side弥羽
戦闘が終わると同時に冥界に行く準備が急ピッチで進められた。
協力してくれている香澄たちのお母さんの手伝いをしようと思ったら蒼士にブリーフィングルームに連れて行かれた。
『まず、今回の作戦について説明する』
ブリーフィングルームについてすぐにブリーフィングが始まった。
『今会の作戦の目的は冥界に現れる純正ミールアルタイルとの対話だ』
その言葉に香澄がそんなことできるの?と聞いていくる。
確かに、それが普通だよな。
『その点に関しては問題ない。そこにいる弥羽が何回もやっている』
「……確か、そのあとは同化現象が……」
「大丈夫だ」
オレが自信満々に言うと和泉たちがどうしてと聞いてくる。
「今回の作戦が終わったら……オレはしばらくいなくなる」
「それは、どういう意味?」
「そのままの意味だ香澄。オレはアルタイルと共にしばらく眠る」
その言葉に香澄が席を勢いよく立つ。
「どういうこと!?アルタイルと対話するんじゃないの!?」
「対話のためさ」
そうオレが言うと香澄はしばらくオレを睨んだ後続き……言ってと言ってきた。
「アルタイルは全てのミールとコアに影響を与える。だから時間がかかるんだ」
そう言うと渋々といった感じで香澄は席に着く。
『……他は良いな?……なら進める。そのために僕らはまず今度明日あるディオドラのレーディングゲームの会場に行く必要がある。そのために僕らが今日まで死守してきたのがECDだ』
蒼士がそう言うと同時にモニターに図が出される。
『まず、ECDに現在いる全ての戦力を乗せる。そして、マークザインとマークニヒトがECDを同化する』
「同化することでECDの性能を上げて冥界に行けるようにするんだね」
『その通りだ。その間僕と弥羽以外はファフナーを使わないでほしい』
「何で?」
そう香澄が言うと蒼士はため息を履いた。
『同化現象の件があるからだ』
「そっか、この前出たもんね僕とシュメリア」
『その通りだ。そして、次に冥界に入ると同時にマークザインとマークニヒトが入ったコンテナを投下。先に先行して敵戦力を削る』
それが妥当だろうなとオレは思う。
この中で殲滅力が高いマークニヒト。
この中で制圧力が高いマークザイン。
他のファフナーでは時間がかかり過ぎる。
今回の作戦では時間が命だからな。
『そして、ポイントBに着き次第香澄たちのコンテナを投下戦闘に参戦してもらう。そして、マークフュンフは僕と弥羽が戦う』
「どうして?」
『君達は知らないだろうがマークフュンフはザルヴァートルモデルマークレゾンの器だ。ザルヴァートルモデルにはノートゥングモデルは荷が重すぎる』
「そっか、じゃあボク達は他をやるよ」
『頼む』
その後もミーティングは順調に続いていく。
『以上で終わりだ。各自の健闘に期待する』
その言葉と共に蒼士が何処かへ行く。
オレも移動しようとしたら和泉に止められた。
和泉に連れられてきたのは和泉の部屋だった。
中に入るとそこは確かに女の子らしい部屋だった。
ベッドの上とかにはぬいぐるみが置いてあり机の上も整理されてる。
音無たちもこれを見習ってほしい。
「ごめんなさい。こんなところに連れてきてしまって」
「別に良いさ。それより、話ってなんだ?」
「そう、ですね」
そう言うと和泉は顔を赤くしながら深呼吸を繰り返す。
「弥羽くん!」
「おっ、おう」
「わたしはあなたの事が好きです!だから、戻ってきたら!わたしと……付き合ってください!」
和泉に告白された。
……告白?
「……オレは、好きとか愛とか分からない。でも、オレは和泉を守りたいと思ってる」
「……そう、ですか……」
「でも、ありがとな」
「えっ?」
乙姫の時にも言った。
「こんなオレを好きになってくれて、本当にありがとう」
そう言ってオレは和泉の部屋から出る。
部屋の中で和泉の何ですかそれ!と言っている声が聞こえてくる。
冥界に行く日になった。
先に香澄たちがECDに入っていく。
そして、最後に左右にあるコンテナの中にオレと蒼士が入る。
そして、発進準備が始まる。
五分くらい経つと合図が来た。
「……行くぞ乙姫!」
『うん!』
マークザインを装着する。
そして、蒼士とクロッシングをしてお互いの準備が終わったことを確認する。
『ここからの操縦は僕と弥羽がすることになっている』
「始めに言っておくけど、オレこういうの操作したことないぞ?」
『大丈夫さ、僕たち二人なら。……そうだろ?』
「違いないな」
ファイナルフェイズの合図が来る。
『行くぞ弥羽!』
「ああ!来い!」
ECDを同化する。
外の外壁に想定以上の速度で結晶が現れていく。
『とりあえずここからはお前が同化現象の制御。コントロールは僕がする。クロッシング率を下げておけ』
「分かった。なら眠るよ」
『なんだと?』
「その方が簡単だろ?」
『そうだな。どうせ向こうは敵地のど真ん中だ。今のうちに平和な夢でも見ておけ』
「夢か。最近は見てないな」
『なら、見ていろ。もっともあと少しは僕とやらなければならないけどな』
「分かってる!」
そして、周りの人が去り道が空いたことを確認する。
次元の狭間への入り口が現れる。
「『上がれぇぇぇ!!』」
そこに向かってECDを打ち上げる。
ECDは無事に上がりそのまま加速していく。
「後は頼んだ、蒼士」
『ああ。任せておけ』
存在と無の循環。
生と死の循環。
僕らはそれを学んだ。
そして、調和の道を選んだ。
僕は存在と無の調和を。
弥羽は存在と痛みの調和を。
次回『アルタイル』
新たな希望が新たな戦いと共にやってくる時僕らの最後の時間が始まった。