と、言う訳で翌日。
あの卓球大会の後も、本当に色々とあった。……色々と、と言っても最早いつも通りの出来事、ルーティンワーク、と言っていい事だけだが。
コガラシやホムラが、『えっちなとらぶる』 に巻き込まれてしまい、狭霧に怒られる。後は、幽奈が恥ずかしい目にあってしまって、まとめて外に放り出されてしまう。そんな感じなのが、昼夜に何度も起こってしまっていた。
……割合を言えば、8割型コガラシなのだが、とばっちりを受け続けているホムラも、似たようなものだった。
誰が悪い! と言う訳ではなく、半ば必然。宇宙の意思とまで言える程の現象。だから、だれも悪くないのである。ゆらぎ壮で暮らす者の運命と言えばそうだろう。
でも、幽奈はやっぱり気にしてしまう性格。吹き飛ばした事もそうだが、コガラシやホムラが狭霧に怒られる原因の5~6割は幽奈自身も関係しているから尚更だ。
だからこそ、今日こそは。……今日こそは、しっかりと、気を付けないといけない、と心に深く誓って目を覚ました。
「ぅぅ……ん、はふ……」
目を拭い、幽奈はゆっくりと身体を起こした。
どうやら、今日はコガラシにくっついたり、抱きしめたり、色々とはしてない様だから、とりあえず寝相の悪さ、と言う第一関門は突破出来た。幸先の良い朝である。
と、寝ぼけながらも、そう思っていた幽奈だったのだが。
「おはようごらいまふ……、コガラヒは……、あれ?」
横で眠っているハズの、コガラシの姿がないのだ。……布団も片付けられていた。今日の朝、抱き着いていない理由は、コガラシ自体がいなかったからなのだ。
「……あれ?? あれ?? コガラシさん!? コガラシさーーんっ!」
幽奈は慌てて外へと飛び出した。
特に大きな荷物があった訳ではないのだが、コガラシが持ってきて部屋においてた荷物が全て無くなってしまっている事に、更に不安を覚えた様だ。
直ぐに幽奈が向かったのは、ホムラの部屋。
ホムラであれば、コガラシがどこに行ったのか、間違いなく知っている! と確信があったから。だけど、扉を越えてホムラの部屋に入っても……。
「ほ、ホムラさんっっ!!」
誰もいなかった。
几帳面に、整えられ、整理整頓されている部屋の中は、今の幽奈には何処か寂しさを演出していて、更に不安が掻き立てられていた。
「わーーんっ、ホムラさぁぁんっ、コガラシさぁぁんっ!! どこですかぁ!!」
部屋を飛び出して、周囲を宙から探す幽奈。幽霊だというのに、衣類が乱れているのはご愛敬。……豊満な胸や、下着がちらりと見えている状況。それを見たのは、朝の掃除をしている仲居さん。
「おはようございます。幽奈さん。はしたないですよ? そんな恰好で」
しっかりと注意するのは、年配者としての当然の務めである。その容姿からは、どう見繕ってもアンバランスなのだが、やっぱり仲居さんは説得力があるから、取り乱していた幽奈だったが、仲居さんを見つけると、一目散に駆け寄った。
「な、仲居さんっ! 起きたら、コガラシさんがいないんですぅぅっっ! そ、それに、ホムラさんもぉっ! はっ……!! も、もしかして……やっぱり……!!」
幽奈は、これまでの事を頭に浮かべた。
沢山迷惑かけ続けた時の事。……たった数日だというのに、思い出のページが大分埋まりつつある程にある記憶。……本当に、色々と迷惑をかけた記憶。
「や、やっぱり 私のせいで、ゆらぎ壮を出ていかれてしまったのでしょうか!? ほ、ホムラさんも、今回ばかりは、本当に呆れられちゃって……!? わ、わぁぁぁんっっ、こ、コガラシさぁんっ! ホムラさぁぁんっっ!!」
思いっきり涙を流す幽奈。……ギャグっぽい涙だけど、本当に悲しそうだ。2人がいなくなった理由。……本当に身に覚えがあり過ぎるから、それもさらに拍車をかける結果となってしまう。
そんな取り乱した幽奈に仲居さんはニコリと笑いかけた。
「お2人なら、もう出かけましたよ? 大丈夫です。出て行ったりしていませんよ、幽奈さん」
「えっ……!? ほ、ほんとうですか!?」
「はい。本当ですよ。それに、もし、ゆらぎ壮から退去するのであれば、私を通してもらわないといけませんし、その様な話は受けてません」
仲居さんの言葉に、幽奈はほっと胸をなでおろした。
だけど、安心はしたけれど……、新たな疑問が生まれた。
「あ、でも こんな朝早くから……? コガラシさんもホムラさんも、バイトは入ってない、って言ってましたが……」
何処へ行ったのだろうか? と言う点だった。
だが、その疑問もすぐに解消される
「いえいえ、バイトじゃありませんよ? コガラシ君もホムラ君も、今日は高校の入学式だそうです」
そう、今は桜が咲き誇る季節。
入学シーズンだ。
コガラシもホムラも、今日から高校生。色々な想いを胸に――、2人は入学式へと望んでいる。
□□ 湯煙高校 □□
学校門に続く道には、桜の並木が立ち並び、新入生を歓迎してくれている。
咲いて、そして散る桜の花びらの花吹雪を身に受け、校門をくぐったコガラシとホムラ。
「……ここが湯煙高校……、オレたちが今日から通う学校か……」
「ああ。オレは何度か見学に来てるが、コガラシは初めてだったな。中々綺麗な所だろう?」
「ああ。さいっこーだ!」
コガラシは、ホムラの言葉に同意して、盛大に頷くと……、ゆっくりと目を瞑って空を見あげた。
胸に思い描くのは、コレまでの学校生活。小中学校での出来事だ。
――小学校のころはよく二宮金次郎像や人体模型の付喪神に肉体を乗っ取られたもんだ……
「後始末が大変だったんだよな。誤解なんか解ける訳ないし」
――中学時代は、借金苦からの、霊能修行……だった。
「……
※ 注 コガラシ君は、口に出しては言ってません。
「って、コラ。勝手に思考を読むな!」
「馬鹿言え、コガラシの経験してきた事は、そっくりそのまま、オレにも当てはまるんだぞ。口にも出したくなるわ」
はぁ、とホムラはため息を1つ。コガラシもそれは、『……確かにそうだ』と自戒していた。
「だが、もう怖いモンはねぇ。そうだろ?」
「だな。ああ、器物破損は注意しろよ? 憑依系には実体はあるんだから」
「わ、わーってるよ!」
「……全部殴って終わらそう、って安易に考えるなよ。また 借金地獄に戻るかもだぞ。教材だって、安くないんだから」
未来予知をするがの如く、ホムラの言葉は的を射ていた。
コガラシは、拳1つで全てぶっ飛ばして終わらす事が出来る術を身に着けているのだ。だが、それが霊体にお仕置きをするだけで留まればよいが、ホムラの言う通り、強い念から、先程にもあった、金次郎さんの銅像や、人体模型等にのりうつり……、憑依して動かしていたりすれば、攻撃したら、霊もぶっ飛ばせるかもしれないが、教材や資材も一緒にぶっ飛ばしてしまう事だってある。
以下、要注意である。
「肝に銘じとく」
「……ま、オレも同様だ。それを踏まえて、学校生活を楽しもう。……いままでの分を取り戻そうな……」
哀愁漂わせているホムラの背中。……そう、コガラシだけではなく、ホムラも相応の時を生きてきている苦労人だと言っていい。同じ境遇の人間が1人いてくれるだけで、どれだけ心が軽くなる事か、とコガラシは思い馳せる。ライバル、
「よーし! ホムラ!! ここからオレ達の真の青春が始まるんだ! がんばってこーぜ!」
「……ほどほどにな。出鼻くじかれない様に」
「判ってるよ!」
テンションに差があるように、会話だけでは思えるが、ホムラも心沸き、期待に胸を膨らませているのは間違いない。彼の表情に全て出ているから。風を感じる様に、眼を瞑って……、頬を緩ませているから。
そんな時。
「わ~~! ここがコガラシさんとホムラさんが通う学校なんですね~。とても綺麗な所です~! 桜も素敵っ!」
ふよふよふよ~~、っと浮かびながら、2人に近づくひと?影が1つ。
入学式がある為、沢山の生徒たちがごった返しているこの学校敷地内で、なぜその姿に誰も驚かないのはと言うと、……
「あれ? 幽奈」
「お、おおっ!? 幽奈? 何でここに?」
突然後ろから声をかけられて、少々驚く2人。霊的現象には慣れっこなんだけど、今は不意打ちに等しいから、仕様がない。でも、直ぐに幽奈だと判ったから、問題ではない。
「えへへ。仲居さんに、聞いたんですよ。お2人のご入学をお祝いしたくって! いつの時代も、ご入学はおめでたい事ですからね~!」
にこりと笑う幽奈。
それは、身寄りのない2人にとってはうれしい申し出だった。
「えと……、ご迷惑でしたか?」
だけど、突然何の連絡もなく来てしまった事に、幽奈は迷惑を感じたのではないか? と想い、2人に聞く。そんな幽奈を見て、ホムラはただただ笑っていた。
「いいや。迷惑じゃないさ。……ありがとな、幽奈」
「あ、はいっ! 私はいつもいつもお世話になってますから!」
「うーん、オレも問題ないし、ありがたい事だけど、大丈夫か? 誰かに見られたら……」
「なーに言ってんだ。そんなの大丈夫だって」
コガラシの心配ははっきり言って無用だ。
因みに、こういう感覚はたまにある事。幽奈の様な幽霊を普通に見る事が出来る者にとっては、そこにいるのが当たり前であり、……つまり、
基本的に、幽霊を見る事が出来る様な強い霊感の持ち主は、極々少数。元々生まれ持った体質だったり、厳しい修行を経た霊能力者でなければ不可能だ。そして、この科学万能な現世において、圧倒的に数が少ないのは霊能力者の方。……例の坊主たちの群がいたが、それでも少人数なのだ。
だから、コガラシの様な心配は殆どする事はない。
現に、幽奈の身体をすり抜けて、生徒たちは通っているし、だれも幽奈の姿に気付いてる様子はない。
「あ、それもそうだな」
「……でも、話す時は気を付けろよ?」
「ん、判ってる」
「幽奈も頼むな。他の皆は見えてないんだ。……
「あ、はいっ! そうですね。気を付けます!」
幽奈も、ホムラの言う事ははっきりと理解できた様子。コガラシもこれまでの経緯があるから、尚更理解している。
全員が注意事項を音読した所で。
「じゃあ、行くか。3人そろって」
「ああ」
「はいっ!」
入学式の行われる体育館へと……、3人は向かっていったのだった。
ありきたりな入学式。在校生の歓迎の言葉、新入生の決意表明。……そして、長く 眠たくなりそうな校長先生のありがたいお話。
それらが終わり――漸く、新しいクラス。教室へと集合した。
今日から1年4組。
それが自分達のクラス。運よく、コガラシもホムラも同じクラスになったのだ。そして、出席番号順に決められた席順の為、それ程離れてもない。……でも、2人とも顔見知りをする様な性格じゃない為、そのあたりは別に、別々だった所でも問題は無い。
「ふぅ……」
少々教室に遅れて入ってきたのは、ホムラ。
「おーい、ホムラ。遅かったな? 何処に行ってたんだ」
「ん? ちょっとあってな」
迎えるコガラシと、その隣にもう一人。
「おう。オレは、
「ああ。宜しくな。兵藤」
がっちりと握手を交わすホムラとサトシ。
コガラシから、どんな話を聞かされたのか、……色々と気になる点はあるものの、とりあえず今は良い、と判断した。第一印象が何よりも重要だという事をよく理解しているからだ。
「でよ! でよ! 夏山はどう思うっ!?」
「……いきなりだな。主語がないから、答えようがないぞ」
「ははは! そりゃそっか! ほら、見てみろよ。オレら、めちゃついてるんだぜ? このクラスに
「……ああ。あの子か」
「おおそうだそうだ! あの宮崎だ! ……って、冬空と同じ引っ越してきた夏山は知ってたのか? 学校のマドンナの事」
ナチュラルに会話が進んだ事で、サトシは違和感を感じた様だ。コガラシは知らなかったのに、どうして ホムラは知っているのか? と。
「入学式が終わった後にちょっとあってな。それだけだ。名前と顔が判る程度だが、彼女がどうした?」
「へーー、お前うらやましい奴だな~~~! あの宮崎ともうお近づきになれたとはっ! って、判るだろ? めちゃくちゃ可愛いじゃん! この辺じゃ知らねー男子はいないんだぜ? モデルとかスカウトされまくったりもしてるらしいし、それに断ってばっかで、控えめなんだ。ああいう可愛い子って、オレの経験上、妬みとかいろいろあったりして、悪い噂の1つや2つは立ちそうなんだけど、宮崎にはそれが無いんだぜ」
声はなるべく小さく、それでいて熱弁してくれているサトシ。
確かに、可愛らしい容姿だ。オレンジ色のショートヘア。目はクリッと大きく、笑顔が似合うとでも言えるだろう。クラスの女子中心ではあるが、だれとも笑顔で話しかける姿は本当に好感が持てる。
「まぁ、確かにな。初対面だったが、良くしてもらったよ」
「なななな! 『よくしてもらった!?』 もうお前らそんな親しい間柄っっ!?」
「あー……、言葉の綾だ。そこまでの面識はないって。数分程度だぞ。無理あるだろ?」
ホムラは、直ぐに訂正する。
この手の話には ホムラは疎くはない。……男子からの嫉妬の念を受ける可能性だって、有り得る事だって理解している……つもりだ(ホムラの中では完璧に)。
そしてそして、コガラシは別に驚く様子はなく、サトシの様な感情を向けたりはしない。……ホムラと一緒に過ごして来たら、大体判るから。身近で言えば、狭霧と夜々の事だってあるからよく判る。
「(あ~、まぁ ホムラのいつもの事だな。……ん?)」
色々と適当に結論を着けていたその時。
等の話の中心人物だと言っていい、宮崎の傍に、幽奈がいる事にコガラシは気付いた。
「ふむふむ~、なるほどなるほど~~」
宮崎の後ろにぴったりとついている幽奈。
いったい何をするつもりなのか……? と思ったコガラシの行動は早かった。
「アイツ、何やってんだ……」
幽奈が自分達の傍を離れ過ぎるのは、あの坊主どもの件があってからは少々心配だ。だから、それとなく連れ戻そうと動いたのだが……、幽奈の方が早かった。
「ここはどういう作りなんでしょう……?」
「ひゃ……!?」
何を思ったのか、なんとなんと! 幽奈は 宮崎のスカートの先を摘み、上に持ち上げたのだ。ぴらっ♡ っと。
そして――スカートの中身、世の男どもにとっての
男子にとっての不幸? はその薄緑色の
こういう時は、落ち着いて 行動をするのが吉。……幽奈は誰にも見えないんだから。だが、はっきりと見てしまったコガラシは、冷静にモノを考えたりできなかった。
「こ、こらーーー! 幽奈、な、何やって」
慌てて、その凶行を止めようと手を伸ばしながら近づいて行った。
ちょうど――そのタイミングで、宮崎が振り向いてしまっていて……、更に涙目でスカートを押さえて、コガラシをにらんでいる。
――あ、完全に誤解された。
そう 気付いたのだが、もう時はすでに遅い。
「……さいてー………っ」
羞恥から、顔を赤く染めている宮崎。その眼には涙も浮かんでいた。
「ち、ちが……、ちが……」
もう 手遅れだという事は判っていても、コガラシは認めたくない様子。
「あれ? コガラシさん。どうしました?」
騒動の張本人は、自体を判ってない様子で、慌てているコガラシを見て首を傾げ……、軈て、クラス中が大騒ぎする。
行為の瞬間を目撃した訳ではないが、顔を赤くさせ、スカートを抑えた姿で怒ってる宮崎を見たら、いったい何をしたのか、大体想像がつく、と言うモノだ。
「アイツ、宮崎のスカートめくったってよ!」
「ええっ、ち、千紗希ちゃん 可哀想っ!」
「さいってー! 男って、ほんっと!」
「おい、全員をくくるなよ!? でも、オレだって許せねぇぞ。誰だあの野郎!」
同性にも異性にも人気があるのがよく判る。
つまり、クラス中に敵視されてしまった、と言う事。
「ち、ちが、ちがう」
「いきなり、何やってんだ……冬空。引くわ―――」
いくらなんでも、気持ちが判るとはいえ、いきなりそれは無い。と サトシも思った様子。一歩どころか、二歩三歩と後退した。
そんな周囲の様子を見て、号泣してしまうコガラシ。
「ちがうんだーーー!!」
「まずは、落ち着け。んで謝れバカ。誤解だとして、どう説明するってんだ」
「ぐえっっ!!」
うおおおんっ! と号泣するコガラシに、痛烈な一言と、コガラシ顔負けの拳骨を頭に落とすホムラ。
こういう場合、知り合いだとは思われたくない………、と思ってしまうのが、通常だと思うが、本当に長い付き合いだから、この程度の事で 折れてしまう様な軟弱な精神ではない。……きついのは確かだけど。
「はぁ……、オレの連れが悪かった。……だが、判ってくれ。わざとじゃないんだ」
何が原因なのかは、確かにホムラも判ってる。だけど、それを一から十まで説明した所で、絶対に理解されない事も判っている。だから、ここは謝るしかない。いつか……、いつの日か。遠い未来……、誤解が解ける事を信じて。
ホムラがそう言っても、クラスメイトたちは信じる様子は無い。……スカートめくっといて、わざとじゃない。と言っても、信じる方が難しいだろう。
「まぁ……そうなるわな……」
さて、どうしたもんか。と色々と考えてみるホムラ。
「あ……」
だが、宮崎だけは、変わった。ホムラの姿を見て、怒っていた表情が変わっていた
「うわぁぁ……」
「ご、ごめんなさい、ごめんなさいっっ!! コガラシさんっっっ!!」
「ゆ、幽奈! お前もなにじろじろと見てたんだよ」
「あ、あの。わたしも制服に着替えようと思いまして……! 私の浴衣も、幽体の一部でして、強くイメージするだけで、お着替えが出来るんですっ」
「へぇ……、便利なもんだな。洗濯代かからねぇじゃん」
なんだか、知らないが 立ち直ってるコガラシ。騒動を起こした問題の2人が色々とあっけらかんと話してる姿を見ると―――――。
「お・ま・え・ら……?」
「はうっっ!!」
「す、すまんっ……」
ホムラと言えど、怒ってしまうのも無理ない。
「時と場合を選んでくれよ。幽奈も……」
「は、はぅ……、ごめんなさい……」
「ほんと、オレも……。ん? でもちょっと待て。服も幽体の一部って事は……」
何で今、ここで 指摘する必要がある? とコガラシには強く思ったが、……指摘するのが遅かった。
「幽奈はいつも素っ裸みたいなもんなのか?」
「わ、わたし!!! い、いつもすっぱだ……… きゃあっっ!!」
言わなくていい一言をいってしまったのだ。
一気に動揺してしまった幽奈さん。そして、まるで忍術の様に 煙が現れたかと思えば、幽奈の姿を覆い隠してしまい……、晴れた先には、幽奈の生まれたままの姿が浮かび上がっていた。
動揺してしまって、変化? が解けてしまった様だ。
「っっっ/////」
……ホムラはいつも通り。そんな姿を見てしまえば、直ぐにはどうしようもなく、ただただ顔を思いっきり赤くさせ、首をぐるんっ! と動かして 回避。
幽奈の姿を、視界の外にした所で……、これからどうなるのか、直ぐに判った。
数秒後――― 予想通りの結果が起きた。
つまり、幽奈の必殺技の炸裂である。