問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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前半暦語り部です。
具体的には白夜叉登場あたりまで暦語り部です。




白夜叉登場~サーカスのゲーム

 

「どこに行ったんだよ黒ウサギは!!」

 

僕は思わず叫ぶ。

どれだけ探しても見つからないのだから叫びたくもなる。

 

「少し落ち着いたらどうじやお前様」

 

「そう言ってもな……」

 

「いざとなればあのサーカスに殴り込めばいいだけじゃろ」

 

この幼女、発想が物騒過ぎる!!

何をどうやったらそうなるんだ!!

 

「いやあのサーカスで消えたんじゃからあそこにいるんじゃろ」

 

いや、僕も確かにそう思いはするんだが証拠がない。

証拠が無いから殴り込んだらこちらに非があることになりかねない。

近くで球磨川と安心院さんも探してはいるが結果は同じだろう。

上空から本拠に行っていた反坂とメルンが帰ってきたがあの様子では本拠にはいなかったのだろう。

 

「おーい黒ウサギは見付かったか?」

 

十六夜がフェルナを連れて歩いて来た。

球磨川たちもこっちに集まってきた。

 

「こっちは駄目だった」

 

『十六夜君達は何をしてたんだい?』

 

「ちょっと宿でな。こいつが話があるっつーから聞いてたんだよ」

 

ということはフェルナと二人っきりだったのか。

いやいやそれはどうでもいい。

そういう雰囲気ではないからな。

それに僕はそういう興味はない。

 

「まぁ、中々面白い話が聞けたところだ」

 

『話かい?』

 

「ああ、それが……」

 

 

「いいいやっほおおおおお!!」

 

 

十六夜の言葉がどこか聞き覚えのある叫び声にかき消された。

というかこんなのは一人くらいしか心当たりがない。

 

 

「会いたかったぞ黒ウサギィィィー!!」

 

 

どこぞの駄神様が突如現れ、突撃してくる。

 

「ギャプ!?」

 

それを安心院は容赦なく蹴り飛ばした。

本当に容赦なかった。

仮にも階層支配者の白夜叉を蹴り飛ばした。

ちなみに忍は影の中に逃げ込んだ。

身の危険を感じたのか?

それで駄神様は一体何をしに来たのだろう?

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「仮にも階層支配者の私にいきなり蹴りを放つのはどうかと思うぞ?」

 

「それは君の自業自得だよ。それよりその階層支配者の白夜叉ちゃんが何をしに来たのかな?」

 

片腕で白夜叉を持ち上げながら尋ねる安心院。

 

「うむ少々野暮用があっての!!して黒ウサギはどこにおるのだ?」

 

「それはこっちが聞きたいね。昨日からはぐれているんだよ」

 

「急性胃腸炎でついに逃げ出したか……だからストレスは溜めるなとあれほど……」

 

「違うよ」

 

否定はするものの実際黒ウサギにはストレスが溜まっているだろう。

それを気にする問題児たちではないが。

 

「ふむ。まあ挨拶代わりの冗談はそこそことしてはぐれたとはまたどういう事だ?私が今日ここへ来たのは他でもない。近頃不穏な話を耳にしておるからなのだぞ」

 

『不穏な話?それはまさか行方不明者についてかい?』

 

「そうだ。サーカスを観に行った者達が帰って来ぬと言う話だ。おんしらも巻き込まれたのか?」

 

『黒ウサギちゃんがサーカスで消えたね』

 

「それなら同一の事件に巻き込まれた可能性が高いの」

 

「なあ、ちょっといいか。それに関してはこいつからも話があるんだ」

 

十六夜がフェルナを指差しながら言う。

フェルナの話によると、フェルナのコミュニティにも行方不明者がいるようだ。

その仲間のことを何度尋ねても団員は{裏口から退場させた}の一点張りらしい。

フェルナはサーカスが怪しいと思ったが打つ手がなかった。

そこで十六夜達と出会って{この人達ならなんとかしてくれるんじゃないか}と思ったらしい。

 

『それじゃあ僕達をサーカスに誘ったのはその為だったんだね?』

 

「ご…っごめんなさいっ!!危険だとは分かっていたんだけどそうするしかなかったの。それにまさか黒ウサギさんが巻き込まれるなんて思ってなくて………」

 

『「………」』

 

無言で顔を見合わせる球磨川と暦。

そして球磨川はしゃがんでフェルナに視線を合わせて涙を拭く。

 

『僕は女の子の涙には弱くてね。頼ってくれていいんだよフェルナちゃん』

 

「どの道、黒ウサギも取り返さないといけないんだ。君の仲間も僕達に任せてくれ」

 

そんなやり取りを見ながら十六夜は白夜叉に話しかける。

 

「…つまり黒幕はサーカス団か。そこに魔王がいる可能性はあるのか?」

 

「そういえばおんしらのコミュニティは打倒魔王を目標に掲げておるのだったな」

 

白夜叉が言うには十中八九いるらしい。

そして一同はテントの様子を探りに行くのだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

テントに着くと明かりがついていた。

昼の公演のみなのだからこの状態はおかしい。

 

「気のせいじゃなかったみたいだな球磨川」

 

『そうみたいだね皐君。これだけ明るいなら誰か気がついていいと思うんだけどね』

 

「テントの周囲は屋台や商店ばかりで民家が少ないみたいだからな」

 

「気が付いた人に何か起きた可能性もあるね」

 

「うわぁ!?」

 

 

反坂、球磨川、安心院、十六夜が話しているといきなり暦が声を上げた。

十六夜達がそちらを見ると、

 

「テントの前に立ったら現れたんだけど……これって“契約書類”だよな?」

 

暦は契約書類を持ち、顔をひきつらせながら言う。

契約書類を受け取り、中を見る。

そこには、

 

{ギフトゲーム名“Funny Circus Clowns”

 

 ・プレイヤー一覧

  ・現時刻、テント前に現れた者

 

 ・クリア条件

  ・円形闘技場にて5試合での3勝以上

 

 ・なお、プレイヤー達は招待状を見付けなければ闘技場への入場を許可されない

 

 ・敗北条件

  ・上記の条件を陽が昇るまでに満たせなかった場合

                         }

 

と書かれていた。

白夜叉を読み上げ終えると十六夜達の方を見る。

 

「……どうやら始まってしまったようだの。覚悟は良いなおんしら。これは“主催者権限”の掛かったギフトゲーム。リスクは高くとも拒否は出来ぬ。契約書類によれば、まずはこの天幕に入るための招待状とやらが必要。大至急それを探すところから始めるのだ」

 

「奴等の根城に黒ウサギは必ずおる!!」

 

そうして一同は手分けして招待状を探すことになった。

メンバーとしては、

・十六夜&白夜叉。

・球磨川&安心院&反坂。

・暦&忍。

暦は念のため忍に血を吸わせているので遅れて出るのだった。

 

 





今回はゲーム開始です。

安心院さんは白夜叉相手でも容赦はなです。
今さらながら球磨川さんの白夜叉の呼び方が白夜叉ちゃんでいいのか疑問に思いましたが今さらなのでこのままです。

それでは質問、感想待っています。
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