問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!? 作:天崎
一夜明けて僕達は一息をつくことにした。
忍はあの怪物を殲滅してくると言って飛び出していった。
それきり戻ってこないが忍のことだし大丈夫だろう。
上空で風が強いけど夜風を凌ぐ程度の廃屋はあった。
こういうところで寝る度に忍野はよくあんな学習塾跡で寝れたなと思う。
さて、僕としては水と食料が心配だったわけだがそれはガロロさんとジャックがギフトカードに水樹と乾燥食料を常備していてなんとかなった。
意外にギフトカードは重要ならしい。
白夜叉がギフトカードをくれたのは魔王との戦いの為かもしれないな。
一通り食事を終えて僕達は今後のことを話し合うことにした。
「さて、今後の活動だが……まずは意見を募りたい。誰か案はあるか?」
「そうだな……僕は此処に残って謎解きをした方がいいと思う」
「……ほう?」
僕の提案にガロロさんが低く唸り声を上げた。
「残って戦うべき、か。そりゃまた何でだ?」
「昨日ジャックと話していたんだが、僕達はペナルティを受けることが確定しているんだろ?それなら逃げても意味はない。でも審議決議が行われてる今なら安全に子供達も探索が出来る」
僕の提案にガロロさんは顔を更に強張らせる。
それもそうだろう子供たちを使うと言うんだから。
「ちょ、ちょっとまて!!ガキ共も戦わせるつもりか!?」
「戦う必要はない。審議決議の間は戦闘行為は禁止なんだ。今だけがチャンスなんだ」
忍が怪物を殲滅してるだろうし。
外敵がいない今なら自由に散策出来るはずだ。
散策するなら頭数は多い方がいい。
ここにいるのはほとんど子供だ。
それがいるといないではかなり変わってくる。
「確かに阿良々木君の提案はゲームクリアに向けて大きく貢献できるでしょう……しかし本人たちの意志はどうです?子供たちの承諾はとってあるのですか?」
確かにそれはあるな。
本人たちが嫌と言うのに無理に協力させるわけにはいかない。
僕達がキリノを見ると怯えたように身を縮めた。
これは駄目かな?
「ご、ご心配いただきありがとうございます。しかし我々も“アンダーウッド”に住む同士の一人。ましてや眠ったままの大精霊の窮地を放ってはおけませんっ」
ハッキリと答えて気合いを入れている。
これなら大丈夫そうだ。
そこでガロロさんが条件を出してきた。
「……おし、分かった。若い連中がそこまで言うからにゃ俺も腹を括ろう。しかし具体的にはどうする?無闇に探索するんじゃ骨折り損だ。もし無策なら、許可は出せないぜ」
それについては僕にも考えがある。
というか昨夜、忍が飛び出す前に相談した上で安心院さんが念の為とメールを送信と着信を一回ずつ異世界と出来るようにしてくれた携帯で羽川に相談した。
そしてそれらしい答えが返ってきた。
自分で相談しておいてなんだけど僕が多少ボカして書いたのにほとんど正解みたいな答えを返してくるあいつはやっぱり凄い。
それを皆に言うと一斉に称賛を受けた。
これは間違えられない……
そこで僕は解答を検証する為に幾つか質問した。
それで忍みたいな怪異としての吸血鬼と箱庭の吸血鬼は吸血鬼という点は同じでも全くの別種ということが分かった。
そしてレティシアちゃんについて驚くようなことを聞いた。
「下層を守る“階層支配者”制度の投入に成功した吸血鬼の一族だったが……その後間もなく、吸血鬼たちは吸血鬼の王によって虐殺されることになる」
「それを行ったのが“串刺しの女王”__僅か十二歳で“龍の騎士(ドラクル)”にまで登り詰めた最強の吸血鬼。レティシア=ドラクレアさ」
最強の吸血鬼という部分に忍がいたら反応したかもしれなかったが僕としてはそれどころではなく絶句した。
今回はここまでです。
怪異の王と箱庭の騎士とかなり違うかんじですが、どちらも肩書き上は最強の吸血鬼なんですよね。
忍は再生能力が桁違いですが。
それではか質問、感想待っています。