ヒーローだらけのこの世界で   作:マスタべえしょん

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前回黒い砂嵐がどうのこうのとか言ってて詩的表現なのかそれって思う今日この頃だけど、今起きた事簡潔に言うわ

ブラックサンドテンペストにラッピングされた



第六話 遭遇

「うわっ」

 

突然の事に俺は目を瞑って身構える。だが、数秒経っても何も起こらない

ゆっくりと目を開けても周りには変化が無かった

 

「さっきの黒いのはなんだ?見間違いか」

 

俺の記憶ではビル風かすきま風か神風か神砂嵐か吹いた後に黒い何かに包まれたはずだ

しかし、辺りは元の静けさを取り戻しておりスライムがポツンといるだけだ

ただ、体に妙な違和感がある

それは見た瞬間に気づいてしまった

 

貴方が自分の体を見ると、そこには黒い点々がびっしりと張り付いていた

目を凝らしてよく見てみればそれは無数の蚊だという事が分かるだろう

頭に、腕に、足に。その体全体に蚊が埋もれている

貴方は理解してしまう、自分の体内に大量の虫が巣食っている事を

このような奇妙な体験をした探索者はSANチェックです

 

うわああああああああああ

1d100<=45 →47 失敗

1d6 →5

1d100<=75 →83 失敗

 

ふー、発狂は免れ・・・・これクトゥルフじゃねえか!

というか俺が神話生物もんだわ

 

 

 

 

気をとりなおして。

取り敢えず体内の蚊を吐き出していく

ぺっぺっぺっぺっぺっぺっぺっぺっ…

…ぺっぺっぺー! ・・・誰だよ斎藤さんかよ

 

「はーどんだけいんだよこいつら」

 

数が多い。さっきからずっと吐き出しているが一向に終わる気がしない

あと段々体が縮んでく。もうそろそろ容量が無くなる

やべえなーとか思いながらも俺は吐き続けた

 

「ぺっぺっぺっぺっ・・・ん、これ使える?」

 

俺の脳内に電撃が走った

 

俺はコンクリートの壁の前に立った

そして体の一部分に力を溜めて・・・

それを吐き出すように放った

 

「それっ!」

 

俺から発射されたスライム弾はコンクリートの壁に勢いよく当たった

壁に亀裂が入り少し凹んでいるように見える

おお・・・すげええぇ・・・

 

「これはいけるな」

 

怪人だし何か技が欲しいなーとか思ってた所だから丁度良かった

にしても唾吐いてて思いついた技とか若干嫌だな・・・

まあいい。とりあえずこの姿での自衛手段ができたのはいい事だろう

技名は・・・「発射(ショット)」とでも名付けよう

 

 

 

 

厨二臭くないかなーと自分の命名した技に悩みながらもZ市探索を続ける

 

「なんかここら辺焦げ臭いなあ。爆発か?」

 

危ねえ街だなーと思っていると不意に後ろから声がした

振り返ると蚊を魅力的なお姉さんぽく擬人化した怪人が飛んでいた

周りには蚊の大群が飛び交っている

 

「もしかしてあんた〜?私の可愛い子達を沢山殺しちゃったの」

 

それよりももしかして君、蚊のフレンズとか?(サーバル)

沢山殺した・・・さっきの蚊の大群の事ね

 

「いや別に殺しに行った訳では無くてですね」

 

ありのままの姿見せるのy・・・じゃ無くてありのままを話す事にした

別に故意にやった訳じゃないし話せば分かって・・・!

 

「はあ〜?結局死んじゃってるんですけどー」

 

・・・くれる筈も無いですよねー

 

「まあなんつーかそれに関しては申し訳無いって事でここは一つ」

 

「いやいや、そんなことで解決しないし。ごめんで済んだらヒーローいらないわよね?」

 

そうなんだよなあ・・・ってなんで怪人にこんな説教されてるんだ俺は

 

「つーか、お前が人々に迷惑掛けてんだから別に殺したっていいじゃねえか」

 

「何それ。あんた怪人の癖に人間の肩持つ気?」

 

「これでも元は人間なもんでな。早く戻りてえんだよ」

 

「そう・・・でも無理ね。今ここで死ぬんだから!」

 

そう言うと、蚊の怪人は俺に向かってきた

腕にある鋭い鎌のような腕を向けて攻撃しようとしている

だけど俺に対抗策が無いわけではない

 

「来い、怪人!「発射」だ!」

 

俺はスライム弾を怪人に向けて放った

 

 

 

 

 

「ふ〜。こんなもんかしらね」

 

満足顔の蚊の怪人

その目の前で俺は賽の目切りに切られた野菜の如く、小さく切り刻まれていた

なんというか、完敗である

 

「こいつの飛ばしてきたあの弾はなんだったのかしら、まあ余裕で防げたけど」

 

怪人の言葉の通り、俺の唯一の持ち技である発射は怪人には届いていなかった

俺のスライム弾は当たる前に全部腕で切り捨てられたのだ

まさか一つも当たらぬとは・・・この技も練習しないとな

 

「でもこいつからは一滴も血が吸えないわね。時間を無駄にしてしまったわ」

 

幸いな事に怪人は俺が生きている事に気づいていない

このまま黙っていればやり過ごせそうだ

にしても、こんな切り刻まれて生きてるとかスライムの生命力ぱねえ

 

「さああんた達、もっと吸ってらっしゃい」

 

そう言って怪人が蚊をあちこちへ放とうとした瞬間

 

「焼却」

 

青年が発するような声と共に当たりが爆発に包まれた

 

 

 

 

 




前半で主人公が唾みたいに体の一部を吐き出すって絵的にどうなのと思う白髪祭です
遂に原作の方へ話が向かっていく・・・!
やっと軌道にのる感じです。ジェノスは次回登場かな
ヤンジャンのサイト見るとここら辺の後は丁度公開されてないんだよな・・・TSUTAYA行くか


そんなわけで次回もいつになるかわかりません。また気長にお待ちください

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