問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!? 作:天崎
もう一人の魔王の突然の乱入により一同は動揺していた。
「うろたえるな!!各人、振り分けられたステンドグラスの確保に急げ!!」
マンドラが激励するように叫ぶ。
「しかし魔王が……」
「放っておけ。今優先すべきはステンドグラスの方だ!!」
「しかし地の利もなく……」
「安心しろ!!案内役ならば此処にいる!!」
ガシッ!!とマンドラがジンの肩を持つ。
ジン驚いた表情をするが意を決して捜索隊の前に立ち指示を出した。
ジンの一声で捜索隊が一斉に動き出す。
そして、マンドラは新たに現れた魔王に捜索隊の邪魔をさせないよう向かっていく。
◆◆◆◆◆
十六夜は、ばら蒔かれた“契約書類”を握り潰すと忍と暦に向かい叫ぶ。
「俺は魔王の相手をしてくる!!だからこちらは頼んだぞ!!」
「任された」
「了解じゃ」
返事を聞き、十六夜は魔王のもとに向かう。
◆◆◆◆◆
忍は背中から翼を生やし、一度空高く飛ぶ。
そして目的の悪魔を見つけ、急降下する。
「邪魔はさせんぞ!!」
「うおっ!?」
ヴェーザーは急降下してくる忍にギリギリ気付き回避する。
回避された忍はそのまま屋根を突き破り下に落ちる。
「まだじゃ!!」
「チッ」
下から足場をぶち破り跳んでくる忍の【心渡】を棍に似た巨大な笛で受け止める。
「俺は前の坊主の相手をしたいんだがな!!」
力を込め、弾き飛ばす。
「十六夜は魔王の相手じゃ。それに儂じゃ相手として不足か?」
「ん?まさかお前、前にマスターの相手をしてた吸血鬼か?」
「そうじゃ」
「なら相手に不足はないな」
「それはこちらの台詞じゃのう!!」
飛びかかる忍。
受け止め弾くヴェーザー。
「十六夜から聞いた話より強くなってるみたいじゃな」
「そりゃ召喚されて以来、初めて神格を得たんだからな」
「ほぉ、神格持ちか……なら予想以上に楽しめそうじゃな!!」
「そちらこそ中々やるな」
激しく何度もぶつかりあう二人。
元怪異の王と神格持ちの悪魔がぶつかる衝撃はハーメルンの街に留まらず、一帯の土地の全てを揺り動かす。
◆◆◆◆◆
「ガフッ」
「………つまらん」
獅子目言彦が出現した場所から少し離れた場所、そこにいるのは血塗れのマンドラとその首を掴む獅子目言彦。
「亜龍というから多少はやるかと思ったが……たいして新しくもなかったな」
「クッ……」
「とどめじゃ」
言彦がマンドラの頭を指で弾こうと構える。
元英雄の手にかかればそれだけで頭部を吹き飛ばすのは容易い。
しかしそれを実行する前に言彦は殴り飛ばされる。
「やらせねぇよ……痛ッ」
十六夜は殴った拳に痛みを感じ、見ると少量の血が流れていた。
「どんだけ頑丈なんだよ」
楽しそうな笑みで十六夜は言う。
横目でマンドラの方を見る。
重傷ではあるが息はあるようだ。
「儂を殴り飛ばし、血まで流させるとは新しいぃぃ!!」
瓦礫から起き上がった言彦が殴られた頭部から血を流しながら叫ぶ。
こちらもこちらで楽しそうな笑みである。
「いいぜいいぜ。とことんやり合おうぜ魔王様!!」
「げつげっげ。よかろう。全力でぶつかり合おうぞ」
両者は正面から殴り合うように向かっていく。
しかしぶつかる前に言彦が業火に包まれる。
「ぬぅぅぅ」
「ヤホホ。私はこちらのゲームなら参加出来るようですね」
「ジャックか」
「助太刀させてもらいますよ十六夜さん。邪魔でしたか?」
「いや、助かる。俺はこいつを倒して終わりじゃないからな」
「では共同戦線と行きましょう」
二人は業火に包まれる言彦の方を見る。
「中々暑いな。ここまで暑い炎とは新しい!!」
言彦は叫びながら平気な顔で業火の
中から出てくる。
「ランタン二つといえど地獄の業火を受けて平気ですか」
「はっ、ますます面白れぇ」
「カボチャが相手とは新しい!!」
その言彦の言葉を合図に魔王に堕ちた元英雄と最強問題児と業火と不死の幽鬼のコンビがぶつかり合う。
今回は各々の戦闘開始という感じです。
現在の対戦表は
忍vsヴェーザー
十六夜&ジャックvs言彦
です。
本格的な戦闘は次回からです。
感想待っています。