問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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今回の前半は暦視点です。




天狐

 

下が騒がしくなってきた時、僕達は城下街を回り終えて集まった。

回っている途中に忍が血の補給に来たが、血の補給を終えるとすぐにどこかに行った。

忍は忍で何かを探してるみたいだ。

 

「それじゃあ報告会といきたいけど、ジャックは何か見付けたか?」

 

「ヤホホ……残念ながら、大した成果はありませんでした。都市が十二分割されていることと、その区域ごとの外郭の壁に十二宮を示す記号があっただけです」

 

その後、話を聞いていくと成果は十二宮に都市が分割されていることと、星座の欠片が手に入ったこと。

うーん、十二宮以外も出てくるとは思わなかったな。

でもこれらを羽川の推理と結びつけると……

あ!!そういうことか!!

 

「[砕き、捧げる]、欠片、“砕かれた星空”!!つまりこの欠片が最後のカギか」

 

「え?解けたんですか?」

 

「ああ、後はこの欠片を玉座に捧げればゲームクリアだ」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

その時、黒ウサギはリンという少女と戦っていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「(さーて、主様についていけなかったのは正直残念だけど……まぁ、結局私はこういう集団相手にするほうが向いてるしね)」

 

そんなことを考えながら狐川は巨人達を焼き払っていた。

 

「(神通力を使うより狐火で焼いた方が圧倒的に楽なのよね)」

 

[(それはお前が狐火以外をろくに使わず、スキル値0みたいな状態だからじゃろうが)]

 

「(ちょ、天狐!!いきなり出てこないでよ!!)」

 

狐川の内側から彼女に憑いている化け狐、“天狐”が話しかけてくる。

普段は何も話さず、ただ見ているのだがたまにこうして話しかけてくる。

 

「(まぁいいわ。ちょうど呼ぶとこだったし。“奥の手”いくわよ)」

 

[(いきなりか。まぁいいがな)]

 

「それじゃ“天狐同化”!!」

 

叫んだ直後に狐川が焔に包まれる。

そしてまるで卵にヒビが入るように焔の殻が破れる。

中から出てきたのは瞳が橙になり、半透明で橙に近い色の狐耳と九本の尾を生やした狐川だった。

 

『巫女服なら完璧なのに……』

 

という声がどこかから聞こえた気がした狐川はそちらに炎槍を投げる。

 

「【狐火・炎槍・爆】」

 

炎槍はある程度進むと巨人の集団の中で爆裂した。

近くの巨人を肉片クラスに吹き飛ばし、離れていても骨を砕く。

 

「よし、衰えてはないみたいね」

 

狐面の下から橙の瞳が成果を見る。

“天狐同化”は天狐を完全に憑依させ同化することにより神通力と身体能力を跳ね上げる。

しかし狐川はほとんど狐火しか使わないので火力増加、精度向上くらいしか効果はない。

奥の手といえば奥の手なのだがあまり使うのに躊躇うものではないのである。

 

「さて、どんどn

 

狐川が動き出そうとした瞬間、背後の巨人が大剣を横薙ぎに振り狐川を真っ二つにした…………ように見えたが真っ二つにされた狐川の体は陽炎のように揺らぎ消えた。

 

「蜃気楼って知ってる?(厳密には違うけど)」

 

いつの間にか巨人の背後に回った狐川は巨人の頭を掴み、地面に倒れるように投げ、その脳天に蹴りを入れる。

地面に叩き付けられた巨人は後頭部から大量に血を流しているが狐川は念のために燃やす。

そして両手に炎剣を作る。

 

「【狐火・炎剣】」

 

巨人の集団に飛び込み焼き斬っていく。

斬られた巨人は傷口から燃え上がる。

 

「派手にやってるねぇ」

 

そんな声と共に背後の巨人が斬り倒される。

しかし狐川は一切気配を感じなかった。

振り返ると黒髪の着物を着た男がいた。

 

「あんた、何者?」

 

「俺は緋御 悟。通りすがりの遊び人さ」

 

「何それ……」

 

冷めた目で見る狐川。

 

「えぇ!?何その反応!?」

 

地味にショックを受ける悟だった。

その背後から二つの声が聞こえてくる。

 

「若頭、先行しすぎですよ!!」

 

がしゃどくろが巨人を薙ぎ倒しながら現れ、

 

「何かあったらどうするんですか?」

 

鴉天狗が巨人を斬り倒しながら現れた。

 

「悪かったな。まぁ何もなかったからいいだろ?」

 

「「何かあってからでは遅いんです!!」」

 

護衛二人から叱られる悟であった。

 

「さてと、それじゃ手伝わせて貰うぜ狐憑きのお姉さん」

 

「いらないから消えてくれる?特にあんたが」

 

「即答!?」

 

「巨人ごとき、手伝って貰うまでもないのよ」

 

「つれないね~」

 

二人は言い合いをしながら巨人を斬り倒していっていた。

口の上では言い合いしているが戦闘に関しては妙に息があっている。

それが狐川を苛つかせる。

狐川は最初、悟に嫌いなタイプの気配を感じ、実際悟はそういうタイプだった。

 

「分かったら消え失せてくれる?」

 

「酷いな。本当に酷いな」

 

適当な調子で答える悟。

 

「本当は手伝って欲しかったりするんじゃねぇの?」

 

それを合図に互いに飛び込むと、

 

「あるわけないだろうが!!」

 

「冗談だって」

 

互いの背後の巨人を斬る。

嫌いなタイプを前に狐川の口調は荒れに荒れていた。

 

「若頭、ふざけていないで真面目にやってくださいよ」

 

「分かったよ」

 

そういうと悟は使っていた刀をしまい、懐から別の刀を取り出す。

 

「ちょ、悟様!?なんでその刀、獅子王を持っているんですか!?」

 

「親父からくすねてきた」

 

「何してるんですか若頭!?それは“百鬼夜行”の主の証に等しい刀ですよ!?」

 

「将来俺がなるんだから問題ねぇよ。それに獅子王との相性は俺の方が親父よりいいんだよ。それじゃ四人と少ないが百鬼夜行といこうぜ」

 

「今、私を人数にいれたよね?」

 

「狐憑きも妖怪と似たようなもんだろ」

 

「そういう問題じゃねぇでしょうが!!」

 

「いいからいいから。ギフト“百鬼夜行”発動」

 

狐川の文句をスルーしつつ刀を抜く。





今回はここまでです。

今回はオリキャラメインでした。

それでは質問、感想待っています。
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