緋弾に迫りしは緋色のメス   作:青二蒼

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活動報告にある通りに16巻を読破しました。
私の考えた子孫と被ってなくて一安心というか何と言うか。
被ってたらどう言う設定にしようか悩みますからね。
いや、そもそも16巻まで行くのに何日掛かるのやらですけど。
出来れば早速出したい。

実は言うと、私の小説に技名で名前出てるんですよね。
16巻に出てる人物の先祖が……


28:武偵:白野 霧

 いつもの強襲科で、アタシは射撃レーンのテストシューティングをしながら考えてる。

(戦姉妹(アミカ)か……)

 あかりにはアリア先輩がいるし、志乃も同じように戦姉妹(アミカ)契約したしなー。

 何て言うか、アタシだけ疎外感あるな。

 つっても……別に気にしてないんだけどな。

 ガツン!

 そんな音が聞こえるくらいに、アタシの頭が殴られた。

「いってー!」

「アホ、火野。射撃中に考え事すんな! マンターゲットの当たっとる場所がぶれ取るやないか!」

 アタシ以上の男女、蘭豹先生に叱られた。

 先生の言う通りマンターゲットを見れば、確かにぶれてる。

 100点の所に当たってる所もあれば60点、50点の所に当たってる。

 確かにアレは、考え事してるって取られてもしょうがないよな……

「お前はアサルトライフル使っとるんやから。扱いに気をつけろや」

「はいっス」

 威圧感バリバリで言われたらそう返すしかないし。

 今日はノルマも済んでるし……帰るか。

 

 

 帰り道に学校内のベンチに座ってスポーツ飲料を飲みながら、何気なくテニスコートの方を見る。

 女子のダブルスで、練習試合をしてる。

 掛け声を上げながらラリーをするその誰もが、アタシより可愛く思える。

 テニスウェアって、意外にスカート短いんだな……武偵高の制服程じゃないけど。

(って、アタシは何オッサン臭い事を考えてるんだ)

 だから男女って言われるんだろうけど。

 ま、何回も言われてるし……アタシ自身何度も自覚してる事だ。

 今更女の子らしくしろって言われてもアタシには無理だ。

 無いモノねだりしても仕方ない――

「辛気臭い顔してるねー」

「うおわッ!?」

 危うく飲み物を(こぼ)しかけたけど何とかキャッチ。

 誰だよ、いきなり声を掛けてきやがって、

「って、白野先輩……」

「どうも、火野さん」

 後ろを振り返れば、アタシの座ってたベンチの背もたれの上で腕を組んでた白野先輩だった。

 前に会った時と同じで、笑みを浮かべてる。

「……何やってんスか」

「いや、辛気臭い顔で向こうの女子を見てる後輩を発見したもんだからね」

「辛気臭いって……」

 そんな顔した覚えは無いんですけど。

 白野先輩はベンチを乗り越えて、座る。

「まあ、落ち着いて座りなよ」

「先輩が(おど)かしたんじゃないですか……」

「クセでねー。人の背後を取るようになっちゃって」

 それって習慣になってるって事ですよね、先輩。

 武偵としては、犯人の奇襲を考えると正しいんだろうな。

 と、思いつつもアタシは先輩の隣に座る。

「アタシに用でもあるんでしょうか?」

「いいや、特には。だけどあえて言うなら、お喋りしたいだけかな?」

「お喋りですか……アタシと話しても何もありませんよ」

 実際、他の女子と話が合わない事は多い。

 きっと女の子らしい先輩は、他の女子と同じようにアタシと話の趣味が合わないだろう。

「そう卑下する事は無いのに」

「卑下って言う訳じゃないんですけどね」

「じゃあ、なに? 話の趣味が合わないこととか気にしてたりする?」

 直感なんだろうけど……先輩はズバリと当てて来た。

 思わず視線を逸らしちまった。

「くすっ。まあ趣味が合うかどうかは置いておくとして」

「置いておくとして……?」

「良い刃物を使ってるね」

 いきなりどう言う話の変え方だよ……

 そう思って先輩の方を見ると、いつの間にかアタシのナイフを見てる。

 まただ……この間の訓練の時みたいに、いつの間にかナイフを突き付けられてた時と同じだ。

 いつの間にか今度は取られてる。

「ああ、ゴメンね。勝手に取って」

「いつ取ったんスか……」

「趣味の話をした時に視線逸らしたから、その時にね」

 そう言いながらナイフを返された。

 この人もこの人でバケモノ染みてるぜ。

 アリア先輩とか遠山先輩ほどじゃないだろうけど。

「とまあ、悩み事なら聞くよ? 私は昔から聞き上手なんだ」

 そう言って微笑む先輩。

 顔が幼くて、無邪気なせいか……年上な筈なのにカワイイんだよな。

 って、アタシは何でまたそんな事考えてんだよ!

「いえ、別に先輩の手を(わずら)わせるほどじゃないんで……」

 と言いつつ、話と思考を逸らす。

「そう? 訓練に付き合ってくれた(よしみ)で、遠慮する事は無いけど」

「随分とフランクなんですね」

「こう言う性格なんだよ」

「………………」

 なんでだろう、この人なら話してもいいかな。

 何でか知らないけどそう思える。

「あー、先輩はアタシを見てどう思います?」

漠然(ばくぜん)とした質問だね。まあ、印象から言うなら……女の子にしては大きいかなって言うぐらいだけど」

「まあ、そうですよね。身長なんて165もありますし」

 何気にコンプレックスなんだよなー。

「その、女の子らしく無いじゃないですか?」

「女の子らしくない、ね」

「あまり接点のない先輩にこんな事を話すのもなんですけど、アタシは高身長でガサツですし、何て言うか他の女子みたいにカワイイ服とか似合わないって言うか……」

「ふーん、なるほどね」

 先輩は隣で右肘をついて、まるで『考える人』の像みたいになってる。

 そして、その体勢をやめて――口を開く。

「それは、気にし過ぎなんじゃないかな?」

「気にし過ぎ?」

「そうそう。アレだよ、隣の芝生が青く見えるのと一緒だよ。あとは自分に自信が持てて無いだけ」

 自分に自信が持てないか……って言ってもなー。

 どうやって自信を持てって言うんだか。

「自信を持つって言っても、ありのままの自分に自信を持つってことね」

「ありのまま、ですか?」

「そう。私の経験則(けいけんそく)で話をさせて貰うとねー。人にはね、その人にしかない『魅力』ってものがあるもんなんだよ」

「それってアタシには無縁そうじゃないですか?」

「そうでもないよ? 火野さんは高身長でガサツっぽいって言うけど、そこも人としての魅力だよ」

 なんか、先輩には悪いけど胡散臭い話だな。

 なんて思いながら残ってたスポーツ飲料を飲み干す。

「今、胡散臭いって思ってるでしょ……」

「っぶ、げほ!」

 思わずむせた。

 いきなりそんな事言われたら驚くに決まってる。

 しかもピンポイントだし!

「ちなみに顔に書いてあったからね。疑うような目をしてたし」

「す、すみません」

「いや、最初はそう思うだろうけどさ。せっかく茶化さずにお悩み相談して上げてるのに」

「……あー、はいっス」

 アタシから話を持ちかけたのにさすがにそりゃ失礼だよな。

 そう思って謝る。

「まあ、結果から言わせて貰うと……ガサツで高身長だけどそこが良いって言ってくれる人もきっといるよ。それに、カワイくなりたいって思ってるんでしょ?」

「……はい」

「そのカワイくなりたいって思ってる所とか、いかにも女の子らしいと私は思うんだけど……違うかな?」

 白野先輩の言う事に、何かストンと心に落ちたような……

 そんな気がする。

 さっきと違って、なんて言うんだろうな。

 分かんないけど、取りあえずスッキリした。

 喉につっかえてた物が取れたような、そんな感じがする。

「先輩、ありがとうございます。なんか、スッキリしたような気がします」

「いえいえってね。お安い御用だよ。代わりになんだけど、悩みの相談に見返りを求めてもいいかな?」

 ………………。

 すぐに立ち上がって、この場を去ろう。

「――すみません、用事を思い出したんで」

「そんな常套(じょうとう)句言って、逃げるのは無しねー」

 足早に去ろうとすると、白野先輩に肩を掴まれた。

 こう言う場合って嫌な予感がするから、アタシとしては早めに去りたかった。

「あー、ちなみに見返りってなんですか?」

 そう言って先輩は振り返ったアタシに1つの紙を、見せてきた。

「私の戦妹(アミカ)になって貰おうと思ってね」

 ――戦徒(アミカ)契約申請書。

 そう紙に書かれてる。

 ……戦妹(アミカ)? アタシが? 白野先輩の?

「ええええええええぇぇぇぇェッ!?」

 

 ◆       ◆       ◆ 

 

 教室で、あたしと志乃ちゃんでいつものように談笑してると。

 ガラガラガラと、教室の扉を開けてライカが入って来た。

 だけど――、

(なんか、様子が変……)

 ぼーっとした感じをしてる。

 いつものライカっぽくない。

 志乃ちゃんも気付いたのか、あたしと同じで心配そうな顔してる。

 ライカはフラフラと自分の席にどっかりと着席して、倒れるように机の上に頭を載せる。

「ライカ、どうかしたの?」

「悩みなら相談に乗りますよ?」

 あたし、志乃ちゃんの順番でそう尋ねる。

「なあ……あかり、志乃。アタシ、夢見てるのかな?」

「いきなりどうしたのライカ? いつものライカらしくないよ!?」

 なんか明らかに様子がおかしいもん。

「昨日さ、先輩から戦姉妹(アミカ)の誘いをされたんだよ」

 私が尋ねた後に、ライカはそう言って来た。

「もしかして、その事で何かあったんですか?」

「志乃、この紙に書いてある名前って間違いじゃないよな?」

 聞いた志乃ちゃんに向かって、ライカは1枚の紙を見せてくる。

 あたしもその紙を志乃ちゃんの隣から覗き込むように見る。

「――戦徒(アミカ)契約申請書。姉――白野 霧」

 志乃ちゃんが確認するように読み上げた名前。

 白野 霧……それって。

「ライカさん、白野 霧ってもしかして……」

「そうだよな。夢じゃないよな。強襲科(アサルト)の中ではアリア先輩や遠山先輩に次いで有名人な白野先輩だよな」

「す、すごいじゃないですか。どうやってなったんですか?」

「昨日、相談に乗って貰ってたら成り行きで……しかもエンブレムとかで決闘したりとか一切無し」

「ある意味、羨ましいと思いますよ? 試験も無しで戦姉妹(アミカ)にして貰えるなんて」

「それが逆にすごいプレッシャーなんだよ! アタシの何がよかったんだ!? 先輩とアタシの接点なんて訓練を1度したのと、何度か話をしたのと、昨日相談に乗ってくれたくらいだぞ!?」

 白野先輩……公園で、遠山を追い掛けたあたしに警告をした人。

 あの時に、あたしに殺気を向けて来た。

 本人は誰も殺した事なんて無いって言ってたけど、怪しい。

 だって、あの人が殺気を出した雰囲気が――似てたから。

 2年前にあたし……いや、あたし達間宮の一族を襲い、お母さんを傷つけた人に。

 でもあの時は確かに男だった。

 なのに何で同じ雰囲気を感じ取ったんだろう……

「なあ、あかり。お前はどう思う……って、どうしたんだ?」

「う、ううん。何でもないよ」

 ライカ、どことなく嬉しそうだし。

 余計な事は言わない方が良いよね。

 

 ◆       ◆       ◆

 

 さてと、まずは周りから固めると……

 火野を介して間宮の子を知るにしても、別に火野を切り捨ての材料にしたりはしないのが私のやり方。

 面白ければなんでも良い。

 少なくとも面白そうだから、こうして戦姉妹(アミカ)にしたんだけどね。

 火野をこっち側に引き込むかどうかは後にして、取りあえず育ててみよう。

「さてと、火野さん。いや、戦妹(アミカ)だからライカって呼んでいいかな?」

「は、はい!」

「よし、それじゃあライカには私なりの鍛え方について説明して上げよう。ああ、その前に私の事も下の名前で呼ぶ事ね。霧先輩でも、霧姉さまでも呼び方は自由にしてもいいけど」

「……普通に霧さんか霧先輩で」

 さすがにそこは遠慮するね、やっぱり。

 体育館みたいな強襲科(アサルト)の施設の中で、お互いに向かい合って話す。

「私の基本方針は、まずは一通り鍛える。そして、私と教務科(マスターズ)の評価を合わせて見抜いた才能に磨きをかける。つまりは長所を伸ばすって奴だね」

「長所を伸ばす、ですか……」

「まあ、基本的に自分に何の才能があるかは自分では気付きにくいものだからね。それに、ここの教師はある程度教えたら放任主義みたいな感じだし。実際、自分で考えて動かなくちゃなにも掴めないからね。そう言う意味では、ここの武偵高のやり方はあってるよ」

「………………」

「それで、ここが重要。私にとって『技術』は盗むモノ」

「……盗む」

「うん。教わるモノでもあるけど、盗むモノ。自分に合うモノは何でも取り込む。とまあ、説明はこれぐらいにして体を動かして学んだ方が良いか。ライカはそう言うタイプみたいだし」

「お願いします!」

 元気いっぱいだねー。

 手を抜いてる私にどこまで付いて行けるかな?

 

 

 数十分後――

「か、関節が……」

 ライカは言いながら床に倒れてる。

 私がやった事はキンジと同じ、関節技と絞め技だけで相手をした。

 結果としては私が立ってて、ライカはへばってる。

 うーん、なかなかに私の嗜虐(しぎゃく)心が(うず)く。

 この子は別の意味でも当たりだね。

「やっぱり運動神経はなかなかに良いね」

「冷静に評価してる場合じゃ……」

「はいはいっと、今日の訓練はここまで」

「え、もう終わりですか?」

「ノルマに加えて、数十分とは言え濃い組み手やったからねー。続けたかったら、あと3時間は――」

「ありがとうざいました!」

 素早く立ち上がってライカはお辞儀をする。

 それに対して私は、

「遠慮しなくてもいいんだよ?」

 と笑顔で言う。

「いや、関節がヤバいですから」

 実際かなり酷使してるからねー。

 まあ、あと3時間くらい続けられなくはないけど……

 確実に筋肉痛になるだろうね。

「あんまり詰め込み過ぎても良い事はないからね。今日の所はこれまでにして帰ろっか」

「はいっス!」

 やっぱり、割と素直な子だねー。

 元気よく返事をするライカと共に私は強襲科を出た。

 

 

 そして、強襲科を出て雑談をしてるとライカは不意に視界に映った理子を見る。

 その目は羨望(せんぼう)の眼差しみたいな感じ、

「ああ言う女の子に憧れてたりするの?」

 私がそう聞くと。

「え、いや……」

 ハッキリしない感じで目を逸らした。

 言うのが恥ずかしいのか照れ臭く笑って誤魔化してる。

「あ、ライカ……と、白野先輩」

 ライカと取って付けたように私の名前を呼ぶ、この声は。

「お、あかりに志乃。何やってんだこんな所で」

 案の定、間宮とその隣にいるのは白雪と似たような顔立ちに黒髪ロングの子。

 ライカは声に誘われてそちらの方へと行く。

 私も気になったので、何となくそちらの方へ行って尋ねる。

「お友達?」

「はい、あかりの隣にいるのは――」

「初めまして、佐々木 志乃と申します」

 ライカに紹介されて、黒髪ロングの子は座ってたベンチから立ち上がり丁寧にお辞儀する。

 雰囲気的に気品ある感じ。

 生まれが良いタイプなんだろうね。

「もしかしたらライカから聞いてるかもしれないけど、白野 霧です。よろしくね」

 佐々木にそう笑顔で返す。

「はい。よろしくお願いします」

 彼女も笑顔でそう返してくるけど、その隣の間宮から視線を感じる。

 私の事を少し疑ってるような感じ。

 さすがにこの間、殺気を向けたのがどうも引っ掛かってるっぽいね。

 2年前の雰囲気とそっくりで覚えがあるから、私の事を不審がってる。

 そんな所だろうね。

「間宮さん、どうかした?」

「別に……なんでもありません」

「そう? なら良いけど」

 私が話しかけた時の雰囲気がライカに声を掛けて来た時と違う。

 どこか距離を取ってる。

 そして間宮は思い出すように、

「あ、そうだ。あたしと志乃ちゃん、日曜日に『ラクーン台場』に行くんだけど、ライカもどうかな?」

 そう言ってライカにパンフレットを渡す。

「あそこ遊園地だろ? アタシもガキじゃないんだから――」

 何で言葉を止めたんだろう。

 そう思って、私はライカの視線の先をさり気に見ると、そこには3人組のアイドルユニットが写ってる所だった。

 やっぱり、ライカはそう言うのに憧れとかがあるんだね。

 それと佐々木って言う子が何か「来なくていい」って言う感じで念を送ってる。

「まあ、行ってもいいかな……」

 ライカがそう言うと佐々木はこけた。

 この子も愉快(ゆかい)そうな雰囲気がそこはかとなく見える。

「そう言えば霧先輩は日曜とか、何してるんですか?」

「私はよく出かけてるよ。当てもなくフラフラって感じで散歩してるよ」

「なんかお年寄り臭いですね……」

 主に人斬りの相手を探してるんだけどね。

 武偵高にいても相変わらず。

 ……満たされないんだよね。

 今までも満たされた事なんて無いけど。

「霧先輩も、一緒に行きませんか?」

「いいの? 先輩1人が(まぎ)れてたら気にしたりしない?」

 私が困ったかのようにライカにそう返す。

「意外にそう言うの気にするんですね。霧先輩」

「まあね。それとライカは次の月曜日は3時間コースね」

「それって組み手の話じゃないですよね……」

「火曜日には筋肉痛にしてあげるよ」

「さっきのお年寄りのくだりを根に持ってる?!」

「まあ、気にしないでよ。ほんのお茶目だから」

「お茶目で(しご)かれる身にもなってください」

 キンジとは違った反応が良いね。

 なんて思ってると、私とライカのやり取りがおかしいのか佐々木はクスクスと笑ってる。

 間宮も少し笑ってる。

「でも、どうしよう。このタダ券3人までしか入場できないって書いてあるけど……」

 間宮の子はそう言って1枚のチケットを見せてくる。

「別に良いよ。私はお金払って行くから後輩が気にする事はないし。って、結局私も行っていいのかな?」

 改めて、私が照れくさそうなフリをしてそう聞く。

「もちろんだよな。あかり、志乃」

「ライカさんの戦姉(アミカ)ですし、拒む理由がありません」

「あたしも、大丈夫だよ」

 佐々木の方はともかく間宮は、警戒心が少し薄れたかな?

 さっきのライカとのやりとりのおかげか……

 これはこれで僥倖(ぎょうこう)だね。

「ちょっと。そこの1年と霧」

 上から掛けられる声。

 こんな特徴的な声してるのは、ホームズの4世しかいない。

 校舎の2階の窓を見てみたら、神崎が私達を見下ろす形で窓に肘をついてる。

「あ、アリア先輩! いつからそこにいたんですか!?」

 あからさまに嬉しそうな声を上げてるね、間宮の子。

 これは相当彼女にいれこんでるね。

「ついさっきよ。外に出かけるのはいいけど、ちゃんと武偵としての自覚を持つのよ。武偵は常在戦場なんだからね」

「はい!」

 元気が良いね、間宮。

 対して神崎は呆れてるけど。

「返事は良いんだから……。まあ、霧が一緒に行くって言うのなら……少しは安心できるけどね」

「随分と買ってるんだね、私の事」

「あんたの事も調べたのよ。Sランクに近いって言われてるんでしょ?」

「言われてるらしいね」

「らしいねって……興味なさそうね」

「実際、ランクに興味は無いんだよね。だって、ランクでその人の全てが分かる訳でもないし。あくまで目安だと私は思ってるからね」

 他人の評価に興味は無い。

 そんなのを気にするのはこうやって、組織に馴染んだりするためだけ。

「ふーん、なかなかに殊勝な考えね。それと、霧の戦妹(アミカ)になったライカ……だったわね」

「はい、なんですか?」

「アサルトライフルが銃検(銃検査登録制度)通すの厳しいのは知ってるけど、いつまでも整備中で誤魔化してたら通らないわよ」

「分かりましたー」

 最初の返事と違って、投げやりな感じ。

 それと、相変わらずの上から目線だねホームズの4世。

「と言う感じで、何だか引率と言うか監督っぽい感じになりそうだけど。まあ、気にせずに楽しみなよ。武偵であることを自覚しつつね」

「それって難しくないですか?」

「簡単に言えば、締める所は締めるって事だよ。それさえ守れれば、周りもうるさくは言わないでしょ?」

 そうライカの問いに私は答える。

「ライカさん、霧さん。日曜の待ち合わせ場所ですけどね――」

 佐々木から日曜の集合場所を聞いて、私達は別れた。

 

 

 そして日曜日――

 ラクーン台場の入り口の前で、私とライカは既に待機中。

 あとは佐々木と間宮を待つだけ。

「あかりが佐々木と一緒にくるから、少し遅れるそうです」

「迎えに行ったのか……まあ、それなら多少遅れてもしょうがないね」

 ライカからの報告を聞いて、私はそう返す。

「それにしても霧先輩って車、持ってたんですね……」

 ここまでライカは私が車で送り届けた。

 その前に車を持ってる事に驚かれたけど。

「まあ、個人で車持ってるのは神崎さんとかお金に余裕がある人と、車輌科(ロジ)の人達ぐらいだろうね」

「先輩はお金がある方なんですか?」

「お金がある方かって言われたら微妙な所だけどね。中学の頃の武偵活動で、報酬の高いの選んで何とか車は買えたぐらいだけど」

「中学で車買えるほどの報酬って……」

「あんまりおススメはしないよ。当然、報酬が高かったら危険度も高くなるしね」

 別に中学の頃に稼がなくても、充分にお金はあるよ。

 イ・ウーにだけど。

 ライカは苦笑いしながら、

「どんな事やってたんスか……」

「聞きたい?」

「逆に聞くのが怖いですよ」

 その時にタイミングが良いのか悪いのか、間宮と佐々木が走ってきた。

「ゴメン、ライカに白野先輩」

「遅れました! すみません!」

 間宮に続いて、佐々木も息を少し切らせながら謝罪する。

「ま、それほど待ってないしね。それじゃあ行こうか」

『はい!』

 後輩3人の声を聞きながら行く。

 本当に引率になっちゃったねー。

 しかし、まあ……私はこう言う所来るの初めてかもね。

 そう思いつつも色々なアトラクションに乗ったりした。

 ジェットコースターとか、ターザンロープ的なアトラクションもあったね。

 特に後者のアトラクションで、佐々木が随分とカメラのシャッターを切っていた。

 間宮に向かって。

 その時の視線と言うか様子が、妙に熱が入ってると言うか……

 白雪がキンジに向ける視線と同じモノを感じる。

 あと似ているとしたら夾竹桃の漫画みたいな感じ。

 同性での恋愛って人気があるモノなんだろうか……そう言えば、あの子の生まれであるオランダは同性結婚が出来た筈だけど。

 恋愛に関しては、分からないね。

 単純に私がそう言う感情を知らないから分からないだけなんだけども。

「次はあれに乗ろうよ!」

 そう言って間宮が指差すのは、観覧車。

 こう言う所に来た事は初めてでも名称ぐらいは知ってる。

 間宮に付き合う形で、全員が観覧車に乗りこむけど……意外と楽しんでるね。

 私も初めての体験に楽しんでるけど。

「さっきのアトラクション怖かったー」

「そう? 私はスリルあったから楽しんでたけど」

 間宮が呟いた言葉に私は笑顔で返す。

「白野さんって、活発な人なんですね」

「活発と言うよりはやんちゃだって元パートナーに言われたけどね。そう言えば、佐々木さんって学科は?」

「私は、探偵科(インケスタ)なので」

「そっか。だったら私の事は知ってたとしてもウワサ程度だろうね。他の学科の話って言うのは、あまり聞かないし」

 何て佐々木と話していると全員の携帯が鳴る。

 私はもちろん、武偵用の携帯が鳴った。

 しかし……4人同時に携帯が鳴るって言う事は、武偵の周知メールだろう。

 それぞれの携帯を見開く。

「武偵高の周知メールか?」

「4人同時に着信したって事はそう言う事だろうね」

 ライカの言う事に補足しながら私はメールを見ると――

『Area:江東区青海5丁目1,2 Case Code:F3B-O2-EAW』

 とあった。

 その下には誘拐された人物の名前と思われる『島 麒麟(きりん)からの発信』とある。

 場所(Area)が示す住所は『ラクーン台場』……ここだね。

 最初のF3B――これは誘拐・監禁を示す。

 ライカもそれを理解したのか、

「現場はここだな……」

「最初の3文字は、誘拐・監禁にあったて言う事で……O2ってどう言う意味だっけ?」

「Over 2.つまりは原則として2年以上が動けって事だね」

 間宮の言う事に答え、私はグロックを取り出してコッキングする。

 ついでにM500も弾を入れておこう。

 全く、人が初体験を楽しんでる時に。

「佐々木さん、周りの武偵から連絡は?」

「は、はい。近い生徒でも15分は……」

「遅いね。EAW――『犯人は防弾装備』って事は少なくとも武偵を(さら)う前提だったってこと。まあ、実際武偵は帯銃とか刀剣の所持を義務づけられてるから武器を持ってるし……上手く捕まえれば人質と武器が手に入る。まさしく、一石二鳥って奴だね」

「つまり、それって……」

 ライカは私の言う事にまさかと言う顔をする。

「犯人は結構なやり手。十中八九、計画された犯行だろうねー。この様子だと、人質は最低限手元に1人は残しておくにしても……あんまり時間を掛けると見せしめにどこかの誰かがこの世とさようなら、って事になる可能性もあるね」

 弾を入れたシリンダーを収納して、左のレッグホルスタ―に仕舞う。

 こんな稚拙な犯行の狙いぐらい丸分かりだよ。

 ジャンヌの方がもうちょっと上手く立ち回るよ。

 計画された犯行って言ってもそんなに日数掛けて考えた訳でもないだろうね。

 さて、どうしようかな。

 私1人でも制圧は出来るだろうけど……あんまりやり過ぎると本当にSランクなんて付けられかねない。

 そうしたら教師にさらに目を付けられるだろうし。

 全く、本当に面倒だね。

 私は一瞬立ち上がろうと思ったけどやめた。

 ……ワイヤーを使って降りようと思ったけど、それだと他の人たちがパニック状態か不審がって変な動きが生まれるかもしれない。

 犯人だって人間。

 異変に気づけば、さらに面倒な事になるだろうね。

「さて、原則として2年以上と言う通達が着たわけだけれども……今、現場に近いのは私だけ。だけど、私1人で制圧できるかって言われれば微妙」

「どうしてですか?」

「間宮さん、少しは考えなよ。戦闘能力の低い特殊捜査研究科(C V R)とは言え、武偵だよ。素人じゃない。つまり――」

「犯人は2人以上いる可能性があると……」

「佐々木さん、正解ってね」

 私が答えてると追加のメールが来た。

「『なお、犯人は2人組の模様』」

 その文面をライカが読み上げる。

 そして、そのメールの下には犯人の外見は不明とある。

 つまり、誘拐された子は犯人を見てないのか……

「やっぱりね。犯人がどこに行ったかは不明、でもないか。身代金(みのしろきん)目的なら『ラクーン台場』を経営してる所に脅迫なりしてくるだろうね」

「よく分かりますね……」

「ライカ、探偵なら頭を使わないと」

 と言っても、私以上に頭が切れるのはお姉ちゃんとお父さんと、他にもいそうなものだけど。

「つまりはそう言う事だよ。だけどさっきのあくまで予想の範疇(はんちゅう)。何が目的かは今の所は不明で、行き先も分からない。だけど、先に洗える場所はある」

『――ッ!? ラクーングランドホテル!』

 息がぴったりだねこの後輩3人組。

「まあ、そう言う事だよ。そこで情報が無かったら他を洗うしかない。探しながら通信科(コネクト)が島 麒麟の携帯を探知するのを待つしかないね。と言う訳で、手を貸して貰うよ」

『はい!』

 元気よく3人は返事をする。

 一応、最初はパニックを起こさないように佐々木に避難誘導をさせるように指示して。

 私とライカと間宮は『ラクーングランドホテル』へと向かう。

「いたっ!? なにこれ?」

 間宮が声を突然に上げたので振り返ってみると、彼女は1つの紙飛行機を手に持っている。

 続いて、同じような紙飛行機がいくつも上から降ってくる。

 上を見ると、どうやらあの窓から投げられてるっぽいね。

 高さと窓の数からして、7階か。

 落ちて来た紙飛行機の1枚を手に取ってみる。

(他の武偵に情報を与えるためにメッセージでも書いてあるかも)

 そう思って見ると、紙飛行機を投げる時に持つ部分に確かにあった。

『703NF ターザン モドリデ ダイブ』

 NF――武偵の短暗号(ショートサイファー)で『Need Freindly』の省略だね。

 応援要請か救援要請……どっちにしても一緒か。

 そして最初の数字は――

「703号室ですね」

 ライカの言う通り、ホテルの番号って見て間違いないだろうね。

 最後の文章は今の所分からないけどね。

「どっちにしても、ここでビンゴって事だね。犯人はこのホテルの703号室にいる」

「はい。一旦、志乃ちゃんを呼びますか?」

「そうだね。ある程度の関係者に話して避難誘導するように話したし。間宮さん、ホテルのロビーに集合するように呼んで貰える?」

 聞いてきた間宮に対して私はそう指示する。

 そして、一足先にロビーに入ってホテルの関係者から話を聞いて待っていると、佐々木も合流した所で状況説明(ブリーフィング)をする。

「犯人は703号室に陣取って、身代金待ち。問題は島 麒麟が書いたこの最後の文章……『ターザン モドリデ ダイブ』って言う部分」

「『ターザン』は強襲科(アサルト)で、ロープワークの事だけど……『戻りでダイブ』ってどういう意味なんでしょうか?」

「さあね。まあ、間宮さんが言った言葉のままだとは思うけど。問題は、どこにダイブしろって話なんだけどね。地面にダイブしろって訳でもないだろうし」

「それってただの投身自殺じゃあ……」

「本人も自殺志願じゃないのなら、何か考えがあっての事だとは思うけどね」

 間宮の突っ込みを聞き流しつつも、説明を続ける。

「では、セオリー通りに扉と窓から攻めると言う事ですね」

「佐々木の言う通り、それが良いだろうね。爆薬でもあれば……壁とか天井とかから侵入もできるし、犯人を下の階に落とすなんて事も出来るけど――」

「そ、それは少し遠慮して貰いたいのですが」

 ホテルの責任者の人が、冷や汗交じりにそう言う。

「さすがにしませんよ。犯人が事件を起こすよりマシとは言え、集客に響くでしょうからね。手段は選びますよ」

 私は笑顔と敬語を交えてそう言う。

 その言葉に他の従業員も少し安堵(あんど)した顔になる。

「と言う訳で間宮と佐々木の2人はドアからで、私とライカは窓から侵入するよ。まあ、1番良いのはドアから入った2人が制圧出来ればそれで一件落着」

「がががががが、頑張りまう。……噛んじゃった」

 間宮が少し緊張してる。

 けど、他の2人はそんな間宮の姿に苦笑し、緊張が(ほぐ)れて行く。

「ま、私とライカは2人が突入に失敗した時の保険だからね。失敗しても安心しなよ、必ず救って見せるから」

 後半はいつもの(ほが)らかな口調ではなくて、私は真剣な感じを見せる。

 後輩3人は、少し顔を赤くしてる。

 ちょっとギャップがあったかな?

 私はいつもの調子に戻って宣言する。

「これも経験の1つだと思って、適度に肩の力を抜きつつも真剣にやる事だね。それじゃ、作戦開始(ミッションスタート)

『はい!』

 

 

 間宮と佐々木と別れて、私とライカはラクーングランドホテルの屋上に着いた。

 703号室は、真下の位置にある。

「フックを掛けられる場所がないですね」

「そうだねー。703号室に直接行けない」

 ライカの言う通り、引っ掛ける場所が何もない。

 真下にワイヤーなりロープなりを垂らそうと思っても引っ掛ける所が何もない。

「しかも、間宮達が制圧した知らせも無い」

「あははは……は。アイツ、こんな時にドジ踏んだんじゃないよな」

 ライカは、思い当たりがあるのかそう言う。

 ドジを踏むか。

 思い当たるのは間宮の子の動き、どうも強襲科(アサルト)で習う動きと噛み合ってない気がするんだよね。

 強襲科で組み手をしてる所を観察しても立ち回りが下手っぽく映るんだよ。

 余計な動きを覚えたせいかもね。

 間宮の技の時は驚くほどに俊敏(しゅんびん)なのに。

「と言う訳で、保険である私達が動くしかないね……」

「でも、どうやってあそこに行くんですか?」

「島 麒麟が送った暗号を覚えてる?」

「『ターザン モドリデ ダイブ』、ですね」

 その意味は既に分かったけどね。

 私達の右側にあるポールの位置と、下にあるプールの位置を見た瞬間に私は理解した。

 どうやら、少しは周りの事が見えてる子っぽいね。

 少なくとも頭は切れるタイプ。

「もしかして!?」

「気付いた?」

「はい。って、『気付いた?』って聞く辺り先輩も分かってたんじゃ……」

「ここに着いて、ポールの場所とプールの場所を見た瞬間に分かったよ」

「何で教えてくれないんですか!?」

「不謹慎だけど、こう言う所で判断できないと事件なんて解決できないから試したんだよ。あんまり時間が掛かりそうだったら教えるつもりだったけどね」

「……そこまで考えてたんスか」

「もし気付かなかったら――どうしただろうね?」

 私の笑顔を見た瞬間に、ライカはぞわぁと言った感じに肩を震わせる。

「あ、何か寒気が……」

「漫才だかコントは終わりにして、ライカが救出役ね」

「霧先輩は?」

「ライカが人質を救出(セーブ)したら、部屋に飛び込むよ」

 そう言って、手早くポールにフックを引っ掛けて、私はポールより右側に行く。

 ライカもポールにフックを引っ掛けて、私とは反対側の位置へ。

 視線を合わせてお互いに頷いた瞬間にライカは落ちる。

 そして、703号室の窓に向かってアサルトライフルである『マグプル マサダ』を乱射する。

 そのまま遊園地内にあったターザンロープのアトラクションのように、振り子の原理で戻っていく。

 戻って再びライカが703号室に行き始めると同時に、小柄な金髪の少女が窓から飛び出す。

 見事にライカは彼女を抱きかかえて、救出(セーブ)した。

 不意に私を見て、ライカは微笑んだ。

 ――あとは任せたぜ。

 みたいな感じで。

(さてと……)

 内心でそう呟いて、私も空中に跳んで落ちて行く。

 ワイヤーがピンと張り、弧を描いて真っ直ぐに703号室に向かって行く。

 窓から犯人と思われる男性が、ライカの方を見て銃を向けている。

 だけど――

「――なっ!?」

 私の影に気付いたのか、薄いオレンジのサングラスを掛けた金髪の男がこっちを向く前に――その顔を蹴り飛ばした。

「グオオッ……!?」

 呻き声を上げて、壊れたドアの方へと吹っ飛んで行く。

「あ、アニキッ!?」

 もう1人の黒髪の目付きが悪い男性――おそらく犯人の1人――が声を上げて吹っ飛ばされた仲間を見る。

 その隙に、間宮が黒髪の犯人に飛び込む。

 黒髪の犯人が間宮に気付いた瞬間、銃を構えようとするけど。

 間宮はそれを――(かす)め取った。

 私は吹っ飛んだ金髪を追い掛けて、その両腕を足で踏んで銃を構える。

 顔面を蹴られたせいでサングラスが少し割れて鼻血を出してるけど構わない。

「クソッ……」

「おっと、動かないでねー」

 置き上がって抵抗しようとしたのでM500を見せるように構える。

「次、変な素振りを見せたら君の×××を撃つよ♪ その服も防弾繊維だろうけど、どうなるだろうね~」

 笑顔で言って上げると、冷や汗交じりに金髪は銃を手離した。

 私はその銃を素早く蹴り飛ばして、犯人から離す。

 もう1人の犯人の方も、佐々木と間宮が取り押さえたか……

 これにて本当の一件落着だね。

 

 とんだ休日だったけど……これはこれで楽しかったよ。




用語解説

・コッキングまたはコック……銃を撃てる状態にすること。ハンドガンの場合、アクション映画とかで出撃前にする銃身のスライドを引いたりする感じのアレである。(ちょっと抽象的)

・マグプル マサダ……XM8やSCARに並ぶ次世代の突撃銃(アサルトライフル)。ライカの場合はアタッチメントにサプレッサーと、アンダーバレルにM203(FPSでよく言われるグレポン)と、ダットサイトが付いてる。これを開発したマグプル会社の社長は「ただ、理想のライフルを造ろうと思って造っただけ」と言ったそうな。部品は大体工具無しで交換できるそうである。さすが次世代。
ちなみにマサダと言う日本人っぽい名前ではあるが、名前はイスラエルの山から取られたものである。

どうしよう。
あんまりAAに構ってると、原作の進みが遅くなると言う。
まあ、原作主体で行く方針ですけども。


白野霧――ことジルさんの回答コーナー

Q:どう言う遊びが好きですか?

A.鬼ごっこ……私が鬼で、捕まえた人を切り裂くんだ♪

私の知ってる鬼ごっこと違う。
殺人鬼が鬼ごっこって洒落にならないような……。
と言う、ネタです。
2013年ももう終わり、今年最後の日も投稿したいと思ってますが……どうなることやら。

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