問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!?   作:天崎

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今回から六巻です。




ウロボロスの連盟旗
ペンダントランプ


__箱庭五四五四五外門“煌焔の都”

問題児組。

反坂は球磨川と暦を乗せて、安心院は十六夜と狐川を抱えて宙吊りのペンダントランプに着地する。

ペンダントランプに大きなヒビが入ったが、そこは球磨川が【大嘘憑き】で無かったことにした。

一同はペンダントランプの足場から“煌焔の都”を俯瞰し、感嘆の吐息を漏らす。

 

「おお!!思った以上に絶景じゃねぇか!!」

 

「そうですね主様~♪」

 

『まるで宝石みたいな街だね』

 

「炎と硝子の街だからね」

 

「“アンダーウッド”とは対照的だな」

 

「あちらは木々が生い茂る景色じゃったからな」

 

「下がうるさく無ければ完璧なんだけどな~」

 

七人は巨大ペンダントランプの端に座る。

狐川は十六夜の背中にベタベタし、反坂は欠伸をしながら寝転がっているが。

一同が下を見下ろすと、遥か下では“サラマンドラ”参謀のマンドラと憲兵隊が、

 

「ふざけているのか貴様らッ!!そのペンダントランプをなんだと思っている!?さっさと降りて来いッ、この大馬鹿者ども!!」

 

と青筋立てて叫んでいるが、七人は無視。

それに彼らは決してふざけてなどいない。

至って真面目に、悪戯を決行しているだけである。

 

「それじゃ、そろそろ遅めの昼食にするか」

 

十六夜たちは城下で買ったお弁当を広げて歓談に勤しみ始める。

狐川がお茶を注ぐ隣で、梅鰹のおにぎりを口にした十六夜は、思い出したように問う。

 

「そういえば阿良々木。何かに出るみたいだが、どのゲームだ?」

 

「今回出るのは僕じゃない、忍だ」

 

「そうじゃ今度は儂が“造物主の決闘”に出るんじゃ」

 

「忍ちゃんが出るなら優勝出来るかもね」

 

「それは僕じゃ絶対無理と言っているのか!?」

 

声を荒らげる暦を放っておいて、ドーナツを頬張る忍。

 

「それで球磨川と安心院と反坂の予定はどうなんだ?」

 

「僕は少し用事があってね。別行動とさせて貰うよ」

 

その“用事”については誰も聞いてないが聞く気も無いようだ。

球磨川から一定距離以上離れられ身である彼女だが人形を使うことにより、一定時間距離制限を無効化出来る。

それにこの頃は復活が近いのか体の調子が良いようだ。

それにより人形の交換をちゃんとすれば三時間は距離制限を解除出来るようになっている。

 

『僕と皐君は悟君と少し話があるから僕達も別行動だね』

 

「用事という程の話でも無さそうだけどな~」

 

球磨川は海苔おにぎりを、反坂は昆布おにぎりを食べながら言う。

その間もマンドラが血管を切れさせて必死に叫んでいたような気がしたが、やはり無視した。

 

『十六夜君の予定はあるのかい?』

 

「俺?俺は特にねぇよ。今日は散策にでも行こうと思っていたからな。狐川に付いて行ってからはノープランだ」

 

「へぇ。珍しいね、十六夜君がノープランなんて」

 

安心院が意外そうな声で言う。

 

「そうか?」

 

「君は普段から色々考えていると思ってたからね。考え過ぎな程に」

 

「少しは周りの速さに合わせて生きたらどうじゃ?」

 

暦は内心、お前らが言うなと思っていた。

宇宙が生まれる前から存在する安心院と600年近く生きている吸血鬼であるこの二人は人生について半分適当である。

その結果が忍の今の姿の原因の一端でもあるのだから。

 

「俺としては今でも十分に歩幅を合わせて生きてるつもりだけどな」

 

苦笑交じりに答える十六夜。

食事を済ませた七人はお互いの顔を見合わせて今日の予定を確認し合う。

 

「それじゃ、俺と狐川はジャックと合流。御チビは召集会の会場で挨拶回り。球磨川、安心院、反坂は各々の用事を済ませる。阿良々木と忍はゲームに参加」

 

「ん?ジャックも来てるのか?」

 

「ああ。最後の同盟相手の紹介と………狐川へのプレゼントを用意してな」

 

ニヤリ、と意味ありげに笑う十六夜。

そんな七人の後ろで、憤怒の闘気を舞い上がらせて仁王立ちする黒ウサギ。

だがやはり無視をした。

おにぎりに添えられた黄金芋の素揚げを口に投げ込み、十六夜は勢いよく立ち上がる。

 

「それじゃ、此処で一度解散とするか」

 

『そうだね。皐君、また乗せて貰うけどいいよね?』

 

「しょうがねぇな~」

 

「暦君達はどう降りるつもりだい?」

 

「どう降りると言われても忍に血を吸わせるのも時間が掛かるし、誰かに降ろしてもら

 

 

「だったら黒ウサギが叩き落としてあげます、この問題児様方あああああああ!!」

 

 

ズパパパァァン!!と、勢い良くハリセンが鳴る。

安心院はその前に首から人形を下げて、姿を消した。

ハリセンの勢いでペンダントランプから叩き落とされる六人。

反坂は一反木綿の姿になると球磨川を乗せて何処かへ飛んでいった。

眼下からそのやり取りを見ていたジンとジャックは蒼白になりながら、頭を抱えて項垂れるのだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

____某所

 

「やっと来ましたね」

 

そこにいる少女は、待っていた人物が現れたのを見て溜め息を吐く。

 

「待たせたかい?」

 

現れた女は、少女に近付きながら首を傾げる。

 

「いえ、時間的には問題は無いです。けど此処に来る前に無駄な騒ぎを起こしてたようですから」

 

「そんなことをしている間に来れたってことかい?ああいうのもまた一興だよ」

 

「そうですか。よく分からないですか愉快なようですね」

 

「そんなとこさ。それじゃあ本格的な“交渉”と行こうか」

 

二人が歩き出すと、二人の少し離れたところに男が現れる。

吹雪が渦を巻くと三人の姿はそこから消えるのだった。

 

 




連盟旗編開始です!!

最後に関しては察しのいい人は薄々気付いてるかもですが、今のところはノーコメントです。
後々詳細が明かされます。

それでは質問、感想待っています。

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