問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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緋御 悟の人間関係[3]

土丸との関係

 

 

 

「この酒で満足すりゃいいが、あのおっさん……」

 

そんなことを言いながら悟は大きめのひょうたんを片手に一人で歩いていた。

目的はとある人物と会う為である。

酒は土産の品である。

悟が洞窟に入り、奥へと進むとそこには褐色の肌をした男が座っていた。

 

「久しぶりだな、土丸のおっさん」

 

「おめぇは………あぁ!!ぬらりひょんとこの坊主か!!」

 

「たかが数年くらいで忘れるなよ」

 

「いやいや、おめぇさんも大きくなったからな。それで?今日は何の用だ?」

 

「ちょっと話があってな」

 

悟はひょうたんを土丸の方に投げ、その前に座る。

土丸はひょうたんを受け取ると、盃に酒を注いで一杯飲む。

 

「こりゃあ~いい酒だな!!」

 

「気にいったならよかったぜ」

 

「それで話ってなんだ?おめぇさんの親父との昔話でも聞きてぇのか?」

 

「それも聞きたいところだけどな……本題は勧誘だ」

 

「勧誘だぁ?」

 

土丸は不可解な顔をする。

土丸はぬらりひょんの昔の知り合いであり、戦友に近いものでもあった。

ぬらりひょんが前線から離れ、傭兵を始めた時に土丸もほぼ隠居に入った。

それを勧誘と言われれば不可解だろう。

 

「あんたは傭兵やる気がないから隠居してるだけでまだまだ現役だろう?“親父が大事起こしたら参戦する”程度には」

 

「カハハハハ!!おめぇさん、親父の目的分かってるのか?」

 

「いや、資金と情報集めて何か企んでるのは知ってるが何を企んでるかはまでは知らねぇな。興味もねぇしな」

 

「ならおめぇさんが俺を勧誘するのは何故だ?」

 

「俺には俺の目的があるんだよ。親父から名を継いで“百鬼夜行”を継ぐっていうな」

 

「カハハハハ!!下剋上する気か!!だがそれだけじゃあねぇだろ?」

 

「あぁ、他にも目的はある。けど何はともあれ、あんたの力が必要なんだ。俺の同士になって、力を貸してくれ」

 

「カハッ、俺がそういう奴に何て言ってるかは知ってるよな」

 

言いながら土丸はひょうたんの中の酒を飲み切る。

そして背後へと投げ捨て立ち上がる。

 

「「“俺を従えたいなら俺を倒して見ろ!!”」だろ?」

 

ほぼ声を揃えて言う二人。

これは悟もだいぶ聞きなれた言葉なのである。

実力試し、討伐、服従色々な目的で土丸に挑んで来るやつらに毎回言っているのだ。

 

「それじゃあおめぇさんも覚悟は出来てるよな」

 

「出来てなきゃ言わねぇよ!!」

 

直後、土丸が渾身の拳を悟に叩き込む。

しかし直後にその姿は幻影となり、消えた。

そして右側から悟が刀を構え斬り掛かる。

土丸はそれをヒラリと避けると、手から蜘蛛糸を放つ。

それらを全て避ける悟。

 

(危ねぇ~ぬらりひょんの能力が強い状態で助かったぜ。サトリの思考読みじゃついてけてないだろうからな)

 

悟がそんなことを考えていると、土丸は周囲に放った蜘蛛糸を回収する。

それにより蜘蛛糸が張り付いていた岩石が崩壊する。

そしてそれを振り回す。

 

「ぬぅぅおりゃぁぁぁ!!」

 

振り回された岩石は悟に当たることは無かったが、周囲の洞窟の壁へと衝突し、辺りの壁が崩れていく。

それにより、悟の移動範囲が狭まる。

そこを狙ったかのように土丸の肘打ちが、悟の鳩尾に叩き込まれ、吹き飛ぶ。

 

「ガバァッ!!ガァ……グッ……」

 

吹き飛され、壁に衝突してめり込んだ悟は血を吐く。

 

「どーした?おめぇさんはもう終わりか?」

 

土丸が悟を見ながら言う。

そこで悟は懐から瓶のようなもとを取り出す。

 

「(新しいの使って見るか……)“憑武装・犬神”!!」

 

黒い煙が悟を包み、犬神を自らに憑かせた悟が黒い煙から出てくる。

 

「カハハハハ!!面白いものみせてくれるじゃねぇか!!」

 

「面白いのはこれからだぜ!!」

 

悟が土丸に飛び掛かるが土丸は即カウンターで返す。

しかし拳は宙を切る。

姿は陽炎の如く消え、再び現れた時はほぼ0距離で右背中からだ。

悟はそこから刀を振り降ろすが、土丸は脅威の反応を見せる。

まるで予知していたかのように、振り向くと自分の腕で土丸は防ぐと、思いっきり殴った。

それも悟は足で受け止めると、敢えて吹き飛ぶ。

衝撃を軽減する為だ。

そこで壁に足を付けて、もう一度、土丸に突進する。

 

「同じ手が二度とくらうかよ!!」

 

そう言って、再びカウンターに入る。

そこで悟は分身をした。

正確には幻影を多数作り出した。

これは勿論、大半がぬらりひょんの気配操作により作ったダミーである。

それにより本物を隠すのだ。

土丸は先程のように岩石を振り回す。分身は纏めて潰せばいい程度には抑えている。

 

「ぬぇぅおぉぉぉお!!」

 

岩石を振り回すのを止め、正面から突っ込んで来ている分身に拳を放つ。

それには手応えは無かった。

しかし触れたような感触はあったはず。

それもそのはずその分身は足元部分に本体を隠しているのだ。

背中をかする感覚にはヒヤッとしたものを悪寒を感じるという。

拳を避けた悟はそのまま懐へ入り、斬り上げた。

 

「ぬっ……」

 

そして土丸の首に刀を当てる。

 

「これで俺の勝ちだな、土丸のおっさん。同士になってくれるか?」

 

「俺としては最後までやりたいんだがな………約束は約束だ守るぜ」

 

両手を上げて、降参のポーズを取る土丸。

悟はとれを見ると、刀を首からどけるのだった。

 

「それで何をしてぬらりひょんを継ぐつもりだ?」

 

「最初は認めさせる為の功績作りだな。とりあえず強いやつらを狩りまくる」

 

「それでなびくといいな親父さん。まぁ俺は必要になったら言え、同士だからな何時でも行くぜ」

 

「そんな固苦しい関係じゃなくていいよ。俺は同列の関係がいいからな」

 

「カハハハハ!!同列かそりゃまたな……」

 

豪快に笑う土丸。

傷は既に塞がりかけている。

そこらへんが古参らしい。

悟に関しては憑武装を解いたら骨に所々ヒビが入ってたりするだろう。

そこらへんを速めに治療する為、用も済んだので悟は洞窟から立ち去ろうとする。

しかしその前に思い出したように土丸に振り返る。

 

「土丸のおっさん、最後に一ついいか?」

 

「何だ?」

 

「何で土蜘蛛に変化しなかった?」

 

「そりゃあ、俺が本気出したら楽しめないからな」

 

それで負けてちゃ意味ないけどな、と加える。

それを聞いて悟も笑う。

 

「こりゃあ、勝ったには勝ったが敵わねぇな。土丸のおっさんには……」

 

それを最後に悟は洞窟を後にするのだった。

 

 

(土丸との関係、同列関係)

(関係続行)

 

 





今回は昔の知り合い相手というかんじでした。
土蜘蛛に悟が勝てたのは本気の勝負じゃないのと、土丸が楽しむの優先だったのがあります。

自分で読み返しても半分寝かけてたなというかんじで書いてましたので誤字などあれば教えてください。

さてはて、別途で始めるのはどうしますかね?
悩むところですね。
前にも書きましたが、
「狼さんと妖狐が問題児と共に異世界から来たそうですよ?」と
「問題児と000と弱者の箱庭物語」ですが。
狼さんはdearの昴と小桃
妖狐は妖狐×僕ssの双熾と凛々蝶
000は火野映司
弱者は霧崎カブト
と言ったかんじです。


人間関係シリーズもしばらく続きます。

それでは質問、感想待っています。

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