問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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今回で二巻分終了です。



新入り→エピローグ

____“ノーネーム”農園跡地。

あれから一週間。

境界壁から帰ってきた一同は、早速農園跡地に向かい、メルンに土地の修復を頼んだ。

安心院とメルンが色々話している。

その間に球磨川と暦は十六夜の方を向く。

正確には十六夜の後ろに立つ女性を見る。

ちなみに十六夜は服の下は包帯だらけだった。

言彦が倒れ、不可逆の破壊も消えたが、今回は後遺症のようなものが残った。

傷は普通に治るのだがスキルやギフトによる傷への干渉が出来なくなっていた。

そこはあえて触れずに二人は問う。

 

「十六夜」

『十六夜君』

 

「『その人は何?』」

 

「あぁ、こいつか?こいつは……」

 

 

◇◇◆◇◇

 

 

言彦の胸を光の柱を貫いた直後、十六夜の目の前にはゲームクリアを告げる“契約書類”が現れた。

そして言彦の体が光の粒子に包まれ、しばらく経つと言彦がいた場所に女が寝ていた。

“契約書類”によると十六夜に隷属することになったらしい。

十六夜はいまいち状況を掴めなかったが魔王のゲーム中だったので女をジャックに預け、戦場に向かった。

 

 

◇◇◆◇◇

 

 

「ってことで俺に隷属することになったみたいだ」

 

十六夜が一通り説明し終えると女は前に出てきて自己紹介を始める。

 

「私は不知火狐川(こがわ)。狐川って呼んでね♪これから“ノーネーム”の同士としてよろしくね!!」

 

見た目は、腰まで届く黒髪をポニーテールにして、服装はジーパンにTシャツ、頭に狐の面をつけている。

 

『狐川ちゃん、一つ聞いていいかな?』

 

「確か球磨川禊だっけ?何?」

 

『不知火ってまさか不知火の里出身かな?』

 

「里のこと知ってるの?質問の答えとしてはその通り、何故か言彦を継ぐことになってね。里から逃げ出したのが私」

 

『いつの時代かは知らないけど逃げたら言彦が追ってくるんじゃ?』

 

「そこらへんは分かっていたから自殺に見せ掛けるのとか大変だったよ。そこらへんは[この子]の協力があったから出来たことだけど」

 

そこで忍が暦の服を引っ張る。

 

「忍、どうした?」

 

「お前様、こやつから怪異の臭いがする」

 

「そっちの忍野忍だっけ?分かるんだ。そう私は一種の狐憑きでね。狐の力をくしして里の連中を騙したってこと」

 

『それなら何で箱庭に?そして言彦になっていたんだい?』

 

「箱庭にいたのは……実は神隠し的なものにあいまして気がついたら箱庭にいたんです。そして言彦化していたのも理由は分からない。いきなり体を乗っとられてそこから意識が途絶えてましたから」

 

「ということは十六夜が言彦を倒すまでの記憶はないのか?」

 

「そういうことです。だからそこから解放してくれた主様には感謝していますよ♪」

 

そうこう話しているとどうやら安心院の方も話が終わったようだ。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「むり!!」

 

激しく首を振るメルン。

水が涸れ、土壌が廃れ、砂と砂利しかない土地を前に、メルンは一目で匙を投げた。

 

「……だそうだよ。少しでもよくなれば僕のスキルで手を貸せたかもしれないんだけどね」

 

「気にきしないでくださいまし!!またの機会がありますよ」

 

「そうですよ~新入りの私が言うのも何ですがここまで廃れた土地を戻すのにはかなりの力が必要ですから」

 

励ますように言う黒ウサギと狐川。

一方、十六夜は一面の白地の農園の砂利を一握りし、ふっとメルンに問う。

 

「なあ、極チビ」

 

「ごくちび?」

 

「そ。“極めて小さいメルン”だから略して極チビ。それでもしもだが………土壌の肥やしになるものがあったら、それを分解して土地を復活させることは出来るか?廃墟の木材とか、本拠の周りの林を肥やしにして」

 

おお?とメルンは考える仕草を取る。

それは中々の名案だったらしい。

零からではなく、土壌を復活させるための素材が他にあるというならばあるいは____

 

「……できる!!」

 

「本当かい?」

 

「かも!!」

 

試す価値くらいはあるようだ。

安心院はギフトカードを取り出し、ディーンを召喚して命令する。

 

「ディーン。すぐに取り掛かるぜ。年長組の子達も手伝いな」

 

「「「「「「「分かりました!!」」」」」」」

 

「DeN」

 

短く無骨な返事のディーンと、元気よく飛び出していく子供達。

そしてそれの後に手伝うべく暦と狐川が後に続く。

地精として独立出来るだけの霊格を得たメルンは、はしゃぎながら安心院に跳び付いた。

 

「なんだ安心院。そういうチビッコイのを愛でる趣味があったのか?」

 

「さあ、どうだろうねまぁ妹が増えたようなものさ」

 

『妹……ね』

 

聞こえないような声で呟く球磨川。

 

「さて、忙しくなるよメルン。君には人一倍頑張ってもらうからね」

 

「はい♪」

 

元気よく返すメルン。

 

 




二巻分終了!!

言彦が仲間になるかどうか質問がありましたが元の不知火が仲間になりました。

設定としては

不知火・狐川(こがわ)
・狐憑き
・かつての言彦候補だったが継ぐのを拒否して里から逃げ出した
・箱庭には神隠しにあったように来た
・箱庭に来た際に言彦に体を乗っ取られた(原因不明)

というかんじです。

次回は次回予告です。
それに加え質問コーナー的なものもやりますので意見や質問や疑問がある場合は感想欄に書いてくださればそこで答えます。

それでは感想待っています。
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