大提督が第零鎮守府に着任したようです
提督1日目 前半
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時刻
5:15
響が目を覚ます
いつもの布団と違い、凄いふわふわなベッド、ふわふわな枕
見た目もピンクでファンシーな響に似合うピッタリのベッドだ
一人で使うには大きすぎる、それもそのはずコレはダブルベッドなのである
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響「ふかふか・・・こんな上質なベッドなんてこの鎮守府には・・・」
そう考え、響はハッっとする
恐らくコレは大さんのモノだと、この鎮守府にそんな贅沢な物は一切無い
周りを見渡すと知らない物がいくつもあった
響「私はあのまま寝てしまったのか、うぅ・・・ちょっと大さんに恥ずかしい所を見られてしまったな」
大はと言うと黄色い鳥?みたいなTシャツに灰色のスウェットを履いて布団で寝ていた
響は、何で大さんだけ布団で私がベッドなんだろう?と思いつつも、大を起こす事にした
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響は大を揺すり、大さん、そろそろ起きる時間だよ
と、促すも大は起きず・・・
響はもう少し強く起こす事にした
響「大さーん 朝だよー!と言うか何処からあのベッド出したのー、起きてよー!」
大「・・・ZZZzzz」
響「お・・・・・起きない・・・・・・」
そう、大は朝が苦手である
苦手と言っても起きる時には起きるのだが、現在時刻は早朝5:30
流石の大もこの時間は大寝入りなのだった
だが、響もやる事があるので多少強引に起こす事を決めた、何故なら
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ベッドやテレビ、タンス・ストーブそしてちゃぶ台が何故かコタツになっていたり、その上にミカン、煎餅、ウサギの大福etc
更には響の被ってた帽子や、大のベルトが掛かったスタンド
小さかった電球の照明が、輪の照明になっていたりと劇的に変わっていた
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聞きたい事が、結構あったので響は頑張って大を起こす作業に専念する
響「大さーん!!起きてーーー!!!」
大きな声で、体をペシペシと叩く響だが・・・
これでも大はスヤァと寝ている
響もコレには呆れ顔だが、行動を起こさねば行けないと決意
響は大の上半身に「おはようございますー!」とドスッっと乗りかかる
コレには大も流石に反応した
大「・・・おっふ・・・っておはよう響」
響「ハァハァ・・・やっと起きてくれたね」
大「・・・んあー、今何時だ・・・」
と言い、枕の上にある黄色い鳥(ラッピー)時計を見る
『5:42』、辺りはまだ薄暗く起きる時間では無いと思い・・・
大「・・・後1時間以上寝れる・・・おやすみ・・・」
響「おやすみー・・・・・・・・・じゃないよ!!」
再び響は大の上でドスッドスッと連続で乗りかかる
響は人を起こすのってこんなに苦労するものなの?っと思いながら
大「・・・おっふ、えっふ・・・起きる・・・起きるから・・・」
響「ハァハァハァハァ・・・そ、そうしてお願いだから」
大「・・・顔を洗おう」
響「ふう、やっとだよ って大さんそっちはトイレだよ、こっちだよこっちー」
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響「洗面所はここだよ、横がお風呂だけど」
大「・・・んむ、2人で使う洗面台にしては小さいな・・・」
響「えっ?」
そう言って、大は腰に手を当てると目の前にあった洗面台が消え
高級ホテルにあるような、大きい洗面台が現れた
響「え・・・そんな物まで出せるの・・・え・・・?」
大「ほれ、響も顔を洗って歯を磨くぞー 虫歯はコワい」
響「う・・・うん」
二人で顔を洗い、凄いフワッとしたフェイスタオルで顔を拭く
ボロボロな洗濯機があったが、大はコレも交換し全自動洗濯機を置きタオルを入れ響のタオルも入れてスイッチを入れる
その間、二人で歯磨きをして居間に戻る
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響「なんだか私の家が豪華になっていくんだけど・・・」
大「んー?、・・・・あ゛、ごめん余計な事しちまったか?」
響「そんな事無いよ、むしろ新しくなって嬉いし、ここに置いてある家具は大さんが出したのかい?」
大「そうだな、バックパックに色々とあったから置いて見たんだがダメか?」
響「ううん、今まで布団にちゃぶ台と座布団しか無かったから むしろ普通の部屋より綺麗だし可愛い物もあるし嬉しいよ」
大「そりゃよかった」
流石に大もバックパックにこんな物を入れては居ない
入れるのは、回復アイテムや武器、大の世界のエネミー(敵)の素材しか入っていなかったハズである
ならば何故こんなにルームアイテムがあるのには理由があった
この鎮守府の中では、大の倉庫と繋がっているのを確認できた
大の倉庫には回復アイテム(無限)等々はもちろん、ルームアイテムや武器防具強化が出来るモノまで入っているのだ
何故か食料(米とかパンとか)があるのは不思議であったが・・・
ただ、武器防具倉庫だけには繋がっていなかった、コレは何故なのかは大は分からなかった
そして、昨日外へ出て気付いた事が回復アイテムだけは持ち出せる物と個数が決まっていた、勿論持ち出せないものもある
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バックパックに入れられる物(説明)
モノメイト×10
*HPを3割・損傷状態を1段階回復させるアイテム
ディメイト×5
*HPを6割・損傷状態を2段階回復させるアイテム
トリメイト×3
*HP・損傷状態を全快させるアイテム
スターアトマイザー×1
*周囲のHP・損傷状態(1艦隊分)を全快させるアイテム
テレパイプ×1
*設置するとアークス&艦娘のみ拠点(鎮守府)までワープできるアイテム
コレだけである、コレだけと言ってもこの世界にとっては十分すぎるアイテムである
蘇生アイテムや状態異常回復アイテムもあるのだが、バックパックには入らないようだ
つまり、回復アイテムとギガッシュ1本で戦うスタイルとなる
とってはいつもの事であるので問題は無いと大は一人納得をした
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時刻
7:30
響「さて、本部に連絡をしないとね」
大「あー、司令官が来たって事でか?」
響「そうなんだよ!これで手当てが付くから生活も少しは楽になるかもしれないね」
大「手当てか、司令官と言うのはそう言う物も付くんだな」
響「と言う訳で、大さんにお願いがあるんだ」
と響が言うには、本部の前では司令官を名前で呼ぶのは流石に不味いので
本部の前では大司令官と呼ぶとの事
大もコレにはしょうがないと返事をする
そして、入渠の部屋にある巨大なモニターで本部との連絡を取る事になった
入渠の部屋はそう言った会議室的な役割もあり、何か作戦を立てる場合にはココを使う事になるだろう
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時刻
8:00
大と響はモニターの前に立ち、本部に連絡を取る
ブツッっと音と共に、大和・武蔵に挟まれた初老の男性が写っていた
男性「始めまして、君が第零鎮守府の司令官希望の神咲 大であってるかね?」
大「はい」
中井「ワシは中井、階級は大将じゃ 全ての鎮守府を指揮してると思ってくれれば良い」
大「了解しました、中井大将」
大が感じた男の印象は、戦いを経験したモノの目だった
それと同時に中井も大が戦いを知っているモノの目だという事が分かった
中井「それでは、大零鎮守府の司令官として提督の着任を許可する」
大「失礼ですが、質問があります 宜しいでしょうか」
中井「許可する」
大「自分みたいな他の国からやってきた人物を、司令官にすると言うのは何でですか」
中井「それだけ、切羽詰っている・・・と言う事だ、それに第零鎮守府の司令官を指名すると、皆青ざめその日に辞表を出す、逃亡する、そういう場所なのだ」
響はビクッっと震え、俯いてしまった
大が司令官になると言ってあそこまで喜んだ理由はコレだった
期待をして、裏切られ、また期待をしては・・・裏切られる、響はどれだけこの屈辱に耐えてきたのだろうか
大はその期待を裏切らないと心に誓う
大「つまり誰も希望を出したり、辞令を出してもダメと言う事でよろしいでしょうか」
中井「そうだ、そこに大君・・・キミが来た、国籍など関係無いお願いできるかね」
大「勿論喜んでお受けします、ただあの鎮守府の構造は増設等は出来ないのでしょうか」
中井「申し訳無いがそれは出来ないのだ」
中井大将は本当に申し訳無さそうに言う
深海棲艦の出現により、資源も前線の第一鎮守府~第十鎮守府に渡さなければいけないと言う事
そのせいで、完成された艦娘は前線に送らねばならぬという
結果、第零鎮守府には試作の艦娘や、何かしら欠陥のある艦娘を送らざるを得なくなったと言う事
その為、補給はほぼ無い状況でやらなきゃいけないと言う事
幸か不幸か、今の所そう言った艦娘は響だけだったのだ
だからこそ、響には幸せになって欲しい・・・いや幸せにさせると言う明確たる目標ができた
これから、そういう艦娘も居るかもしれないその子達も幸せにしてやる・・・っと
大「分かりました、それでは大零鎮守府司令官の提督を勤めさせて頂きます」
中井「ありがとう、我々もそちらに出来る限りの支援はするつもりでいる」
大「ありがとうございます、それでは本日より勤めさせて頂きます」
中井「よろしくたのむ、それではお互いに健闘を祈る」
大「それでは」
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時刻
12:00
響「大さん、本当にありがとう」
大「気にすんなって、何だかんだでオレさワクワクしてるんだ」
響「どうして?」
大「根っからのアークスいや冒険者って言うのかな、知らない場所で何が出来るのか、何と出会えるのか、何と戦えるのかってね」
響「あはは、珍しいね深海棲艦なんて言ったらまず逃げるよ、提督が艦娘と一緒に戦うなんて普通ありえないからね」
大「ハハッ、そう言うイレギュラーが居たって面白いじゃないか」
響「一応、本部には深海棲艦と戦うとは言ったけど、提督が一緒に戦うなんて誰も思わないよ」
大「使えるものは何でも使えーってね」
ニコッっと大は笑い、釣られて響も笑う
すると、グー・・・っと大のお腹の虫が鳴く
響「それじゃ、ご飯にしようか」
大「了解、ってオレこっちの金なんて持ってないぞ・・・メセタ(大の世界の通過)ならあるけどさ」
響「配給券が1日に1人3枚配られるんだ、それで食事を貰うのさ」
大「オレも貰ったけど手当てってコレ位だよなぁ」
配給券とは1枚で1食の食事(弁当)が貰える
間宮製のお弁当だが量は少ない、だがこの戦況なら食べられるだけマシだと響は言う
基本的に艦娘の食事は人間と同じである、ダメージは艤装へ
疲労は食事や睡眠をする事により回復するとの事である
響「うん・・・でも大さんが一緒なら何とかなるさ」
大「嬉しい事言ってくれるじゃない」
響「あはは、成績を残せば間宮食堂の券も貰えるかもね」
大「お、凄いな食堂でも食べれるようになるのか・・・楽しみが増えるな頑張ろうぜ響!」
響「うん!」
二人は手を繋ぎながら、間宮食堂の隣にある交換所で弁当を貰い
第零鎮守府、略して零鎮へ帰るのであった
その二人の姿は、他の人達から見て、兄妹・・・いや親子の様に見えた
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時刻14:00
大「ふう、かなり少なかったけど海域へ警備に行こうか、響は大丈夫か」
響「うん!大丈夫だよ!!あのウサギの饅頭が凄い甘くて美味しかったよ!甘いものなんて聞いた事はあるけど食べるの何て初めてだよ・・・」
響はニコニコ顔で語る
そう、この世界において甘味と言うものは非常に貴重な物な様だ
大の倉庫には大量のケーキや饅頭、クッキーにお菓子の素材が大量にあるのは響には内緒にしてある
何故かって?それは喜ぶ顔が見たいからである
話をしつつも回りを2人は警戒しつつ、海域の警備をしているとイ級が1匹が前方に見えた
響も直った艤装を付けた事により、身体能力が上がり準備は万端の様だ
大「お、また黒いのか・・・」
響「あれはイ級だよ、他には居ないみたいだし私1人でやってみるよ」
大「ok、ただ気を付けろよ奇襲って事もあるからな」
響「了解、響、出撃する」
そう言うと響は、水上をスーっと滑っていく
速度は速く、イ級に先制攻撃を仕掛ける
響「火力は期待できないけど、その分当たりはしないよ!」
イ級「・・・!?」
大(・・・巧いな)
響は自分の火力が無いのは分かっているようで、丁寧に射撃を当て
射撃をした瞬間には既に回避行動を取る
ヒット&アウェイと言う物である、タイマン(1vs1)ならこれでも十分やれる
ただ、この戦いの弱点はタイマン限定と言う事だろう
多数の相手だと回避が追いつかなくなり、最終的には詰む
そして、アクシデントはいつでもやってくる
もう1匹、赤いイ級が響の方へ向かっている
大「響!三時の方向に走れ!」
響「了解!」
ドォ!と響の居た場所に砲撃が通った
大の指揮が無ければ3秒後には、響が大損害を受けていただろう
大「さて、響」
響「なんだい?」
大「今日から1人じゃないんだ、良い機会さオレの連携を見せてやるよ」
響「どう・・やって?」
大「ok、取り合えずオレが相手の背後を取る、そしたら響は敵に砲撃をするんだどっちでも良い」
そう指示すると、大はギガッシュを持ち イ級の上を『飛ぶ』
イ級達もこの動きには対応できず背後を取られ、大の方をイ級達が見て敵意を向ける
そして響が12.7cm連装砲を撃つ、背後を見せているのだイ級は避ける事も出来ず沈む
大「まず1匹っと、こうやって相手のヘイト・・・敵意をこちらに移すとごらんの通りってな」
響「なるほど、私の方に敵意があったら大さんが攻撃をすれば良いって事だね」
大「その通り、さて今度はそっちに向いたぞ」
響「了解、頑張るさ」
片方のイ級を沈めた事により、今度は響にヘイト(敵意)が向く
即座に響は砲撃をするも、赤いイ級はコレを回避してしまう
だが、その砲撃の着弾地点に大は移動していた
ギガッシュにフォトンを込めずに振りかぶる
響「大さん危な・・・い!?」
大「実弾でもフォトン弾でもバッチコイ!!ってね!!」
カキィィン!!
大は響の砲撃の着弾地点を読み12.7cm連装砲の弾を『打ち返す』
何故着弾地点を読み、その弾を打ち返せるのか
それは彼が生粋のハンターだったからである
アークスが戦う敵には遠距離攻撃をしてくる敵がたくさん居る
その中で、大はソード1本で戦ってきたのだ、フォトンの弾やミサイルを避け近接し
相手に攻撃をするのだ、並大抵の事では出来ない・・・が大は『そうしないと』戦えなかった、ハンターにしか適正の無かった大にとって
故に大の遠距離対処法は、『避ける』『ソードで受け止める』『打ち返す』と
言ってしまえば単純だが普通は出来ない、と言うかやらない
いくらLvが下がったとは言え大の技術はそのままであったのだ
そして難なく響の弾をフォトンを込めないギガッシュで打ち返す事をした
普通ならギガッシュに当たった時点で爆発するものだが、側面を捉え打ち返す
そして、その弾は見事に赤いイ級に命中する
イ級「ガッ!」
大「響!もう1発!」
響「了解!ypaaaaaa!!」
響の叫びと共に砲撃し命中、難なくもう1匹のイ級を沈める
大は今までこうして戦ってきたのだ、それを響に見せ教えようとしていた
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時刻
18:00
響「大さんはあんな戦い方も出来るんだね」
大「ま、コイツ(ギガッシュ)しか能が無いからこうなっただけさ、射撃だって近い事は出来るそれを響に教えたいのさ」
響「教えてくれるのかい!?」
響は驚きながらも嬉しそうに言う
出来るか出来ないかは分からない、でも大さんの様に強くなりたい
こんな私でも役に立てるかもしれないと
大は響の頭をくしゃっと撫で、勿論教えるよと答える
ただコレは普通では無いからね、普通じゃないと言う事だけは覚えておいて欲しいと
そして、今日は良く頑張ったな、と褒められた
響は今日一番の笑顔だった
今まで1人戦ってきて、勝とうが負けようが誰も評価をしてくれない
そんな毎日を過ごしてきた響にとって、この言葉がどれだけ嬉しかった事か
響は何だかお父さんみたいな人だなと大の事を想い始めていた
大「さーって、時間も時間だ帰って飯でも食うぞー」
響「うん、私もお腹が減ったよ」
大「間宮の弁当は味は美味しかったからな」
響「ねーねー、大さん・・・お願いがあるんだ・・・」
大「ん?」
響「お弁当の後にね・・・」
大「ハッハー、そう言うと思ってクッキーを用意してあるよ」
響「ハラショー!!!」
大の背中にペタリと貼り付きニコニコとくっきー!くっきー!とはしゃぐ響
それを苦笑いしつつも、しっかり捕まってろよと大が言う
大「アークス式全速前進!」
響「はっしん!」
大は響を背にし、鎮守府へと割と早く走るのであった
この時、響が風になったのは鎮守府に着いてから気付くのであった
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後編へ続く