問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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今回から四巻分です。




十三番目の太陽を撃て
レティシアのゲーム!?


___ポロン、と暦の耳を心地好い音色が刺激した。

 

「(なんだ……?)」

 

「お前様、今の音は…

 

いつの間にか影から出てきていた忍が何か言おうとした瞬間、一条の雷光と共に、宿舎は粉塵を巻き上げて地盤ごと豪快に倒壊した。

 

「うわぁ!?」

 

「お前様!!」

 

まだ高校生くらいの姿だった忍は空中に投げ出された暦を空中で掴みとる。

二人は“黄金の竪琴”が奪われたと察して、仲間と合流する為に行動を始める。

そこで暦は逃げ遅れる樹霊の少女を見付ける。

 

「きゃあ!?」

 

「危ない!!」

 

吸血鬼の身体能力をいかして少女を助ける。

少女の名はキリノというらしい。

そこに見張り台から巨人族が向かってきているというやり取りが聞こえる。

そして襲撃を知らせる鐘が鳴り響いた。

凶報にキリノは真っ青になって息を呑んだ。

 

「襲撃を知らせる鐘……!!そんな、巨人族まで現れるなんて……!?」

 

直後、空から黒い封書が舞った。

黒い封書を手に取った暦は慌てて封を切る。

 

「黒い封書の“契約書類”ってまさか!!」

 

 

{ギフトゲーム名“SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING”

 

 ・プレイヤー一覧

  ・獣の帯に巻かれた全ての生命体。

  ※但し獣の帯が消失した場合、無期限でゲームを中断とする。

 

 ・プレイヤー側敗北条件

  ・なし(死亡も敗北と認めず)

 

 ・プレイヤー側禁止事項

  ・なし

 

 ・プレイヤー側ペナルティ条項

  ・ゲームマスターと交戦した全てのプレイヤーは時間制限を設ける。

  ・時間制限は十日毎にリセットされ繰り返される。

  ・ペナルティは“串刺し刑” “磔刑” “焚刑”からランダムに選出。

  ・解除方法はゲームクリア及び中断された際にのみ適用。

  ※プレイヤーの死亡は解除条件に含まず、永続的にペナルティが課せられる。

 

 ・ホストマスター側 勝利条件

  ・なし

 

 ・プレイヤー側 勝利条件

  一、ゲームマスター・“魔王ドラキュラ”のた殺害。

  二、ゲームマスター・“レティシア=ドラクレア”の殺害。

  三、砕かれた星空を集め、獣の帯を導に、鎖に繋がれた革命主導者の心臓を撃て。

 

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

         “       ”印}

 

 

「なんだこのゲーム!?」

 

「なんだも何もつまりこういう事じゃろ」

 

ゲームマスターの名を指差しながら言う忍。

つまりこんな異質な存在感と悪意が漂うゲームの主催者がレティシアということだ。

 

「危ない、避けて!!」

 

キリノの声で忍は二人を抱えて飛び退く。

三人のすぐ傍に二つの岩塊らしきものが落下したのだ。

落盤にしては不自然な勢いで落ちて来たが情報不足で判断のしようがない。

今は地上に出るべきかと忍が翼を広げた瞬間、岩塊から触手が伸び、キリノを捕縛した。

 

「きゃあッ!!」

 

「キリノちゃん!!」

 

しまった、と後悔するが遅い。

岩塊は十本の触手に四本の脚で移動を始める。

もう一つの岩塊全身から激しい熱を振りまき、全長二十尺はある火トカゲとなって灼熱の吐息を撒き散らして家屋を焼き払う。

 

「岩が化け物に!?」

 

「触手の化け物に火トカゲというところかの?」

 

二体の怪物は体格こそ巨人族に劣っているが、その存在感は巨人族に匹敵する。

 

「忍……」

 

「言われなくても分かっておる!!」

 

一瞬視線が合うとそれを合図に二人は化け物へと向かっていく。

 

夜空に輝く青白い稲光が“アンダーウッド”を包んだのは、その直後だった。




今回はここまでです。
忍の姿は現在、高校生くらいです。
暦の吸血鬼性も上がっています。

それでは感想、質問待っています。
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