問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!? 作:天崎
ドスドスドス、と球磨川にリンが投げたナイフが刺さる。
「え?」
これにはナイフを投げなリンの方がキョトンとなる。
黒ウサギに助太刀するからにはどれだけのものかと思い試してみたのだがあまりにもあっけなく終わりキョトンとしているのだ。
「これは少しがっかりかな?ウサギさんの助太刀って言うから結構やると思ったんだけどな~」
リンが踵を返して黒ウサギを追い掛けようとする。
しかし、
『いきなりナイフを投げるなんて酷いじゃないか』
リンが驚き、振り返ると球磨川がナイフが刺さったまま気持ち悪く起き上がっていたのだ。
「あなた、不死ですか?」
『そんな大層なものじゃないよ。僕はただ傷をなかったことにしているだけだよ』
次の瞬間には傷は消えていた。
そして多数の螺子が投げられるがリンには届かない。
「届いてないな。どうなってるんだ?」
『黒ウサギちゃんの槍も無効化しているかんじだったよね』
リンの周囲を旋回しながら話し合う。
直後にお返しとばかりにナイフが投げられる。
ナイフはいきなり目の前に現れ、再び球磨川に刺さる。
しかしその内一本は頬を掠めるだけだった。
これにはリンの方が疑問に感じる。
「(外した?いや狙いをずらされている?それはともかくあの再生は厄介ですね)」
リンはもう一度、投げる。
やはり刺さりはするが、二本ほど掠めるだけだった。
「(やはり連続でなるということは何か干渉されている……)」
『ナイフの狙いがズレているのが不思議かい?それはね、“これ”のせいだよ』
そう言ってあっさり種を明かすように舌を見せる。
「(舌に文字?)それがどうしたんですか?」
『これはね。【戯言使い】と言ってね。言霊を無効化するスタイルさ。いや、アンチスタイルと言った方がいいかな?』
【戯言使い】は鶴喰 鴎のように球磨川禊が独自に作り出したものである。
対象に干渉して冷静じゃなくし、正常じゃなくし、狂わせる。
但し、誰にでも効くわけでなく精神が過負荷に弱いほど効く。
げんにリンは標準が狂うくらいである。
【戯言使い】の本質はスタイルの無効及びそれを発展させた言霊の無効なのだが、今の段階では球磨川にとって明かしてもかまわないのである。
『さて、女の子と戦うのはあまり気乗りがしないんだ。だからそろそろ終わらせよう』
「どうやって終わらすつもりですか?あなたの攻撃は私には届きませんよ?」
『こうするんだよ。【大嘘憑き】!!君と僕の間に広がる距離をなかったことにした!!』
「は!?」
球磨川が言った直後、リンの目の前に球磨川が現れ、無数の螺子が放たれる。
リンは驚きながらも放たれた螺子をナイフで弾き、“距離”を空ける。
「いきなり目の前に現れるとは気持ち悪いですね」
『酷いな。それは僕にとっても誤算だよ。まさか距離をなくしたら目の前に移動するなんてね』
球磨川は落下しているのを反坂に拾われながら言う。
『これで僕が君を攻略出来ると証明したけど続けるかい?』
「あなたは厄介で仕留めたいところですが……ここで戦っても埒があかないですし、時間も稼げましたし、ここは退きますよ」
『ま、それが正解………とでも言うと思ったかい?』
リンが退こうとした瞬間、球磨川が攻撃を仕掛ける。
「本当に最低ですね!!」
球磨川の攻撃を避け、ナイフを数本刺してから戦場を離脱した。
◆◆◆◆◆
それより少し前、白夜叉が仏門に神格を返上していた。
リンvs球磨川さんでした。
【戯言使い】についてははっきり言って名前だけです。
本質としては分かり合うことによって発動するスタイルを強引に分かり合えない状態にして無効化するアンチスタイルです。
発展して言霊まで無効化されます。
副産物として対象を発狂させる効果があります。
対象の精神の強さにより効き具合は左右されます。
はっきり言って箱庭では使い道が少ないです。
新たな力を得ても強化に繋がらないとこが球磨川さんらしいです。
それでは質問、感想待っています。