問題児と大嘘憑きと吸血鬼が異世界から来るそうですよ!? 作:天崎
後半の暦パートは暦語り部です。
___とある酒場。
「球磨川!!皐!!来たか!!」
『待たせたね』
「久しぶりって程でもねぇか~」
酒場に入るなり、悟に声を掛けられた球磨川と反坂は悟が座るテーブルの方へと歩く。
◆◆◆◆◆
___錬成工房街。
十六夜、狐川、暦、忍は叩き落とされた後、怒り狂うマンドラと“サラマンドラ”の憲兵隊を相手に、激しい鬼ごっこを強いられた。
………亜龍に追い掛けられて鬼ごっことは、これ如何に?
などと言っている間に逃げ延びた一同は、黒ウサギの説教を聞きつつ、ジャックが待つという錬成工房街へと足を運んでいた。
暦と忍とは途中で別れた。
黒ウサギは頬を膨らませて小言を言い続ける。
それもそのはず、問題児達は召集会に来てから三日間、保護者役の黒ウサギを右往左往と振り回し、暴れに暴れまわった挙げ句に、格下のゲームに連戦連勝圧勝。
一部というより三割以上に出禁を言い渡されたほどである。
彼らにしてみれば、初めて来る地域の楽しそうなゲームに参加をしているだけなのだが、如何せん実力差がありすぎて勝ち過ぎてしまったのである。
その後、ギフトゲームを自粛した一同は面白い建築物をフリーダムに歩き回った末に、都市最大のモニュメントに登ってみようとなったのだ。
黒ウサギも小言を言いたくなるだろう。
ジャックの元に向かう途中、十六夜は“神隠し”事件に興味を示しそちらへと向かうのだった。
狐川もついていこうとしたが、狐川がいなくなっては元も子もないので仕方なくジャックの方へと向かうのだった。
◆◆◆◆◆
___錬成工房街・第八八工房。
狐川と黒ウサギがそこに入るとあるはずのディーンが消えていた。
“アンダーウッド”で破損したディーンの修理も依頼していたのだ。
現れたジャックに聞くと、どうやら安心院が既に回収したようだ。
そんなに急いで回収する理由は分からなかった。
狐川の用事は新武装の受け取りだった。
材料の量が少なかった為、誰の物から作るか話し合いになった。
その結果、くじ引きで決める事になって狐川が見事に引き当てたのだ。
サーカスの時に引き当てれなかった分、ここでいかされたようだ。
新武装についてはある程度は予め聞いており、それに適応する為に安心院に頼み込んで特訓したりした。
「それで私の新武装とやらは何処ですか?」
「ヤホホ、では会場に向かいましょう」
「へ?会場ですか?」
狐川は驚いたように言う。
はっきり言って嫌な予感しかしなかった。
「武装を使い慣れるには実戦が一番ですから、“造物主の決闘”に出場して貰います!!」
「いや……出るのはいいんですがその……」
狐川は言いよどむ。
それには忍も出場するのである。
はっきり言って、勝てる気が全くしないのだ。
それでもしょうがないか、と諦めたように呟き、支度をするのだった。
その後、最後の同盟相手のルイオスと言う男と口論になり、なんだかんだでやる気満々出場する狐川であった。
◆◆◆◆◆
ゲームまで時間があるので、僕と忍は展示回廊を歩いていた。
僕はモニュメントを見ながら、あのあいつの顔を、忍野メメの顔を思い浮かべていた。
今、僕と忍の首には、あいつからの手紙に入っていた指輪が下げられている。
手紙につけておけとあったのだ。
何らかの恩恵が宿ってるみたいだけど、僕には検討がつかない。
手紙は見透かしたような内容だった。
そして途切れていた。
続きを読みたければ、探せということなのだろう。
ヒントとしては北としか書かれていなかった。
これでどう探せと言うんだ?
まるで北に行くのを誘導されたみたいじゃないか。
とはいえ、ただの偶然だと今は思う。
ズガシュ!!
「痛ってぇ!!」
いきなり鈍器のような物が頭に当たった。
偶然……ではないよな?
ズガシュ!!
「ギャッ!!」
僕がそんなことを考えていると、隣で忍が悲鳴を上げた。
どうやら忍も鈍器を投げ付けられたようだ。
これは……絶対偶然ではないな。
二度あることは三度ある。
僕は、三度目に備えて周囲を見る。
「とりゃ!!」
そこで忍がいきなり虚空に蹴りを放った。
何をしてるんだ?
そこで僕は目を疑う。
「へ!?」
忍の蹴りがちょうど当たるように女の子がいきなり出現したのだ。
忍の蹴りが当たったとはいえ、今の忍は幼女程の力しかないので女の子は尻餅をつくだけだった。
よく見ると、その女の子は幼さが際立つ容姿なのだが………蟲惑的とでも言うのだろうか?
まさにそう表すべきボディラインだった。
それはともかく……として、僕はその子に手をのばす。
「えーと……大丈夫か?」
「……ありがとう」
「お前様、心配なんぞすることない。鈍器を投げてきたのはそいつじゃ」
これまた意外だった。
とはいえそれは忍の蹴りでおあいこである。
「…あ、貴女は何で私が現れる場所を?」
「何となく気配を感じただけじゃ」
アバウトだな。
何時もそんなかんじだけど!!
適当に時間移動とかするしな……
それなりの霊的エネルギーがいるとはいえ。
「そうだ。それより貴方は阿良々木暦?」
「そうだけど……何で僕の名前を?」
僕の名前なんて十六夜や安心院さんに比べたら広まる要素がないはずだ。
そんなことを考えていたら、女の子は手紙を突き出してきた。
これはまさか………
「……これ。メメから」
やっぱりだった。
どうやら偶然でもないようだ。
僕らが北にいるのと、あいつが手紙に北に続きがあると書いてあったのは。
女の子は僕が手紙を受け取ると、姿を消した。
文字通り消えた。
テレポートの類いか?
そろそろ時間なので、会場に向かおうとすると女の子が再び現れた。
「……聞き忘れていた。貴方達も出るの?」
それは“造物主の決闘”のことだろうか?
「儂は出るぞ」
「……そう」
それだけ聞くと、今度こそ女の子は消えた。
一体何だったのだろうか?
僕達は疑問に思いながら、会場に向かうのだった。
前半説明ばっかでしたがほぼ原作と一緒だったので要点だけ押さえたらそうなりました。
手紙の内容についてはいずれ書きますが傾物語の手紙に近い物と思ってください。
それでは質問、感想待っています。