問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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“憑武装・犬神”

 

「何であいつらがいるかな~」

 

顔をひきつらせながら呟く狐川。

そこで突然アルマがその場から離脱した。

先程までいた場所に熱線が放たれ、爆破される。

狐川は襲撃者を見つけるとニィと顔を歪める。

翼を羽ばたく音から黒グリフォンだろう。

 

「来たわねぇぇ!!」

 

[それだけではありません!!]

 

アルマに言われて正面を見ると混世魔王と思われる陰が出てくる。

狐川は舌打ちすると両手に炎球を作る。

 

「焼き払う!!」

 

[それでは混世魔王は……]

 

「いいのよ。どうせそっちは……」

 

狐川はそこらへんの建物に炎球をぶつけて煙をあげさせる。

 

「目くらまし程度どうとでもなるぜ?」

 

混世魔王は煙ごと狐川を吹き飛ばす為に熱線を放とうとするが……グリフォン並の速さで飛行する反坂の背に乗った球磨川と悟が襲い掛かり中断させられる。

 

「……どうせあいつらがやるし」

 

そんな声と共に狐火と稲光を纏った突進が黒グリフォンを襲う。

しかし翼を掠めるだけで終わる。

 

「外したか……」

 

[狙いが適当過ぎます!!もう少し考えてくださいマスター!!]

 

「うっさい!!こんたもんは何となくでいいのよアルマ!!」

 

狐川とアルマは口論しながら移動している。

 

「おのれ!!」

 

翼を撃ち抜かれるところだった黒グリフォンは熱線を放ち続けるがヒラリヒラリと避けられる。

黒グリフォンは黒龍に姿を変える。

黒龍が放つ光線は石化の恩恵を持っている。

 

「中々面白いじゃないあの怪物!!」

 

[そんなことを言っている場合ですか!!]

 

狐川は、笑いながら大量の炎槍を放ち、対抗する。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

一方の混世魔王。

 

「小僧共!!中々やるじゃねぇか!!」

 

鈴の音のような少女の声で笑う混世魔王。

それを球磨川は反坂の上から、悟は追い掛けるように、戦っていた。

球磨川の螺子は布をかするだけで当たらず、悟の刃はヒラリと避けられる。

 

『中々面倒だね』

 

「悟~お前の気配操作でなんとかならないのか?」

 

「悪いが今はサトリが七割でな。ぬらりひょんの方は使えねぇ。これで我慢してくれ」

 

言いながら悟は懐から瓶を取り出す。

そして瓶の蓋を空けると黒い煙のようなものが吹き出し悟を包む。

 

「“憑武装・犬神”」

 

煙から出てきた悟は犬の毛皮を被ったような姿だった。

犬神を自らに憑かせたのだ。

 

「何だそりゃ?」

 

「こういうものだ」

 

悟は今まで以上のスピードで混世魔王に迫る。

首を斬り落とす勢いで刀を振るうが紙一重で避けられる。

犬神が憑いたことにより身体能力が跳ね上がったのだ。

更に犬神の恨みの力も上乗せされる。

 

「“呪爪”」

 

刀に黒い煙が集まると、悟はその状態で空を斬る。

混世魔王が何かを感じて飛び退くと、先程までいた場所が犬の爪で抉られたように破壊される。

 

『ここだね』

 

球磨川が混世魔王の布に螺子を刺し、足場に縫い付ける。

そこへ、悟が“呪爪”で突きを放つ。

黒い煙で出来た犬の頭部が混世魔王を襲うが熱線で相殺しようとする。

相殺され、衝撃波で混世魔王の衣が剥がれ落ちる。

 

「「『は?』」」

 

混世魔王の姿を見た三人は同時に声を上げる。

その隙に距離を取る混世魔王。

 

『これはどういうことかな、サンドラちゃん?』

 

言いながら螺子を放つ球磨川。

混世魔王は熱線でそれを防ぎながら笑う。

 

「聞いておきながら攻撃か!?」

 

「そんなもん気絶させた後に幾らでも話を聞けばいいだけだからな!!」

 

背後を取った悟が横薙ぎに刀を振るうが混世魔王はしゃがんでそれを避ける。

更に悟の腹に蹴りを入れ、吹き飛ばす。

 

三人は様子見の為に一定を距離を保つ。

そこへ、ジャックが乱入する。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

幾つかの問答をへて、ジャック尋ねる。

 

「……“悪であれかし”。それがお前の霊格の全てか?」

 

「そうだ。魔王は不退転。混世の王は討たれるまでが王道だ」

 

その答弁を最後に。

ジャックの霊格が劇的に変化した。

 

「是非もないッ!!混世の魔王!!お前は“ウィル・オ・ウィスプ”の御旗を前に___一番やっちゃいけねえことをした!!」

 

空洞のカボチャ頭から業火が吹き出す。

それは憤怒した活火山よりも熱く激しい雄叫びだった。

 

「いざ心して受けろ混世の魔王!!この私の……“パンプキン・ザ・クラウン”の試練を!!」

 

業火を撒き散らして爆ぜるカボチャの王冠。

その破片は輝く紙片となり輝く羊皮紙を展示回廊にばら撒いた。

 

{ギフトゲーム “Jack the monster”

 

 参加条件

  ・幼子の殺傷履歴がある者。

  ・幼子を利用し悪徳を働いた者。

 

  ・参加者 混世魔王(ゲームの妨害をする者は殺害可)

  ・ゲームマスター ジャック・ザ・リッパー

 

 勝利条件

  その一:主催者“パンプキン・ザ・クラウン”の打倒。

  その二:歴史を紐解き“ジャック”の謎を解け。

 敗北条件

  その一:参加者はゲームマスターに殺されると敗北。

  その二:ゲームマスターは己が何者かを暴かれる度に力を失い、最後は敗北する。

 

 宣誓 参加条件を満たした者に執行する限り、この試練が正当であることを保証します。

        “聖ぺテロ”印}

 

ジャックはカボチャの頭蓋から溢れ出た炎の中心で佇み、やがて人の姿を構築していく。

真紅のレザージャケットと野獣を思わせる荒れた亜麻色の長髪。

両手には血塗れのナイフを逆手に構え、瞳には射殺すほどの殺気を充満させている。

 

「「『…………』」」

 

三人もその殺気に気押される。

しかし悟と球磨川の顔にはうっすらと笑みがあった。

“切り裂きジャック”本人を拝めたのだから。

いつの間にか悟の背に現れた紅葉もその様子を眺めている。

 

 

「殺戮劇だ………踊れ、混世の魔王!!」

 

 

憤怒と殺気に塗れた声でジャックが叫ぶ。

革靴の裏に炎の渦で構築したスプリングを作り、ジャックは瞬間的に混世魔王の懐へと飛び込む。

血に濡れたその凶刃を、混世魔王の胸に突き立てた。

 

 





vs黒龍&混世魔王開幕!!

とは言っても多少別々になっていますが。

“憑武装・犬神”は身体能力強化に加えて、怨念の力があります。
解放から時間が経てば経つほど怨念が強まり、力も強くなります。

現在の対戦表
殿下vs十六夜
マクスウェルvs忍
黒龍vs狐川&アルマ
混世魔王vs球磨川&悟&皐&ジャック
他は巨人の相手です。

座敷童子の紅葉は神出鬼没です。

それでは質問、感想待っています。

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