蒼穹のハイスクールD×D   作:獣耳が大好きな新月

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第6章 体育館裏のホーリー
求婚者


side弥羽

冥界から帰ろうとすると目の前に悪魔がいた。

だがオレの記憶の中でなにかが引っかかった。

『……あの悪魔は』

ー知ってるのか蒼士?

ーああ、あの時の悪魔だ。確かディオドラと言う名前だったはずだ。

ーディオドラ?

ーお前は知らなかったな。ディオドラには良い噂もあるが悪い噂の方が多いな。

ー悪い噂?

ー確か、追放された女性を囲っているとか。

ーはぁ?

ーお前は知らなくて良い。乙姫もだ!

蒼士にそう言われてクロッシングが途切れる。

その間にもディオドラはアーシア先輩に求婚した。

それにしても、反吐がでる。

あの笑顔は過去に見たことがある。

上っ面の笑顔。そこに愛なんてものはない。

 

それからしばらくの間ディオドラはアーシア先輩にプレゼントを贈り続けていた。

そして、現在部長たちは冥界に行っていてここにいない。

まぁ、何が言いたいかと言うと音無が暴走し始めたのだ。

あの時よりもなんと言うか、危なかった。

油断してた時に来たからやばかったな。

 

そして、ディオドラとのレーディングゲームの一週間前。

人間界で香澄たちと留守番をしているとこちらに来る気配を感じた。

この気配は……ファフナー……か。

それを感じて香澄たちに足止めを頼む。

『……良いのか?今ならまだ引き返せるぞ』

「ああ、最後の時間の使い方は、もう考えてある」

『一応、マークザインとマークニヒトのフェンリルも使える。僕もお前もコアの力で生きてる。だからザインもニヒトも使える。できるか?』

「やれるさ、俺とお前なら」

そして、オレと蒼士は自分の中に入った。

 

そこは何時もとは違う場所。

そこには腕などを拘束具で固められた白色のファフナーがいる。

そいつを解放しようとした時

「待って!弥羽くん!!」

音無の声が聞こえた。

「……音無?」

「やめて!行かないで弥羽くん!!」

音無はオレに泣きながら抱きついてくる。

「わかってるの!?今の弥羽くんの体でそれを使えば、死ぬかもしれないんだよ!!」

「分かってるさ」

「だったらー」

その言葉は続かなかった。

オレは音無の頭を撫でる。

「ずっと、考えてきた。オレの最後の時間の使い方」

「本当に……行っちゃうんだね……」

「ああ……」

「こうなった弥羽くんは止まらないの知ってるし行って来なよ」

音無の目から涙が溢れる。

「私は待ってるから」

「ああ、行ってくる!」

そして、オレは音無に背を向けてマークザインの中に入った。

暗闇の中で自分の感覚を信じて手を伸ばす。

するとゼリー状の何かに手が通った。

それを掴むように手を固定するとともに肩と足に衝撃と電流が流れる。

それを歯を食いしばって耐える。

 

side蒼士

クロッシングを開始すると同時に感じる。

同化された者の憎しみ。

「……これほどとは……」

腕と足から結晶が出てくる。

「……虚無と憎しみの塊よ!」

 

side香澄

弥羽に足止めを頼まれたけど、こいつら強い。

特にあのイージスを持ってるファフナーは他の奴とは違いすぎる!

他のファフナーも姿を変えるし、一個だけ姿を変えてない奴もいるけどそれも同化しようとしていた。

このままじゃ!!

その時、ボクのミールが強く鼓動した。

何!?

振り下ろされる剣に目を閉じると何時の間にか敵の姿が消えていた。

いや、違う!!

敵じゃなくて、ボクが移動したんだ!!

見ると和泉とシュメリアもボクと同じような感じで戸惑っている。

けど、これなら、やれる!!

瞬間移動みたいな能力を使って敵陣の後ろに移動する。

気づくけど、遅い!!

近くにいる奴をソードで切り落とす。

それと同時にシュメリアが弥羽みたいな力を使って強化されたプラズマを後続の奴らに浴びせていく。

それと同時に和泉が多数の武器を周囲に配置して一斉射撃を浴びせる。

意外とえぐいね和泉。

そして、先頭にいたイージスを装備したファフナーがこちらに来る瞬間弥羽たちの板場所から何かが現れる気配を感じた。

 

side蒼士

「静まれ!!亡霊共!!この怪物を支配する力を……僕にあたえろぉぉぉ!!」

その言葉と共に亡霊の声は消えていき僕が完全にクロッシングしたことを証明するように僕の視界が何時もより高くなっていた。

 

side弥羽

オレを消そうと同化現象がオレを蝕んでいく。

ーいなく、ならないよね?

音無の声が脳裏に響く。

ーいなく、ならないでください!!

水無月先輩の声が聞こえた気がした。

「うぅぅぅぅ、あぁぁぁぁ!!」

拘束具から結晶が溢れ出す。

そして、結晶がマークザインを包んで消える。

目を開けばそこは香澄たちの場所だ!




僕らは望んでいた。
長く続く平和、多種族との共存。
だけど、そのために手に入れたのはそれとは程遠い力だった。
次回『ザルヴァートルモデル』
新たな希望が新たな戦いと共にやってくる時僕らの最後の時間が始まった。
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