問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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決着

____“アンダーウッド”大樹の麓。

巨龍が現れた直後、大量の魔獣が散布された。

一同は“アンダーウッド”の根本に最終防衛線を敷いた。

球磨川は反坂の上に乗りながら魔獣を螺子伏せていく。

安心院は木人形の状態を確認しながら時々球磨川と離れつつ魔獣をスキルで消し飛ばす。

狐川は炎の槍を大量に作り放っていく。

悟と護衛二人は【百鬼夜行】状態で魔獣を潰していった。

安心院が120体目の魔獣を潰した直後、サラが叫ぶ。

 

「____っ、巨龍が降りてくるぞッ!!全員何かに掴まれ!!」

 

「その必要はないよ」

 

巨躯を唸らせ、雄叫びと共に疾走する巨龍に安心院が向かっていく。

 

「GYEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

「うるさいよ。叫んでばかりで!!」

 

巨龍と安心院の激突の衝撃波は周囲の魔獣らを吹き飛ばしていく。

安心院は押し勝ち、巨龍を上に跳ね上げる。

しかし木人形にはヒビが入り始めていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

暦と忍は十六夜と合流していた。

十六夜の手には最後の星座____蛇使い座の欠片がある。

一同は最後の欠片を填める場所を探していた。

その中でレティシアが巨龍自身と判明した。

 

「勝利条件を満たせば巨龍もまもなく消える。私も無力化されてゲームセットだ」

 

「………信じていいんだな?」

 

十六夜が真剣な色の籠った双鉾でレティシアを睨む。

その時、暦は疑問に思っていた。

 

「(どうやってあの巨龍を無力化するんだ?)」

 

そしてレティシアをどう解放するか。

十六夜が最後の欠片を填め____

配布された全ての“契約書類”に、勝利宣言がなされた。

 

{ギフトゲーム名“SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING”

 

 勝者・参加者側コミュニティ“ノーネーム”

 敗者・主催者側コミュニティ“     ”

 

 *上記の結果をもちまして、今ゲームは終了となります。

  尚、第三勝利条件の達成に伴って十二分後・大天幕の開放を行います。

  それまではロスタイムとさせていただきますので、何卒ご了承下さい。

  夜行種は死の恐れもありますので、七七五九一七外門より退避してください。

       参加者の皆様はお疲れ様でした}

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

契約書類を見て、暦は二重の意味で焦っていた。

一つは己の危機、吸血鬼性を上げた今の状態の暦と忍は死にはしないが太陽の光を浴びれば大火傷だろう。

もう一つはレティシア自体の危機だった。

これが実行させればレティシアは死ぬ。

 

「お前様、行くんじゃろ?」

 

「どの道焼かれるしな」

 

「何をする気だ?」

 

行動を起こす気満々の二人に十六夜が問う。

 

「僕達は太陽の光から退避しなければいけない。だからついでに吸血鬼のよしみでレティシアも太陽の光から退避させるだけだ」

 

「そうか。なら手伝ってやるよ」

 

レティシアが制止の言葉を叫ぶが三人はそれを聞かずレティシアを、自棄になったメイドを完膚なきまでに救う為に動き出す。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「巨龍が突撃してくるぞぉぉぉーー!!」

 

「またか……」

 

安心院が止めようと動き出すが、木人形が砕け散り、安心院自身にもヒビが入る。

 

『安心院さん、大丈夫かい!?』

 

「大丈夫とはいえないね。でもやるしかないだろう?」

 

言いながら安心院はディーンを召喚して巨龍を迎え撃つ。

その隣にサラが現れる。

 

「何をしている!?死ぬ気か!?」

 

『死ぬ気はないよ』

 

「ただ守らなきゃいけないものがあるだけだよ」

 

それを聞き、サラはある覚悟をした。

二人の止まらない覚悟を見て、サラも覚悟をする。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

悟達は巨龍に向かい走っていた。

その視線の先には強化されたディーンと龍角を斬ったサラがあった。

 

「ったく無茶するな。なら俺達も無茶しないとな!!」

 

「お前ら、裏技いくぞ!!」

 

悟はがしゃと濡鴉に叫ぶ。

 

「「了解!!」」

 

二人が頷くと【百鬼夜行】により増幅していた力が獅子王に収束していく。

 

「【裏・百鬼夜行】!!黒翼骨刀!!」

 

獅子王の姿が変化し大太刀に変わる柄に鴉羽が突き、がしゃどくろの骨の如く頑強で巨大な刃となる。

 

「吹き飛べぇぇぇぇ!!」

 

ディーンに止められていた巨龍に向かい突きを放ち、上空へと弾き飛ばす。

 

「後は任せたぜ」

 

光の柱を束ねた十六夜を見ながら言う。

光の柱が巨龍の心臓を撃ち抜き。

十六夜を運んだ暦と忍はディーンの影に隠れ、安心院が最後の力でスキルを発動し、二人を太陽光から隠す。

そしてレティシアは反坂が包み、光から庇う。

 

 




今回で決着です!!

次回はエピローグです。

悟のあれは百鬼夜行で増幅した力を収束して力を刀に宿らせたかんじです。

安心院さんのあれは強引な距離制限解除の代価で木人形の限界と同時にヒビ入りということです。

それでは質問、感想待っています。

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