頑張ります。(決意)
※6月18日に大幅改稿しました。
やぁどうも。シユウになってしまった人こと鳥田烈火だよ。
ちなみに最近のマイブームは如何にしてコンクリートや鉄筋を気分良く喰べるかを模索すること。いや本当味しないもんあれ。目立たないように生きるには必須なんだけどね。世の中そんなに甘くないね。
さて、先ずは進捗から言おうか。
最近は専ら訓練をしていたお陰か、ゲーム中でのシユウ師匠の動きは大体出来る様になった……と思う。
例えば地面に翼を押し付けてから発する熱風の衝撃波や、炎を纏った乱舞といった代表的なモーション。後はおまけで某戦闘民族の王子ばりのエネルギー弾連射とかも付け加えておこう。いや、これについては本当にゲーム中でやってるんだからしょうがない。師匠がこの技を繰り出してきた時はびっくりしたよ。
で、ここからが本題なのだが。ひっそりと生きるとは決めたものの、実はここ最近の訓練で数々の小型アラガミや建造物の壁なんかが
いやね、これに関してはしょうがないだろうと言いたいのは山々なんだよ。だってこの訓練のお陰でこの体の基本的な動きを習得できたのだし、それが結果的に俺が生き残りやすくかつシユウライフをエンジョイしやすくなる事に繋がるのには違いないのだから。言ってみればそう、これは必要な致仕方ない犠牲というやつだ。うんうん、コラテラルコラテラル。
だが非常に残念な事に、これは仕方がないよねと自分で納得して済む問題ではなかったのだ。具体的に言うとだ、最近アナグラの神機使い達の見回りが増えた。ん? お前見回りの周期なんていつ知ったんだ、だって?
うーん、それにはとあるきっかけがあってだね……あれはそう、あの初めて火球を練習した次の日に遡る事になるのかな。
その日、俺は昼過ぎに目が覚めた。あぁ、言っていなかったが、どうやらオラクル細胞はエネルギーを一定以上使うと一種の休眠状態の様なものになるらしい。そういう訳で、今の俺はアラガミではあるが一応睡眠の様なものはとれている。これは地味に精神衛生上有難い事だったりするんだがな。まぁ原因はエネルギーの消費なのだろうし、仮に絶えず捕食でもすれば眠らなくて済むのだろうが……それはそれで嫌だなぁ。なんか人間性をぶん投げてるみたいだ。おっと、話が逸れてしまった。失敬失敬。
まぁともかく、前日の訓練――すなわち、慣れない、というか初めてやった要領の分からないオラクル細胞の活性化によるエネルギー火球の生成。そんでもってそのあと食べたのは僅かな土くれとこんがりオウガテイルの一部だけ。つまり、その日の夜の俺は栄養不足からくるお疲れ気味モードだった訳だ。しかしこれが俺にとっての幸運でもあった。
あーなんか太陽がやけに高いな寝過ごしたかなーと思いつつ、目覚めた時特有の倦怠感と共にふとビルから地上を見下ろしてみると……そこには、神機使い達がいた。ズタズタになったコンゴウの死骸と共に、だ。
いやー、あの時ほど体から血の気が失せた時はなかった。俺は咄嗟に身を引き、息を殺して彼らの気配が遠ざかるのを待った。その時はなんとか気付かれずに済んだ。物音も立てなかったのもそうだが、彼等の視線の上に居たことも幸いしたのだろう。武装はよく見えなかったが、旧型の様な形をしていた気がする。だが問題はそこじゃない。
忘れていたのだ。シユウ師匠の技が使えるようになった事で浮わついて、任務だの偵察だのをこなしにくる神機使い達がいることを。
この一件は俺の中での深い教訓となった。
だってたまたま活動時間が遅くなったから、というか寝坊したから良かったものの、俺もあのコンゴウと同じ運命を辿りかねなかった訳だからね。あの時点ではロクに技も使えなかったし。もし見つかっていたら彼らの追加報酬となっていただろう。いやはや、人生とは塞翁が馬である。
これからは慎重に行動時間を決めなければ、とそれから俺は何日かかけてビルの上からの観察で奴等の大体のサイクルといった物を割り出し、巡回の周期はともかく彼らはどうやら基本的に夜には贖罪の街に来ないらしいという結論に達した。加えて初めの二日は運が良かっただけらしいという結論にも。それに気付いた時はアラガミなのに冷や汗かきそうになった。
まぁ、ゲーム中でも贖罪の街は大体夕方みたいな描写はされていたしね。それに神機使いは万年人手不足だとも聞く。四六時中アナグラの外に出しておく訳にもいかないという事だったりするのかもしれないな。
ともかくこういう事情で、俺はこそこそ夜に色々と練習していたという訳だ。夜風は染みたぞ。アラガミだけど。
で、ここで最初の話題に戻るのだが……最近どうやらアナグラの連中が本格的に俺の存在に気付いたっぽいのだ。実際何回かこっそりと息を潜めていつものビルの上から覗いてみたが、やはり俺の
そういう訳で、俺には暫くおとなしく過ごさなければならない理由が出来てしまったということだ。だけど身から出た錆とはいえ、なんだかなぁ、というのが素直な感想である。特に悪いことをした訳でもないのに命を狙われる、いやはやアラガミも悲しいものだなぁ。
こんな調子の生活を始めてからもう一週間ばかり経つが、流石に気が滅入ってきた。何かこう、せめて気分転換になる様な事でもないだろうか。おいしい食事とかは期待できないしな。自給自足って辛いや。
そんな特にどうでもいい事を考えつつ、ふと景色に視線を移したその時だった。ギャッ、と何かの断末魔が聞こえてきたのは。
この声は……オウガテイルだろうか? うん、練習に励んでいた日々によく聞いた声だなこれ。間違いないだろう。
そんな風にサラッと酷いことを考えながら俺は下を伺ってみた。なるべく体を見えないようにビルの縁に隠しながら。何とも間抜けな光景であるだろうが、だって怖いんだもの。見付かったら死ぬし。安全第一。
だが次の瞬間。俺は目に入ってきた光景に俺は思わず息を呑む事となった。
一匹オウガテイルの死骸の側に、3人の神機使いが佇んでいた。それだけならまだいい、問題は彼等が誰であるかあの格好を見ただけで分かってしまう事だった。
あれは雨宮リンドウ、そして橘サクヤ。これだけでも十分ヤバい。ヤバいのだが……俺が驚いたのはもっと別の事柄に対してだ。
リンドウが労う様な顔で話し掛けている、少し紫がかった長髪をしている少女がいた。
彼女はその華奢な姿に似つかわしく無い巨大な鎌――ヴァリアントサイズと呼ばれる物だ――を肩に担いでいる。その無骨な腕輪を嵌めている右腕で持ちながら。
俺は、この状況を……そして何より、彼女を知っている。いや、これは……全ての
間違いない。間違う筈が無い。数々の死闘を、俺は彼女と乗り越えてきたのだから。
まさか、こんな形で会うことになるなんてな、
えぇ、リザレクション時空です。
第一部隊出せたぞやったー!(絡むとは言ってない)