玉のようなアイテム、
《アーイ!》
オレンジ、ブルー、ブラックのパーカーの姿をしたゴースト、パーカーゴーストが3人の周りを飛び回る。
《バッチリミナー! バッチリミナー!》
《バッチリミロー! バッチリミロー!》
《イェッサー……ローディング…………》
「「「変身!」」」
《カイガン! オレ!
レッツゴー! 覚悟! ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!
GO!GO!GO!GO!》
《カイガン! スペクター!
レディゴー! 覚悟! ド・キ・ド・キ・ゴースト!》
《テンガン! ネクロム メガウルオウド
crush・the・invader!》
『仮面ライダーゴースト』
チョーバンガイ編
「お化けと魔法使い」開演
宙を舞うパーカーゴーストを身に纏い、常人では見ることができない戦士へと姿を変える。
タケルは一本角が特徴的な仮面ライダーゴーストに
マコトは二本角が特徴的な仮面ライダースペクターに
アランは何処か生物的な印象を与える先の二人とは対照的に、機械的な見た目の仮面ライダーネクロムに
彼らの共通点は一つ、英雄の魂が秘められた眼魂の力を借りて誰かのために、己の信念のために戦う『仮面ライダー』であることだ。
仮面ライダーの登場に灰色の怪人達の意識が人々から仮面ライダーに向く。仮面ライダー達はその場から一斉に駆け出した。
「ほっ」
ゴーストはふわりと宙を浮き、敵のど真ん中に降り立つ。そしてドライバーから出現した両刃の剣、ガンガンセイバーを持ち、その場で一回転。周りにいた怪人達を斬りつけた。
「はぁ!」
スペクターは向かってくる怪人を踏みつけ、その反動で別の怪人にパンチを食らわせる。
「ふっ、はっ!」
ネクロムは真上から降り下ろされる怪人の槍を頭上で腕を交差させて受け止める、そして右手を回転させ、槍を掴むと自分の体の横に槍を動かし、動きを固定する。そして空いた左腕で肘撃ちを胴体に食らわせ、僅かに後ろにに下がったところに蹴りによる追撃。怪人は槍を手放して仲間を巻き込みながら吹き飛んだ。
時に1体、時に複数を相手取り、着実に無力化させてゆく仮面ライダー達。だが、彼らには気になることがあった。
「コイツら、手応えが変だ」
「タケルもそう思うか」
「コイツらには物理的な攻撃はダメージが薄いのかもしれんな」
一ヶ所に背中合わせに集まり、言葉を交わす。ネクロムの言葉にゴーストにある考えが浮かんだ。
「物理がダメならこれだ! 力を貸して、ベートーベン!」
《カイガン! ベートーベン!
曲名! 運命! ジャジャジャーン!》
楽聖とも呼ばれるルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調『運命』の音色に合わせてゴーストが纏うパーカーが変わる。そしてその音色を操るように両手を上げ、オーケストラの指揮者のごとく振る。すると見えないはずの音が音符と五線譜となって可視化され、怪人たちを蹴散らす。
「よし、効いてる! ここで……」
《ダイカイガン!》
「スフォルッツァンド(特に強く)に!」
《ベートーベン! オメガドライブ!》
周りを覆い尽くす程の音色の嵐。それに耐えきれずに怪人たちは爆散した。
「っ……頭がクラクラする」
「なんて音だ……タケル、これからはこの技は近くに俺達がいないときに使ってくれ」
「あはは……ごめん」
灰色の怪人達の姿も気配もない、それを確認した3人は変身を解除しようとする。
その時だ。
突如、無数の紫の光弾が彼らに放たれた。
僅かに緊張の糸が緩んだ瞬間を狙った攻撃、普段なら簡単に避けられる筈の攻撃に動きが鈍ってしまう。
「っ!」
3人は防御の姿勢をとり、攻撃に備える。
《ディフェンド プリーズ》
しかし、彼らに攻撃が届くことは無かった。彼らの前には円形の魔方陣が出現し、それが盾となって攻撃を防いだのだ。
「今のは……」
タケル達には馴染みの無い魔方陣、それはなんの前触れも無くふっと消えた。
「今のを防いだか。なかなかやるな」
「っ! 誰だ!」
3人の前に黒に近い紫色の魔方陣が出現し、そこから紫色の宝石を散らしたようなコートを着た怪人が現れた。
「眼魔!?」
「ふっ、オレは眼魔であって眼魔にあらず。我が名はファントム眼魔、イゴール様の力によって魔宝石から生み出された存在、それがオレだ。我らの目的のため、貴様らには消えてもらう!」
ファントム眼魔は両腕を前に突きだし、裾から鎖を伸ばす。片腕から3本づつ、計6本の鎖が仮面ライダーを襲う。
しかし、彼らはその鎖を避け、反撃のために動き出す。
「無駄だ」
ぐいんと意思を持つかのように鎖が動き、仮面ライダー達の体に巻き付いて動きを封じた。
「しまった!」
両腕を封じられた仮面ライダー達はそのままファントム眼魔に振り回されて地面に叩きつけられる。
人間界とは異なる世界で2人の男がこのファントム眼魔と仮面ライダー達との戦闘を見ていた。地獄とも称される眼魔の世界、眼魔界の長、アデルと幹部のイゴールだ。リアルタイムで送られてくる戦いの映像を見ながらアデルが興味深そうに口を開いた。
「中々変わった力を持つ眼魔だな、我々のものとは異なる力だ」
「人間界の魔宝石と呼ばれる特別な力を持った石で作った眼魔でごさいます。こやつの力ならあのスペクターや裏切り者を倒せるやもしれません」
(言えない! あの女に仕返しをするために適当に拾った石で眼魔を作ったらその石が特別な力を持った石だったなんて口が裂けても言えない~! ましてや大帝アデル様の前では決して~!)
内心で汗をかきつつもイゴールは平静な表情を顔に張り付け、映像に目を向ける。
両腕を封じられ、鎖の拘束から脱出することはほぼ不可能。絶体絶命、その時である。スペクターのバイク、マシンフーディーがファントム眼魔に体当たりをしたのだ。体当たりの衝撃で僅かに緩んだ鎖の中で動くようになった腕でスペクターは眼魂をチェンジする。
《カイガン! フーディーニ!
マジイイジャン! すげぇマジシャン!》
派手なマジックショーのような演出と共にマシンフーディーと合体したスペクターは奇術士の代名詞とも称される脱出王、ハリー・フーディーニのように鎖から抜け出し、ゴーストとネクロムの鎖の拘束をほどく。
そのままスペクターは空へと飛び上がり、ドライバーから出現したガンガンハンドをガンモードにしてファントム眼魔を撃つ。しかし、その弾丸は両腕から伸びる鎖によって阻まれ、ダメージを与えることを許さない。
それを見ていたネクロムがゴーストに話しかけた。
「タケル、私に考えがある」
「考え?」
「ああ、うまくいけばヤツを倒せるやもしれん」
「わかった!」
作戦を聞いたゴーストは即座に行動に移す。新たな眼魂を取り出し、ドライバーにセットする。
《カイガン! ビリー・ザ・キッド!
百発! 百中! ズキューン! バキューン!》
ベートーベンからアメリカ西部開発時代のガンマン、ビリー・ザ・キッドへとゴーストチェンジ。空から飛んできたコウモリと時計を模したガジェット、とあるおっちゃん曰く「すごく使える」バットクロックが変形しゴーストの左手に収まる。そしてガンガンセイバーを銃モードに変形させ、銃口をファントム眼魔に向ける。
そして放たれる無数の弾丸、しかしそれは馬に乗りながら杭に止まる鳥を撃ち落とした、缶が地面に落ちるまでに6発すべてを当てたといったビリー・ザ・キッドの逸話のように正確。ファントム眼魔は鎖の半分以上をゴーストの銃撃の防御に回すはめになった。
スペクターの上空からの銃撃、そしてゴーストの二丁拳銃による正確かつ絶え間ない銃撃、普通ならこの2つを同時に捌くのはほぼ不可能と言っていい。ファントム眼魔も何とか対処しているといった様子だ。この2方向からの厄介な銃撃を相手にしているとどうしても防御が薄くなってしまう所がある。
《デストロイ!》
「しまった!」
そう、ネクロムの作戦はその隙をつき、防御の甘くなった所を叩く。そのために彼は攻撃をスペクターとゴーストに任せ、タイミングを伺っていたのだ。
自分の存在を隠すのにフーディーニ魂の派手な演出を利用し、ビリーザキッド魂の正確無比な射撃でゴーストに注意せざるを得ない状況を作った。後は二人をはるかに凌ぐ戦闘経験を生かし、最適なタイミングで最高の威力の攻撃を有効な場所に叩き込む!
《ダイテンガン! ネクロム! オメガウルオウド!》
「はあぁぁぁぁ!!!」
仮面ライダーネクロムの必殺のライダーキックがファントム眼魔に命中。そのまま蹴り抜き、爆発。
「やったね、アラン! 作戦成功! いぇい!」
バッと挙げられた手の平にネクロムは軽く拳を打ち付けた。
「ああ、お前達のおかげだ」
「成長したな、アラン」
「何?」
「昔のお前なら、さっきみたいな作戦思い付かなかっただろ。仲間を信頼していなければできない作戦だった」
「成長……ふっ、そうか。この私が」
仮面で隠れて見えないがおそらく、いやきっとネクロムの仮面の下でアランは笑っているのだろう。初めて会ったときとは別人だとタケルは思うのだった。
「それはそうと何で俺には一言を言わなかったんだ」
「お前なら上空から見て私の考えが分かると踏んでいたからだ。マコトを“信頼”してな」
戦いが終わり、変身を解除しようとしたその時だ。またしても無数の紫の光弾が3人を襲う。今度は先程と違って完全に油断した瞬間を狙われた。もう防御すら間に合わない。
《ディフェンド プリーズ》
しかし、またしても魔方陣が盾となって光弾を阻む。
「まただ……一体、誰が……」
「油断大敵ってやつだ」
「っ! 誰だ!」
突如後ろからした声にマコトが警戒心剥き出しで叫ぶ。木の影から出てきたのは一見、普通の青年だった。
「まぁまぁ、そんなに警戒しなさんなって、俺は敵じゃない」
「もしかして俺達を助けてくれたのって……」
「お手並み拝見させてもらったよ」
「やっぱり」
「貴様は一体……」
「おっとその前に……」
青年の目付きが変わる。その表情はまるで歴戦の戦士そのもの、彼の視線の先にはさっき倒した筈のファントム眼魔がいた。
「馬鹿な! ヤツはさっき私が倒したはず!」
「ふん、答えてやる義理はない。そこの優男共々ここで消えろ!」
ファントム眼魔は両腕を前に突きだす。おそらくまたあの鎖を出す気なのだろう。
「なんだ、ファントムのくせに俺のこと知らないのか」
「何だと?」
《ドライバーオン プリーズ》
青年が右手をベルトのバックルにかざすとそこに手の形を模したドライバーが出現する。そして、両手でドライバーの両端を操作し、手の向きを変えた。
「俺が一体何者か、だっけ? ちょうどいいから今から教えてやるよ」
《シャバドゥビタッチヘンシーン! シャバドゥビタッチヘンシーン!》
「俺の名前は操真晴人、そして……変身!」
《フレイム! プリーズ!
ヒー!ヒー! ヒー!ヒー!ヒー!》
操真晴人の姿が変わる。黒い衣装に宝石のように輝く赤い鎧も纏ったその姿の名は
「仮面ライダーウィザード、ただの魔法使いさ」
「魔法使いだと……!」
ファントム眼魔は右手を一振りして小さな石ころを飛ばす。地面に落ちたその石ころから無数の灰色の怪人が現れた。
「あいつらは!」
「グールか、それなりに力はあるみたいだな」
グール、ファントムと呼ばれる怪物が使う使い魔のようなもので容易に数を出せる戦闘員のような役割を持つ怪人だ。
《コネクト プリーズ》
ウィザードは空中に小さめの魔方陣を展開し、その中にてを突っ込む。そして抜くとその手には魔法使いの杖とも言える彼の武器、ウィザーソードガンが握られていた。
「さあ、ショータイムだ」
ローブを風に揺らしながら踊るように弾丸を放つ。ウィザーソードガンから放たれる魔法で生成された銃弾は彼の意思で自在にその軌道を変え、面白いようにグールを倒していく。
「ふんっ!」
「おっと」
ファントム眼魔がウィザード目掛けて鎖による攻撃を仕掛けるが上にひらりと飛ぶことで回避する。
「お次はこいつだ」
《ウォーター プリーズ
スイースイー スイスイー》
炎のような赤い姿から水のように青い姿へとスタイルチェンジ。下から迫る鎖にある魔法を発動させた。
《リキッド プリーズ》
ウィザードの体が液状化し、鎖がすり抜ける。そして液状化したまま鎖を伝ってファントム眼魔に迫り、間接を極めて拘束した状態で液状化の魔法を解除した。
「これで捕らえたつもりか!」
ファントム眼魔の体が黒い霧に変わり、ウィザードの拘束を逃れる。それだけでなく、黒い霧は2つに分かれ、2体のファントム眼魔となる。
「おいおい、マジかよ」
「「ふんっ!」」
2体のファントム眼魔から鎖が伸び、ウィザードの両腕を拘束する。ウィザードは指輪をドライバーにかざして魔法を発動させる。つまり、両腕が使えなければ魔法を発動させることができないのだ。これでは先程のように液状化して拘束を抜けることも出来ない。
だが、それは一人だけならの話だ。
《カイガン! ベンケイ!
アニキ! ムキムキ仁王立ち!》
「はぁ!」
源義経に使えた忠義の荒法師、怪力無双と名高い武蔵坊弁慶へとゴーストチェンジしたゴーストがウィザードの右手を拘束する鎖を握り、引きちぎる。
《ダイカイガン! フーディーニ! オメガドライブ!》
「いやぁあ!!」
宙を飛ぶスペクターによる二本の竜巻がファントム眼魔を攻撃する。その竜巻による風でウィザードの左腕を拘束する鎖が千切れた。
「サンキュー」
「これで借りは返した。タケル! コイツは俺とアランで相手をする、お前はソイツともう片方をやれ!」
「分かった! というわけでお願いします!」
「オーケー。さ、共闘と行こうか」
「さて、どうする? 離れれば鎖、近づけばさっきのように霧状になって逃げられて接近戦は不可能だ」
「私にいい案がある、霧になって逃げられるのなら、逃げられなければいい」
「ふ、なるほどな」
それだけ言葉を交わすとファントム眼魔に向かってスペクターが駆け出す。そしてスペクターとネクロムは同時に眼魂を取り出す。
《カイガン! ツタンカーメン!
ピラミッドは三角! 王家の資格!》
《テンガン! グリム! メガウルオウド!
fighting・pen!》
スペクターは古代エジプトの少年王、ツタンカーメンに、ネクロムはグリム童話の編集者であるヤーコプとヴィルヘルムのグリム兄弟にそれぞれゴーストチェンジする。
ネクロムは肩についているペン先の形をした装飾が緑色の光の糸を引きながら伸び、ファントム眼魔の鎖を絡めとる。
「捕らえた、今だ!」
ネクロムの合図に合わせ、スペクターはガジェット、コブラケータイが合体して鎌モードとなったガンガンハンドの眼の紋章をドライバーにかざしてアイコンタクトをする。
《ダイカイガン! ガンガンミロー! ガンガンミロー!》
ネクロムによって鎖の動きを封じられたファントム眼魔目掛けて、ガンガンハンドを降り下ろす。だが、
「そのような攻撃は無駄だ!」
切り裂かれる寸前で体を黒い霧と化し、攻撃を無力化させ、ネクロムの拘束からも抜け出す。
「それが俺達の狙いだ」
《オメガファング!》
スペクターがガンガンハンドで空を斬るとそこに眼の紋章がついたピラミッドが出現し、黒い霧を吸収する。
「なんだと、やめろ、ぐあぁぁぁ!」
叫び声を上げながら黒い霧と化したファントム眼魔は吸収されていく。やがて、すべてが空中に出現したピラミッドに封じられた。
「よし、行け! アラン!」
《デストロイ! ダイテンガン! グリム! オメガウルオウド!》
「はぁ!」
二本のペンがミラミッドを貫き、爆発。燃え盛る炎はファントム眼魔の断末魔の声と共に消えていった。
《ダイカイガン! オメガボンバー!》
ゴーストはガジェット、クモランタンが合体してハンマーモードとなったガンガンセイバーを振り上げ、空中に現れた巨大な槌の形をしたエネルギーをファントム眼魔向かって降り下ろす。だが、ぶつかる寸前でファントム眼魔は黒い霧と化して逃れる。
《ハリケーン プリーズ
フッフッ フッフッフッフー!》
「それっ!」
風のエレメントを操る緑のウィザード、ハリケーンスタイルにチェンジしたウィザードは風を操ってファントム眼魔が分散しないように押し留める。
「むん!」
逃げられないと判断したファントム眼魔は黒い霧から元の姿に戻り、鎖でゴーストとウィザードを攻撃する。
それをゴーストはふわりと宙に浮いて回避し、ウィザードも風を操って空に舞上がって避ける。
「やっぱり接近戦は無理か」
「それなら、エジソン! 力を貸して!」
《カイガン! エジソン!
エレキ! ヒラメキ! 発明王!》
ベンケイから電球や蓄音機の発明、電話の改良など現代でも使われている道具の多くを発明した発明王と名高いトーマス・エジソンへとゴーストチェンジする。
クモランタンが外れ、銃モードに変形させたガンガンセイバーからファントム眼魔目掛けて電気を纏ったエネルギー弾を放つ。ファントム眼魔はそれをすべてゴースト達を奇襲した紫色の光弾で相殺していく。上空からもウィザードがガンモードのウィザーソードガンで銃撃を放つが掠りもしない。
「駄目だ、隙がなさすぎる。これじゃどんな攻撃も……いや」
その時、ゴーストの頭の上をバチバチと電気が走った。
「そうか、閃いた!」
そう言うとガンガンセイバーをドライバーにかざしてアイコンタクトをする。
《ダイカイガン! ガンガンミナー! ガンガンミナー!》
「まずは、仮説を証明する!」
《オメガシュート!》
ガンガンセイバーから雷にも匹敵する威力を持った電撃弾が放たれる。しかし、その必殺技は両手で圧縮された紫の光弾と激突し相殺され、ファントム眼魔に当たることは無かった。
「これで、仮説は証明された。ハルトさーん!」
空を舞うウィザードに声をかけ、自分もふわりと浮いて彼の隣に移動する。
「ハルトさん、でっかい雷って魔法で出せます?」
「出来るけど……」
「じゃあ、俺に落として下さい。おもいっきりデカイやつ」
「マジで? 命の保証は出来ないけど」
「大丈夫です。俺はもう死にませんから!」
「……分かった。思いっきりデカイやつだな」
ゴーストは再び地上に戻り、別の眼魂を取り出す。ウィザードも同じく左手の指輪を付け替えた。
《ハリケーン ドラゴン
ビュンッビュンッ ビュンビュンビュビューン!》
《カイガン! ロビン・フッド!
ハロー! アロー! 森で会おう!》
ウィザードは風を操るハリケーンに自身の中にいるドラゴンの力を合わせてより強化されたハリケーンドラゴンスタイルにスタイルチェンジ、ゴーストはエジソンから義賊として有名な弓の名手、ロビン・フッド魂にゴーストチェンジする。
ゴーストは地面に降り立つとガンガンセイバーにガジェット、コンドルデンワーが合体したガンガンセイバーアローモードをドライバーにかざす。
《ダイカイガン! ガンガンミナー! ガンガンミナー!》
そして弓の先をファントム眼魔とは全く別方向、真上に向けた。その先にいるウィザードはドライバーを操作し、指輪を交換する。
《ルパッチマジックタッチゴー! ルパッチマジックタッチゴー!》
「行くぜ」
《チョーイイネ! サンダー! サイコー!》
そして魔法を発動、巨大な雷がゴーストが掲げたガンガンセイバーに落ちる。
《ガンガンミナー! ガンガンミナー!》
「ぐぅぅぅ、死ぬほど痛い……けど!」
バチバチとスパークするガンガンセイバーをファントム眼魔に向け、矢を放つ!
《オメガストライク!》
「はあぁっ!」
放たれるウィザードとゴーストの力が合わさった矢は龍と鳥の幻影と共にファントム眼魔の光弾を貫き、さらにその勢いを増しファントム眼魔の体を貫いた。
「ぐぁああっ!!」
矢に貫かれたファントム眼魔は黒い霧と化すこともなく全身に電気を走らせて動きが止まる
「やっぱり、物理的な攻撃は無力化できても電気は無力化できない、だからエジソンの攻撃を鎖じゃなくて光弾で相殺してたんだ!」
「なるほどね、やるじゃん」
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃ、決めようか」
「はい!」
《シャバドゥビタッチヘンシーン! シャバドゥビタッチヘンシーン!》
《一発闘魂! アーイ!
バッチリミナー! バッチリミナー!》
《フレイム ドラゴン
ボーボー ボーボーボーボー!》
《闘魂カイガン! ブースト!
俺がブースト! 奮い立つゴースト!
ゴー!ファイ!ゴー!ファイ!ゴー!ファイ!》
ゴーストはタケルの父より受け取った力である闘魂ブースト魂に、ウィザードは基本のフレイムにドラゴンの力が合わさったフレイムドラゴンスタイルにそれぞれチェンジし、それぞれ必殺技を発動させる。
《ルパッチマジックタッチゴー! ルパッチマジックタッチゴー!》
「さあ、フィナーレだ」
「命、燃やすぜ!」
《チョーイイネ! キックストライク! サイコー!》
《闘魂ダイカイガン! ブースト! オメガドライブ!》
ウィザードとゴースト、二人の仮面ライダーのライダーキックが激突、二人の必殺技を受けたファントム眼魔は爆散した。
「ふぃ~」
場所は変わって眼魔界
「あぁっ! まったく何なんですかあの男は~!」
「ふむ、ここでヤツが消えるのは勿体無いな」
アデルがパチンと指を鳴らすと彼の後ろにアデルとまったく同じ顔の男が何処からか現れた。
「あの眼魔に力を、それでアイツらを排除する」
「かしこまりました」
男は無表情のまま答え、なんの前触れもなく姿が消えた。
「お化けと魔法使い」開幕編、いかがだったでしょうか。この作品はぶっちゃけ私の趣味と自己満足100%で出来ています。私が見たい戦闘シーン、共闘シーンを書きたいだけ書く。そんな感じです。ではW&ドライブでもお馴染みの簡単な解説と行きましょう。
『ファントム眼魔』
イゴールが対アカリ用に石の眼魔を生み出そうとしたらその石が魔宝石だったという偶然から生まれたなんか強いやつ。眼魔とファントムのいいとこ取りしたような存在で眼魔ともファントムとも言えない微妙な立ち位置。
攻撃手段は紫の光弾と自在に操れる6本の鎖のみ、特殊能力として霧化して攻撃の無力化、完全な分身ができる。分身は同時に2~3体まで、ただしどちらも本体でどちらも分身のため区別の必要がない。他にもグールを生み出したりできる。
『ゴースト系ライダーの共闘』
・ゴーストチェンジ
最初のゴーストチェンジはまさかのベートーベン、書いてるときはベートーベンのオメガドライブを見たことが無かったので完全な想像です。
ゴーストチェンジの時のその英雄に関する簡単な解説は大体Wikipedia参照です。
・鎖の拘束→フーディーニで脱出
これがやりたいがためにファントム眼魔の鎖攻撃が決定しました。
・アラン様の成長
信頼できる仲間って良いですよね、マコトに軽口を叩いたりタケルとマコトがよくやる相手の手の平に拳を軽く打ち付けるのをやらせてみたり書いてて楽しかったです。ゴーストの中ではネクロム、アラン様が好きです。初期の凛々しくてミステリアスな感じも今の人間っぽくなってネタキャラ枠になった感じも。
『ディフェンド』
この小説を通して一番出番があるのではないかと思う魔法。奇襲→ディフェンドの流れがやりたくてファントム眼魔の紫の光弾による攻撃が決定しました。
『4人のライダー共闘』
共闘とはいえ2チームに分かれての戦闘です。1対4よりも1対2の方が書きやすいのでファントム眼魔の分身能力が決定しました。
『ネクロムとスペクター』
思いっきり戦闘シーンが書きやすい組み合わせ、眼魔の世界にいた頃によく模擬戦とかやってたみたいだし息も合いそうだなと
ツタンカーメンで吸収→グリムでドーンがやりたくてファントム眼魔の霧化の能力が決定しました。
『ゴーストとウィザード』
サンダーをアローに落としてからのオメガストライク!
この流れがふっと思い浮かんでこの作品が生まれました。
うるさいベルトと武器の組み合わせです。リキッド無双やらエジソンの閃きやら闘魂とフレイムドラゴンのダブルライダーキックやら、やりたいこと詰め込みました。楽しかったです。