問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!? 作:天崎
____一方。
捕まった暦と忍は“サウザンドアイズ”の支店でお茶をすすっていた。
「ふふ。なるほどのう。おんし達らしい悪戯だ」
お茶と一緒に出された和菓子(とドーナッツ)を頬張りながら三人は歓談している。
「そういえば、大きなゲームがあるって言ってたけど本当か?」
「本当だとも」
白夜叉は先ほどのチラシを着物の袖から取り出して見せた。
{ギフトゲーム名“造物主達の決闘”
・参加資格、及び概要
・参加者は創作系のギフトを所持。
・サポートとして、一名までの同伴を許可。
・決闘内容はその都度変化。
・ギフト保持者は創作系のギフト以外の使用を一部禁ず。
・授与される恩恵に関して
・“階層支配者”の火龍にプレイヤーが希望する恩恵を進言できる。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、両コミュニティはギフトゲームを開催します。
“サウザンドアイズ”印
“サラマンドラ”印}
「創作系ギフト?」
「人造、霊造、神造、星造を問わず、制作者が存在するギフトのことだ。おんしらは何かあるか?」
「忍」
「そうじゃな」
暦が言うと、忍が口から妖刀“心渡”を取り出す。
そしてそれを白夜叉に見せる。
「これは大丈夫か?」
「ふむ……大丈夫だな。本件とは別に祭りを盛り上げる為に一役買って欲しいのだ。勝者の恩恵も強力な物を用意する予定だが……どうじゃ参加するか?」
「どうする忍?」
「面白そうじゃし参加したらどうじゃ?」
「ギフトを手に入れた方がコミュニティの為にもなるし…出場するか」
そう言って縁側から立ち上がる。
本音を言えばあまり参加したくないが質の悪い悪戯をした事だから恩恵で詫びるくらいしないとということだ。
陽は昇りきり、昼を廻り始めていた。
◆◆◆◆◆
三人が散策を開始して数時間が経つ。
丁度、正午を過ぎて一時間といったところだろう。
三人は赤窓の歩廊の中心にある、龍のモニュメントの前で話していた。
「いい提案だね。それならコミュニティも助かるし、面白そうだね」
「じゃあ俺達が最初に“主催者”をするギフトゲームはハロウィンで予約しておこうぜ。あと、どんなアレンジをするかも考えておかないとな」
頷く安心院と球磨川。
『僕達が主催するハロウィンか……なら収穫祭を行う為には農地の復活が必要だね』
「応ともよ。それにこの案なら、白夜叉にも借りが返せる。一石二鳥だ」
『白夜叉ちゃんへのお礼にもなるのかい?』
「ああ、ハロウィンは元々、太陽に一年の感謝をする収穫祭でな。宗旨は違うがそんな事を気にする奴じゃないだろ」
そうだね、と相槌を打つ球磨川。
先程から安心院が会話に参加していないのが気になり二人は安心院の方を見る。
安心院は何かを睨んでいた。
その視線の先には展示品と思われる何かの全身骨格のような物があった。
『どうかしたのかい安心院さん?』
「……ああ。別にただ嫌な気配がしただけだよ」
『そうかい。しかしゲームを開くとなると色々なギフトゲームに勝たないとね』
「それはこんな大きな祭りだ」
「そうだね。凄いギフトを貰えるゲームがあるかもね」
「YES!!祭典では創作系のギフトを競い合う二大ゲームが進行中なのですよ!!」
『創作系?何か作るのかい?』
「はいな。忍さんの“心渡”のような様々な創作系ギフトを持つ者が参加できるギフトゲームなのでございます♪」
「へぇ?よく分からんが、凄いギフトが貰えるのか?」
「それはもう!!新たにフロアマスターとなったサンドラ様から直々に恩恵を与えられるとなれば、よっぽどのものでございますよ!!」
「なら、忍ちゃんに参加して貰わないとね。伝言頼むよ、黒ウサギ」
「YES!!任されたのですよ♪それではそれでは御三人様!!今から向かうので黒ウサギニオトナシク捕マッテクレマスヨネ?」
壮絶な笑顔で問う黒ウサギ。
三人は即答した。
「「『断る!!』」」
瞬間、十六夜が歩廊にクレーターを作る脚力でスタートダッシュ。
安心院と球磨川は黒ウサギを足止めするべく構えるが、空から舞い降りた金髪メイド服の吸血鬼、レティシアに背後から飛び付かれ捕まる。
「しまったね」
『僕に飛び付いてくれてもいいのに』
「フフ。観念してもらうぞ安心院、球磨川」
黒い翼を畳み、微笑しながらブラブラと抱き付くレティシア。
捕まったからには観念する安心院と球磨川。
最後に一声、十六夜に向かって叫ぶ。
『十六夜君、後は任せたよ!!』
「了解、任せとけ!!」
ヤハハハハハ!!と叫びながら赤窓の歩廊を走り抜けていった。
相変わらず進まない話ですね
毎回言ってますが
次はあの小さい精霊登場です