問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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前半暦語り部です。


足喰いの森・改

 

さて、次は僕、阿良々木暦の番なわけなんだけど……何なんだこいつらは?

 

「俺達ブレーメン隊を甘く見ていると痛い目見るぜ!!」

 

小動物が三匹にいかついのが一匹……正直戦いにくい。

確か場外に落としても勝ちだったよな?

とりあえず場外勝ちの方向で行くか。

 

「ガルルル!!」

 

「痛っでえぇぇぇぇ!!」

 

いかついのが噛みついて来やがった!!

ついでに小さい奴らがボコボコ殴ってきて地味に痛い。

 

「離れろ!!」

 

とりあえず腕に噛みつかせたまま地面に叩きつける。

 

「おのれ小僧が!!」

 

「こうなったら奥の手だ!!」

 

何やらピーキャー言っているけど僕は腕の方を見る。

傷はほぼ治っている。

さすが吸血鬼の再生力だ。

 

「俺達の固い絆と友情を見せてやる!!」

 

「人間の小僧には分かるまいが!!」

 

「合わせるのは楽器の音色だけにあらず!!」

 

何やら小動物達がいかつい奴のところに集まり、煙を放った。

 

「スーパー♪合体!!これぞブレーメンの音楽隊最強形態だ!!」

 

………は?

何だそれ!?

合体ってありなのか!?

というかこの外見からしてこいつらはまさか……

 

「ハハハ驚いたか!?俺達は北側の技術により創られた機械式動物!!このように変け…

 

「戦いやすい姿になってくれてありがとうな」

 

僕は機械動物の背中の羽を【心渡】で斬り落とす。

【心渡】ならこいつら程度は刃零れ無しで斬れる。

それにあいつら言ったよな?

協力技を分かるまいって……僕にだって友達くらいいるんだよ!!

 

「え?」

 

左後ろ足を斬り落とす。

 

「いや?」

 

胴を貫いて横に裂く。

 

「待っ」

 

最後に首を斬り落とし、八つ裂きにする。

すると機械動物は爆発して激しい音を響かすのだった。

これで僕の勝ちだ!!

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

その頃、テント外ではレティシアがジンを連れて飛んでいた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「……さてとうとう残すところあと一勝。戦況は確実にこちらが優勢でございます!!」

 

「それで次は誰が出るんだ?次はおそらく団長が相手だぜ」

 

一同は集まって誰が出場するか相談していた。

相手の方を見るとまともに戦えそうなのは団長くらいである。

 

「さすがに連戦はキツいから僕は無理だぞ?」

 

「そこまでの相手をしとらんじゃろ?」

 

「あれはあれで僕なりに大変だったんだよ!!」

 

言い合う暦と忍を他所に話を進めている。

 

「相手のギフトは分からねぇし一回出た反坂は除外だろ?」

 

「ならば私が!!」

 

「白夜叉ちゃんは少し黙ってくれるかな?」

 

安心院が白夜叉を押さえる。

 

『それなら僕が出るよ。大丈夫こういうのには慣れているから』

 

「なら任せたぞ」

 

『任されたよ』

 

そう言って球磨川は闘技場へと上がっていった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「なんや、あんたが私の相手どすか?」

 

『そうだよ。僕が相手だ』

 

「何にしろ。相手が誰であれ私に勝てませんけどな」

 

『それはやってみないと分からないよ?咲ちゃんにも言われたしね。戦う前から負けを認めるわけにはいかないね』

 

箱庭に来る少し前のことを思いながら球磨川は団長へと向かっていく。

しかしすぐさま鞭で弾かれる。

 

『痛っ……』

 

怯んだところに更に鞭が叩き込まれる。

球磨川は倒れもせずそれを受け続ける。

 

「なんや、受けてばかりでたいしたことないどすな」

 

『確かにね。僕はどこまでいっても“過負荷”だよ。だからたいした事なんかないよ。でもそれで勝敗が決まるわけじゃない』

 

「それなら予言を言っときますわ。あんたはこちらの攻撃を防ぐことはおろか私にダメージを与える事も出来ずに負ける」

 

『予言なんて安心院さんじゃないんだ。当たるわけがないよ』

 

刹那、両手に螺子を持った球磨川が団長の目の前に現れる。

まるで過程が“なかったこと”になったような事に反応出来ずに団長は螺子を受ける。

しかし球磨川は手応えに違和感を感じる。

 

『あれ?』

 

団長は吹っ飛ばされるだけで螺子は刺さっていなかった。

それどころか無傷である。

そして団長がニィィと笑うと球磨川の体の所々に斬られたような傷が出てくる。

 

『これはいつの間にだい?』

 

「さあ?何時つけたんやろうな」

 

傷を消しながら問う球磨川とはぐらかすように言う団長。

 

『まぁ、この摩訶不思議な現象より君の予言を崩すことから始めようかな?』

 

「出来ると思っとるんですか?」

 

『出来るさ』

 

そう言って球磨川が上に向けて手を向けると空中に大量の螺子が現れる。

 

「な!?」

 

しかしそれは一瞬で消える。

観客は訳がわからないと困惑の声を上げる。

 

「今の手品に何の意味が?」

 

『ただの準備だよ』

 

「準備?」

 

団長が怪訝な顔をする。

それもそうだろう。

大量の螺子を空中に出現させて置いて落とさずに消したのを準備と言ったのだから。

 

『そして準備はもう一つあるよ』

 

今度は地に手を付ける。

すると今度は地面から足場を埋め尽くすかの如く先の尖っていない螺子が出てくる。

 

『闘場、“足喰の森”ってね。足を滑らせたら大惨事だから気をつけた方がいいよ。不知火ちゃんにも使った物だけどあの時とはマイナーチェンジを施してあるから最新版だぜ。名付けるなら“足喰いの森・改”かな?』

 

螺子の上でバランスを取りながら言う球磨川。

団長は更に怪訝な顔をする。

 

「サーカス団員にこんな足場が障害になるとでも思ってるんどすか?」

 

そう、サーカス団員にとってこの程度の不安定な足場くらいどうってことはないのだ。

むしろこの足場で不利なのは球磨川である。

だからこそ団長は意図が読めずに怪訝な顔をしているのだ。

 

『別に思っちゃいないよ。何はともあれこれで準備は完了だよ』

 

球磨川は相変わらずヘラヘラと考えが読めない表情である。

 

「なるほどね」

「なるほどな」

 

そんな中、十六夜と安心院は球磨川の意図に気付いていた。

白夜叉も球磨川のスキルを詳しく知らない為、察しかねてるが薄々は感付いているようだ。

 

『それじゃあ見せてあげるよ。僕の最新版スキル【虚数大嘘憑き(ノンフィクション)】をね』

 

今までと少し形の違う螺子を構えながら球磨川は言うのだった。

 

 





vsブレーメン終了及びvs団長開始でした。

虚数大嘘憑きについては分かる人は分かると思いますが分からない人が大半と思うので次回解説します。

以下雑談

完結編にて球磨川さんのその後が少し書かれていましたが影響が出るような内容では無かったのでそのまま続きます。
むしろそれ込みで進みます。

あと「傾物語」始まりましたね。
扇が不気味ですね。

雑談終了

それでは質問、感想待っています。
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