ヒーローだらけのこの世界で   作:マスタべえしょん

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第二話 生存

「う、うううぅぅぅ…」

 

 

俺は意識を取り戻しうっすらと目を開け小さく呻き声を上げた

 

 

(あれ、そういえば俺ってあの触角野郎にやられたんじゃ…)

 

そう思い俺はスライムになってしまった自分の体を見る。怪人のパンチが強かったのか俺の体は完璧に弾け飛んで散らばっていた。

 

 

畜生あの怪人一発殴ってやる・・・ ん?誰かが近くにいるな

 

 

 

俺が目を凝らしてよく見るとさっきの怪人ともう一人ヒーローの姿をした男が近くにいるのが分かった。

誰だろうか。なんか言い合ってるっぽい、あ、怪人が大きくなった。

あの人も早く逃げた方がいいんじゃ、

 

 

そう考えていた次の瞬間、彼の目に信じられない光景が映った。

そのヒーローっぽい男はあの怪人を倒したのだ

 

 

 

たった一発で

 

 

「くそっったれええええええええええええ!!!!!!!!」

 

 

怪人の居なくなったその場に男の叫びが響く。しかし俺には分からなかった。

 

 

なぜ彼はくそったれと叫んだのか

自分をこんなにしたのは誰だろうか

一体これからどうしたらいいのか

ハーレム系の主人公はなぜ意味もなく女にモテるのか

おっと、最後のはどうでもよかったな

 

考えても仕方ねえし、ひとまずここから離れよ

 

そう思い俺は家に帰る。帰ろうとして気づく

 

 

「あれ、なんか俺小さい?」

 

 

怪人に体のほとんどを吹き飛ばされたせいか、今彼は人の頭一つ分の大きさしか無かった。

 

これで命が無事なのが不思議なところだ

 

 

 

 

 

 

 

家に帰る途中で分かった事がある。

 

 

 

・体が自在に変形する

 

 

これはスライムみたいなこの体になっていた時から薄々勘付いていた事だ。人の通れない狭い通路、排水口なんかは勿論、地面に水たまりみたいに染みこめるのには驚いた。

 

 

 

 

・どこにでもくっつける

 

 

スライムになって跳ぶ事は出来なくなったが、壁なんかにくっついて移動することができるようになった。もしかしたら天井とかにもひっつけるかもしれない。

 

 

 

 

 

そして・・・・・・

 

ポツ ポツ

 

 

 

「ん、雨?」

 

急に雨が降って来た。彼は空を見上げ分厚い雲を眺める。雨は次第に激しさを増し、いつの間にか土砂降りになっていた。

 

 

「早く帰らないとなあ…」

 

 

彼がそう言って前を向き直すと、視点がさっきと違っているのに気づいた。

いや、正しくは()()()と言った方がいいだろうか。

 

 

「体、戻ったな」

 

 

 

・再生する

 

 

雨浴びてたら再生したので、何で再生するかはまだ不明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日___________

 

 

俺は人生初の野宿をした。俺が帰った頃には俺の住むB市は巨人によって壊滅していたのだ。

100年壁が壊されなかったとはいえ、今日壊されない保証なんてどこにもなかったのに・・・ってまず壁がねえな

 

 

「ったく昨日は散々だったな…」

 

俺のマイホームが跡形もなくなってた時は泣きそうになった。

あとローン30年残ってんのに、というかこの姿じゃ払えねえ

昨日のヒーローっぽい人みたく くそったれ と叫びたい気分だ

 

 

「とりあえず次の家を探さなきゃ」

 

そこは切り替えの早い俺。さっさと拠点を見つけるとしよう

しかし、この姿で不動産屋を訪ねる訳にもいかない。もし行ったら即通報されてしまう

夢であって欲しかったなーと思いながら俺が辿り着いた場所は

 

 

 

無人街 Z市

 

 

 

「しゃあない、ここにしようか」

 

 

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