バカとテストと謝肉祭   作:ハガル_ゴールド

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酷く今更ながらの投稿……他のも暇を見て改訂したりしようかなあ


SEVEN

「みなさん、これからEクラスとDクラスでの試験召喚戦争が行われるので、申し訳ありませんが自習となります」

 

昼休憩の後に教室に戻って授業の準備をしていたら、慌ただしい様子で教師が告げてプリントの束を教卓においてそのまま教室を出て行った。

クラス中が呆気にとられていたが中林さんが教卓に置かれたプリントの束の前に立ち、宣言する。

 

「えっと……とりあえず自習したって事の証明で2~3枚はやりなさい」

 

「ん?宏美、ずっと自習プリントやり続けなさいって指示しないの?」

 

中林さんの言葉に疑問に思ったのか、島田さんが話しかける。

生真面目という訳ではないがクラスメイトの大半も疑問に思ったのか明らかに遊ぼうとした態勢から聞こうとしていた。

気持ちはわかるけどせめてプリント取ってからにしようよ。

 

「私は邪魔にならないようにプリントの問題を解きながら戦争を覗くわ……一人だけ没頭しないのに強要させるってのもね」

 

「なるほど……俺も戦略を練るのに同じように見学でもするかな」

 

中林さんの言葉に納得がいったのか、クラスメイトの大半はトランプ遊びを始めていた。

いや、だからせめてプリントを取ってからにしようか……予想していたのか中林さんは前から回しなさいと配っていたけど。

雄二は雄二で初日からやるなら勝利する要素があるのだろうと邪魔にならない範囲で敵情視察をするらしい。

 

 

「いきなり初日から戦争なんてどういう考えがあるんだろうね?」

 

「ワシに聞かれてもわからぬぞ」

 

「……同じく」

 

雑談しながらでいいかなと考えて秀吉や康太に話しかけたが、首を振ってわからないという意思を示していた。

確かに何も情報は無いのだから聞いても答えは返ってこないとはわかっていたけどね。

 

『……点数をわざと調整しただけじゃないの?』

 

サチコの言葉に反応できるのは僕だけだけども今は反応できない。

とはいえ、可能性としてはそれしかないけど、Eクラスというのが半端であるし考えの一つではあるが参考程度かなあ。

 

「順当に考えたらDクラスが勝つだろうけど、何を企んでいるのやらよねえ」

 

「うむ?島田よ、中林のところに居なくても良いのかの?」

 

「ウチが偵察補助出来ると思うの?」

 

プリントを持ちながら会話相手が欲しかったのか島田さんがこっちにやって来た。

中林さん以外では僕達以外に親しい相手がこのクラスに居ないから自然だけれどプリントはしなくてもいいのだろうか?

 

「して島田よ……また読み方などを教えてほしいのかの?」

 

「……そうよ、読めないのとか意味が分からないのがまだ多くて、ね」

 

ドイツ語から日本語に直すのにだいぶ苦労しているんだろうなあ。

 

 

 

      *        *         *

 

 

≪船越先生船越先生≫

 

ん?業務放送かな?

でも、先生の声にしては若すぎるから生徒の誰かだから、だとすると。

 

「職員室に居なかったからすぐに来てほしいのかしら?」

 

「数学でのぶつかり合いを望んでおるのじゃろうなあ」

 

と、この時は楽観的に思っていたんだけど――――

 

≪篠崎明久が体育館裏で待っています≫

 

明らかにおかしい内容の放送が流れ始めていた。

あれ?僕、船越先生に用事なんてないし体育館裏にいく事なんて無いんだけど。

 

「ん?どういう事?」

 

「篠崎、用事なんてないわよね?」

 

なんとなく嫌な予感がして来て背中に冷や汗が滴り落ちている。

島田さんも秀吉も何かしら悟ったようだ……この放送の意味を。

 

≪生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです≫

 

『せめて自分のクラスの人間を捧げなさいよ』

 

「……体育館裏に行かなければ大丈夫だよね……?」

 

婚期を逃し、単位を盾に生徒に交際を迫るキケンな存在(クリーチャー)として名を馳せている女教師にそんな放送を聞かせたら絶対に大変なことにしかならないんだけど。

幸いにも体育館裏を指定していたからまだ安全な――――

 

「篠崎君!待ち切れずに来たわ!!」

 

「真っ先に教室に来ちゃったよ!!?」

 

『引くわー……仕事放棄してまで私事優先とかマジ引くわー』

 

放送の言葉をうのみにするのもそうだけど、確かにサチコの言う通り試験召喚戦争中の教師の仕事を放棄するのはダメだよね……現実逃避してる場合じゃなくて逃げ―――――

 

「えりゃ」

 

「ぶぐううう!!?」

 

と考えていたら島田さんが船越先生の顎を掌で突き上げて気絶させていた。

何の躊躇もなく教師に暴力を振るうさまは恐ろしいと感じるが、助かった事には変わりがない。

 

「あの……島田さん、助かったからいいんだけど大丈夫なの?」

 

「どうせ暴力女って知れ渡ってるから今更よ……」

 

「…………そう自嘲せんでも良いじゃろう」

 

何処か諦めた目をして死体(死んでない)処理を行いながら、島田さんが言葉を紡ぐ。

そんな島田さんの様子を秀吉が複雑な表情で見ていた……まあ、暴力と言えるものは全部不可抗力なものしかなかったからなあ。

軽度なのは男子がよく肩や背中を軽くたたくのと同じような挨拶程度のものしかしていないし。

 

「ま、それは置いとくとして……何考えてるのかしら」

 

「……そうじゃの、今はこっちが先か」

 

暗い雰囲気になりそうだったので、すぐに中断したかったのか島田さんが話題を変えた。

強引と呼べるものではなかったけど、確かに目下のところこの騒動を引き起こした犯人の目星はつけたい。

 

「……こちらで調べておく」

 

「うん、頼んだよ康太」

 

まあ、正直に言えば広い情報網を持つ康太に任せるしかないんだけどね。




島田さんの暴力要素を変更、少なくとも原作の理不尽さは無いです。
今回のもある意味正当防衛で済まされるといいなあ……
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