運命の修正係が介入させてもらいます   作:catfan114

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ビルダーズやったことないです


1の世界 feat. BUILDERS

 ▼ メインイベント【魔勇の交渉】を再生します_

 

 

 ここは精霊女神ルビスが治める世界"アレフガルド"。今、この世界は未曽有の危機に瀕している。

 1年前、突如現れた賢き魔竜。"竜王"と名乗り、謀略で魔物共の王となり、人間たちを蹂躙していた。そんな彼は、ある血筋に目を付けた。

 かつてルビスの加護を手にし、世界を渡って人々を救ったという、神鳥に選ばれし勇者。ラダトームの王族は、勇者の血縁である。そして今世の子孫は、先祖返りなのか、魔法に長けた姫だった。

 竜王は姫を利用しようとしたのだが。

 

「グッ…!」

「これで終わりだ!」

 

 勇者ロトの直系。誰よりも血が濃く、剣術にも魔法にも長けた青年。身につける武具は海のように青く、紋章がルビスの加護を放っている。

 わずかに見える金髪を風に遊ばせ、手に持つ剣で空を切る。"V字カッター"という彼独自の技は、竜王に直撃した。

 

 それで終わったかのように思えた。

 

 竜王は体力も魔力も尽きた状態で、目の前の勇者を見上げた。身はボロボロだというのに、心はまだ屈していない。

 狡猾な策が思い浮かんでいた。

 

「ま、待て!と、取引しようじゃないか!!」

「はぁ?」

「貴様の力は強大だ。勇者に相応しい」

「…それはどうも」

「だが、わしを倒した後はどうだ?」

「…あ?」

「正義とは悪がいなければ成り立たない。まるで昼と夜だ。沈む日があってこそ夜があり、明ける空があってこそ昼がある」

 

 夜がなければ"昼"という言葉はない。

 昼がなければ"夜"という言葉はない。

 

「力を向ける対象がいなかったらどうなる?…人間共は、貴様をどう見る?」

 

 悪から自分達を護ってもらうために、強大な力を味方につける。その力が自分達に向かないと自負しているからだ。その力は悪のみに向けられる。

 悪がいなかったら?その力は誰に矛先を向けるのか。……自分達?

 

「人間共は身勝手で傲慢だ。分かっているだろう。見ず知らずの貴様の命を簡単にここまで追いやる。簡単に投げ出させる」

「違う!おれは自分の意志でここにいるんだ!」

「そう言われたからじゃないのか?力があるからと、それは魔王を斃すためのものだと」

「違う!」

「あの姫にも利用されているんじゃないか?勇者の直系の血を王族に取り込むために。王族はそれくらいするぞ」

「姫を悪く言うな!人間は確かに悪もいる!だからと言って死んでいい命なんて無い!おれは護るためにここにいる!」

 

 

 

 

 

 

 

「ならばなぜ、お前は『一人』なのだ?」

 

「……あ、ぅ」

 

 

 かつてルビスの加護を手にし、世界を渡って人々を救ったという、神鳥に選ばれし勇者がいた。

 勇者には仲間が大勢いた。戦士、武闘家、魔法使い、僧侶、遊び人、賢者。あらゆる種族と交流し、諍いを止めて悪を斃す。仲間達と支え合いながら、異世界まで共に戦った。伝説によれば何人かは"世界"に残ったようだが、皆持っていた武具や道具を託していた。売れば何百年も遊んで暮らせる程の大金だったのに、だ。

 勇者はそれだけ、人望に溢れた人物だった。勇者について行きたい、支えたい、共に戦いたいと思わせる人物。

 

「お前には仲間はいないのか?」

 

 青年…アレスにだって仲間はいた。だが誰も彼も家族などを引き合いに出して、旅に同行しなかった。途中に出会った旅仲間も、すぐに去っていった。昔の仲間は皆死んで逝った。

 姫は安全な場所にいるのが当然であるので、連れて来ていない。

 青年は一人でここまで来た。一人で何十何百何千何万もの魔物共と、魔王と戦える力があったから。

 

「お前が死んだところで、人間共は自らの保身しか考えない。お前の死を嘆く者はいるのか?」

 

 青年の家族はもういない。

 出会った者達はどうだろうか。いや、皆己の家族を優先するだろう。

 王や姫は?国を考えるだろう。姫はもしかしたら泣いてくれるかもしれないが、すぐに立ち直る。別のいい人を見つけ、国を護るだろう。

 

「どうだ?世界に未練など無かろう。我と手を組まんか?」

「なに?」

「なに、我々と共に人間共を襲えとは言っておらん。ただ、我々に手出しをせず、人間共に力を貸さなければよい」

「受け入れる義理はないし、おれにメリットはない。結局、世界を滅ぼすならばおれも死ぬだろう」

「ふむ…ならば、世界の半分をお前にやろう。どうだ?」

 

 これから先、人々が青年を受け入れるのかは分からない。勇者としてではなく、力が強すぎる青年として。

 今まで持ち上げられて、人々から期待の眼差しで見られていた青年としては、それは恐怖でしかない。

 

 想像したことがなかったことを、想像してしまった。

 人が強いことは知っている。善人もいることを知っている。

 姫のことも信じている。

 だからこそ、裏切られた時のことが怖い。信じているからこそ怖い。

 青年は答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「人の心は本当に脆いものだ」

 

 そして世界は滅んだ。

 

 

 

 ▼ おつかれさまでした_

 

 ▼ 冒険の書 に しています_

 

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 ▼ 冒険の書1 ★ に 記録しました_

 

 

 *****

 

 

 ▼ プロローグ【再構築】 を 再生します_

 

 

 世界は滅び、女神の加護が薄くなってしまった。闇の力が女神の力を弱らせ、魔物達を活性化させていく。人間は女神の加護がなければ、武具はもちろん家もまともに建てられない。加護を与えられるということは、才能があるということ。加護がないということは、その才能がないということ。

 人間の国は亡び、住む家を無くし絶望した。行くあてもない世界で、どう生きたらいいのか分からなくなった。

 そんなある日、突然1人の少年が現れた。彼はすぐに家を建てることができ、武器も次々と生み出すことができる。女神の加護を与えられた者だった。

 

 今日もアレフガルドを復興するために少年は働く。

 

「……ふぅ。今度はどのデザインにしようか」

 

 様々なインテリアとデザイン。内装にこだわればこだわるほど、レベルが上がり強くなる。さらにカッコいい家を造ることが出来るのだ。

 "やくそう"もこの近くで育たなくなってしまった今では、戦える少年が取りに行っている。武器も防具も自分で作り、強い魔物と戦う毎日は、世界が闇に覆われたことを知らしめる。

 少年は空を見上げた。最近、雷が轟き黒雲が蠢いている。まるで空を黒い"ドラゴン"が走っているかのようで。

 

「不気味だな…」

 

 気を取り直して木槌を振るう。ここは大きくしよう。とにかく、一刻も早く復興せねばならない。人々を守るために。安全な場所にいてもらうために。魔物から身を守ってもらうために。

 

 

 

 

 でなければ、思う存分戦えない。

 

 

 ▼ セーブしますか?_

  →はい

  いいえ

 

 ▼ 冒険の書 に 記録しています_

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 ▼ 記録しました_

 

 

 *****

 

 

 ▼サブイベント【神々の取引】を 再生します_

 

 

 アレフガルドと闇の世界の間には、"狭間の世界"と呼ばれる世界がある。2つの世界と異なり、混沌が渦巻く世界である。しかし、神が住まえば神域となり、天界とはまた別の聖なる世界となる。

 この"狭間の世界"には、一柱の女神が住んでいる。

 光を放ち金色に輝く、花がふんだんにあしらわれた冠を掲げる姿は、正しく女神に相応しい。

 だが今は何かに苦しめられて弱り、頼りない様子である。

 

「よう、生きてるか?」

 

 突如空間が裂け、中から1人の人間のような者が現れた。

 平凡な顔立ちで中性的な雰囲気でありながら、男性にも女性にも聞こえる威厳に満ちた声で、女神に呼びかける。

 女神は顔色が悪い状態で、目だけでそれを見て微笑んだ。

 

「ええ、私が死んでは人間達のが滅んでしまいますから」

「どちらか一方が生き残ったら、滅びの幕開けだしな。で、アレが勇者か?」

「…勇者、というのは正解ではありません。彼には、努力により力をつけるように加護を与えています」

「人間は頑張れば強くなる、勇者がいなくても生きていける…ってことか」

 

 勇者が必要なくなる世界。

 そんなもの、この時系列に無いのに。まあ、願うのは自由だし行動あるのみ。俺たち神はそれを手助けするだけ。

 女神はその話は終わりだと告げて、それの目を見据えながら本題に入った。

 

「何のご用ですか?運命神フェイトよ」

「つれないな、精霊女神ルビスよ。ただ交渉に来ただけだ」

「交渉?…この世界を管轄するためではなく?」

「ああ、引き続き女神がやるようにと。しかし、この闇の力にそなただけでは辛かろう。我からちょっとしたプレゼントだ」

「…変な運命ではないでしょうね」

「当たり前だ。あんな努力家は報われるべきだ。というわけで、他の世界からこちらに戦力を送れるようにした」

 

 つまり、オンラインで通信だ。そうすれば1人で戦うことはない。

 

「ついでに武具の種類も豊富にしたぞ。それだけレベルを上げねばならんが、あれなら大丈夫だろう」

「…何を企んでいるのです?」

「察しがいいな。単刀直入に言う。我に勇者をくれ」

 

 勇者。この世界の基盤の一つ。

 女神が思い浮かべたのは、今世界を救うために働く少年の姿。

 

「彼は今、重大な役割を担っております。差し上げることは出来ません」

「あ…?…あぁ、違う違う。そっちじゃなくて、あれだ。昔のほう」

「…まさかアレンですか?」

「違う、そっちじゃない。ほら、闇の世界に行っちゃったやつ」

「アレスですか…彼は闇に支配され、勇者ではありません。神に対抗し得る邪悪な力を得たものを、欲しいと言うのですか?」

「ああ。よこせ」

 

 有無を言わさない。ここまでサービスしてやっているんだから。勇者が一人で戦うことが間違いだということを、誰よりも知っているのはルビスだ。いや、思い知らされたのだ。

 

「いつまでも貴様の下に置いておくにはいかないだろう。もう貴様にも、この世界にも彼奴は必要ない」

「だからって…!」

「交渉に応じないと言うならば、我はこの先決して力を貸さん。それほど暇でもないからな」

 

 女神が弱っている今、運命神に対抗する力はない。人間界も彼一人で守りきれるだろうが、いつより強い脅威が現れるか分からない。

 女神は世界のためにも、この交渉を受け入れる他なかった。

 

 

 

 ▼ アレス が 仲間になった!_

 

 ▼ 冒険の書 に 記録しています_

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 ▼ 冒険の書 に 記録しました_

 

 

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