弥羽は自分たちやファフナーが悪魔によって作られたと思っているが実際は人間たちによって作られている。
何故こうなっているかは不明で弥羽自身もあまり気にしていないようである。
婚約〜いかり〜
side弥羽
朝起きると外が騒がしかった。
窓を開けてみるとそこには部長を上に乗っけていやらしい顔をしながら腕立て伏せをしているイッセー先輩がいた。
「……イッセー先輩、元気だな」
そう呟いてから何時ものように弁当を作り始める。
カレンダーを見ると赤い丸が付けられていた。
「……今日は水無月先輩に会う日か」
そう言ってかはもう一つ水無月先輩用にお弁当を作る。
何時ものように四人で途中まで行ってから別れる。
そもそも、あまり目立ちたく無いオレはこういうのは嫌なんだけどな。
「あれ?真壁じゃん。どうしたんだ?」
「……早瀬先輩って、また怒らせたんですか?」
「おう、だから悪いな」
そう言うと早瀬先輩は走って学校に向かっていく。
そして、それを追いかける生徒会長。
「……早瀬先輩、明日会えるかな」
死んでたら会えないけど、いや、そもそも先輩が死ぬなんて
「おっ、おはようございます!真壁くん!!」
そんなことを考えていたら後ろから少し大きめの声で挨拶された。
「……おはようございます。水無月先輩」
別に名前でも良いのにと苦笑しながら思う。
最近知ったことだが水無月先輩は生徒会の手伝いをしているらしい。
「……最近、どうですか? 」
「生徒会の方は特に真壁くんは?」
「……この前元シスターの人が新しく眷属になりました」
そう言うと水無月先輩はほへぇと間抜けな声を出した。
「……そろそろテストも近いですよね」
「うぅ〜。真壁くんそれは言わないでください」
「……水無月先輩って勉強、苦手なんですか?」
「……はい」
「……理数系なら教えられますけど」
「お願いします」
なんか、水無月先輩を見ていると癒される。
確かに家の同居人の三人も癒し属性は持っているけど、水無月先輩には及ばない。
そして、逃避していた現実に戻る。
そこには沢山の人がオレたちの周りに集まっていた。
どんな会話してるんだろ?や死ね真壁などの声が聞こえてくる。
校門をくぐると水無月先輩がまた後でと笑顔で言ってから靴箱の方に行く。
昼放課になった。
何時ものように鞄を持って教室を出る。
屋上に行くと水無月先輩がシートを敷いて待っていた。
「……すみません。遅れました」
「うっ、ううん。私も今来たところだから」
その会話がまるで恋人同士の会話のようで少し笑ってしまう。
それに水無月先輩も気づいたのか微笑んでいる。
しばらく世間話をしていると何を思ったのか水無月先輩が「真壁くんは好きな人は居ますか?」と聞かれた。
好きな人……か。
「……すみません。居ないです。先輩は居るんですか?」
「うっ、居ないです」
ショボンと落ち込む先輩を可愛いと思ったのは秘密だ。
そんな風にたわいない会話をしながら弁当を食べているとチャイムが鳴った。
「そろそろ、行かないとですね」
「……そうですね。先輩」
「何ですか?」
「……いや、何でもないです」
そう言うと変な真壁くんとクスクスと笑う。
放課後になると搭城と遠見に拘束されてオカルト研究部の部室に連れて行かれる。
その途中で強そうな気配を感じた。
しばらくすると遠見たちも気づいたようだ。
部室の中に入ると部長と姫島先輩、そして銀髪のメイドがいた。
遠見に連れられて端っこの方に移動する。
しばらくするとイッセー先輩たちが来た。
……イッセー先輩が銀髪のメイドさんを見て鼻を伸ばしてアーシアさんに嫉妬されてたけど。
そして、部長が何かを説明しようとした時、魔法陣が現れた。
この紋章は確かー。
「フェニックス」
遠見が忌々しいものでも見たかのような声を上げる。
そして、魔法陣の中から現れたのは。
「ふう。人間界は久しぶりだぜ」
ホストみたいな格好をした。
「愛しのリアス。会いに来たぜ」
イケメン?がいた。
「何度も言ってるでしょ!!私は貴方とは結婚しないわ!!」
終始部長はこの調子だ。
はっきり言ってさっさと終わらせて欲しい。
もうこのやり取りは飽きた。
しばらく呆然と過ごしていたらいきなりまた魔法陣が現れた。
そこから出てきたのは十五人の女性?いや何というか少女もいる。
そして、それを見て泣いているイッセー先輩。
いや、何してるんですか?イッセー先輩。
「お、おい、リアス……。この下僕君、俺を見て号泣しているんだが」
「その子の夢がハーレムなの。きっと、ライザーの下僕悪魔たちを見て感動したんだと思うわ」
それを見てキモーいと言い始めるライザー?の下僕悪魔。
そして、イッセー先輩がライザーに向かって走り出す。
その腕に赤龍帝の籠手を付けて。
そして、今のイッセー先輩が反応できない速さで動く相手の兵士。
普通ならここでイッセー先輩はノックアウトだろうな。
オレは一部だけファフナーを装着してイッセー先輩と兵士の悪魔の間に入る。
そして、二人を……投げる。
イッセー先輩と兵士の悪魔は何が起きたのか分かっていない顔をしている。
オレがやった事は簡単だ。
ただイッセー先輩と兵士の悪魔の人の力を利用して投げただけ。
合気道の応用でうまく決まればこのように相手は何をされたのか分からないうちにとばすこともできる。
一応上手く投げたからイッセー先輩たちは自分の方の陣営にとんだはずだけど。
「貴様!ライザー様にぶー」
ライザーの下僕悪魔の一人が声をあげたがそれはすぐに途切れた。
その理由は……オレがファフナーを装着したからだ。
不完全なクロッシングだが問題なく動かせる。
そして、右手と左手にはレールガン。
これは全て一瞬だ。
そして、オレの姿を見た銀髪メイドの目が鋭くなる。
「……何ですか?」
静かにオレは問いかける。
すると、ライザーは大きく笑い始めた。
「その姿思い出したぞ!!お前あの時の奴か!!」
そう言うとライザーは部長の方を見て
「レーディングゲームで決着をつけようリアス。ハンデとして十日猶予を与えてやる」
「……私にハンデをくれるというの?」
「そうだ。それにー」
ライザーはオレの方を指差す。
「ー彼がいるのだから俺に勝てるだろ?」
その言葉に他の人もオレを見る。
オレはこの人の目を見ているけど、さっきから可笑しい。
あの人の目と口の言葉が完全に一致していない。
目では「頼むからこいつら勝たせて婚約ぶち壊してくんね?」と言っているのに口ではペラペラと建前だけを言ってくる。
確かこういう人種をツンデレって言うんだっけ?
そして、ライザーたちは魔法陣の中に消えていった。
あっ、本当のこと聞くの忘れてたけど、あの焼き鳥、爆弾を落としていきやがった。
ライザーがいなくなると同時にメイドの方から殺気が飛んでくる。
この人に何かしたっけ?
「……何で貴方がここにいるのですか?」
「……オレ、何かしました?」
そう言うと音無がオレに耳打ちしてくる。
そして、思い出した。
確か一度冥界にいた時何処の屋敷で厨房に長居したな。
あの時いた人たちは確か、あれ?紅い髪の優男と銀髪のメイドが……銀髪のメイド?
目の前の人を見る。
ああ、確かこの人だ。
「おい真壁、この人に何したんだよ」
「……今さっき思い出しましたけどこの人がいた屋敷の厨房を借りて料理をしたらレシピを教えてくれと厨房にいた人に土下座されました」
「あの時の状況は
その言葉に部長たちは何してるんだこいつという顔をした後冥界!!と大声で言った。
そして、しばらく話を聞いた後何時の間にか部長たちを鍛えることになった。
あれ?何でこうなったんだ?
次回予告
「……遠見がいつも使ってるのはファフナーとは言えないんだ」
「……なぁ、これから何をするんだ?」
「……鬼、悪魔、弥羽」
「こ、これはこれは」
「何これ!!美味しい!!」
「……イッセー先輩は何の為に戦うんですか?」
次回『特訓〜りゆう〜』