ニセコイ Universitystory 作:ペプチドぺっぺ
――ザクシャインラブ――
俺は10年前、約束の女の子と将来結婚しようという約束をして10年の時を経て俺は凡矢理高校で数々の出会いと別れにあった。
小野寺や集それに宮本や鶫や橘、春ちゃんやポーラ…羽姉にだって出会う事が出来た。
そして…俺は千棘と結ばれ、お互いの目標の為に俺は今日から一人の凡矢理大学生として…頑張る訳なのだが……
「坊っちゃん!おはようございやす!」
『おはようございやす!』
「……おはよう」
…朝から本当に元気すぎる奴等である。俺の家は少し…いや、結構特殊であり…所謂ヤクザという家庭なのである。
いやね、もう流石に小中高ってきたから慣れると思ったんだけど、慣れない…それどころか俺が凡矢理高校で学生生活を過ごしている間にどうやら新たに組員が増えたと親父がたまに呟いていたらしく、よりいっそう暑苦しく感じてしまう。
「坊っちゃんでは!大学までリムジンで送らせていただきやす!」
「いやいつも別に良いって…」
「バカ野郎!いつも言ってるだろ!15Mのリムジンに決まっとるじゃろう!」
いや、俺の話聞けよ…
◆◆◆◆◆
凡矢理大学まで結局リムジンで行くことになった俺は諦めてリムジンの中で外の景色を見ていた。
そこから見える景色は、顔を青ざめる社会人の人や、声を荒らげる猫、不思議そうな目で見る一般人の方々…
「はぁ~」
「坊っちゃん…リムジンの中でしか言えないことなんですが…最近夕方~夜にかけて組員が一人一人襲われたって噂があるんです。ですから帰り道には気を付けるようにしてください」
「おいおい…大丈夫かよ…」
なんだか高校時代に戻ったみたいだなあ…そう思いなら俺は窓の外を見ていると一人の女性が男達に絡まれているのを見た。
「おい!ちょっと車止めろ!」
「へい!」
車が止まると俺は直ぐにその女性のもとへと走る。
『なあなあ良いだろう?姉ちゃんなかなか可愛いからさー』
『俺らとどっか行かねえ?』
「や、やめてください…私大学に行かなければならないので…」
『そんな堅いこと言わずにさぁ~』
「そこまでにしといたらお兄さん達」
『あ?』
…勢いで飛び出したのはいいけど…どうしようかな…なんも考えてねえ
『なになに?ヒーロー気取りなのおにーさん?』
『…なぁコイツって』
「そこの女の人から離れような?おにーさんたち…」
『調子にのってんじゃねえぞ?ガキ』
…ヤバイこれは話を聞いてない感じだな。そんなことしたら…
「いや、ここは穏便に」
『調子にのってんなつってんだよ!このガキが!』
俺を殴ろうとした男の手は俺に当たらず、その腕を掴まれる。
それがどういう意味かを知った俺はため息をつく。
「お前…坊っちゃんに向かってガキとはいい度胸じゃねえか…君達オジさん達とちょ~っとお話をしようじゃねえか」
『は、はい』
そう言うと組員たちは男たちを連れて路地裏で“話し合い”をするのであった。
俺はその間に女の人の安全を確かめる。
「あ、あのー大丈夫ですか?」
「は、はい…あの~あの殿方たちは?」
「えーと俺の組員ってやつです所謂ヤクザって言うんですよ…」
「ヤクザ…」
あ、この感じ完全にドン引きされたわ。そう思っていると意外にも女の人は大して驚きはしなかったのである。
「…あの悪いけど俺大学に行かなきゃならねえから…」
「あ、すいません!助けてもらったのにお礼もなしに…また機会があれば是非お礼をさせていただきます!」
そう言って彼女は走り去って行った。
やっぱり嫌われたよなあ…
◆◆◆◆
「坊っちゃん!本日もいってらっしゃいやせ!」
「うん…行ってきます」
そう言いながら朝からテンション駄々下がりのまま俺は俺は校舎に入る。
その時校門の近くでオレンジ色のショートポニーテールの髪型の女子が走ってるのを見る。
『こらぁー!待ちなさーい!』
「誰が待つかばーか!」
アイツ…何やってんだよ…。オレンジのショートポニー…もとい、俺の同じクラスの朱月蜜柑は今日も何かやらかしたのか指導部の人に怒られて追いかけられていた。
「俺には関係ないか」
そう言いながら俺は1年C組の教室に入る。
◆◆◆◆
「はよーっす」
「オハヨウ!楽!」
「おはようライム」
そう言いながら俺に挨拶をする黄緑色のショートボブの女子。
彼女の名前はライム・フランソン。彼女曰く、フランソンという名前で呼ばれるのはあまり快く思わないらしく、みなライムと呼んでいる。
「おーおー楽くんは今日もモテモテだねぇ」
「うるせーよ雅、てかモテモテでもねえし」
「はいはい、そういうことにしてあげるよ」
俺にちょっかいをかけてくるこの男子は城崎雅。
ちょっと茶髪の黒髪男子。こいつを見ていると集をちょっと思い出す。
人を小馬鹿にする感じがまたちょっと似てるっていうか…
「はぁはぁ!くそ~松阪のやろう!今度は覚えとけよ~」
「今度は何やらかしたんだ…蜜柑」
「げ…一条」
「げ…ってなんだ。どうせまた勝手に他のクラブの練習に参加してたんだろう」
「そうナノカ?オレンジ?」
「ライム!いつも言ってんじゃん!私の名前は蜜柑!オレンジじゃなくて、み・か・ん!」
「うーん…みかんというのは英語でオレンジと同じ意味ではナイノカ?」
「そうだけど!…私の名前は!」
「はいはい…二人ともそこまでだぞ喧嘩は…」
こいつらは本当に…まったく…
「あ、そういえば噂では今日そこの席の女子来るらしいぞ楽」
「え?そういえば俺の左の人全然来てないよな」
雅の言うように俺の席の右に雅、そして前二人には蜜柑とライムがいるのである。
だがいつも俺の左の席の人は何故かいつも空席であった。
「どんな人ナンダ?」
「噂では超美人じゃないかっていうらしいんだよ!あの唐塚家の姉妹の妹のほうじゃないかって」
「からつか?それは何かのアンゴウ、というやつカ?」
「違う違う、唐塚家って言うのはこの凡矢理大学の近くにあるあのでっかい山の屋敷に住んでいる金持ちの家のことだよ」
「オオ!金持ち!マネーたくさん持ってるのカ!」
そう…唐塚家とは凡矢理大学の近くの山にあるこの町でも有名な金持ちらしいのだが、確かに…出席簿には唐塚夜鳴と書いているところだけいつも欠席と書いていた。
夜鳴…これでよなきと読むのか…勉強になるな…一人で関心していると、ドアが開く。
「おはようございます!唐塚夜鳴です。今まで授業には来れませんでしたがこれから皆々様方宜しくお願いします」
「あれ?お前あの時の…」
「ヤクザの方ではありませんか!」
「ちょっ!?」
俺はこの女の子を知っていた。そう、この子は今朝俺が助けた?女の子だったのであった。
「ヤクザって…ぶふっ!」
「笑っちゃダメよ…雅…くくっ」
「オー。やはりヤクザBOYだったのですネ楽ー」
「何笑ってんだお前ら!…えーと唐塚さん?俺の名前は一条楽っていうんだよろしくな?」
俺はそう言って腰まであるロングヘアーの黒髪の女子、唐塚夜鳴さんに注意を促す。
「分かりました!楽さん!」
「…よろしく唐塚さん…」
「私のことも下の名前で呼んでください!」
「じゃあよろしく夜鳴」
――こうして俺の大学生活が本当の意味で始まるのであった――