魔法少女リリカルなのはAnswerS ~共に歩んだキミの答え~ 作:アチャコチャ
シュンシュンと音を立て始めたヤカンに手を伸ばし、火を止める。
予め温めておいた、いかにも高そうな陶磁のティーポットからお湯を捨てて、香りの良い茶葉を適量注ぐ。
火傷しないように気を付けながら素早くお湯を注ぎ、すぐに蓋をして蒸らす。茶葉の質と量から最適な蒸らし時間を瞬時に最適な時間を割り出しタイマーをセット。
その間に同じく温めておいたティーカップからお湯を捨てる。
ピピッという軽快な電子音が響いた瞬間、タイマーを止めてティーポットの蓋を取り、軽く一混ぜ。色合いが均一に広がったのを確認してから蓋をしめる。
「ふむ……」
その出来に納得がいくと、最後に茶漉しを使ってティーカップに注ぐ。
香り高い美しい紅が白いティーカップに広がっていくのは、見てる分だけでも人を楽しませる。
やがて、最後の一滴まで入れ終わるとティーポットを置き代わりに持ったティーカップをそれを待つ人物の元に持っていく。
いつもと変わらぬ足並みなのに、表面に一つも波紋を生み出さないティーカップは、そして、美しい黄金色の髪の小さなお嬢様の前にコトンと置かれた。
「……ドウゾ」
「ご苦労様」
「…イエ」
紅茶を持ってきた相手の反応も気にせず、――いや、むしろ、分かっていてそっちのけにしている可能性が高い――お嬢様はティーカップを口元まで持ってくると湯気と共に香る上品な香りを堪能して、ゆっくりと小さな唇をその端に付けた。
瞬間、代わる表情。
軽く瞳が見開かれた後、純粋に嬉しそうな表情を僅かに見せ、最後に悪戯めいた表情がその一連の表情を生み出した人物に向けられる。
「うん、相変わらず美味しい。誉めてあげる、紅茶については本当に一流ね」
おべっかや心にもない称賛をしない本物のお嬢様から与えられる手放しの称賛。
一流と、一人前と認められた。
それは、本来とても喜ばしいことだ。
「…………アリガトウゴザイマス」
本人がその立場に納得していれば、だが。
神崎ゼン。推定年齢10才。職業、転生者。兼――
「…このお嬢様ヤロウ」
ところにより執事。
「あら、執事のくせに随分な口の聞き方ね? 鮫島、躾がなってないわよ」
「申し訳ありません。私の指導不足でございます」
不遜な物言いをするアリサに、深々と頭を下げる鮫島さん。
本来なら、場が凍るような場面なのかもしれないがそんなことにはならない。何二人ともその笑顔。
明らかにからかわれているのだが、どう対応していいのか分からず、結果、不貞腐れるしかない。
そのムスっとしたオレの表情が面白いのか、アリサがクスクスと笑い声を明ける。
駄目だ。この場はどうあっても勝ち目はない。
そう思ったオレはハァと深くため息をつき、こうなった原因を思い返した。
どうして、こうなったんだっけ?
最初はそう、普通にアリサと朝食をとっていたのだ。
ここに厄介になり始めて数日。
ケガが良くなり、ベッドから起き上がれるようになったオレは朝はアリサの誘いを受けて一緒に朝食を取るようにしていた。
前の世界では食べたことのなかった高級感溢れる食事に驚きながら食べ終わると、執事の鮫島さんが紅茶を入れてくれた。
朝から優雅にティータイムなんて、ホントにお嬢様なんだなぁと思いながら、紅茶に口をつけて――。
何故だか身体が疼いた。
今まで紅茶なんてティーパック使い回しがザラだったオレに紅茶の良し悪しなんて分かるわけもないのに、何故か身体の内側から突き動かされる衝動を感じた。
そして、オレがあまりにそわそわと落ち着きない様子だったからか、見かねたアリサが声をかけてきて――。
「ちょっと、淹れてみてもいい?」
とうっかり言ってしまったのが原因だろう。
結果、美味しい紅茶の淹れ方なんてわからなかったのに、気付けばアリサや鮫島さんが驚く程の腕前を披露していた。
特にアリサは、おいしいおいしい、と大絶賛してくれた。
そして、なんでオレがいきなりこんな奇抜な行為に走ったのか、だが。
うん。
まぁ、オレの魔術が誰をベースにしたものかで大体察しがついた。
つまり、アレだろ?
魔術師にするにあたって変なものもインストールされたんだろ?
どこぞの衛宮とかエミヤとか、そこら辺の主夫、時々おかんな奴らが。
つーか、本能レベルで家事もとい執事スキルが身体に染み付いてるとかどんだけだよ。
血潮は鉄と言ったな? あれは嘘だ。絶対に紅茶だ。
というか、どうせ身体が覚えている系なら剣術とか魔術とかそっちの方のしてほしかった。そんなんだから、クラス:バドラーとか、スキル:主夫とかって巷で言われるんだ。
そう思いながら早朝から数えて何度目になるか分からないため息をつくオレに、アリサがおかわりと言ってカップを差し出してきた。
「まだ、飲むのか? 遅れたりしないか?」
「んー…? もう一杯くらい大丈夫よ」
カップを受け取りながらそう言うオレに、アリサは時計を見ながら答える。
帰って来るのが遅いとか言ってなかったか? と思ったがやぶ蛇になりかねないので黙っている。
手早く新しい紅茶を淹れてアリサの前に差し出すと、それに、と言いながらアリサがオレの顔を覗きこんできた。
「せっかくの勝利の美酒だもの。少しでも多く味わいたいじゃない?」
「その美酒に酔って、遅刻なんてしてみてもよろしいのですよ、お嬢様?」
「残念。私のタイムスケジュールは完璧よ」
べー、と小さく舌を出すお嬢様に作用でと返しながら顔を背けると、側で控えていた数人のメイドさんの顔が目に入り慌てて視線を下に下げる。
くそ、本気で恥ずかしい……。
視線を下げたせいで自分の身体、引いては自分の着ているものが目に入った。
自分が着るには大きすぎる、手足の袖を捲ってなお、ぶかぶかな執事服を。
唐突に得た家事万能スキルだったが、実際のところ、さほど悪いことではなかった。
手に職があるのは、それだけで強く、事実、執事スキルに目覚めたオレのハウスキーパーっぷりはとんでもなかったらしく、本物の執事である鮫島さんをもって感心させられる程だった。
そして、その話がどうやらアリサの耳に入ったらしく、彼女からバニングス邸で日雇いの話が舞い込んできた。
世話になっていることへのせめてもの恩返しのつもりでしていたことに対して、お金を出すと言われて初めこそ恐縮し断ったが、現在のオレは素寒貧の無一文。先々でお金は必要になってくると考えたオレは結局、その話を受けることにした。
身元引き受け人(仮)に雇い主。
いよいよもって、アリサには頭が上がらなくなった。あの年でしっかりしすぎていて、もはや大人並の風格を感じさせられる。
これであの茶目っ気というか、悪戯好きなところがなければ素直に感謝できるものなんだが。
まぁ、なにわともあれ。
思わぬ展開だったとはいえ、せっかく雇ってもらえるのだからと意気込んで仕事をしようとしたオレに一つ問題が。
それが、まぁ、今オレが着ているこの執事服だった。
執事として雇われた以上、オレも制服たる執事服に袖を通すのは当然なのだが。
当たり前と言えば当たり前だが、オレの身丈にあうサイズの執事服なんてあるわけがない。
仕方ないので、サイズの一番小さいものを丈を折り、裾を捲って着てみたのだが。
これが、予想に反してかなり恥ずかしい。
何というか、小さな子どもが背伸びして大人の格好をしているお年頃的なというか、七五三のような感覚。
それでも、中身が身の丈にあった精神年齢なら気にはならなかったのだろうが、こちとら20才手前の思春期が終わった大人一歩手前の年齢。
加えて、周りにいるメイドさん達や執事さん達の、めっちゃ微笑ましいものをみるような、あったか~い笑顔。
うん。
クッソ恥ずかしい……ッ!!
何が悲しくてこんな衆人環視でのコスプレプレイみたいなことを強要されなくてはならない! これなら、メイド服着て女装されたほうが、まだネタとして開き直れたわ! 見ろ、このちんちくりんぶり! スーツをビシッと着こなす大人の男なら、まだカッコがついたかもしれないが、こんな外見が日系なガキんちょが着てもショタしか喜ばんだろが!
荒ぶる羞恥の逃げ場を探してさまようオレの視線がアリサを捉える。キッとアリサを睨むも、アリサはどこ吹く風というように優雅に紅茶を飲んでいる。
普段は、この格好じゃ仕事がしづらいし、ケガに繋がるから執事服を着なくてもよかったのだが、おのれ、これが権力か! …でも、あまりアリサが怒ることはしないようにしよう。
そう思いながら、それでも慣れぬ格好に肩をふるわせていると、ズルリと服がずり落ちる。少年故に肩幅も小さいから油断すると、すぐにズリ落ちてくる。
直そうと思ったら、今度は反対側の肩から。
それを直せば、今度は袖が。
小さくなった手で四苦八苦しながら、何とか直していると、ぞくりと背筋に冷たいものが迸った。
反射的に振り返ると、微笑ましいというのを通りこして、うっとりとした顔のメイドさん達が。
「あらあら」
「まあまあ」
「うふふ」
「ハアハア」
うん、怖い。
母性に目覚めそうとかそんな声が聞こえる、つか最後おかしい。
メイドさん達の熱視線に寒気を感じて肌を擦っているとカチャリと音がなった。見れば、二杯目の紅茶を飲み干したアリサが席を立とうとしているところだった。
「ごちそうさま、美味しかったわよ」
「…まあ、喜んでくれたんなら、何より」
「その格好も、似合ってるんだからずっとそのままでいればいいのに」
「…それは勘弁」
そっぽを向いて返事をする。仕立て直してくれるという話もあったが、それは断った。いつまでここに居られるか分からないのに余計な手間を掛けられない。
そのまま、他のメイドさんや執事さん達と一緒に門の所までアリサを送り出すために付いていく。
帰りは習い事の関係で車での送迎が多いアリサだが、朝は友人と一緒にバスで通学することが多い。
なので付いていくのは外門までだ。
「それじゃ、行ってくるわね」
門の手前で振り返り、こちらに向かってそう言うアリサに全員が頭を下げたのに反応してつられてオレも頭を下げた。普段は、普通に送り出しているのだが執事服を着ているせいか頭を下げないといけない気分になってしまった。
そうして頭を下げていたら、唐突に視線の先の地面に影が差した。
顔を上げれば、少々膨れっ面な金髪の少女の姿が。
「どうした?」
「―別にッ」
そう言いながらもアリサの不機嫌そうな顔付きは治らない。
「―私がいないからって、無茶しちゃダメだからねっ」
「わかっているよ」
そう答えて、そこで会話が途切れる。もう特に、話すことはないはずだが何故かアリサはオレの前から動こうとしない。まだ、何かあるのか?
「アリ――」
「その!」
オレが口を開くより早く。アリサが何かを言いかけた。
「その…、悪かったわね。少し悪ふざけがすぎたわ」
その言葉にオレはああ、と気づいた。
どうやら、アリサはオレの態度からやり過ぎて怒らせてしまったと思ったみたいである。
まぁ、確かにちょっとあれだなーとは思ったが。でも、どっちかっていうと怒りよりも恥ずかしいって気持ちの方が強かった訳で。
「いや、こっちこそ悪かった」
なので、こちらも素直に謝る。ちょっと大人気なく、不機嫌になりすぎて空気を悪くしてしまったかもしれない。肉体に引っ張られて精神も幼くなったりしてるんだろうか?
そう考えていたら、ふとアリサの首の辺りに目がいった。リボンが僅かに曲がっていた。
これじゃあれだなと思い、手を伸ばしリボンをほどくと、アリサがわたわたと慌て出した。
「ち、ちょっと! なに? いきなり…」
「いや、リボンがおかしかったから…、その、動かないでいてくれると助かる」
「あ、なんだ、リボンか…」
あー、ビックリした。と言って大人しくなるアリサ。何だと思ったのだろうか。
とか思っているオレの方が怪しいかも。
リボン結び直しているから距離近いせいでアリサの良い香りが鼻を擽るし、時折触れる髪の感触が気持ち良いとか思っちゃうし……。でも、一番怪しいのは、さっきからカシャカシャ写メってるメイドさんだと思う。大丈夫なのだろうか、バニングスメイド隊。
「よし、これでオーケー」
キュッ、としめたリボンが曲がっていないことを最後にもう一度確認して離れる。
「ん―、ありがと」
自分の手でもリボンをチェックするアリサ。やがて、大丈夫だと分かると手を離し、こちらに礼を言ってきた。
その表情が先程までの膨れっ面から、いつもの明るいものに戻っていることに、内心でホッとする。
「それじゃ、改めて行ってくるわね!」
小走りでこちらに手を振ってくるアリサに、こちらも手を振り返す。
今度は頭を下げなかった。
>>>
「ゼンくーん、それ終わったら上がっていいからー!」
「わかりました」
頼まれていた最後の仕事を片付けるとそう声を掛けられた。
お疲れ様です、とまだ働いているメイドさん達に一声掛けて外に出る。
「あー、涼しい…」
中天に差し掛かっている日差しは少々暑いが、吹く風はひんやりしているので総合的には気持ちが良い。
「やっぱ執事服は慣れないな」
強張った身体を解しながら呟く。
結局、あのあと、着替えるのも面倒なので執事服のまま仕事をしたが、中々窮屈だ。
首もとまでしっかりしめた服装なうえ、厚めの生地を更に重ね着しているから動きづらいし暑い。
タイを緩めると思わず、ふぅと息が漏れた。
そのまま、中庭をふらふらと歩く。
時折、屋敷の人間とすれ違って挨拶やら軽く話をする。
特に、メイドさんや執事の人達はかなり親しげに話しかけてくる。
最初こそ、子どもということで共に働く間柄でも遠慮というか、仕事への信用度から線引きされていたのだろう。
だが、今は『使える』とわかったのか容赦なく仕事を頼まれるようになり、色々と目を掛けてもらっている。
平和だ。平和なのだ。
平和過ぎて、だから――
「なにやってるんだろ、オレ…」
そんな思いが沸き上がってくる。
肝心のことは、何一つ上手くいっていないのに、どうでも良いことばかりが上手く回っている。
そんなどす黒い思いが胸をかき回す。
焦れているのだ。
「………っ」
落ち着け、と思いながら深く息を吐き出す。
しかし、まとわりついたチリチリとする感覚は変わらない。
指先を火にかざしたような感覚は、少しずつ冷たい空虚な感覚に変わっていく。
その感覚を、感情をオレはよく知っている。
諦観。
所詮、この程度なんだという自虐。
そういった冷たいものが全身を這うような、そんな錯覚に身体中を掻きむしりたくなって―――
「ヘイ、ユー! 暗~い顔してますなぁ」
陽気に響いた声が全てを溶かした。
振り返れば、いつからいたのだろう。黒い子猫が赤茶色の毛並みの犬の上に乗ってそこにいた。
「あ……」
強張った身体が楽になる。先程までまとわりついていた感覚が嘘のように消えていった。
「ん~? どうしたの、お腹減った?」
「いや……」
アリシアを見つめたまま、動かないオレを訝しんだのか、そんなことを聞いてきたアリシアに小さく首を振って、何でもないと答える。
「そっちこそ、どうした?」
大型犬の頭の上で尻尾をふりふりしているアリシアにそう尋ねる。
そんなアリシアを頭に置いている犬の方は状況が分かるのか、大人しくしている。
事故で片目を失ったらしいその犬は、アリサがいうにかなり古参の犬らしく、ここの犬達のボス的な存在らしい。名前は赤十三(あとみ)。バニングス家のネーミングセンスに不安を覚えた。
ちなみに、アリシア曰く、今のバニングスアニマルズのボスはアリシアらしい。
新参者で猫なアリシアに世間の風もとい犬は冷たかったため、己が地位を確たるものとするため、この赤十三に勝負を挑んだとか。
三日三晩ならぬ3分30秒の決闘の末、「この一発は、…強烈だぜ」の一言と共に放たれたガンド(肉球型)が決まり、決着がついたとか。
そんな話を夜中にアリシアから、手取り足取り尻尾ふり聞かされた。
夜中なのに、ハイテンションなアリシアについていけず、早朝訓練もあるので寝物語に聞いていたら、やたら美声なその声のおかげで、すこぶるよく眠れた。ただ、起きたら顔がナルトになっていた。痛かった。
「何で猫に聞いておいて、また遠い目してるの?」
じっとりとしたアリシアの声に、ハッとする。
「悪い。それで何だっけ?」
「だからぁ、仕事終わったのって聞いてるの!」
「仕事? それは終わってるけど」
オレの勤務時間は、色々と仕事のある午前中のみ。
午後からは自由時間になっている。
今までは、この時間を使ってリハビリがてら散策しつつ、怪しい気配がするものがないかを探していた。
本当なら訓練の続きがしたいとこだが、アリシアが人避けの魔術を使えるとはいえ、人目の多すぎることから万が一を考えて控えている。
夜は単純にアリサが心配するから外出は出来ない。
「じゃあ、あのね、その…」
もじもじ、と両手の肉球をぷにぷにさせながら僅かに視線をそらし言い淀むアリシア。
わざわざ二足で立って片足をいじいじとさせているあたり、さすがアリシア。芸が細かい。
そして、頭の上でぐりぐりと猫足を突っ込まれているのに微動だにしない赤十三。さすがの貫禄である。
いじらしげな態度だが、こういうときのアリシアは良い予感を感じさせない。短い付き合いながらも得ることができた経験だ。
「あのね、シュークリーム……」
「は? シュー?」
「シュークリームが食べたいの」
どんな難題が飛び出してくるかと思っていたオレは、予想外のワードに何を言われたか一瞬分からなかった。
「そー、駅前にね、シュークリームが美味しい喫茶店があるんだって! お昼食べるついでに行ってみようよ!」
「シュークリーム、……駅前、か」
少し考える。
少し遠いが駅前の方へは、まだ行ったことがないのでこの機会に行動範囲を広げてみるのも悪くはない。
ただ――
「食えるのか?」
猫なのに?
「食えるよ! チョー食えるよ!」
フシャー、と荒ぶりながら手を何かを招くように動かす黒い猫。なんか縁起が悪そうだからやめましょう。
とはいえ、実際のとこ、どうなんだろう。
玉ねぎとかは駄目ってきいたことが、―あれ? それは犬だけか? 虫歯にはなるんだったか。
ちょっと心配だが、まあ、アリシアは魔法も魔術も一応使えるから大丈夫か。
「よし、それじゃ、行ってみようか?」
「そーこなくっちゃ!」
オレの返事に満足げな声を上げるアリシア。
「今日の午後は、のんびり気分転換にしますか」
「そうと決まれば早く! シュークリームが私を待ってるぜッ」
そう言うアリシアに、苦笑しながら付いていく。
穏やかな午後。平和な時間。
しかし、今度は素直に受け入れられそうだった。
もう少しスッキリした文章にしたいんだが、なかなか……