[ミッションログ 39日目]
今日は土壌を作っていた。
監視所から徒歩2分くらいの距離に、ちょうどいい場所があったので、そこを菜園にする事にした。およそ8メートル四方ほどの空間だが、特に問題はなさそうだ。
まず、廃材で作った杭を打って大まかな場所を決めてから、除草を行った。危険な昆虫やヘビが出ると嫌なので、私の大好きなサバイバル用品を使うとしよう。高速建造材だ。この火炎放射で忌々しい雑草をまとめて焼き払うという方法だ。
ノズルを構え、バルブを開いて放射する時は声高らかこうに叫ぼう。“我はこの島の番人だ!農業の指揮者だ!歌え兄弟!歌え!”
すまんな、黒潮の置いていった映画のせいだ。
この森ごと燃やさないように細心の注意を払って、火炎放射を行った。最初は難儀したものの、焼け焦げて見るも無残になった8メートル四方の私の菜園予定地が姿を現した。
それからは廃材を使って作ったクワを使い、一心不乱に土を掘り起こし、細かく土を砕き、理想的なふわふわな土を作った。それが終わる頃には身体がくたくたになっていた。
このへんで午前の作業を終了し、休憩に入った。
今日は奮発していつもの倍の艦娘用レーションを食べた。肉体労働で抜けた分の塩分や水分とカロリーを回収して、読書をしながら休んだ所で作業を再開した。
次に掘り返した土をふるいにかける。
ネットや、金属網を使って作ったふるいを使い、小枝や草の根、小石などの不純物を取り除いて理想的な土にする。ミミズが出てきたら、それを丁寧に土に戻してやる。
ミミズは土壌を作る上で必要な生物だ。この農場における影の労働者でもあるのだ、頑張れミミズ、私の分まで土を作れ。
一通り不純物を取り除いたら、ひとまず今日の土壌つくりは終了だ。
実家の家庭菜園を思い出した。茹でたてのジャガイモに塩を振って食べたいな……
[ミッションログ 41日目]
菜園作りに当たって、どのような作物が適しているか考えていた。
一航戦が残した種は10袋、品目はかぼちゃ、トマト、とうもろこし、きゅうり、ピーマン、ナス、ネギ、スイカ、枝豆、ニンジンだ。夏野菜ばっかりだが南方の気候でも果たして生産できる野菜なんだろうか。ちょっと怪しい。
炭水化物があまり無いのが私としては不満である。やはりジャガイモが食べたい。(米が食べたいというのは贅沢すぎだろうか)
食堂には手付かずのジャガイモがあっただろうが、それは爆撃によって根こそぎ焼けてしまったのでアウトだ。
しかしジャガイモを諦め切れない私は、どうにかしてイモが無いかと再び探りを入れてみる事にした。基地へ向かってから、破壊された食堂を再びチェックしてみた。
冷蔵庫が破壊されて冷凍食品は全滅していた。これは2日目にも確認したが、再び確認してみるとまだ臭いがひどい。こればかりは耐えられないな。瓦礫の山を注意深く探してみたが、それらしい物は見当たらなかった。
となると常温で保管していた食料庫(があったであろう場所)はどうかと思ったが、そちらもやはり無かった。
となると、次の候補は倉庫だ。
倉庫には食品が保管されていた。レーションやミネラルウォーターに、基地の自販機などに補充する用の飲料などだ。間宮で保管されていない理由としては「任務上使う必要がある物品だから」というもので、食料庫でストックせずに倉庫へ分けて保管されていた。大淀がこの管理体制に疑問を呈して、食品関係はすべて食堂の倉庫へと入れるよう働きかけていたのを前に聞いたが、実行されてなくて何よりだった。
というわけで再び倉庫を探してみる。
ジャガイモは冷暗所での保管を想定されている作物である。もしあるとするならば、この場所しか選択肢は残っていないはずだ。期待に胸を膨らませながら探していると、段ボールを一箱見つけた。期待に胸を膨らませて私はそれを開いてみた。
大勝利だ!ジャガイモを見つけた。
すでに芽が出ているのもあるが、ここで保管されていた1箱分のジャガイモは私にとっては最大の朗報である。さっそく私は住処へと持ち帰った。
このまま放置してもどうせイモはダメになるので、すぐに植えて様子を見てみる事にした。まず、この間まで放置していた菜園へ向かい、クワを振って畝を作った。
一通り作った後に、今度は半分に切ったジャガイモを植えた。(幸運が重なって)順調に行けば、ジャガイモをここで栽培できるだろう。もしジャガイモの生産に成功したなら連作する事も可能だ。
とにかく今日はぶっ通してイモ関係の仕事を終わらせたのでくたくただ、風呂に入ってからゆっくり休むとしよう。今晩のお供となる映画はまたサメ映画だ。何か巨大なタコと戦うヤツらしい。