問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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禁句

_____“アンダーウッド地下大空洞”大樹の地下水門。

 

「【狐火・大炎弾】」

 

狐の面をつけた女性___狐川の手から巨大な炎球が放たれる。

ぺストはそれを黒い衝撃波で相殺する。

その衝撃で大樹が震える。

狐川は更に数発放って全て相殺されたのを確認すると距離を詰める為にぺストに向かっていく。

ぺストはギリギリの距離で衝撃波を放つ。

一瞬、当たったように見えたが狐川の姿は消え、帯のようなものだけが残る。

背後に気配を感じぺストが振り返ると狐川が踵落としの体勢に入っていた。

降り下ろされた足を両手で防ぐ。

 

「まさかあの距離で避けるとはね」

 

「あれくらい不知火の里のやつなら誰でも出来る特技みたいなものよ。私のは少しアレンジを加えてるけど」

 

「それにしてもいい加減飽きて来たんだけど速く倒れてくれないおばさん?」

 

思いっきり嫌味を込めて言うぺスト。

始めてからかなり経つが二人の対決は一度も決着がつかずに拮抗していた。

しかし狐川が反応したのはそこではなかった。

狐川の足に更に力が加わり押さえ切れなくなったぺストが吹っ飛ばされ地面に叩きつけられる。

 

「だぁぁぁれがおばさんだ!!私はまだ二十二歳だ!!この餓鬼が本気で潰されたいみたいね……」

 

全身に炎を纏うようにしながら狐川が叫ぶ。

一方、地面に叩きつけられたぺストは顔をひきつらせながら立ち上がる。

 

「いいわ………そっちが本気なら私も本気を出そうじゃないの………」

 

ぺストは自分の周囲に黒い風を集め始める。

そして二人はほとんど同時にお互いに向かって突進した。

しかしぶつかる直前、十六夜に叩き落とされた。

十六夜の両手にはバケツがあった。

十六夜が水を汲み上げると叩き落とされた二人が立ち上がる。

片方からは疑念の声、片方からは憤怒の声が放たれる前に、

 

 

「_____手が滑ったああああああああッ!!」

 

 

バシャァァァァン!!と、十六夜は二人とジンに全力で水をぶっかけた。

ついでに黒ウサギと見物に来ていたサラの方にも飛んでいった。

 

「って何でですかあああああああ!?」

 

黒ウサギは辛うじて避けたが、サラはもろに食らい全身にびしょ濡れで立ち尽くしていた。

至近距離で水を浴びた三人は、余りの水の勢いで後方に三m程ぶっ飛んだ。

立ち上がったぺストと狐川が文句を言うが、

 

「主様、何のつも

「………何のつも

 

「手が滑ったから仕方がないな!!」

 

ビシッ!!と有無を言わさぬ笑顔で親指を立てる十六夜。

しかしその目が笑っていない。

十六夜の表情を直訳するなら、「お前らやり過ぎだ。ここを崩壊させるつもりか?」___といったところだろう。

そんな有無を言わさぬ十六夜の気迫を受け、狐川は黙り、ぺストは拗ねるように頬を膨らませてそっぽを向く。

その隙を突いた十六夜はガシッ!!と三人を拉致。

 

「ちょ、主様何を!?」

「ちょ、ちょっと貴方……!?」

 

「手が滑ったからには仕方がないな!!俺が責任を持って風呂まで運んでやるぞ!!」

 

「ふ、………!?」

 

サァと血の気が引いたように顔を引きつらせるぺスト。

諦めたように溜め息を吐く狐川。

お子様二人と狐川を拉致した十六夜は、やはりズカズカと大股で大空洞を去っていった。

 

 




今回はここまでです。

女性に年齢の話はNGです。
特におばさんと呼ぶのは止めた方がいいでしょう。

それでは質問、感想待っています。
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