この世界にやってくるまで、どんな世界を巡って来たのか想像しながら、読んでいただければ幸いです。
では、よろしくお願いします。
「時空管理局・本局査察室」
次元と法の守護者…その使命は、一般的に言ってしまえば次元規模で活動している警察のようなもの。
おっと、紹介が遅れた。俺の名は……「姫矢一輝」。実は、「ある奴」を追っているんだが、そいつを探すのには丁度いいと思って、今から三年程前に入局した。
したはいいんだが……
「ええい‼もう嫌だ‼現場出たい戦いたい書類仕事したくない‼」
入局したまではよかった。でも気づいたら、こんなデスクワークばかりの仕事……俺はこんな事のために入った訳じゃないのに……。
「相変わらず、相当なデスクワーク嫌いだよねぇ、一輝クンは」
この人は「ヴェロッサ・アコース」。一応、俺はアコースさんの上司ってことになってる。
一応っていうのは、俺のほうがアコースさんより入局が遅かったからだ。なのに俺はアコースさんの上司……やりづらいったらありゃしない。
「アコースさん…いやぁ、退屈過ぎて俺には何手いうか……管理職ってのが性に合わないんですよ」
「まあまあ、そんな事言わずに。そうだ、コーヒー飲むかい?一応、僕のオリジナルブレンドなんだけど」
「いただきます」
いつもこれだ。アコースさんが俺にコーヒーを出してくれる時は大抵……。
「そういえば一輝クン、地上本部に新設される部隊の話聞いてる?」
やっぱり来た、この人は俺を査察に行かせる気だ。
「ええ、知ってますよ。確か、部隊名は機動六課、その部隊員全員が若手局員……で合ってました?」
「その通り。まあ、部隊新設の承認と局員の階級を管理できる君が、一番よく知ってなきゃダメなんだけど」
「え‼そうなんですか⁉」
やべぇ……俺今まで適当にサインして放置してたからなぁ……ん?待てよ、もしかしたら。
「アコースさん、階級管理って自分のも出来るんですか?」
「一応、大丈夫だけど……まさか一輝クン。そんなことしたら上層部が、特にレジアス中将あたりが黙ってないと思うよ」
「大丈夫ですって。俺、レジアスのおっさんの事嫌いなんで」
「全然大丈夫じゃないって」
アコースさんは笑いながら言ってるけど、目はマジだった。
俺はその場で自分の階級を2ランク下げ、更には所属を新設部隊「機動六課」に配属させた。まあ、俺の見た目は二十歳そこそこだから、問題ないとは思うんだけど。
因みに、俺の実年齢は五万飛んで十六歳ってとこかな。
この、言うなれば「自作自演」が、時空管理局創設以来最大の事態に巻き込まれるのだが……それはまた…別の話。
まずはプロローグいかがでしたでしょうか?
前作と今作で、姫矢一輝の性格が変わっていますが、これは一輝が「五万年に及ぶ旅や戦いの中で、性格が少しいい加減になっている」と設定していますので、ご了承ください。
次回、第一話「絆と魔法」
お楽しみに