隕石が落ちた場所から見つかったのは一つの結晶だった。
翡翠色の綺麗な結晶。
だけど、綺麗なものが常に味方だとは限らない。
それはそこにいるもの全てを同化した。
だけど、生き残りがそこに三人いた。
見つけた大人は彼らに名前を与えた。
その子供の名は
真壁一騎、皆城総士、来主操と言った。
side弥羽
結界が壊れると同時に空から三つの光がオレにやってくる。
それをバックステップして避けようと思ったけどその近くにー。
ちっと内心で舌打ちしてから搭城の姉を担いで転がるように避ける。
そんなオレを見ながら上からファフナーが降りてくる。
『ジークフリードシステムに該当有り。
ファフナーのない今の状況で勝てるのか?オレは。
ルガーランスを持つ手に力が入る。
「……真壁、一騎!!」
「違う!!オレは真壁一騎じゃない!!」
そう言っても目の前のマークフュンフは俺に突っ込んでくる。
くそ!このままじゃやられる!!
そう思っていたら目の前にいきなり黒い何かがって
「早瀬先輩!!」
「おう、ナイスな展開だろ?」
「本当ですよ」
早瀬先輩はラインバレルの腕についている鞘から刀を抜刀する。
それを見て唸ったマークフュンフはそのまま何処かへと消えた。
その時に、奴らはオレたちにこう言った。
「俺たちは禍の団、『殲滅派』人外を滅ぼす派閥だ」
オレに、強い憎悪を向けて。
それと同時にオレは意識が暗転していく。
同化現象の影響で今のオレは疲れやすい。
また、このパターンかと思いながらオレは意識を落とした。
次に目を覚めると魔王様たちから事情聴取された。
そして、その後のことを魔王様から聞く。
何でもあの時オレたちと戦っていた搭城の姉たちは新しい聖剣使いとともに何処かへ行ってしまったそうだ。
それを聞き終わった後オレは今日が部長たちのレーディングゲームの日と聞きすぐに観戦席に行こうとしたら部長のお兄さんにVIPルームに連れて行かれた。
そこに居たのはアザゼルとセラフォルー様、そして
「……オーディンとヴァルキリー」
「へぇ?よく分かったな」
『僕らは元々人外たちを倒すために作られた兵器ファフナーを持っている。それに引っかかった上にここに呼ばれるとしたらそれは余程の重要人物の方が高い』
「そこから推測しただけです」
そう言うとオーディンは爆笑した。
そして、一言二言話してからゲームの方に集中する。
そこでは今搭城が猫又の力を使っていた。
『……搭城も次の道へと進んだか』
「ああ」
『弥羽、僕らの最後の時も近い』
「分かってる」
分かってるさ蒼士。
オレたちは……新しいコアに祝福を与えなきゃいけないんだろ?
分かってるさ。
でも、今は……今だけはこういうのを見ていても……良いよな?
『ああ、そうだな』
そして、オレと蒼士はアザゼルにー。
side紫亜
ゲームは結局部長たちの勝利でしたが、周囲の評価は落ちましたね。
そんなことを思いながらVIPルームの方に向かう。
そして、中に入るとそこには暗い雰囲気を出している魔王様たちとアザゼルがいた。
「……どうか、しましたか?」
「音無か、いやただこの後の事後処理のことで……ちょっとな」
確かに、フィールドはかなり壊れていますし事後処理も辛そうですね。
「お疲れ様です。ところで弥羽君たちは?」
「先に戻ったよ。さっさと行け此処からは大人の時間だからよ」
それに返事してから私は部長たちのところに向かっていった。
sideアザゼル
紫亜のやつが出て行くのを見てからさっきのことを再び思い出す。
「オレたちをいざとなったら捨て駒としてでも使ってくれ」
「なっ!?何を言ってるんだ弥羽君!!」
『僕らも、覚悟を決めてますし、それに僕らには僕らのやるべきことがあります』
「やるべき……こと?」
「『ミールと全種族の共存』」
その言葉に俺たちははっとなる。
今一番の問題は報告にあったミール『アルタイル』の件だ。
「アルタイルに共存を示せば全てのミールの憎しみは無くなる」
『それは、僕らの目標と繋がっています』
「だから、ここにいる人にお願いします。オレと蒼士にファフナーを使わせてくれ」
『別に封印は解かなくていい。でも、僕らがファフナーを使うことを承諾してくれるだけでいい』
「……それしか、無いのか?」
「『はい!』」
あんな覚悟を決めた眼をされたら断れねぇだろうが。
side弥羽
冥界から帰る日になった。
オレたちは再び列車に乗り人間界に帰る。
アルタイル。
全てのミールの頂点に立つ純粋ミール。
これに憎しみを与えれば全てのミールは憎しみに取り憑かれる。
だけど、可能性を示せばアルタイルは全てのミールに祝福を与える。
そんなことを考えていると膝の上に誰かが乗ってきた。
目を開けるとそこには猫耳と尻尾を出した搭城がオレの膝に頭を乗っけていた。
今は、こういう日常を過ごすのもいいかもな。
そう思いながらオレは眠りに落ちた。
僕らは選んだ命の使い方を。
それが最善だと思って。
だけど、それは最善であるだけだ。
他に道があるかもしれない。
でも、今回に限ってはこの最善以外の方法はない。
次回『求婚者』
新たな希望が新たな戦いと共にやってくる時僕らの最後の時間が始まった。