問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!? 作:天崎
“ノーネーム”一同は主賓室で暦とレティシアを助ける作戦を練っていた。
「さて、現実問題として俺たちには城へ向かう為の足が反坂しかない。だが反坂は無理らしいから“龍角を持つ鷲獅子”連盟に協力してもらうしかないんだが………御チビは他に何か案はあるか?」
反坂の無理というのは本人が言っているだけだが球磨川と何かあるんだろうと追求はしない。
「案というほどではありませんけど、此処はグリーさんに頼むのが良いと思います」
「“サウザンドアイズ”支店で会った奴か?」
「YES!!とっても友好的で理知的な方なのですよ!!」
ふむ、と腕を組んで考える十六夜
この件は解決したと考える。
「よし。そっちは黒ウサギに任せる。後は待機組と攻略組の編制だな」
『僕は待機組とさせて貰うよ』
「いいのか?」
『いいも何も安心院さんは休眠中だし皐君がいるとは言え僕が役に立てるとは思えないからね』
球磨川の意見に納得しそれを考慮する。
「待機組は巨人との戦いが予想されるしな。それなら待機組は御チビとぺスト中心にして、攻略組は俺が___
「私もいきます!!」
十六夜の言葉を遮るように狐川が言う。
十六夜が多少驚いた顔をするが構わず続ける。
「主様についていかせてください。私は主様の役に立ちたいんですよ」
狐川の言葉に十六夜が返す前に球磨川が割り込む。
『狐川ちゃん』
「何ですか?」
『十六夜君についていくには君は実力不足だよ?むしろ足を引っ張りかねないよ?』
はっきりと隠しさえもせずに言う。
「あなたに何が分かるの?」
『分かるさ。僕はこの通り世界で一番弱い生き物さ。だからこそ分かることはあるよ。今の君では魔王クラスの敵には敵わないし、対応も出来ずにゲームオーバーになるだけだよ。むしろ十六夜君の行動を制限しかねないよ?』
そんな嫌味のような、しかしあながち間違いではないことを言われ狐川は頭を掻く。
まだ納得してないという顔をする。
「あなたが汚れ役を買ってまで止めようとしているのは分かるし、あなたの意見も分かるけれど……」
そこで一端切って球磨川を睨む。
「あんたに言われて納得出来るほどいい性格してないんだよ!!」
口調を荒げて叫んだ。
荒れたというより、本心をぶちまけたという方が近い。
普段の口調も演じているわけではないが、本性に近いのは荒れている口調の方だ。
普段は荒げたりはしないが本性に近いことを言う時や嫌いな相手の時は思いっきり荒げるのだ。
本性も天狐に影響されてはいるが。
球磨川は多少驚きつつ提案する。
『ならぺストちゃんと戦うかい?』
「は?」
『ぺストちゃんは元魔王だからね。それに勝てる実力があるならいいと思うよ?』
「あんた、さっき[分かる]とか言ってなかった?」
『僕でも間違えるかもしれないだろ?それにぺストちゃんとジン君が経験値を上げるのは悪いことではないだろ?それにぺストちゃんを倒せば十六夜君も納得すると思うよ?』
「まぁ………確かにそうだな。ぺストに勝てたら連れて行くぜ」
十六夜も頷く。
それを聞いて狐川は望むところというかんじに気合いを入れる。
「いいわ。やってやろうじゃない。勝てばいいんでしょ?勝てば」
『そうだよ』
適当なかんじに答える。
球磨川は半分適当に言っていたので確かではないが狐川はぺストと同等か少し下あたりと見ていた。
十六夜に関しては自分が言う手間が省けたというかんじだった。
一方、ジンは本人そっちのけで日程を決められていく流れに唖然としつつも、小さく握り拳を作って気合いを入れるのだった。
ここまでです。
狐川に関しては普段が演じているわけではなくどっちも素というかんじです。
十六夜相手には恩返しやら色々あるので荒げることはありません。
今回少し荒げましたが本格的に荒げる時はもっと荒れます。
例えるなら……囮物語の撫子豹変の三分の一くらいでしょうか?(適当)
それでは質問、感想待っています。