問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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前半は暦が語り部で
後半は地の文です


ゲーム再開→イレギュラー

ゲーム再開まで残り24時間を切っていた。

そんな時、僕、阿良々木暦はと言うと特にすることがなかった。

だからこそ今、語り部をしているのだろうけど。

あれからのことだけど、あの後、黒死病に感染し倒れる人が次々と現れ、隔離されていった。

僕達“ノーネーム”からいなかったがこんな状況で士気を保つのは無理だろう。

謎解きに関しては十六夜と忍を中心に進んでいた。

忍が参加しているのに何故僕が別行動出来るのかだって?

それは万が一に備えて忍の姿を中学生くらいにしているからである。

それで“偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ。”という謎だが忍の知識が意外に役立っているようだ。

その時、

 

「そうか!!完全に騙されたぜ“黒死斑の魔王(ブラック・バーチャー)”!!つまりお前達はグリム童話上の“ハーメルンの笛吹き”であっても、本物の“ハーメルンの笛吹き”じゃなかったってことか……!!」

 

という十六夜の声が聞こえた。

どうやら謎は解けたようだ。

そうだ、前々回でぺストとの戦いで途中から参加してないと思っている人に一言いっておきたい。

 

「飛べないんだよ僕は……」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

そして二十時間後。

火龍祭本陣営に、活動出来る全てのコミュニティが終結する。

“黒死斑の魔王”との、ラストゲームが始まろうとしていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

___境界壁・舞台区画。

大祭運営本陣営、大広間。

尖塔群の影も傾き、陰る宮殿の大広間に集まった人員の数は、僅か五〇〇程。

ざわつく衆人の前に現れたサンドラは、不安を掻き消すような凛然とした声で話す。

 

「今回のゲームの行動方針が決まりました。動ける参加者にはそれぞれ重要な役割を果たしていただきます。ご静聴ください………マンドラ兄様。お願いします」

 

傍に控えていたマンドラは軍服を正し、参加者側の行動方針を決める書状を読み上げた。

 

「其の一。三体の悪魔は“サラマンドラ”とジン=ラッセル率いる“ノーネーム”が戦う。

 其の二。その他の者は、各所に配置された一三〇枚のスタンドグラスの捜索。

 其の三。発見した者は指揮者に指示を仰ぎ、ルールに従って破壊、もしくは保護すること」

 

「ありがとうございます。___以上が、参加者側の方針です。魔王とのラストゲーム、気を引き締めて戦いに臨んで下さい」

 

おおと雄叫びが上がる。

ゲーム再開間際ではあったが、クリアに向けて明確な方針が出来た事で士気が上がったのだろう。

魔王のゲームに勝つため、参加者は一斉に行動を開始する。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

ゲーム再開の合図は、激しい地鳴りと共に起きた。

境界壁から削りだされた宮殿は光に呑み込まれ、激しいプリズムと共に参加者のテリトリーを包み込む。

見上げれば天を衝くほど巨大な境界壁は跡形も無く消えていた。

代わりに、見た事も無い別の街並みが宮殿の外に広がっていたのだ。

しかし驚愕はそこで終わらなかった。

そして次の変化は魔王側も驚愕することになる。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

___ドクンドクン、と鼓動の様な音が街中に響く。

展示物の一つである骨格の周りに紫の粒子が舞う。

粒子は集まり、魔法陣を描いていく。

そして骨格自体が光り出す。

鼓動の音が速まり、光りが完全に骨格を包んだ時、天から光の柱が骨格に落ちる。

そして黒く輝く“契約書類”が舞う。

 

「ま、まさか……もう一人魔王が現れるのか!?」

 

どこかで誰かが叫ぶ。

 

「何これ……」

 

ぺストは“契約書類”の中を見て呟いた。

 

「な、なんだよ……このルールは」

 

“契約書類”の中身を見た者が次々に震えた声で呟く。

“契約書類”にはこう書かれていた。

 

{ギフトゲーム名“英雄との決闘”

 

 ・プレイヤー一覧

  ・現時点で三九九九九九九外門・四〇〇〇〇〇〇外門・境界壁の舞台区画に存在する全ての者。

 

 ・ホストマスター

  ・獅子目言彦

 

 ・ホストマスター側 勝利条件

  ・全プレイヤーと決闘し勝利する。

 

 ・プレイヤー側 勝利条件

  ・ゲームマスターと決闘し勝利する。

 

 ・詳細説明

  一、相手の死を持って勝利とする。

  二、決闘は相手の状態を考慮しない。

 

 ・ペナルティ条項

  ・十時間内に一度もゲームマスターと交戦していないプレイヤーは時間制限を設ける。

  ・時間制限は五分に一度。

  ・ペナルティは一度も交戦していないの内、一名がランダムに選ばれ、ゲームマスターの前に召喚される。

 

 ・プレイヤー側 禁止事項

  ・三九九九九九九外門・四〇〇〇〇〇〇外門・境界壁の舞台区画からの脱出を禁ず。

  ・自決を禁ず。

 

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

      “獅子目言彦”印}

 

魔王との直接戦闘を強要されるゲーム。

しかも逃げ場はない。

力のない者はただ潰されるだけだろう。

光の柱が降りた中心に獅子目言彦は立っていた。

全く同じ大きさの骨から骨へと肉体を移す。

それがさっきの光の正体だった。

展示物の骨格に肉体を移す事により白夜叉の“主催者権限”に引っ掛からずに来たのだ。

 

「ここが、ここが新しい祭りの場所かぁぁぁぁぁ!!」

 

元英雄の、魔王の、言彦の叫び声が絶望と共に街中に轟く。




獅子目言彦、乱入です!!

次回から大暴れです。

獅子目言彦の乱入はプレイヤー側と魔王側どちらにとってもイレギュラーな事態です。

『この』言彦の実力は
半袖言彦>>>『この』>>>使い古した肉体の言彦
です。
外見は後者です。

それでは感想待っています。
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