問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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人間関係、第四弾!!




緋御 悟の人間関係[4]

ぬらりひょんとの関係

 

 

 

ぬらりひょんが茶をすするその背後、そこに悟は潜んでいた。

気配は消している。

気配操作はぬらりひょんの能力である。

現在の悟はぬらりひょんがもっとも強く出ている。

ゆえにかなりオリジナルに近い気配操作を使える。

 

(今日こそ仕留めてやるぜ、親父!!)

 

悟は気配を消したまま、ぬらりひょんを襲撃する。

背後から気配を感じさせずに斬り掛かる。

不意討ちとしては完璧である。

しかしぬらりひょんは湯飲みを机に置くと、戦闘モードに切り換えた。

明らかに気付いている反応だ。

それを感じた悟は顔をひきつらせ、冷や汗をかく。

気配操作はぬらりひょんの能力である。

それをぬらりひょん自身に使うということはかなり気付かれやすいのである。

特に実力がかけ離れている場合は。

 

「何時もあめぇんだよお前は」

 

ぬらりひょんはそう言うと、不意討ちに近い悟の奇襲の斬撃を見もせずにヒラリと避ける。

そして悟の服を掴み、蹴りを入れる。

悟が吹っ飛ばないように掴んだのである。

吹っ飛んだ方がまだダメージを散らせたかもしれない。

そこからぬらりひょんは服を掴んだまま悟を地面に叩き付ける。

そして倒れた悟の腹を踏み潰す。

 

「グボォハ!?」

 

肺の空気がかなり吐き出させられる。

それで終わりなのか、ぬらりひょんは悟に背を向けて湯飲みを手に取る。

その隙に悟は立ち上がり、刀を振るおうとするが、ぬらりひょんは湯飲みを持っていない方の腕で肘打ちを悟の腹に入れる。

クリティカルヒットした悟は吹っ飛び、庭の木に叩き付けられるのだった。

それ以上は悟も動けなかった。

意識は失ってないが。

 

「下剋上なんざ、儂に勝とうなんざ千年速いんじゃよ」

 

「ちくしょうが……」

 

ぬらりひょんは木に持たれ掛かる悟にそう言うと、湯飲みに残っていた茶を飲むのだった。

湯飲みの茶は一滴も溢れてはなかった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「全く進歩がないの~」

 

「親父が強過ぎるんだよ……」

 

呆れたように言うぬらりひょんに治療を済ませた悟は顔をしかめながら言うのだった。

“百鬼夜行”ではこんなことは日常茶飯事であった。

三ヶ月に一度くらいのペースで悟はぬらりひょんを襲撃する。

そして返り討ちに合うまでがお約束である。

ぬらりひょんとしては性格的な問題もあるが、手加減したら下に示しがつかないので圧倒的にボコす。

ぬらりひょんからしたら楽しい親子喧嘩でもある。

悟にしても三ヶ月の間にそれなりに特訓や策を練ったり等しているが結果は全て散々だった。

それを抜いて、悟にとって実力試し的な意味合いでもあった。

 

「前はお前もかすり傷の一つ程度はつけれたじゃろ」

 

「親父が徐々に本気出してきただけじゃねぇのか?」

 

「儂はいつだって本気だが?」

 

「マジかよ………(なら親父が今でも成長中って事になるじゃねぇか!!)」

 

内心叫ぶ悟であった。

ぬらりひょんに自覚はないようだが、悟が戦いを挑む度に実力が上がってるように、ぬらりひょんも実力を上げている。

それを意味するのはぬらりひょんの強さはまだ限界ではないということだ。

まだまだ成長中、否、進化中ということである。

本人としては暴れていた時期が全盛期のつもりなのだが、現在もそれ以上ということである。

 

「つーか俺に総大将の座と名を継がせるくらいいいだろ?」

 

「何度目じゃそれを言うの。とにかく後三百年は待つんじゃな!!」

 

「なげぇよ!!」

 

「なら、儂にお前を継がせても心配ないという事を認めさせるんじゃな」

 

「チッ、親父こそ何でだらだらと傭兵なんかしてるんだよ」

 

「だらだらとは何じゃ!!だらだらとは!!これはただの準備期間じゃ!!」

 

「何のだよ……」

 

「儂の野望のじゃ!!」

 

野心のまま叫ぶぬらりひょん。

傭兵をしていようと野心はギラギラである。

元々傭兵自体も資金集めと情報収集便利だからではあるが。

 

「そういやお前、何か人員を集めているようじゃな。何かやらかす気か?」

 

「ただの友人の集まり見たいな物だよ。具体的に言うなら親父を納得させる為の功績を作る為の仲間だ」

 

「それは頑張るんじゃな。まぁ儂を認めさせたいなら魔王でも狩ってくるんじゃな」

 

「何桁のだよ………」

 

「少なくとも四桁くらいかの?」

 

「おい、此処は五桁前半だぞ」

 

「だからどうした。儂らは元々四桁後半を普通に殺る“百鬼夜行”じゃからな」

 

「それは親父達が異常なだけだ」

 

「それもそうじゃな。確かに儂は強いからの」

 

「そういう意味じゃねぇけどな」

 

うんざりした顔の悟。

こうなると自慢話が始まりかねないのだ。

それは聞いてるのもうんざりするレベルだし、元より聞く気もない。

話をそらす。

 

「そういや“あいつ”は何で殺さず封印なんだ?」

 

「“あいつ”ってこの前、お前が契約したのか?」

 

「そうだ。百物語の“あいつ”だ」

 

「“あいつ”も昔は暴れてたんじゃよ。そこを儂らが倒したんじゃがな。“あいつ”は儂の“百鬼夜行”に勧誘したのだが断られての。だが殺すには勿体ないので封印させて貰ったんじゃ」

 

「そんな理由かよ……そりゃ“あいつ”は自由を欲しがるな」

 

それから二人は他愛もない会話を続けるのだった。

まるで親子のように。

いや、親子なのだが。

そしてお互いに目的の為の動く為に、別々に部屋を出るのだった。

 

 

(ぬらりひよんとの関係、親子関係)

(関係続行)




今回は親子の話でした。

野心と野心がぶつかり合うことはありますが、親子関係は結構良好です。

ぬらりひょんは現在進行系で成長中です。
実力としては悟を一方的にボコしてかなり余裕というかんじです。


別途でやるのに関しては少し聞いて見たいと思います。
「狼さんと妖狐が問題児と共に異世界から来るようですよ?」
「問題児と000と弱者の箱庭物語」
が候補です。
とりあえず三日以内に来た意見の中から判断しようかと思います。
無かったら、後者の方になります。

それでは質問、感想待っています。

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