ゆらぎ荘の蹴る人と殴る人   作:フリードg

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第10話 人間? 幽霊?

 

 

 ()の気持ち……想い。

 

 それらが向けられた先、それは1つではなく、沢山あった。

 

 そして、深い意味がある訳でもなく、ただ、自然な気持ち、素直な気持ちだと言う事も判っている。

 

 だけど……。

 

 

 

 

―――あの告白が、頭からまだ離れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう地平線から太陽が顔を出し、夜の闇が消え 綺麗な朝の空。

 

 狭霧は、ゆらぎ荘の温泉に入っていた。所謂朝風呂である。

 彼女は、早朝のトレーニングの後、汗を流す為に必ず入る様にしているのだ。

 

「………ふぅ」

 

 湯の中にゆっくりと身体を落としみぞおちの辺りで止めた。手頃で腰掛けが出来る岩が沈んでおり、この温泉では半身浴が出来る。……が、流石にぬるま湯にはできない為、一般的には長時間は厳しい、となるだろう。

 が、狭霧は問題ない様子。いや、問題ない様子、と言うより 考え事をしている様子、が正しい。

 

「……………(皆の事も(・・・・)好き、か)」

 

 ただただ、頭の中でリピートされるのは、《好き》と言う言葉。

 そのたった二文字の言葉の中には様々な意味がある事は、幾ら女子校育ちであり、『男の事判らん!』ときっぱり言ってい()、狭霧でも知っていた。

 

「軟弱な男……ばかりだ。多すぎる、って思った。その、筈だった。……けど」

 

 脳裏に思い描くのは、かの男の姿。

 狭霧がひと睨みするだけで、蜘蛛の子を散らす様に、逃げていく男達が多かったが 中には例外もいたのだ。……そこから、狭霧は 自分の知る世界が広がっていくのを感じた。無限に広がっているこの空の様に。

 

「け、けーけんが、フソクしてる、からなのか……? だが、私は 真っ向からしか……、接し方が判らない。これ以上は……、今は、それしか………」

 

 狭霧が悩む時、打ち明ける者は当然いる。それは、このゆらぎ荘の皆だけでない。

 だけど……、出来ずにいた。それは、狭霧が気の強い性格故にだろう。

 

 こんな気の強い女の全力を、色んな(・・・)全力を受け止めてくれる。

 

 そんな彼だからこそ、狭霧は……。

 

「っ……//」

 

 余計に更に一歩、考え込んでしまった為、頭の中で連想仕掛けてしまった為、思わず狭霧は どぼんっ! と音を立てて、湯の中に身体を更に沈めた。

 どちらかと言えば、水風呂に浸かりたい気分だったが、仕様がない。

 

 顔を半分だけだして、ぶくぶくぶく~……と湯の中で息を吐く。

 

「……(アイツ(・・・)が来て、こんなのばっかりだ! 一昨日の事と言い、以前の時と言い……)」

 

 狭霧は、むがっ! と両手を振り上げ、湯船に振り下ろした。ばしゃんっ! とやや大きめの水柱が伸びると同時に、叫んだ。

 

「アイツは紛らわしいんだ!!!」

「わっっ!? どーしたのよぉ~、狭霧ちゃん~」

「……えっ??」

 

 色々と考え事をし続け、集中していたせいなのか、入浴者がもう1人来た事に気付かなかった。 如何に、ゆらぎ荘内とは言え、情けない事だ、と普段の狭霧であれば 自分を叱咤する程度なのだが、今回ばかりは、そんな事は考えてられない。

 

「の、呑子さん?? 珍しいですね。この時間に。何かあったのですか?」

 

 全身全霊を掻けて、必死に自然体を装い、やや 顔が赤いのも 湯に浸かったからだ、と自分自身に言い聞かせながら、話を全力で逸らせる作戦だ。

 

「う~~ん、昨日は色々と修羅場ってったからね~。寝付けなくって しゃんっ! としたかったのよぉー。……ぷはぁっ!!」

 

 徳利に猪口を持ち込んでの、温泉朝酒である。

 

「はぁ、成る程。納得しました」

 

 狭霧はため息を1つ吐いてそう言った。呑子が言う修羅場(・・・)の意味を知っているから。……そして、そのきつさも重々知っているから。あ、風紀に厳しい狭霧が、飲酒について特に何にも言わないのは、呑子が成人してて、年中無休で飲んでいるから、と言う理由があったりする。 

 

「たまには、朝 皆で、っていうのも良いんだけど、幽奈ちゃんや夜々ちゃん、仲居さんも一緒だったら 良いんだけど~、3人とも無理っぽいからねぇ」

「まぁ、夜々や幽奈は早朝は苦手ですし。仲居さんは お仕事がありますから」

「ん~~、なら ホムラちゃんやコガラシちゃんでも呼ぶ?」

「ななっっ/// 何を馬鹿な事を言ってるんですかっっ!!」

「あははぁ~! じょーだんよぉ、さぎっちゃんっ♪ まぁ~ お顔、真っ赤っ赤っ♪」

「言っていい冗談と悪い冗談があります/// 悔い改めてくださいっ!!」

「え~?? でも、さぎっちゃん、ホムラちゃんが入ってきてくれた方が嬉しかったり~??」

「っっっ~~~~!! そ、そ、そんな訳ないでしょーーーがっっ!」

 

 もう既に出来上がってしまってる呑子は、酒を注ぐ。

 狭霧は、折角反らした話がまた戻りそう、と思ってしまった。更に言えば、名前(ホムラ)をはっきりと呼ばれてしまった為、更に慌ててしまう。

 

 

 

 そんな2人の頭上に………。

 

 

 

『――――――ぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

 

 

 と、叫び声と同時に、空から降ってきたナニかが、先ほどの狭霧の何倍もの水柱を上げて着水した。

 

「ぷはっ!! あ、熱っ!! って、此処ってまさかっ……」

 

 前準備も無く、温泉に飛び込んでしまえば熱いのは仕方がない。

 そして ここが温泉である、と言う事も直ぐに理解出来てしまう。

 更に言えば……、この後の展開が、未来が……、容易に予想出来てしまう、と言う事。

 

 

「…………冬空、コガラシ!!」

 

 

 突然の乱入者、それも不埒者。

 ……話題反らしには、もってこいの展開であり、絶対に成功すると確信だって出来る。その点では、感謝の1つでも、と思えなくも無いが、この場においてはそれは絶対に有りえない。

 

 

「……よもや、忘れた訳ではあるまい? 此処で、問題を起こせば……、天誅を下す、と」

「さーすがの私もぉ……、怒っちゃうかもしれないよぉ……?」

 

 

 狭霧の怒りは最もだ。男が、婦女子のあられもない姿を視姦するなどと、許せるモノではない。

 

 

 ……あ、でも狭霧ちゃんには……。

 

 

 例外は いるt“ギロっっ!!”  ☜凄まじい殺気混じりの剣幕 

 

 

 

 いえ、何でもないです。はい。

 

 っとと、それはそうと、今回は、狭霧だけじゃなく、珍しく呑子も怒っている様だ。

 

 彼女は 普段の仕草から、色々とオープンフリーな感じの彼女なら、裸を見られたって 別に怒ったりするタイプじゃない、って思ってしまう。現に 本気かどうかは置いといて、コガラシや此処にはいないホムラも一緒に~ と言っていたのだから、更に信憑性がある、と言える。

 

 だが、今ははっきりと怒ってる。

 

 何故なら、コガラシが飛び込んできた衝撃のおかげで……、彼女の秘蔵の酒が、綺麗に一回転しながら、湯の中に消え去ってしまったからだ。残ったのは、もう飲み干してしまった猪口のみ。

 

 食い物ならぬ、酒の恨みは深い~~、と言う事である。 

 

 

 完全のこの後の展開が判るコガラシは、顔を青くさせてしまっていた。

 そして、この修羅場にもう1人。

 

「あ、ああっ、ちが、違うんですっ!! これは、その 私のせいでっっ」

 

 ぴゅ~っと、飛んでくるのは、幽奈。

 

 ここで真相をとりあえず説明する。

 

 寝相の悪い幽奈は、コガラシに抱き着いて、抱き枕にして、色々として……、目を覚ましたら ビックリっ! 思わず 必殺技(ポルターガイスト)が発動してしまって、コガラシを吹き飛ばしてしまったのだ。

 

 つまり、コガラシには、非が無い。全く悪くない。

 

 だけど……。

 

「知ったことではない!!!」

「は、はうっ、そんなーー」

 

 狭霧曰く、『そんなのかんけーねぇ!』 との事(ちょっと古いが)

 

 幽奈の減刑願いも空しく……、刑を執行されてしまったコガラシ。

 

 

 

 前の話に続く、悲惨な形なのである。

 

 

 

 

「ごめんなさいっ、ごめんなさいっっ!! コガラシさぁんっ!!」

 

 タンコブを幾つも頭に作り、更にはくないの追い打ち攻撃。

 幽奈の強制成仏には きっぱりと反対をしたコガラシ。ホムラの想いも訊いていたし、しっかりと判ったつもりだったのだが……。

 

『やっぱり、除霊してもらうべきだったかもしんない』

 

 と、この時はちょっぴり思ってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

    □ ◆ □ ◆ □

 

 

 

 

 

 

 その騒がしさは、当然 その場にいなくても伝わる程であり。

 

「……ドンマイ、だな。オレとしては 分散されてる様な気がして、ちょっと嬉しい」

「あはは……、ホムラさんも色々と大変でしたからね」

「まぁ……」

 

 せっせと朝食の準備をする2人が苦笑い。

 勿論、ホムラと仲居さんの2人である。ホムラの朝もそれなりに早く、今回は 仲居さんの手伝いをしていた所……この騒がしさに遭遇、である。

 

「でもホムラさん、楽しんでませんでした?」

「……………いや、大変ですよ?」

「ふふ、ちょっと間があいてますよ?」

 

 ニコニコ、と笑顔で言う仲居さん。

 年長者には、お世話になりっぱなしの彼女には、嘘はつけないし、簡単に見抜かれてしまうのだろう、とホムラは思ってしまう。

 

「でも、女の子の身体を覗いちゃうのは、容認できませんよー?」

 

 仲居さんの狙ったかの様な一言だが、付き合いもそれなりに長いホムラは動揺する気配はない。今は視覚的要素(・・・・・)が無いから。もしも、コガラシの様な……、コガラシがいる場所で、同じことを言われたら……、と言うか 何に言えなくなるのは目に見えている。

 

「全部不可抗力です。今回のコガラシと同じで。自分の意志で、犯罪行為をするつもりは、毛頭ありません」

「ふふふっ」

 

 ただただ、笑顔を絶やさない仲居さんと、とりあえず 真摯な態度を頑張るホムラ。

 そして、そんな2人の元に。

 

「ごはんっ!」

「きゃっ」

「ん?」

 

 突然、ぴょんっ! と何処からともなく、飛び込んできた。

 

「夜々、おはよう。ん……」

 

 ホムラは、ゆらぎ荘に複数備え付けられている時計を見て 現在時刻を確認。そして いつもいつも眠たそうにしてる夜々が起きてきた事にちょっと感心。理由は勿論判るけど、それでも、早寝早起きは良い事だから。

 

「よく起きれたな。まだ早いのに」

「んー、騒がしかったから。それに、おいしそうな匂いしたから。今は夜じゃない、朝ごはん、身体に良いからっ!」

「確かに、な」

 

 ぽんぽん、と頭を撫でるホムラ。

 それを見て、仲居さんも笑顔になって。

 

「直ぐに準備をしますね。皆さんも もう直ぐお風呂から上がると思いますし、皆さんで一緒に食べましょう」

「うんっ」

 

 夜々を連れて、いつものご飯所へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

    □ ◆ □ ◆ □

 

 

 

 

 

 

 そして、皆が揃ったのは その数10分後。

 

 

 勿論、狭霧や呑子が先に到着。

 

 朝の挨拶を一通り、自然にできた狭霧は、コガラシの乱入を許せないまでも、もう一度 頭のほんの片隅に感謝をし、呑子は おニューのお酒を片手に元気復活。

 

 ……コガラシと幽奈は、来るのが遅かった。

 

 遅かった理由は、当事者だけでなく、ここにいる等しく全員が知っている為 別に何も言わず、全員で会釈をして、朝食を始めるのだった。

 

 

「………ホムラは、ここで3ヶ月も生活してたのか」

「ん? ………あぁ。どうだ、コガラシ。 ……身に染みただろ?」

「や、まったく……」

 

 色々とあって、まだ顔を合わすだけでも厳しく、必死に、動揺を隠そうとする狭霧よりも、哀愁漂わせるコガラシと、気持ちは判る、と同調するホムラが、一番印象的だったりする。

 

 

 

 そして、朝食が進み、流石に昨日今日の付き合いじゃないからいつもの様子に戻る事が出来た狭霧が、幽奈に声をかけた。

 

「幽奈……、すまなかった。私としたことが、昨日……、おまえの危機に気付けなかった。己が不甲斐ない………」

 

 あ――、色々と悶々としていたから気付けなかった、とは 口が裂けても言えない事だろう。

 

 幽奈は、突然の狭霧からの謝罪を訊いて、慌てていった。

 

「そ、そんな 仕方ないですよっ! それに……」

 

 幽奈は、にこっと笑っていった。

 

「コガラシさんや、ホムラさんが、守ってくれました。だから、私は無事ですっ」

「まぁ……」

「ん。幽奈の為だからな」

 

 コガラシは、照れくさそうに頬を掻き、ホムラは ゆっくりと頷きながら答えた。

 

「……………………。だが、それを差し引いても、だ」

 

 何だか、タメが随分長い狭霧。……理由は察してあげましょう。

 

「それにしても、やっぱ 驚いたよな。ホムラとは付き合い長いから例外だとしても、まさか住人の全員が幽奈の姿を見えてるなんてな」

「でもなければ、色々と言われてる、ゆらぎ荘(ココ)で暮らせないだろ」

「まぁな。最初っから、皆平気な顔してるの、気にはなったけど」

 

 コガラシは、全員を一瞥した後に、(ホムラを除く)全員に訊く。

 

「あんた達はなんで幽霊見えるんだ? ……まさか、全員が幽霊ってオチは無いよな?」

「………」

 

 コガラシの質問の答えはホムラは持っている。

 だが、ちゃんと本人の口から訊く方が良いのは当然であり、代わりに答える事でもない、と判断して、緑茶を飲んでいた。

 

 そして、先に答えたのは 呑子。

 

「アタシは、生きてる人間よぉ? だって、ほ~ら、ちゃあ~んと、足だってあるしぃ~」

 

 その足は……、健全な男の子には刺激的すぎるだろう。乙女の柔肌、細くも、ほんのりと肉付がよい素足。思わず顔を赤くさせ、反らしてしまうのも仕様がない。

 

「た、確かに……」

「……………」

 

 コガラシは、明後日方向を向いていて、最初から見てなかったホムラも、これまでの経験の手助けもあって、難なく視ない様にする事に成功。

 

「呑子さん! はしたないですよ!」

「えへ~」

 

 いつも心も体もオープンな呑子。狭霧も男子(ホムラ)が来た時から、言い聞かせるのだが……、所謂、『効果は無い様だ……』である。

 

「むっ……、 わ、幽霊(わたし)だって、足くらいありますっ!」

「って、対抗せんでいいっ!!」

「っ……//」

 

すかさずツッコミを入れるコガラシと、幽奈の対抗心までは読み切れず、視界の端にちらっ と見えてしまった彼女の下着に顔を染めるホムラ。

 

「何を見ているかぁぁっ!!」

「っっ! って、だから、不可抗力だっっ!! 見てわかるだろ!」

 

 狭霧の攻撃目標、コガラシから、今度はホムラへとシフトチェンジ。

 折角、呑子の色仕掛け攻撃? は回避出来たホムラだったのだが……、まさかの連続攻撃に 敗北を喫してしまった。 

 

 

 ……勿論それが通常運転、ありふれた日常、なのである。

 つまり、多少色々と心構えを持つ事が出来たり、これまでからの経験則を持てたりしても、……《とらぶる現象》を完全に回避する事は不可能である。

 

 多少の経験など、ゆらぎ荘の日常では、あまり意味を成さない。

 

 このゆらぎ荘の男性陣に、ゆらぎ荘に来た事で、新たに備え付けられてしまった云わば、新体質は、天災や超自然現象……、或いは宇宙的な意思、すら感じられてしまうから。(別の世界の某少年(・・・)の能力? に匹敵するかも……)

 

 

「あー、えっと、妙な感じがするけど、とりあえず置いといて……」

 

 ぶるっ! と寒気を感じたコガラシだが、話を先に進める。

 

「年季が入った幽霊ほど見分けがつかねーしな……、ってか ホムラに訊けば早いんだけど」

「………直ぐ教えてやるから、その前に狭霧を何とか止めてくれ」

「う、うるさいっ!」

 

 むぎぎぎ、と くないでホムラを誘う……ではなく、刺そうとする狭霧と、それを白羽どりの要領で阻止するホムラ。朝一の運動にしては 激しすぎるだろう。色々と。

 

 ホムラは、狭霧とした『攻撃してきても良い』と言う約束を、後悔するのだった……。(勿論、初めてではない)

 

 

「あ~ら? 簡単よぉー。狭霧ちゃんを止める事も~、コガラシちゃんの疑惑解消も~。ほ~ら」

 

 呑子は、ゆらぎ荘一の豊満な胸で、コガラシの顔を埋めた。

 

「やわらか~いしぃ♡ それに 心臓の音も、聞こえるでしょ~??」

「っっっっ////」

 

 確かに、心音は聞こえるし、この世のモノとは思えぬ程の柔らかさだと言う事も判る。

 ……だが、ここまで直接的な事をされてしまえば、ホムラ程ではないコガラシも、顔を真っ赤にしてしまう。

 

「なな、何してんすかっ///」

「あっはは~♪ や~っぱり、ホムラちゃんの長くのお友達ねぇー。同じよーに、顔真っ赤で、かわぃぃ~♡」

「って、酒臭っっ! 朝っぱらから、いったいどんだけ呑んでんすかっ!?」

「呑子さんは、飲んでない時の方が珍しいですよ~~?」

 

 呑子から、何とか逃れる事が出来たコガラシだったが。

 

「この不埒者がっ!! 冬空コガラシ! 」

「悪いのオレか?? って、これも不可抗力だっ!」

 

 嵐は止まなかった。

 

 

「ああ……。確かに簡単に離れたな……」

 

 コガラシへまた、攻撃開始した狭霧は、当然ながらホムラを解放していたのだ。

 呑子の言う通り、あっという間に解決。

 

 狭霧も、ここまであからさまだったら、いい加減……と、自分自身では判っている、とは思うのだけど……、何分、彼女自身のストッパーがゆるゆるだから、難しかったりする。

 

 

 

「こ、こほんっ!! とにもかくにも、幽奈! ホムラとの同室解消出来たのも束の間、またオトコと同室なのだぞ!? 前も大変だったのに、また なんて、大丈夫な訳ないだろ!?」

「あははは~、たった1日だけどぉ~、ホムラちゃんの時だって、色々とあったからね~??」

「……呑子さん。狭霧の攻撃力が上がる様な事、言わないでくれたら ありがたいです」

 

 ギロリっ! と狭霧の睨み光線が見え始めたので、ホムラは対応策。心許ないのだが、 やる前に言われたため、なかなか 攻撃しずらい狭霧だったから、先ほどと違って、多少なりとも、『効果はある様だ』

 

 

 

 そして、幽奈はと言うと……。

 

 

 

 コガラシとの事は勿論、以前 ホムラと同室だった時の記憶が蘇ってきていた。

 顔を真っ赤にさせて……、そして 周囲にある物が、まるで地震が起きたかの様に震え出す。

 

 幽奈の必殺技(ポルターガイスト)の兆候だ。

 

「よっ……」

 

 ホムラは、素早く後ろに下がる。幽奈の攻撃範囲外へと逃げるために。

 そして、その次の瞬間。

 

「な、なんでもないですーーーっっ! わ、わたし、何も考えてませんっっ///」

 

 どんがら、がっしゃーーんっ!! と、なった。

 コガラシは逃げきれなかった様で、巻き込まれてしまい、身体を思いっきりシェイクされてしまっていたのだった。

 

 

 

 二話連続でトリを務めるとは、流石は コガラシ君。

 

 

 

『コラァァ! (この世界では)ホムラの方が多い筈だろぉぉ!!!』

 

 

 

 と、誰かの声? が聞こえた様な気がした所で、とりあえず ここで一旦締めに。

 

 

 

 楽しそう? な雰囲気のゆらぎ荘とは 正反対。

 

 

 

 ゆらぎ荘の外では、何やら大勢の人影が現れており、虎視眈々とゆらぎ荘を狙っているのだった。

 

 

 




S:「狭霧ちゃんとホムラ君の過去バナ、はよっ!」

A: まだまだ先



S:「ホムラ君と狭霧ちゃんの混浴バナ、はよっ!!」

A: まだ先。あ、コガラシと同じ展開ではないとだけ。



Q:「狭霧ちゃん、分身の術使えば 2人同時、いけるんじゃ?」

A: コンディションがガタガタだから、ムズイ。

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