問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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戦の始まり

 

「燃え散れぇぇぇ!!」

 

[マスター。女性としてその掛け声はどうかと思いますよ?]

 

「うっさいアルマ!!主様の前じゃないしいいのよ!!」

 

狐川はアルマの背に跨がり、巨人を次々と燃やしていた。

狐火に燃やされた巨人は炭になり、崩れ落ちていく。

狐火の形状を調節して、集団には大量の火槍を、単体には大火力、鎧を付けた巨人は炙り焼く。

しかし眼を赤く血走らせた巨人が焼かれながらも向かってくる。

 

「……他とは違うようね」

 

[おそらく吸血鬼化しているのかと]

 

「なら徹底的に殺ればいいわけね」

 

狐川は両手に炎剣を作る。

そして巨人を微塵切りにする。

斬られた破片は灰になり、散った。

 

「粉々にすりゃどうとでもなるでしょ」

 

[ごり押しですね]

 

「ごり押しが効くなら、ごり押しでいいのよ」

 

狐川とアルマがそんなことを話していると、視線の先に巨人を薙ぎ倒す集団があった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

『そういえば、悟君達は衰退の呪いが平気なのかい?』

 

「ギフト“百鬼夜行”を発動してりゃ平気だ。それよりお前はどうなんだ?」

 

『僕は【大嘘憑き】で疲労を消してるから大丈夫だよ』

 

そんなことを話していると戦場に到着する。

悟達は戦場に到着するなり、巨人の集団へと向かっていった。

 

「お前ら!!久々の戦争だぁぁぁ!!暴れまくれぇぇぇ!!」

 

悟が集団の先頭にいた巨人の首を斬り落としながら叫ぶ。

 

「若頭!!抜け駆けしないでくだせぇよ!!」

 

がしゃが巨人と同等以上の骨の巨体で巨人を薙ぎ倒しながら後に続く。

手近な巨人の頭部を握り潰し、裏拳で背後の巨人を吹き飛ばす。

 

「しかし暑苦しいわねここ」

 

「ただでさえ暑いところが戦闘で更に暑くなってるからね」

 

吹雪が極寒の風を吹かせ、周囲の巨人を細胞単位で凍結させる。

凍結した巨人はがしゃが砕いていく。

粉雪が地面に手を着くと、地面から氷柱が生え、巨人を貫いていく。

血渋きが舞うがそれもすぐに凍る。

貫かれた巨人も氷のオブジェと化する。

 

「あんたらがいると水の確保が楽ね~」

 

河童の河澄が氷柱の上に立ち、氷の一部を水に変換して、ウォーターカッターの要領で巨人を斬り裂く。

斬り裂き溢れた血すら利用して武器にする。

 

「ニャハハハ!!戦は本当に久々だね~」

 

猫又の夏歩が巨人の集団の合間を飛び交い、頸動脈を斬り裂いていく。

しかし防がれ、宙に投げ出される。

 

「ニャハ……こりゃマズ」

 

___ヒュン

 

夏歩が冷や汗かいたところに風を切る音が聞こえ、夏歩を襲おうとした巨人が斬り刻まれる。

夏歩はその隙に距離を取る。

 

「___次は北西20m先に」

 

「了解した」

 

戦場から少し離れたところで百目の伏目が、鎌鼬の鎌音に指示を出して、仲間のサポートを行っていた。

伏目が位置を把握して、鎌音が斬り裂くというわけである。

 

「乱打!!乱打!!乱打!!」

 

鞭という妖怪の風間が叫びながら腕を振るう。

それで風を操り、巨人に打撃を加えていく。

最初の数発は巨人のバランス崩しに使い、倒れかけたところに強烈な一撃を加えて骨を砕き潰していく。

 

「ガァァァァ!!お前ら!!もうちょっと強くなってから出直してこい!!」

 

土蜘蛛の土丸が周囲の巨人数十体に蜘蛛糸を巻き付け、一ヶ所に集め衝突させて潰していく。

 

「土丸さんが強過ぎるんですよ!!」

 

濡鴉が周囲に烏を連れながら言う。

土丸は若頭派の中でもかなりの強者である。

濡鴉は言いながらも、巨人を斬り捨てていく。

周囲の烏は巨人に近付いていくと、巨人の肉を抉っていく。

 

「そうか……ならこれだ」

 

土丸は渋々といった様子で鬼の顔に蜘蛛の体の状態から人化する。

手から糸を吹き出すと粉雪の作った氷のオブジェに巻き付ける。

 

「ぬぉらぁぁぁぁ!!」

 

巨大なオブジェを振り回し、巨人を薙ぎ払っていくのだった。

 

「ぬるい」

 

茨木童子の茨は呟きながら巨人を真っ二つにしていく。

巨人が斧を振るってくるが、斧ごと巨人の腕を斬る。

これでまだ人化は解いていない。

コミュニティ“百鬼夜行”のメンバーが使う人化は三段階で使い分けれるタイプがある。

完全に人化、半人化、妖怪という段階である。

先程の土蜘蛛は半人化である。

半人化はそこまで使う者はいない。

茨の現在の状態は完全人化である。

妖怪としての本質を解放しないで戦っているのだ。

 

『いや~凄いね』

 

「これでまだ一部だ」

 

球磨川は反坂の上に乗り、戦場を移動しながら巨人に【却本作り】を刺していく。

【却本作り】により無力化された巨人は鎌音により斬り裂かれる。

そこに悟が飛び乗る。

 

「何だよ……大将がサボりか?」

 

「違う。“裏”を使うならお前の上が一番だからな」

 

『いきなり使うのかい?』

 

「連発は無理だがな。こんな雑魚より大物を相手してぇしさっさと片付ける」

 

言って悟は“獅子王”を構える。

腕に抱かれていた紅葉は背中に移動する。

 

「吹雪!!粉雪!!風間!!“裏”行くぜ」

 

「了解」

 

「「私達は何時でもいいですよ~」」

 

風間は即答。

吹雪、粉雪は土丸の背後に隠れてから返事をする。

“裏百鬼夜行”は“百鬼夜行”により強化されている妖怪の力を集める物であり、力を持っていかれた妖怪は“裏”発動中は力を使えない。

 

「“裏百鬼夜行・雪女×雪女×鎌鼬”!!【氷風剣】」

 

唱えると獅子王に氷の飾りと鼬の毛皮が纏われる。

悟がそれを振り降ろすと、風による無限の刃が巨人を斬り裂き、傷口から巨人を氷のオブジェに変えていく。

完全に凍結した瞬間にヒビが入り、砕け散るのだった。

 

「まっこんなもんだろ」

 

“裏”を解除した獅子王を担ぎながら呟くのだった。

しかし巨人はまだまだ流れ込んでこようとしていた。

 

 





今回はオリキャラ中心でした。

新キャラは以下の通りです。

鎌音、鎌鼬。風の刃を操る。

夏歩、猫又。

鞭、風間。鞭という妖怪です。打撃系の風を操ります。

茨、茨木童子。素で強い。

土丸、土蜘蛛。こちらも素で強い。

というかんじです。

次は中ボス戦になると思います。

それでは質問、感想待っています。

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