一話限り
やあみんな。
今日も鎮守府と地域の治安を守るみんなのお兄さん、憲兵(34歳)だよ。
早速だけど、今俺はとある鎮守府に派遣されてるんだ。
しかも、そこは普通じゃない方、所謂ブラック鎮守府と呼ばれるところで、正直俺も何故ここに派遣されたかわからないんだ。
しかもこの鎮守府、俺より前にも何十人と憲兵が派遣されたらしいんだけど、その先輩達が毎回口を揃えてこういったらしいんだ。
「なんてところに派遣してくれたんだ!」
ってね。
俺も憲兵としてはそれなりに長いことやってるけど、ここに派遣された同僚や先輩達から、いつものようにこの鎮守府に対する愚痴を聞かされてたんだ。
「あそこにいると正気でいられなくなる」
この台詞も何回聞いたことか・・・
人から話を聞くだけでもここに派遣されるのだけは嫌になるほどだったし、憲兵達の間でも、「あそこに派遣されたら憲兵として終わる」って言われる程。
うん、これだけ聞くと確かにブラックなところっぽいよね。
でもさ、ここの提督や艦娘達は至って普通なんだ。
提督は結構気前のいい性格で、地域からの評判もいい。
深海棲艦との戦闘に関しても、隙を逃さない戦術を使って相手を追い詰めるタイプで、温厚な見た目に反して結構過激なんだ。
次に艦娘達なんだけど、みんな他の鎮守府の子達となんら変わりないんだよね。
むしろ精神的に他の鎮守府の子達よりしっかりしてるかもしれない。
しかもここの鎮守府の子達はみんな、数々の修羅場を潜り抜けてきた歴戦の戦士達なんだ。
あと、憲兵である俺に対してちゃんと挨拶してくれる。
うん、いい子達だよ。
ここまで聞くと、とてもブラック鎮守府と呼ばれてるのがわからないでしょ?
うん、俺も思った。
けど、実際に見て、「ああ、これはブラック鎮守府と呼ばれても仕方ないわ」ってすぐ思ったよ。
じゃあ、ここからが本題。
何故この鎮守府がブラック鎮守府と呼ばれているのか?
それはね・・・
「司令官!はやくきてください!」
「おいおい、そんなにはしゃぐと転ぶぞー」
「何を言っているのだ提督、私たちもはやく行くぞ」
まあつまりはこういうことさ・・・
他の鎮守府と何も変わらないのにここがブラック鎮守府と呼ばれてる所以
ブラック(コーヒーがいくらあっても足りない)鎮守府、通称ブラック鎮守府ってわけさ・・・ははは
・・・畜生!リア充がいちゃいちゃしやがってぇ!!
見せつけか!?見せつけなのか!!
仕事柄恋人を作れない俺達憲兵への見せつけかよ畜生ぅ!!
なんだよ「はい司令官!あーんしてくださいあーん」ってぇ!
それに喜々として応える提督も提督だよ!
それにもう一人の艦娘・・・確か、武蔵って言ったっけ?
何あれ、あのでかい胸をサラシ一枚巻いただけとかありえないでしょ。
隠してる筈なのに余計エロく見えるから俺も理性の限界なんですわ。
それにさっきからその胸に提督の腕を挟んでるからうらやましいことこの上ない。
まあ今はまだあの駆逐艦の子(名前忘れた)と武蔵だけだからまだいいんだ・・・
今日はまだ軽い方なんだ、実際はまだまだいるんだよ・・・
あの、北上さん大好きな狂気的レズっ娘大井ですら、あいつの前ではただの乙女になるんだぜ?
もう笑えてくるだろう?ははははは・・・ハハッ
一度、大本営に「俺もう憲兵辞めていいっすか?」って連絡入れたんだけど、すぐに「駄目」って返事が来てさ、結局それからずっと諦めずに何度も同じように連絡してんだけど、その度に向こうからの返事は「駄目」の一点張り。
大本営への辞職届けを500回くらい出して毎回同じように返事が返ってきた辺りでこりゃもう駄目だわと思ったよ。
毎日のように提督と艦娘達とのいちゃいちゃっぷりを見せつけられるんだぜ・・・
着任当初から鳳翔さんや間宮さんにはよく愚痴を聞いてもらったりしてお世話になりました。
あの二人にはほんと頭が上がりません。
けど、いつも飲んだ後の記憶がないんだよな・・・
気が付いたら俺が寝泊まりしている部屋にいるし、しかも何故かご丁寧に服まで着替えてる始末。
それでいつも起きたあとに、何故か俺が飲んだ次の日に肌がツヤツヤしてる鳳翔さんや間宮さんに毎回聞きに行くんだけど、二人して「わかりません」って言うんだ。
流石に俺も、こう毎度同じようなことが起こると不審に思うんだけど、証拠となりそうなものが見つからないからどうしようもないんだよな。
何度か、青葉って艦娘に聞こうとしたんだけど、その場にいなかった娘に聞いても知らないか思い、結局聞かずじまい。
そして今日もいつものように憲兵としての仕事をする為に着替えるんだけど、今日もまた朝からあいつらのいちゃいちゃっぷりを見なきゃいけないんだろうなって思うとため息が出る。
はぁ・・・誰か異動で変わってくれないかなぁ・・・割とマジで
ブラック(コーヒーがいくらあっても足りない)鎮守府
続きません。