問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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不死の蒼

「カハッ、キヒヒヒヒ!!クフッ、ケヘコホカハハハハッ!!」

 

あ~痛い!!

マジ痛い!!

やってくれるじゃない、“絶対悪”!!

まぁ私としては一回死ぬ程度どうでもいいわけだけど。

痛みになれるわけじゃないのよね。

つーか、痛みを感じなくなったら物語を語るには、騙るには不都合だからね。

わざわざ残してる側面もあるわけだけど。

それでも、上半身と下半身がほとんど薄皮一枚で何とか繋がってるような状態になれば無意味に笑いを上げたくもなるわよ。

ん?もしかして、目立ってる?

まぁそりゃそうよねぇ。

今まで戦場を支えてた主力の一人が殺されたと思ったらいきなり狂った様に笑いを上げたわけだし。

目立つ事自体が目的だったりするわけだけど。

どうもどうやら“絶対悪”も私の体質は把握してないようだし都合がいいのよね。

ゴキャリ、と体から音が響き始めるけど、こんな物は何時もの事なのよね。

撒き散らされた臓物がそろそろ収束するくらいだし。

収束し、変質し、巻物になる。

ただし、ボロボロだけどね。

そのまま塵になって崩れ落ちるレベルにね。

まぁ命が尽きたんだし仕方が無いって話よ。

その光景に“絶対悪”も怪訝に思ってるようだ。

対して私の体はまるで何事も無かった様に元通り。

周囲がかなり騒がしいわね。

そんなに驚く事かしら?

青行燈の物語は有名じゃないから仕方ないかもだけど。

とはいえ、さすがにうるさいし適当に薙ぎ払いたい。

でも、実際に行動に移したりはしない。

何故かって?

そりゃ決まってるでしょうが。

悟に嫌われるからよ。

それ以外にあるわけが無いじゃない。

 

[どうやら貴様を殺すには足りんかったようだな]

 

「いやいや、殺せてはいるわよ。さっき見たでしょ?塵になった巻物を。あれが出たという事はちゃんと一回死んでるわよ」

 

[なるほど、そう言えば貴様は青行燈だったな。物語全てが貴様の命か。ならば、百の物語全てを殺し尽くすだけだッ!!]

 

「あら?何を勘違いしてるわけ?私がただの青行燈だと思ってるの?」

 

私を創った馬鹿達は身の程を知らなかった故に便利な機能を追加してくれたわけよ。

そんなこんなで懐から巻物を一本取り出す。

これもちゃんと妖怪の魂が入ってる物語よ。

ちなみに着物の中は四次元ポケットみたいに本来の容量を無視出来るのよ。

 

「確かに取り込んでおけるのは百の物語だけど。ストックなんて幾らでも創れるのよ。そして、減ったなら補充すればいいだけよ」

 

そうして巻物を丸飲みにする。

中々に美味しいのよね。

それが完全に私の中に定着すると、数が減って不安定になっていた霊格が安定する。

別に補充しなくても死ぬ度に完全回復出来るわけだけど。

それだと物語の数が百じゃなくなって霊格が不安定になるのよね。

物語の数が減った分、霊格も縮小するし。

だからこそ、便利な機能なんだけどね。

元々妖怪の魂を巻物にしたり、改編したりくらいは出来たけどこれが無いと意味無いからね。

この機能のおかげで不死に近い性質を得てるのよね。

もちろん、巻物を犠牲にするわけだから使える力も減るわけだけど、そんな時の為に犠牲用の物語を用意してはいるのよ。

私を殺したいなら私が取り込んでる分と所持してる分を殺し尽くすしかないってわけ。

それでようやく私を丸裸に出来る。

そうなったら私自身の性質で戦うしかないわけだけど…………そんな事態になったら十割負けてるのよね。

だって、私の性質なんかより神仏級の物語の方が強いに決まってるもの。

私の所持してる神仏級を全て攻略する化け物に勝てるわけないし。

何はともあれ、仕切り直しよ。

 

[まぁいい。ならば死ぬまで殺すだけだ]

 

「やってみなさいよ。私を殺し尽くすより前にあんたの鎧を剥ぎ取ってやるわよ」

 

[戯れ言を!!]

 

と、まぁ挑発してみたわけだけど………正直言って正面からやりあうつもりは無いっての。

はっきり言ってまともに戦ったら損害が大き過ぎるのよ。

だから、この数十秒間私に集中さてる事が出来た時点で私は目的は果たしてるわけよ。

私に注目し過ぎて肝心な奴から目を離してない?

 

[貴様らッ!!これが狙いかッ!!]

 

あ、流石に気付いた?

そうよねぇ。

私を散々殺しまくったぬらりひょんがあの程度で驚くはすが無いもの。

だから、私に注目を集めてぬらりひょんの奴が動きやすくしてやったわけ。

協力するのは気に入らないけど、“絶対悪”相手だからね。

突ける隙は突かないと。

どうもどうやら吸血鬼ちゃんも私の死なんて気にしてないみたいで奇襲し掛けてる様ね。

かなりちょうどよくなったわね。

あの二人の身体能力的に数十秒あれば懐近くまで突っ込めるのよ。

さてさて、“絶対悪”さん、私の狙い通りの対応をしてちょうだいよ?

左右から二人が“絶対悪”に斬り掛かる、この状態なら取れる選択肢は少ないはずよ。

にしても、ぬらりひょんの奴は本当によくやるわね、あの状態で。

私の昔の神仏級を破っただけあるわ。

まぁそれが原因であんな体質になってるようだけど私の知った事ではない。

何であれ私も準備しないとね。

“三鈷剣”を両手で構える。

これは消費少なくていいけど、私自身と相性が悪いのよね。

私が煩悩に染まり切ってるからだろうけど。

煩悩あるからこその物語だから仕方ないのよ。

 

[この程度の不意討ちッ!!]

 

あら?予想外な展開になりそう。

左右同時に龍影で防いでくれたら都合が良かったけど、これは予想外だったわ。

まさか、ぬらりひょんの奴に龍影を集中させて退魔刀みたいな物を持ってる吸血鬼ちゃんには自身で攻撃を仕掛けるなんて。

逆ならまだ良かったのに。

やっぱり退魔刀を警戒してかな?

まぁこれは私も予定を変更して血を流させる方面に……………ありゃ?

 

「ハァァァァァァ!!」

 

[蛮勇は結構だが、未熟者が我らの邪魔をするなッ!!]

 

あれは吸血鬼化した火龍くんかな?

あの吸血鬼ちゃんとは別の吸血鬼に吸血鬼化された様だけど足りないね。

剣は噛み砕かれて蝿の様に払われちゃった。

それでも肉片にならず、片腕斬り飛ばされだけなのは評価出来るね。

そして、“よくやった”わ!!

ちょうど一撃分対応が増えたそれだけでも十分よッ!!

吸血鬼ちゃんを片手間でどうにか出来るねわけないもの!!

片翼分の龍影を対応に回したッ!!

これで退魔刀と龍影がぶつかるッ!!

私はそれに“合わせる”だけよ!!

 

「限界を越えて語られろッ!!それにより、世界の認識を歪ませろッ!!」

 

“三鈷剣の怪”に容量以上の妖力を流し込む。

そうすりゃ物語も焼き切れる。

でも、構わないッ!!

そうすればほんの一瞬だけ本物を越えるレベルの力を発揮出来るのだからッ!!

 

「煩悩を斬り裂きし剣よッ!!今がその時なりッ!!邪悪なる龍をその刃を持って斬り裂けッ!!」

 

[貴様……狙いは私の翼かッ!!]

 

爪を振るって来るが突撃は止めない。

“絶対悪”の爪は私の横を空振る。

何の物語も用意せずに私が突撃すると思ってるの?

 

[この力………ぬらりひょんかッ!!]

 

「そうよ。“ぬらりひょんの怪”を並列で発動してるわけッ!!」

 

が、どうやら私が甘かったらしい。

二発目も同じく回避した。

けどもそこからが予想外だった。

どうやらぬらりひょんと戦ってる内に“これ”は大体把握してたらしい。

連続使用は二回までという縛りに気付かれてた。

姿を現した私の真下から龍影が襲ってきた。

妖力を“三鈷剣”に集中してたせいで咄嗟の回避が間に合わなかった。

龍影は私の左足と左腕を持っていった。

けれども、これは都合がいい。

多少は体勢が崩れるが仕方無い。

龍影を使ってくれたのは幸運だった。

“絶対悪”は気付いてない。

何度も吸血鬼ちゃんの退魔刀と龍影をぶつけたせいで脆くなってる事に。

それが先程の攻防で限界ライン来ている事に。

 

「三つ首トカゲが地に落ちろッ!!」

 

龍影と三鈷剣が衝突する。

それと同時に三鈷剣は物語ごと崩壊した。

だが、龍影も砕けたので成果は上々。

ついでに爆発の余波で一回死んで結果的に二つも物語が犠牲になったけど、“絶対悪”も余波で右腕をかなり傷付いたようだからお互い様。

 

「青行燈ッ!!お前、さっきワシの同族の物語使ったじゃろ!!」

 

「それがどうしたのよ。私が持っていても不思議じゃないでしょ?」

 

うるさいのが来た。

どうもどうやら数百に近い龍影による攻撃を凌ぎ切ったらしい。

そのまま死ねばよかったのに。

とはいえ、腹が空いたのよね。

妖力使い過ぎた。

“絶対悪”の返り血から多少の補給は出来てるけど、足りない足りない。

と、適当な事を考えてると面倒事は起こる物である。

 

 

[………いいだろう。褒美として絶望をくれてやろう。たとえ貴様らだろうがこれはどうにもなるまい。防げるならば防いで見るがいい]

 

ちょッ!?冗談でしょ!?

“絶対悪”の奴、私らを無視して空中城塞の方に狙いを定めてるし!!

しかも何か放とうとしてるしッ!!

ふざけんじゃないわよッ!!

空中城塞が落とされたら悟も死ぬじゃないッ!!

そんな事はさせるわけが無いでしょうがッ!!

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「ッ!?」

 

その時、治療中の悟は何か強烈な殺気に身を震わせていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

_____刮目せよ、ぬらりひょん、青行燈、同類の吸血鬼、そして愚かな挑戦者たち。

この炎こそ魔王アジ=ダカーハが固有で所持する最大の恩恵。

世界の三分の一を滅ぼすと伝承で伝えられてきた、閃熱系最強の一撃である。





蛍語り部回でした!!
キャラがブレてるのは数々の物語の影響受けてる以外にもありますが大部分はそんな感じです。
というか、キャラ安定しないのがデフォです。
別に常時昂ってるわけではないです。
割りと色々仕組んでたりもします。

1、ぬらりひょんと忍が左右から奇襲
2、ぬらりひょんには数百近くの龍影の刃、忍は直接牙や爪
3、マンドラが乱入
4、標的が増えた事で忍への対応が手薄になって龍影を多少忍の対処に回す
5、心渡と打ち合って来た+4での対応によって龍影は割りと目立たない感じにボロボロ
6、蛍が神仏系物語を自爆させて完全に龍影を砕いた
という流れではあります。
物語の自爆に関しては某弓使い(?)の宝具使ったあれに近い感じです。

それでは、質問などがあれば聞いてください。
感想待ってます。
アンケートを答えてくれると嬉しいです。



特別製の青行燈ではありますがまだまだ力を縛られた状態だったり
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