蒼穹のハイスクールD×D   作:獣耳が大好きな新月

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戦う理由はいつだって変わらない。
ここからいなくなりたい。
それだけのために戦ってきたつもりだった。
けど。
最近はそれ以外にも戦う理由ができた気がする。
音無を、オカ研の人たちを助けるため。
そして。
蒼士ともう一度会うためにオレは戦う。

『クロッシング』
ファフナーを装着する時、適合者とファフナーは脳の皮膜神経を接続するがこの時直接接続した状態のことを『完全なクロッシング』直接していなくて鎧のように纏っている状態を『不完全なクロッシング』と弥羽は言っている。
完全なクロッシング状態では変性意識が発言しさらに不完全なクロッシング状態より同化現象の進行速度が速い。
だがこれは今の所弥羽だけであり遠見真矢は悪魔になったため同化現象の進行がかなり遅い。

『生存限界』
ファフナー適合者の運命とも言えるもの。
切っても切れない関係で今のところ抑制はできるが治療は不可能。
同化現象が進行していくにつれ目に見えるようになってくる。
今のところは弥羽の腕から翡翠色の結晶が現れるこの状態は少し危ない状態。
目が赤くなると進行はかなり進んでいていつ居なくなるのか分からない。

『ファフナーの研究所』
ファフナーは世代によって名前が変わっていて弥羽たちの使っているファフナーは第三世代『ノートゥングモデル』でこの一世代前の第二世代『ティターンモデル』で問題になった同化現象の進行の減速とより多くの敵(悪魔や堕天使、天使などの人外)を殺すために造られた。
製造方法は不明。
研究所では主にファフナーの適合者にファフナーを使わせより強いファフナーを作ることを目的として造られた『第一研究所』
より長く適合者を生かすための研修をしていた『第二研究所』があり弥生と蒼士が『第一研究所』真矢が『第二研究所』出身となっている。

『ファフナー』
人間が生み出した人口神器。
とあるものを核として作ったため適合者が当時は誰も居なかったため人口的に作る必要があった。
そのため適合者のほとんどは人口子宮で産まれている。
そのため遺伝子的に親に当たる人の名字を名乗っている子が多い。
弥羽の真壁も遺伝子上の父親の性を名乗っているだけ。
遺伝子にとある因子を組み込まれていてその副作用でほとんどの子供はそれぞれ特化した部分を持っている。
ファフナーの総数は14。





特訓〜りゆう〜

side弥羽

何時の間にか部長たちオカルト研究部の修行を見ることになっていたオレは今山を登っている。

「……音無を連れてこなくて良かった」

「ひーひー……」

今現在イッセー先輩がすごい大荷物を持ちながら隣を歩いている。

まぁ、前では木場先輩が部長に山菜を渡したりなどイッセー先輩以外がそれぞれの形で山登りを楽しんでる。

「……何で……真壁は……大丈夫……そう……なんだよ……」

「……鍛え方が違いますから?」

「……ちく……しょ……う……」

「……お先に」

イッセー先輩が死にかけているとイッセー先輩より多い荷物を持った搭城がスタスタと目の前を通っていった。

「……く……そ!負けて……負けてられっかー!!」

それを見てイッセー先輩がさっきよりも速いスピードで走っていった。

「……この後、イッセー先輩持つかな?」

そう小さく呟きながらオレも走る。

 

上に着くと案の定イッセー先輩は延びていた。

「……イッセー先輩、大丈夫ですか?」

「……………………………」

「返事が無い、ただの屍のようだ」

「……遠見」

「あははー!そう言えば今日から弥羽君が私たちの特訓を見るんでしょ?」

遠見の言葉に固まる。

えっ?そんなことあったっけ?

「……初めて聞いた」

「……あははー」

遠見が困ったように笑う。

すると何時の間にか近くに部長がいてイッセー先輩に喝を入れる。

「……オレ、誰かに教えるの苦手なんだけど」

「……ご愁傷さま」

遠見の声がやけにはっきりと聞こえた。

 

着替えて別荘の前に移動するとそこにはオカルト研究部の悪魔の皆さんが集まっていた。

「……あの?」

「あら?別に遠慮しなくて良いのよ?私たちは鍛えてもらう側貴方は鍛える側だから遠慮は要らないわ」

部長が自信満々に言ってくる。

オレの……好きにしていいってことか?

「……じゃぁ、イッセー先輩」

「何だ!真壁!」

「……ちょっと三時間くらい山の中を走ってきてください」

その言葉にイッセー先輩が固まる。

「……あっ、休憩無しで常に全力疾走で」

「ちょっ!?」

「……拒否権、無いので」

「ちくしょぉぉぉー!!」

イッセー先輩が泣きながら走りに行った。

まぁ、イッセー先輩は最悪切り札を使えば良いか。

「……次に姫島先輩はアーシアさんに魔力の使い方を教えてあげてください」

「ええ、分かりましたわ」

「……部長は搭城を見ててください」

「ええ」

「……遠見は、しばらくオレとマンツーマンで」

その言葉に特訓に行こうとしていた人たちがこちらを見る。

遠見はその言葉を聞いてしばらく何かを考えた後顔を真っ赤にした。

「……遠見はファフナーを使えてないから、その特訓です」

そう言うと遠見は納得し他の人たちはあれで?という顔をする。

それに頷くと部長たちはしばし唖然とした後納得したような顔をした。

 

遠見を連れてきたのは山の奥にある川。

ここなら目立たないから多分大丈夫だろ。

「ねぇ、弥羽君、私達勝てるかな?」

「……知らないけど、勝つために頑張る……だろ?」

そうだねと言って遠見はオレの方を向く。

「じゃぁ、まず最初に言っとくけど遠見がいつも使ってるファフナーはファフナーの真の力が使えてないんだ」

「どういうこと?」

「……上手く言えないんだけど、遠見が使ってるファフナーを本来の劣化版……て言えば分かるか?」

「うん。何となくは理解したよ」

それでそれでと遠見はまるで子供のようにオレに聞いてくる。

「……これからやる特訓は簡単。自分のファフナーの中に入ってその世界の海を自由に動けるようになること」

「ファフナーの中に入る?」

オレはファフナーと限定的に繋がりジークフリードシステムを起動させる。

「……目を閉じて自分の、奥?に入るようなイメージで中に入るんだ」

すると遠見はオレの言った通りにする。

しばらく経つとさっきまでの遠見のような陽気な声ではなく冷たい感じの声が遠見の口から聞こえた。

「見つけた」

「……次にそのファフナーのー」

「入ったよ弥羽君」

!?今、遠見オレが何かを言う前にその意図を理解した?

違う、多分今の遠見はメモリージングの知識が解放されていってるんだ。

しばらくすると遠見はまるで眠ったように動かなくなる。

そしてオレはジークフリードシステムでその様子を見る。

そこは、オレの時とは違った。

オレのイメージは暗い海だった。

だけど遠見のイメージはまるで、氷だ。

海なんて無い。あるのは冷たい氷と氷柱だけ。

何て、冷たい世界なんだと思った。

ジークフリードシステムを切って遠見を観察する。

 

夕方になると遠見が動きを見せた。

この特訓で起こるであろう無意識の戦闘行為。

今の遠見は己の本能や感情のままに動く。

まぁ、酔っ払いと同じだ。

オレも昔これをやったが何も起こらなかった。

だけど、他の人たちは怒っていたから多分、一部の人限定だと思う。

遠見がオレの方に近づいてくる。

それに合わせてオレも身動きのできる体勢になる。

すると遠見はオレの方に近づいてくる……千鳥足で。

それを見て解った。

遠見は今、完全に酔ってる。

と言うことは、戻ってきたのか。

遠見は目を開いてこちらを見てくる。

だが、ふと嫌な感じがした。

遠見の顔をよく見ると目は蕩けていてこちらにゆっくりとだが近づいてくる。

「……と、遠見?」

「弥羽くぅん」

甘い声で遠見がオレの名前を呼ぶ。

脳が警報を鳴らし始めると同時に遠見がオレに抱きついてきた。

女の子特有の柔らかさと甘い香りがオレの理性を溶かそうとしてくる。

そして、遠見はそのままオレを……押し倒した。

「……遠見?」

「弥羽くぅん。キスしよ?」

何が起きてるのか分からない。

いや、遠見が酔ったのはもう分かった。

わからないのは何故遠見がオレを押し倒してるかだ。

それに、さっきから可笑しい。

「……ごめん、遠見」

首に手刀を当てて意識を落とす。

「……これは、想定外だな」

 

別荘の方まで来るとまだ全員戻ってきていなかった。

遠見も気絶してるから晩御飯を作り始める。

晩御飯が完成する頃にはイッセー先輩以外が帰ってきていた。

「……あれ?イッセー先輩は?」

「イッセーなら彼処で伸びてるわ」

そう言って部長が指差した方を見るとイッセー先輩が燃え尽きていた。

仕方ない、切り札を使うか。

「……イッセー先輩」

「……なんの……用だよ……真壁」

「……特訓終わったらナンパの手伝いしますよ」

「よっしゃ!!元気出た!!」

このあまりにも速い回復に部長たちが驚く。

切り札……ナンパを手伝うは前々から誘われていたナンパの手伝いをすることで、まぁ、オレがいないとナンパの成功率が下がるらしくそれだとオッパイが拝めないと言っていた。

そのあと遠見たちが晩御飯を食べて「なにこれ!!美味しい!!」と叫んだ。

オレは、普通だと思うけど。

 

夜になりみんなが寝静まった後オレは一人別荘の外に来ていた。

「……眩しいな。ここは……」

月を見る。

ああ、あの時も……満月だった。

その時は隣にー。

ザザザザザとノイズが走った。

……何だ……これ?

あの時って何時だ?

オレには昔、音無と会う一ヶ月以前の記憶がない。

オレだけじゃない。

ファフナーにもその記録がない。

だけど、たまに起こるフラッシュバックがその過去を見せる。

満月……オレの隣に……女の子?

ーねぇねぇ、◼︎◼︎は◼︎◼︎したらどうするの?

ーそうだな、それは僕もきになる。

ーオレは、オレは遠いところに行くよ。

ザザザザザザザザザザと頭のノイズが酷くなると同時に。

手から翡翠色の結晶が出てくる。

それを慌てて隠すように手を握る。

オレは、まだ、ここに居る!!

そう強く念じると同時に結晶が、砕ける。

「……オレは……いつ、居なくなるんだ?」

 

イッセー先輩たちを鍛え始めて五日も経った。

最近では搭城から「……鬼、悪魔、弥羽」と言われた。

そんなにきついか?

ただ山を走らせたりレールガンを撃ちまくったりしただけなんだが。

まぁ、一番意外なのは部長だけど。

あの人の性格からしてギブアップすると思ったんだけどちゃんとついてきている。

まぁ、イッセー先輩たちはこの特訓に意味を感じてるかは知らないけど。

「……なぁ真壁こんなんで強くなれるのか?」

「……イッセー先輩の神器赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)は自分の力を倍加していきますから本人、イッセー先輩の身体能力などが上がれば倍加できる量も力も上がります……多分」

「おい!!今多分って言った!!」

「……気のせいです」

オレだって神滅具は初めてですから無理です。

それに、オレは悪魔じゃないんで分かるところしか出来ません。

 

その日の夜、イッセー先輩が部長に泣き言を言って励ましてもらっているところに遭遇した。

その後部長が別荘に戻っていったのを確認してからイッセー先輩のもとに向かう。

「……イッセー先輩」

「どうしたよ真壁?」

「……イッセー先輩は……何のために戦ってるんですか?」

オレの質問にイッセー先輩は笑って

「分かんね」

と言った。

その言葉にしばし唖然とした後理由を聞く。

「何でって、俺さ悪魔の事情とか知らないし」

はははと笑う。

そうだ、この人はこういう人だ。

だからこそ、何時も思う。

「……イッセー先輩って変態じゃなかったらモテてましたね」

「何を!!」

声に出ていたみたいだ。

「じゃあ、おやすみなさい」

「おう!!」

 




「見ていかないのかい?」
「……部長の勝ちですね」
「……君は、誰なんだ?」
次回『戦闘〜へんたい〜』
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