とある科学の超荷電粒子砲 Ⅱ 1章   作:tiananmen2016

1 / 1
御坂美琴が学園都市1位になったらどうなるかについて
多少妄想が入った順位改変ものです。

上琴というより琴上です。

前提となる能力は1000兆kwの発電能力とそれをベースにした
電子・陽子・電磁場操作能力となります。

とあるの原作改変ものです。

前提となる御坂美琴の能力
御坂美琴:本作主人公
学園都市1位、通名 超荷電粒子砲(プラズマ・キャノン)
1000兆Kw超の莫大な発電能力を元に、1000億電子ボルト超(1100兆度)に加熱
した陽子を発射する超荷電粒子砲を主戦力とする。
小六のインド洋上の実験では、数十基のICBM,SLBM、数十機のステルス戦闘機を
同時に撃墜し周囲の度肝を抜いた。
その圧倒的な戦闘力のみが注目されがちだが、1000兆KW超の莫大な発電能力と、
卓抜したプラズマ操作能力により、
手数の多さを誇り、およそ電磁気で想定できるサイバーテロを含む
あらゆる攻撃手段を有する。
主なものは、マイクロウエ-ブを利用した電波攻撃、陽子ガンマ線放射による放射線攻撃、
赤外線放射による熱戦攻撃、無線LAN機器の遠隔操作など。
また数十万トンのビルを音速の30倍(10km/s)に加速して射出も可能。
また、電磁気を極限まで応用した、探知・防御能力を有し、現状、学園都市のどんな能力者・兵器もその防御を覆すことはできないとされる。
学業成績はきわめて優秀でまた10以上の言語を流暢に会話できる。

また、金融工学の造詣が深く、2008年の金融危機(リーマンショック)のさいにはカラ売りで莫大な利益を得たとされる。
またAIG,GM,CITY Groupの破綻騒動を引き起こしたともされる。
その資金源は、食蜂派閥とされ、御坂と食蜂2人で十兆円以上の資金を保有するとされる。
2人のファーストネームからその資金はMMファンドと呼ばれ、国際金融業界では手口の
複雑怪奇さから、国際金融の鬼子ともされる。実態はすべて謎に包まれている。



第1話

とある科学の超荷電粒子砲Ⅱ 1話:第一章開戦前_①

 

8月3日(月)

 

日本海を台風が北上しているせいだろうか、今日はやや強めの

南西風が吹いている。目で見ても窓の外の街路樹が、揺れているのがわかる。

ただ、今日も太陽は全快で一点の陰りもなく、しばらく有給休暇の

取得はなさそうだ。朝の天気予報は、フェーン現象のため多摩地区の最高気温

が40度になると言っている。ここ数年加速中の地球温暖化が益々猖獗をきわめて

いるのだろうか、真夏の暑さはひどくなる一方だ。

だが高級そうな空調は、律儀に設定温度26度を維持し、外の暑さはまったく

感じない。

 

快適な室内から外の強烈な日差しを見て嘆息する。

はあ・・暑そうね。

私は視線を変え、日曜日に転居した新居を見回す。約130平米の3LDKマンション

の約33平米(20畳)のリビングで、バナナと牛乳で作った特製juiceを飲みながら

食パンを1枚食べる。

昨日の引っ越し作業は無事終わり、部屋は整然と片付いている。

ふふ・・まあ彼のおかげよね。ずいぶん稼いでくれたしね。

あ・・起きたわね。

「当麻おはよう」

「美琴おはよう」

「当麻、パンとバターとジャムはあるから適当に食べていいわよ。

  ジュースはそこだから」

「ありがとう・・美琴明日から朝飯と昼は作るぞ」

「え・・悪いわね。いいの?でも正直うれしいわ・・」

 (へえ・・男の料理なんてどんなもの。

  まあいいわ・・食えるなら朝・昼なんかどうでもね)

「美琴はパン派?ご飯派?」

「うーんパンかな。常盤台は基本フランス料理 メインだしね」

「ごはんはダメか?」

「ふふ当麻はごはん派なのね。いいわごはんでも

  私は好き嫌いはないし」

「じゃ・・明日からな」

「ふふ まるで夫婦みたいね」

「へ?」

「だってさ・・会話が朝食とかさ・・

  でもいいわ。本当当麻は気が利いて助かるわ」

「え。。そうか でも美琴もすごいよな?

  あんな重たいベットやタンスを軽々持ち上げてさ・・」

「ああ・・あれね。生体電気・体内酵素を調整して、筋力を最大10倍にできるのよ

  握力なら350kgくらいにはできるわよ。5分くらいしか維持できないけどね」

 (上条はひきつった顔で美琴をながめる)

「350kg?ゴリラなみじゃない?」

「ええ・・まあレベル5だからね 

        そのくらいはできるでしょ ふつう」

「絶対喧嘩できねーな」

「ふふ するつもりもないわよ

       当麻ダイスキだもん」

「まあ・・美琴に喧嘩する命知らずなんていねーだろう?

          一位に喧嘩するなんて自殺行為だよな」

「まあね。でもたまにいるのよね。女だからとか軽くみるやつがね」

「へえ・・」

「そんな奴は、いつもはアンチスキルに通報して、お引き取り願うんだけど、

 アンチスキルではどうにもならない奴が1名いるのよ、いつも多忙を理由

 に断ってきたんだけどさ・・どうしても断りきれなくてね・・今日10時

 に多摩川の河原で試合すると約束したわよ」

「美琴・・大丈夫か?相手の方は」

「あーら 私の心配はしないの?

   そーね殺さずに済ましたいけどね。相手が結構強いから自信ないわ

    レベル5間の直接戦闘は条例違反だからやりたくないけどね」

「美琴。その勝負俺でいいか?」

「へ?」

「聞いていなかった?相手はレベル5よ」

「美琴は、相手を物理的に傷つけたくないんだろう。

  それにそんなストーカ野郎に美琴を煩わせたくない。

 俺がけりをつける」

「正直巻き込みたくないけど、助かるわ・・

  バトル馬鹿と喧嘩して、いい事なんて何もない

  だけど当麻 相手は7位だけど 強いわよ 相当

                    本当にいい?」

「美琴よりは弱いだろう、それだけわかれば十分」

「わかったわ。でも無理しないでね。無理ならすぐに代わってね?」

「ああ、わかった。相手のために頑張るよ」

「はは・・は 私そんな怖い?まあいいわ。本当ありがとうね」

「じゃ・・美琴は俺が守る」

「頼りにしてますよ 当麻 ありがとう」

・・・・・・・・・・・・・・・

午前10時 多摩川の河原 

 

「久しぶり 削坂さん」

「御坂美琴さん よろしく

 ところで隣は?」

「上条当麻といいます 私の彼です。

 今日は本人の希望で私が削坂さんと勝負する前にどうしても戦いたいそうです・

 本人曰く、美琴と戦いたいなら俺を倒せとゆうことです。」

「そうか・でそいつの根性は保証するか?」

「いやがる女に無理やり勝負を強いる人よりは、根性あると思いますけど」

「そうか・・わかった保証するんだな じゃいい」

「ありがとうございます。

  ではルールは15分一本勝負、どちらかが参ったと言うまででいいですね」

「おお・」「ああ」

では私の時計で30秒後に始めます。

 

では・・開始。

 

(まさか・・当麻がここまで私を気遣うなんて想定外だわ・

  でも・・当麻の実力を見るにはちょうどいい相手ね。

  規格外の削坂軍覇にどれだけ太刀打ちできるか楽しみだわ}

 

美琴は戦う前に削坂軍覇の能力を説明した。

一見すると念能力で放出系であること。

(確かすごいパンチだったかな)・・まあ解析不能だったわね。

身体能力がきわめて高いのでスキがあまりないこと。

強靭な肉体をもち、打撃に強いこと。ただしある程度強力な攻撃をすべて

防御できるほどの耐久性はないことを説明した。

(正直な話 当麻とはあんまり相性はよくないわね。放出系は打ち消すだろうけど

当麻のソゲブで倒れるとは思えないしね。肉体言語勝負では負けるわね 

さあてどうするか・・まあいいわ みましょ)

 

削坂は、右手でパンチングフォームをとり

「すごいパンチ・・」といい高エネルギー念弾を発射する。

   それは ばーんと大きな音を発し当麻の右手にあたりはじける 

「へえ・・根性あるな上条、じゃこれはどうだ」

「超すごいパンチ」・・

1回目の何十倍もの高エネルギー弾が発射され上条はからくも右手で打ち消す。

高層ビルでも破壊できそうなパワーは瞬間で雲散する。

 

美琴(はや・・ほとんど光速じゃないの?無茶くちゃね

   でも出力は数億kw秒か・・まあなんとかなるわね 幻想殺しの処理落ちはないわね)

上条は、削坂の攻撃の速さに驚くが、出力がなんとか幻想殺しで打ち消す範囲で安堵する。

「はん・・たいしたことねえな・・

           美琴は俺の両手を簡単に切断したぞ」

「上条・・おもしれーな、俺のすごいパンチがきかねエ?さすが御坂美琴が根性を保証

 するだけはあるな 

    でも・・これはどうだ・・」

削坂は、気合いをこめ念弾を練る・・

 「ウルトラ・エキセントリック・メガ・ギガすごいパンチ」

ずーーーどーーん・・

轟音と衝撃波があたりをつつみ、上条は右手で受け止めるも、あまりの衝撃波で数十m

吹っ飛ばれる。あたりはもうもうと煙に包まれる。

「上条・・・よくがんばったな。でも俺の勝ちだ、

      じゃ。。御坂美琴、根性みせてくれるか?」

 

美琴は削坂の前に進み、事実を告げる。

「削坂さん、まだ早いわよ。私の当麻はそんな弱くないわよ」

「え?」

上条は、よろよろとなんとか立ち上がる。

  右手を突き出し、まだ戦えると強調する

「オイ削坂・・お前の攻撃は大したことねーな

       何度も言うけど美琴は俺の両手を切断したんだぞ

 

 さあこいよ・・削坂

 美琴はな、お前なんか瞬殺できるけど、お前を傷つけたくないと

 戦いを拒否しているんだ。お前は美琴が根性ないと思っているなら

 そんな幻想は俺がぶち殺す」

当麻は手招きし、削坂を挑発する。

 

削坂はすっかり冷静さを失い、何度もすごいパンチと繰り返すが

出力はあがらず、単調な攻撃を当麻は右手を使うまでもなくすべてかわす。

 

そしてその間に時間は経過し、両者が気が付かないうちに15分が過ぎる。

 

(終りね・・当麻さすがね)

美琴は時計を確認し終了を告げる

「双方。。やめ 引き分けです。」

削坂はまだあきらめきれないのだろう。

美琴に食い下がる。

「御坂さん・・まだ俺の根性はこんなもんじゃない。あと5分延長させてくれ」

「削坂さん約束違反はダメですよ。」

「それでも・・」

「いい加減にしなさい、それ以上からむと・・」

美琴は、頭の上に直径数十mの巨大なプラズマ球体を精製し、まばゆう光を放ち始める。

核爆弾にも匹敵する莫大なエネルギーがまがまがしい光を放ち始める。

表面が磁場でブロックされていなければ恐らく爆風で瞬時に数キロの範囲がクレータと

化すほど莫大なエネルギーが異様な雰囲気を醸し出す。

「さあ、死にたいならいいわよ、アンタが約束を破った以上、刑法36条の正当防衛

 であんたを殺すわよ」

削坂は無言だが脳の奥底で危機を感じ、ぶるぶると震え始める。

だが・・ふらふらの上条の思わぬ声が怒り狂った美琴を正気に戻す

「美琴・・いい。俺はお前に殺人をさせたくないんだ

       だから削坂の気がすむまで、戦わせてくれ」

「当麻・・本当にいいの?そんなぼろぼろで」

「ああ・・お前に殺人させるくらいなら

  俺が耐えたほうがましだ」

 

 削坂は2人の絆に根性を感じたのだろうか、両手を上げ 降参ポーズをする。

 

「御坂さん、上条 2人ともいい根性だった。

 俺の負けだ・・・でも御坂さん、上条いつかお手合わせしてもらっていいか?」

「ええ。。いいわ」

「おお・・いいぞ」

削坂は口を開き以外なことを語り始める。

「上条当麻、御坂さんを大事にしろよ」

「ああ、美琴は俺が守る」

「御坂さん、上条を守ってください」

「ええ・・当麻は私が守る」

 

じゃ・・またな

軍覇は片手を振り、2人に別れを告げる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「当麻、ありがとうね」

「美琴・・俺が弱いせいで迷惑かけたな、すまね」

「とんでもないわ、危うく私が殺しかけたのを止めてくれて本当ありがとう」

美琴は目に涙を浮かべ、当麻に抱きつき抱擁を始める。

「当麻、正直な話私に敵は多いわ

    学園都市1位の私はいつも誰かに狙わている。」

「そうだろうな」

「私は敵を殺したくはないけど、いつか殺すしかない場合も

 あるかもしれない。だけど当麻と一緒なら何とかなりそうな気がするの

 だから一緒にいて?いい?」

「ああ。俺も美琴のきれいな手を血で汚させたくない」

美琴は口を当麻の顔によせ恋人の覚悟を問う。

「当麻、き・・キスしていい?」

「キス?・・・いいさ・・美琴なら」

 2人の距離が0になり、お互いを見つめ合う、

その瞬間 美琴は、当麻の口をふさぎ、2人は河原にお互いを抱擁したまま

無言で接吻をかわす。

 5秒くらいの時間だろうか・・2人は抱擁しながら、接吻を続ける。

「当麻・・続きは家でしょうか?」

「ああ・・いいぞここは外だしな」

「じゃ・・ちょっと背中にのってくれる?」

「え・・?」

「ふふ・・こうするのよ」

 美琴は川沿いの超高層マンションに狙いを定め、磁力でぴょーんと移動し、

そこの屋上から自宅マンションへ1直線で移動する。

その間わずか20秒 その間に3キロ移動する。

美琴はバイオメトリック認証とさらにワンタイムパスワードを確認入力し、ドアを開ける。

速やかに寝室へ移動しキングサイズのベットに腰かける。

「じゃ・・いいかな」

「ああ・・じゃ続きな」

「何する気?」

「え・・そうゆうのは口で言うのもなんですので

  後のお楽しみにで」

「ふふ後1時間で終わるかしら、

      私は社会人なのよ、遅刻は厳禁なのよ?」

「善処します・・・」

「ダメ政治家ね、いいわ」

  2人はベットで、初めてのソレを始める。

 はじめての2人はぎこちない手つきで、美琴は本の知識を思い出しながら

 当麻は土御門所有のビデオで得た知識で情事を始める。

「ふふ・・私も下手だけどアンタも下手ね」

「え・・?」

「まあ最初からベテランも変よね。少しづつ2人で時間を刻もう」

「ああ・・美琴なら いいぞ 俺のすべてをささげてやる」

「本当うれしいわ・・・当麻ダイスキ」

「もう・・たまんねーな 美琴たべちゃうぞ」

「あら・・まあ私食べられちゃうの?ま・あ当麻ならいいわ」

2人はぎこちない手つきで、しかしながら濃密な時間を過ごす。

60分は瞬く間に経過し、無常にもアラームが終了を告げる。

 

「当麻ごめん もう時間よ。」

「ああ・・仕事だよな。」

「当麻、今晩延長戦イイ?」

「まったく美琴は甘えん坊さんだな、いいぞ」

「じゃ・・午後10時に帰るからね。延長戦いいわね」

「ああ  じゃ・・な」

美琴は急いでシャワーを浴び、クローゼットから常盤台の夏用制服一式を取り出し

違和感に気が付く。

ああそうか・・もう常盤台は卒業したのよね。

でもいい私服がないわね

そうだ・・

「当麻・・明日買い物しない?」

「え?」

「もう常盤台の制服着る必要がないけど、いい私服がないのよ」

「そうか・・で 私服を買いたいのか?」

「ええ・・それで私服を当麻に選んでほしいのよ」

「いいのか・・お嬢様のセンスなんて俺にはわかんないぞ」

「もうお嬢様は終わりよ・・ただの社会人兼大学院生よ」

「そうだな。わかったいいよ。で時間は?」

「朝 10時開店だから9時30分にでればいいでしょ?}

「美琴ならどこでも1分でいけるだろう?」

「ばーか・・当麻と一緒にタクシー乗りたいのよ」

「そうか・・いいぞ 」

「ありがとう」

美琴は、朝作ったホットドッグ3つを電子レンジに入れ、

冷蔵庫からのPETの2Lのアイスティーを出し

グラスへ2人分注ぐ。

「当麻・・足りないかもしれないけど2つ食べて」

「ああ・・悪いな。ありがとう」

「足りないときは、昨日のビザ冷凍庫にあるから

              レンジでチンして食べて」

「美琴は手際いいな」

「それほどでもないわ

     でも・・明日から当麻の朝ごはんと昼飯をたのしみにしているわ」

美琴は、2分ほどで食べ終わりごみを捨てる。

「まあ・・いいか」

独り言をいい、常盤台の制服を着る。

「ふふ 結構かわいい制服ね。まあ1日くらいならいいわ。」

でも・・そうね。

美琴は午前の出来事を反芻する。

今日は当麻の力を確認できた。決して相性のよくない削坂に五分以上の戦いに

持ち込んだ。

右手は予定通り、いや予定以上の力だ。

美琴は自分が打った手を反芻する。

 

・よし 欧州での工作も明日くらいから芽がでる。

上条当麻の心の声も聴いた。

もうすぐすべてが揃う。

御坂美琴さあもうまったなしよ。

行動開始よ。

 

続く

 

とある科学の超荷電粒子砲Ⅱ 2話:第一章開戦前_②

 

8月4日(火)

 

台風はサハリンへ去り温帯低気圧へ変わり、そして昨晩は寒冷前線が通過

し、気温が下がった。

久しぶりに熱帯夜は解消し、昨夜の雷雨で路面は濡れている。

ところどころ、水たまりができ、激しかった雷雨の痕跡が残っている。

天気予報は最高気温は33度に下がることを告げているが、まだ十分暑いレベルだ。

 

昨晩は悪夢にうなされよく眠れなかった。自分と同じ顔をしたクローンが大量に

虐殺されている。その内容はやけにリアルでまるで自分がそれを経験したかの

ようだ。だが殺しているのが、なぜか御坂美琴・・私本人なのだ。

いうまでもなくあの実験は、殺したのは私ではなく一方通行だ。

だけどあの明晰夢は、なぜか御坂美琴本人がクローンを殺している。

そのクローンの断末魔の怒り、呻き、悲しみ、絶望が自分の事のように感じる。

 

(この記憶はなに?・・・想像? いや・・まさか幽霊?)

私は記憶を反芻し、あることを思い出す。

そういえば・・小6の夏休みの記憶がない・・飛んでいるのだ。

ん・・?

まあいいわ。過去にも同じ悪夢は何度もあったしな。

複数の記憶が、混じり合い、不安感が自分だけの現実に影響を与えあんな夢

を作り出したのだろう。脳は、情報を整理し廃棄するさいにレム睡眠時に

夢を見ながら大量の情報を処理するという。

私の脳はいつもフル稼働、その重圧が夢で私に無理をするなと警告しているの

だろう。

(そうね。少し投薬成分をかえ、脳の演算速度をセーブしよう。)

それに・・昨日の暴走はなんだったの?

私は1000兆kw超の膨大な出力を制御するために常に高い心理的な抑制を掛けている。

だがら極力感情は制御し、激怒などしない。学園都市1位の自分だけの

現実は、脳の完全な制御なしにはなしえないのだ。

それが・・激怒であんな莫大な出力を町中で発生させるなんて

何を考えているんだ。

もし、それを爆発させれば学園都市どころか関東地方全体が消滅しただろう。

能力の完全な制御を売りにしている御坂美琴にあるまじき大失態だ。

上条当麻に感謝するしかない、私の暴走を止めてもらった事を。

 

それにしても・・・私の能力の制御が狂いつつある?

陽子と電子を1つ、1つ制御できる私の完全な能力が?

どうゆうこと?

ツリーダイアグラムで調べて見るか。何が起きているのか?

・・・・・・・・・・・・

 

「おはよう 当麻」

「おはよう 美琴」

 当麻が作ってくれた、ごはんと焼き魚をメインとした朝食から

 海苔とみそしるの香ばしい香りが漂う。私には久しぶりの純和風朝食。

 懐かしさというよりむしろ郷愁すら感じる。

 (コイツ・・こんな家庭的なんだ・・でもなんかいい)

 私が少し無言でいると当麻は私を気遣い言葉を発する。

「美琴 眠そうだな。珍しいな。なんかあったか?」

「なんか変な夢をみたのよ

    内容は・・私が殺される夢よ」

「そう・・か。美琴あんまり抱え込むのはよくないぞ」

「大丈夫よ。でも心配してくれてありがとう。

   そーね少し疲れたかもね。

    飛び級卒業とかいろいろイベントあったしね」

「俺じゃ頼りにはなんねかもしれないけどさ。話くらいなら聞けるぞ」

「ありがとう。 そうそう・・当麻今日は私服の購入の件お願いね。」

「ああ・・でも本当いいのか?あんな高級そうなバイオリンを

 弾きこなすお嬢様に会う服なんて買うセンスないぞ。」

「いいのよ。別に当麻が選んでくれた服ならなんでもいいわ。通勤時の

 私服がほしいのよ 制服以外のね」

「そうか・・ジャケットとなんかどうだ?」

「ふふ・・まあそんなことは店で決めていいわよ」

さあてと。。

私は7分で食事を終え食器洗浄機に食器を入れる。

今日は外出するので、2人で外出着に着替える。

 

当麻は学ランでなく、夏用スーツとカラーワイシャツと細身のパンツルックという

意外にコンザバなスタイルで纏める。

私は微笑みながら、当麻の外出装束を凝視する。

(なんか背伸びしちゃってさ・・でも結構似合っているじゃないの)

「当麻、かっこいいわ」

「美琴、ほめすぎ・・でもありがとうな。で美琴は常盤台スタイルか?」

「ふふ意外にこの制服かわいいから今日までは着るわ。

               でもこれも今日で着おさめね」

「そうだな・・責任重大だな美琴の私服か・・まあ気楽に選ぶか・・

  9時30分か 美琴そろそろいこうか」

「ええ・・タクシーもまたしているし、行きましょ」

・・・・・・・・・・・・

seventh mist

「美琴、シャネルとかじゃなくていいのか?」

「そうねブランド物は安心だけどね。

   でもフォーマルじゃなく通勤着だからブランドにこだわる必要はないわ」

「そうか・・でスーツか?」

「そうね。そのほうが無難でしょ。大学院生兼社会人だし」

「そうか・・じゃこんなカッコはどうだ」

当麻は自分の選択品をもってくる。

私は、試着室へ入り一式着替えてみる。

(ふふ・・まるで背伸びしたお子様みたいね  

  なんか・・意外に私の顔て少年ぽいのね まあいいかそのうちなれるでしょ)

 

「黒のジャケットに白のタイトミニスカート、白のブラウス

は・・20代の丸の内のOL風ね。まあいいんじゃない無難だし」

「気に入ってくれたか・・」

「ええ。早速購入しましょう。」

美琴は財布からブラックカードを取り出し、支払しようとする。

「美琴・・これは俺の払いでいいか?」

「え?いいわよ。これは私の通勤服よ」

「いや・・美琴が金持ちなのは承知しているし、これが美琴の仕事着なのも

分かっているけど。これは俺の美琴への最初の恋人としてのプレゼントにしたいんだ」

「え・・?いいの?でも・・」

「俺の気持ちを受け取ってほしい。いいか?」

「ありがとう。当麻の気持ち受け取ったわ」

じゃ・・美琴は当麻のクレジットカードを財布から出し、購入代金175,000円を支払う。

(そろそろお昼か・・じゃ・・食事しましょう)

「当麻少し早いけどそろそろ昼食にしない?」

「ああ・・そうだな 美琴は午後1時30分出勤だろう?」

「ええ直接出勤するわ。じゃ・・当麻は何食べたい?」

「美琴に合わせるよ。」

「そう・・じゃあ イタリアンでいい?ランチ・ブッフェをやっているのよ」

「いいね。」

「まだすいているわね。11時30分だしね ここは私が出すわ 」

美琴は財布から4000円出す。

「格安でしょ。イタリアンを消費税込み4000円でブッフェ形式で食べれるのよ

 ね。」

(そうか・・お嬢様の感覚だと「格安」なんだな・・まあそうだろうな)

(ふふ・・あんまり高いとね・・「格差」なんていわれてもいやだしね)

では・・こちらへどうぞ

 

美琴は、パスタとサラダとジンジャエール、当麻はピザ、パスタ、パエリア、ジェラート

サラダ、ケーキ等を広めのテーブルへ広げ、食欲を誇示する。

 

「美琴 小食だな・・いいのか?」

「いつもと同じよ、あんまり一杯食べると、体型を維持できないじゃない」

「美琴は十分スリムじゃない、少々体重増えたところで」

「油断大敵なのよ。それとも当麻は私に太ってほしいの?胸とか?」

「はは美琴でも、気にするんだな胸なんか。別に大した問題じゃね^よ」

「ありがとう。胸は少しは気にしてはいるけど。

   当麻気を遣わせてごめん。ありがとう」

「美琴は、ずいぶん大人なんだな。」

「そう?もう4年も仕事しているから、社会儀礼みたいなものは身についているかも」

「最初であった時は、正直高位能力と常盤台生という地位に物をいわせてスキル

 アウトをいじめる高慢ちきな女だと思っていた。だけど・・実験で俺がけがした

 後形だけでなくまじめにお見舞いしてくれた。

 それに親身になって宿題を一緒に説いて、解説集まで作って、完遂させてくれた。

そして昨日は、俺のために本気で怒ってくれた。俺には、もう美琴以外見れない

だから・・俺とずっと一緒にいてくれ。」

「ふふ当麻ありがとう。うれしいわ。」

「正直、美琴と俺は違う道を歩んできた。価値観も考え方もぶつかることもあるだろう。

 だけど、一緒に乗り越えていきたい」

当麻の告白めいた言葉に鼓動が止まらない。私は自分らしくもない衝動的な行動を

始めてしまう。

「当麻・・ああもう我慢できない」

 私は腕を回し、抱擁を始める。猫のように顔をよせすりすりを始める。

「え・・美琴さんここ・・外なんですけど・・」

当麻は顔を真っ赤にさせ、少々照れながら言葉を発した。

「む・・そ・そうね。じゃ続きは。。夜ね」

「ああ・・夜までか。でも長いな。」

「ふふダメよ 仕事なんだからまっててね。」

「ああ辛抱するよ。」

「ありがとう」

「じゃ当麻、制服悪いけど家に持ち替えてくれる?

  そのうちまとめて処分するわ。もう常盤台もお嬢様も終り

 ただの社会人兼大学院生だからね」

「ああ。そうだな。」

「じゃ・・夜ね」

・・・・・・・・・・・・・

私は、タクシー乗り場で当麻を見送りながら、当麻の発した言葉の意味

を斟酌する。

(これは、無意識の告白のようなもの?だとすると・・私はどうなの?)

私が彼に好意を持っているには事実だ。

だけどそれは、単に彼の持つなぞの右手に関する興味にすぎなかったはずだ。

だけど・・自分の心の中に押さえきれない彼への思いがふつふつと湧きたち始める

のを感じる。

彼女はそれが恋と呼ばれる感情であることを理性では理解する。

だが、その感情がいかに厄介で、制御が困難で、身を焦がすものかも知らない。

 

・・・・・・・・・

ぶーは・・

張り詰めた緊張をほぐしながら

ビール風飲料を飲むのは快感で病みつきになりそうだ。

実験は正直過酷だが、終わった後の解放感がたまらず

病みつきになる面がある。ランナーズハイのような自然の脳内麻薬物資と

成功した時の生体電流の記憶は、私を実験にのめり込ませる。

 

実験で、最先端兵器を真正面から叩き潰すのが快感でしょうがない。

特に無人兵器は、気楽なものだ。一通り性能を確認させていただいた後で

破壊する。破壊方法は装甲の強度を確認する場合があるので、お上品に

破壊する場合もあるが、指定がない場合には完膚亡きまでに破壊する。

だけど・・管理職になった今、好き勝手に破壊して終りとはいかない。

予算や人事、14歳の自分には重すぎる課題。それらを公平に差配して

チームとして機能させなければならない。

ふふ・・この年で管理職か?

 

この街は学生の能力開発を主目的に行っているので、学生が

研究開発のためほぼフルタイムで稼ぐことは珍しくもなんともない。

 

それでもさすがに、学生の管理職はそう多くない。

私は、自意識では頭脳と能力以外は普通の美少女だと思っている。

だけど、周りはそう見ないだろう。それはそうだ、客観的に見れば

学園都市1位でなおかつ14歳で飛び級で大学院生になる。

しかも学園都市でも最大級の研究所の副所長。

230万分1の天才兼天災。レベル5という例外の中でも特異点でも

言うべき存在。

 

いくら自分が頭脳と能力以外はふつうの美少女と言ったところで、

誰もそうは見ない。才色兼備、文武両道、容姿端麗、あらゆる美辞麗句

で褒めたたえられ、本人の実態とかけ離れた評価が一人歩きをはじめている。

その一方で、「超荷電粒子砲」は学園都市以外の外部世界では、深刻な脅威と

認識され刺客さえ差し向けられるほど、憎悪の対象になりつつある。

 

だけど・・アイツだけは違う。

アイツにとっては、私はただの宿題を教えてくれる、賢い妹くらいの

感覚じゃないのか?

もっとも・・最近は異性としては意識していることは分かる。

アイツの言葉、仕草、態度、さらには最高の電撃使いでもある自分だからこそ

敏感感じる彼の脳波、生体電流、心拍数、局部のサイズ・・・あらゆる

観測データが、鈍感だった自分を明確に異性として意識している。

 

あの鈍感男の心大きな風穴を開けたことは間違いない。

だけどあの男にとって自分がただ一人の存在になったとはまだ確信はできない。

本当に私が困った時に彼がすべてを差し出すほど彼の心に私はいるのか?

まだ・・判断するのは早いだろう。

そんなあやふやな感情では判断できない。

いくら自分の感情が「恋」と呼ばれる領域だろうが、まだかれを配偶者とするのは早い。

もう少し、事実を確認しよう。

そして次のステップへ移行しよう。それからでも遅くない。

一時の気の迷いで配偶者を確定させる必要などないのだから。

私は思考を戻し、

独り言を言う。

・・さあてそろそろ帰るか・・

彼の両手で甘えさせてもらおう。

・・・・・・・・・・

「当麻ただいま」

「おかえり美琴」

「ねえ・・チュウして」

「甘えん坊だな美琴はいいぞ・・」

彼はソフトにほおに軽くキスをする。

「当麻 ありがとう」

「美琴・・今日はどうする?」

「え・・いいの?」

「上条さんは待ちくたびれました。もう辛抱できません」

「じゃ・・優しくしてね・・それと・・ちゃんとつけてね・・」

美琴はスキンをひらひらさせてつけるように指示する。

「私はまだ14歳なのを忘れないのよ」

2人はキングサイズの上ベットの上で続きを開始する。

嬌声は、深夜までやむことはなかった。

・・・・・・・・・

8月5月(水)

 

はあ眠い・・

歯を磨きながら、昨日の当麻との大運動会を思い出す。

上条当麻は意外なほど、執拗に私の隅々を舐めつくした。

その腕前はとても仮免許取得中と思えないほど熟達しており、隣人から

仕入れたDVDだけがテキストと思えないほどだった。

私は結果として彼のなすがままにされた。

これほどの敗北はレベル5になってから初めてで、自分の築き上げた知識と

自分だけの現実を根底から崩された。

だけど・・嫌じゃない。こんな敗北なら何度でもしてもいいと思った。

それほどまでに甘美な甘いひととき。

 

なにより今日はあの悪夢は見ずに済んだ。

やっぱりあれは単なる脳が作った架空の産物だったのか・・

そうも思った。

でも当麻が私の身を焦がしてくれなければまたあのおぞましい

悪夢にうなされるていたかもしれない。

だけど、もうあんな悪夢はごめんだ。あれが本当の記憶なんてあるわけ・・

あるわけ・・ない?

本当に?

何かざらざらしたものが私の記憶の奥底でうごめき始める。

気が付いていけない何かに気がついてしまった私・・・

この感覚はなんだ?

心の奥底へしまい込んだ何かが・・・・

私は心の中で大きな龍のようなものが蠢き始めるのをはっきりと感じる。

封印されていたとてもつもなく強大な何かが封印を突き破り胎動しようと

しているのを感じる。

だが・・・私の1000兆KWの出力をナノWの単位で制御できる強大な自分だけの現実が抑え込み

何事もなかったように平常な自分を取り戻す。

(まだアンタはそれを知ってはいけない。まだ時は満ちていない。焦ってはいけない。)

私は自分も心を半ば強引に封印する。

 

だが。。事態はすでに動き始めていた。

 

つけっぱなしのBBCがニュースを伝える。

・・・・次のニュースです・・・

「イタリアの司法当局はバチカンの元枢機卿が数十億ユーロを資金洗浄した疑いで

強制捜査を開始したとイタリア国営放送が伝えました。」

 

 

私は意識を取り戻し、独り言を言う。

たとえ私にどんな過去があろうとも

私は今を当麻とともに必死に生きる。

さあ、さいは投げられたのよ御坂美琴行動開始よ。

 

とある科学の超荷電粒子砲Ⅱ 3話:第一章開戦前_③

 

8月6日(木)

 

台風が抜けた後、気温が低下し、昨日は約1月ぶりに最高気温が30度を割り、秋めいた

が、今日は亜熱帯高気圧が勢力をぶり返し、多摩地方はまた34度という予報だ。

昨日はお休みだった、太陽が雲の隙間から地面を照らし、夏がぶり返す気配を

感じる。

 

明日は朝から1泊2日の旅行なので少し、気分がウキウキしている。

能力実演デモで、7月にロシアに行って以来の旅行。

ロシア旅行はとんでもない陰謀に巻き込まれ、結局核戦争を自分が阻止する

羽目になり、ある意味派手な能力実演デモになった。

まあ・・人助けは嫌いじゃないけど、毎回では疲れる。

今回は正真正銘のプライベートな旅行。しかも・・当麻と泊まり込みの旅行。

自然にテンションも高くなる。

学園都市の能力者殊に超能力者(レベル5)は、簡単には私的旅行は

許可されない。完全装備の陸軍1大隊に匹敵するとされるレベル5が能力を外部で

使用し、問題を起こせば深刻な外交問題になる恐れがあるからだ。

だが、外部から私への刺客2名の侵入を許した失態をネタに学園都市上層部と

交渉し私的旅行(デート旅行)の権利を勝ち取った。

 

さあ、問題は・・・この誓約書よね。

昨日取り付けた追尾用のナノ・デバイスはまあいい。どうせ・・軍事機密のレベル5は

常時衛星で監視されている。それが少々監視される手段が増えるだけだ。

 

誓約書の記載内容を見ると、原則として学園都市外での自衛目的以外の能力の使用禁止、喧嘩の禁止自衛、目的で使用する場合でもレベル4相当までという制限が課せられる。

もちろん目的地が、日本国内なので銃刀法違反に該当する銃器所持もダメ。

 

小5以来学園都市のヒエラルキーの最上位に位置し、怖い物なしだった、自分に

とって自信の源泉だった「レベル5の能力」が使えないのは結構不安

なものだ。正直ただの少女に戻る錯覚さえ感じる。

まあ・・一般の日本国民はみんな、なんの武装もなく国家を

信頼して生きているのよね。普通てヤツを味わってみるか・・

 

それに・・アイツの右手・・いや右腕にかなうヤツなんて本当はいないんだから。

もちろん自分も含めて。

 

世界の基準点・・魔神の願いが作り出した、本来は最強の力を持つ謎の力。

「ドラゴン」あらゆる異能の力を喰い消化し、捻じ曲げた世界をまっさらに

できる究極の異能。だけど、その力はいまだ未成熟で、ただ異能を打ち消すの

が精いっぱい。だけど・・まあ十字教やアレイスタが私を抹殺する気がなければ

ま・・どうでもなるだろう。

 

ふふ・・当麻に守ってもらおう。1泊2日。そうよね。普通の女のコは彼に

守ってもらうでしょ。よ・・し楽しみだな。

 

そろそろ起こすか・・まったく。飯作るんでしょ。

さあ・・

 

「当麻起きて」

・・・

(まったく起きないわね・・一人暮らしの男なんてこんなもんかしらね)

「当麻おきなさい」

う・・・美琴・・・あと10分

「当麻 食事作る約束でしょう起きなさい。」

美琴・・もう少し・・

(ああ・・だめな彼氏ね。ここら辺からなおさないとダメだなこりゃ)

「当麻・・当麻は不幸という前に日常を変えるのよ・・ね」

 前髪での放電をはじめ威嚇を始める。

「さあ・・起きないと・・・怖いわよ」

当麻はトラウマなのか。。突然跳ね起きる。

「当麻・・おはよう」

「美琴 悪い。朝はあんまり強くないんだ」

「ふふ・・そうみたいね。でもいいわ。少しづつ変わろう」

「じゃ・・悪いけど、朝食頼んでいいかしら」

「ああ。。。すこし時間をくれ」

「じゃ・・終わったら連絡して書斎にいるわ」

私は、寝室から書斎へ移動し、パソコンをつけ、昨晩のニュースをチェックする。

欧州の報道機関のサーバへばらまいた情報と月曜日に欧州へ出国した食蜂の手で

工作した情報暴露は、少しづつ、特に資本市場と捜査機関へ拡散し、特にギリシャの

粉飾決算問題はついにギリシャ国債の暴落と欧州金融機関の株価暴落を引き起こした。

 

(さすが・・食蜂は有能ね。普段常盤台ででかい口をたたくだけの事はある。

  やり口が巧妙で弱いところを的確に攻めるわね。)

マスコミも堅いとこではなく、ムジナが生息する金融業界に拡散させるの正解だ。

元々、利にさとく、整合性の高い情報を好む金融業界は、蓋然性の高い財務データは

容易に拡散する。その情報は狭いロンドンシティーではあっというまに拡散し、

それが為替(円・ユーロ相場)を揺るがし、同時にリスクオフは株価特に

金融株を下落させる。

そうすれば金融業界経由で財界を揺るがし最後はブラッセル(EU本部)を動揺

させることになるだろう。

 

恐らく後1月もすれば、南欧と北欧特にドイツ・イギリスとの対立は決定的になる

だろう。元々バチカンとプロテスタントは水と油、容易には混じり合わない。

ドイツやイギリスは元々南欧人の怠惰や、政界の腐敗を問題にし、その背後にある

腐りきったバチカンを嫌っている。

 

この構造は根源的で容易には解消しないだろう。

 

データで見るところ十字教は、どうやら私を筆頭とするレベル5と幻想殺しを

有する学園都市を仮想的とみなし準備を進めているらしい。

その十字教を南北・東西で分断させひとつにさせない。これが当面の私の目標だ。

 

まあ・・攪乱すれば十分なんだけどさ・・

もう結構な成果も出てきたし、以外に効果ありだったわね、

すでに私と食蜂が投げた波紋はもともと紙の上に過ぎなかった欧州の一体性に

深い傷をつけ、修復不能になりつつある。

 

さあ・・バチカンのみなさんどうするつもり・・?

 

(そろそろ30分か・・)

「美琴できたぞ」

「当麻ありがとう」

「へえ・・今日はフレンチトーストとサラダか・・おいしそうね

 結構このコーヒも凝っているわね」

「上条さんの朝食スキルも舐めたもんではないですのよ」

「当麻ありがとう、じゃ・・いただくわね 」

「ああ・・めしあがれ」

(そうそうあの件を言わないと)

私は食べながら本題を切り出す

「当麻・・明日の旅行だけど、私の実家によっていいかな?」

「あ・・ああいいぞ。ところで場所は?」

「神奈川県横浜市神奈川区」

「へ?」

「どうしたの?」

「いや・・うちの実家に近いな。。てね」

「そう・・××町よ」

「え?近所じゃない・・いやね」

当麻はスマホを操作し、地図を私に見せる。

「うそ・・ごく近所じゃない」

(私は本当はすでに知っていたのを隠し、わざと驚いたふりをする)

「へえ・・まさに運命の出会いてやつ?」

「当麻ついでによっていい?」

「あ・・ああでもな」

「でもて何よ?」

「いや・・ごく普通の戸建てだし」

「私の家だって普通より少しいい程度よ」

「いや・・美琴の普通は結局信用できない」

「なによ・・いいわよ別に豪邸でなくても、私は当麻が大好きだから恋人なのよ

  別に当麻の実家が大富豪でなくてもいいわよ」

「そうか・・まあいいわ。美琴に見せても減るもんじゃないし」

「だから当麻明日は7時には家でよう」

「ああいいぞ。結構横浜から湘南は遠いからな」

「よかった・・でね、当麻お願いあるんだけど」

「え?何」

「実はね。私怖いのよ」

「はあ?完全無敵な1位サマに怖い物なんてあるの?」

「いやね・・私が都市外外出を行うさいに条件があるのよ・・」

「条件?」

私はクリアファイル一式を鞄から取り出し当麻にみせる。

そして誓約書を出す。

「当麻も書かせられたけど、誓約書に条件があるのよ」

「ああ・・そうだな」

「そこにね、ようは日本人と喧嘩するな、能力は使うな、危害を加えられたときは正当防衛の

 範囲に限る。危害を受けてもレベル5の力は絶対使うなと書いてあるのよ。」

「そうだな」

「確かに日本人は、銃さえ持つことはできない、だからレベル5の力は過剰防衛だ

 理屈は分かる。でも当麻も知っている通り私は敵が多いのよ」

「ああそうだな」

「正直言って怖いわね。皮膚感覚にさえなった力が使えない怖さ。

  赤子に戻ったみたいだわ。だから助けてほしいのよ いい?」

「レベル4相当で怖いね・・でもまあ美琴は敵が多いか//ああいいぞ

 でも鉄砲とかはレベル4ならなんとかなるだろう。だから普通の武器は

 頼むぞ?いいか?」

「ええ・・いいわ」

「じゃ・・制約は多いけどお互いを守り合おう」

「ええ・・当麻頼むわ私もできる範囲で当麻を守る」

「美琴は海は久しぶりか?」

「小6の冬以来約1年7月ぶりかしらね」

「前はどこ行ったの?」

「インド洋 南緯40度、東経75度」

「へ?」

「私の2つ名超荷電粒子砲の実験でね」

「超荷電粒子砲?」

「ええ 私の正式の登録能力名」

「どんな能力?」

「軍事機密で詳細は言えない。1口でいえばビーム兵器ね」

「ものすごいんだな」

「ええ・・人口密集地では見せらないわね。すくなくとも日本では無理だわ」

「はあ・・水爆並みか?」

「そうゆう理解でいいわ」

(ふふ・・そんなちんけなもんじゃないけどね)

「美琴はそんなの能力で打ったのか?」

「ええ・・そうよ」

「はあ・・両手を切断するわけだ」

「あの件はごめん。私がどうかしてた。」

「いや・・もう謝罪しているし、気にする必要はないよ 美琴の誠意は受け取っている。」

「本当 ごめんね。」

「いいよ。美琴は律儀でいいよ」

「ありがとう。」

美琴と当麻は食器洗浄機へ食器を運ぶ

 

「当麻・・勉強している?」

「え?もう課題は提出したし・・ゲームざんまいだけど」

「バーチャロンだっけ・・?まあ息抜きはいるけどね。そうね・・

  来週から英語やろうか?」

 美琴はTOEIC問題集と書かれた本をひらひらさせる。

「え・・?」

「日本だけではもう食えない時代よ。ほかはどうでもいいけど英語だけはやらない?」

「え?英語?と^えいく?」

「トーイックて読むのよ。最近では企業や大学の入試でよく使用されている

     英語能力のテストよ。990点満点ね。平均は約600点で860点とればAランクね。」

     当麻1回受けてみない 高校生なら450点くらいかな」

「へえ・・で美琴は何点?」

「それ聞きたい・・あんまり言いたくないけどね」

「いいじゃん」

うーん まあいいか・・

美琴はごそごそ鞄から公式試験結果を出す。

「ハイ・・どうぞ」

「990点?」

「まあそうだろうな・・満点ね」

(当麻はあらためて美琴の異常なハイスペックを再確認する)

「美琴て結局何ケ国語喋れるの?」

「え。。そうね流暢になら英、仏、独、露、伊、西、中ぐらいかな日本語入れて8つ」

(当麻は、あらためて見かけは普通の美少女の異常性を再確認し、彼我の格差に

 打ちのめされる)

「はあ・・すごいね。」

「ありがとう。でもレベル5ならある意味標準かもね

              食蜂も6ケ国語喋るわね」

「レベル5か・・遠いな」

「いいのよ私を通訳に使いなせばいいだけじゃない」

「ああそうだな。有能な彼女をもって私は幸せです」

「でも英語くらいは当麻ならできる」

「そうだな頑張るよ」

・・・・・・・・・・

 

さあて当麻に私を守ってもらう約束はさせた。

だけど、私の性分としてただ守ってもらうだけの女は性に合わない。

レベル4相当か・・

レベルファイブの1位に慣れ切った自分。

レベル4なんて・・・忘れたわの世界だ。

だけど敵は少ないない自分、襲撃リスクは考慮しなければならない。

自分の能力をレベル4に落として可能なことを再点検する。

 

超荷電粒子砲・・論外

超電磁砲・・・無理だな。初速最低秒速1kmはないと戦力として意味がない。

砂鉄剣・・・可能かな。3億vあれば結構役には立つ。

電撃・・3億v100億jまでか・・動きは止められる。足止めには使える。

プラズマ作成・・十八番だけど無理だな

マイクロ波レーザ・・脳みそくらいは沸騰させられるか・・ある意味強力

ハッキング・・・きわめて有効。監視カメラは余裕で無効にできる。

        自動車の制御くらいはらくらく奪える。

        サイバーテロは可能

結構使えるわね、魔術の大物やレベル5以外なら楽勝だわ・・

電磁レーダは使用可能//精度は相当落ちるわね。でも夜間でも十メートルは見れる。

最悪の場合は、当麻担いで飛ぶか・・約10分あれば湘南からゲートまで移動できる。

 

まあなんとかなりそうね。

学園都市のレベル4でもこれほど手数の多い奴はいないと断言できる。

それにレベル5に外出予定はないのは確認済み・・

 

後は。。私はあるスパイさんへ電話する。

「もしもし土御門さんですか?」

「午後10時にいつものスターバックスで会いません?」

・・・・・・・

8月7日(金)

 

夏至から約45日を経過し、暦の上ではもう立秋

朝5時でも太陽は顔を出していない。

だがすでに予報どおり真っ青な青空が広がり残暑の厳しさを感じさせる。

昨日は、休み前なので少々きつめの実験を入れた。

恋査プロトタイプというAIM拡散力場出力放射器の性能評価を行う。

ついに出たか・・かという完成すれば究極兵器にもなりうるそれ。

ただ・・まだ完全にレベル5を再現したとは・・・いえない。

(まだ兵器としては試作品だな・・)

実験で破壊は禁止されていたので、少々不満がたまる。

壊すのは簡単だけどさ・・。それにあの程度の攻撃なら反射膜を使うまでもなく

かわすだけで全部さばける。

 

でも・・もう人が戦う時代はそのうち終わるな・・

はっきりわかる。超能力は解析されすでにほぼ兵器へ代用されつつある。

AI技術は、演算さえ再現しミクロの解析と自分だけの現実をベースとする

学園都市の能力は、遠からず、工業技術ですべて再現できるのではないか?

 

人間はもはや無用の存在ではないか?

正直 電子制御や人工知能の最先端にいる自分は、恐ろしくなる。

今やっている実験は本当に世のため人のためなのか?

学園都市の深淵に潜む本当の目的「SYSTEM」にいやでも体面する

日がくるだろう。私と一方通行と上条当麻は。

 

そろそろかな。

かれらも馬鹿じゃない。私のやったことに気がつくだろう。

わからずやが、行動開始するのも。

 

さあ当麻を起こすか・・

私はまだ眠っている、彼氏の顔を見る。

さあ 当麻 もう平和な時には終りが近いわよ。

あなたの右腕のドラゴンさんを使えないなんて幻想は

私がぶち壊すわよ。

 

 

とある科学の超荷電粒子砲Ⅱ 4話:第一章開戦前_④

 

旅行は旅行そのものよりあれこれ準備する方がたのしいものだ。

退屈な申請書類作成提出作業も終わってみればいい思い出だ。

半ば脅迫じみたやり方でねじ込んだ外出許可。

せいぜい楽しませてもらおう。

さあいよいよ私的旅行ね。

タクシーは7時ちょうどにマンションのエントランスに到着した。

 

では・・・

そろそろ行こうかな。

 

「当麻タクシーきたから行こう」

「ああ」

私は当麻を促し、タクシーへ向かう。

「美琴 ずいぶん奮発するね」

「ええ?」

「いや・・全部タクシーで横浜経由湘南なんてさ」

「そう?・・なんなら観光バスを2日借りてもよかったのよ」

「美琴・・お嬢様は終わりだろう。金銭感覚は早く治したほうがいいぞ」

「ごめんね。ええそうね。当麻と同じ目線でなるべく見るようにする」

「美琴は素直でいいな。さすがに頭のいいだけのことはある」

「そう?ありがとう」

あれね、予約したタクシーを確認し、後部座席に2人で乗る。

「では・・東ゲートまで」

「当麻のご両親は今日いらっしゃるの?」

「父さんはロンドン、母さんはいるはず」

「そう・・私もパパはロンドンだったわね。ママはいるわよ」

「そうか・・じゃお互いに、母親に紹介することになるな」

「ええ・・そうよ。恋人としてね」

当麻は、左手を私の太ももへ伸ばし、少し触り始める。

その間に車は、ランプから学園都市高速へ入線し、高速走行をはじめる。

都市高速は比較的すいていて、車はスイスイと時速80kmで一路東ゲート方向へ

移動する。

「ふふ・当麻はしたい?でもまだ早くない?15分くらいでゲートへ着くわよ」

「え・・ああ・・そうか そうだな」

「でもうれしいかな。ちゃんと女扱いしてもらって」

「美琴の白いワンピースがまぶしくてね。ついボディランゲージを交わしたくなる」

「ふふ・・ありがとう。当麻の白のサマースーツも中々いいわよ」

「ちょっと派手かな・・」

「大丈夫・・いわくつきの元野球選手には見えないわよ」

「上条さんはもう・・」

「不幸なんて言わない約束でしょ。」

「ああ・・そうだな。こんなかわいい彼女をもって幸せです。」

(そろそろつくかしらね・・)

タクシーはランプをおり、ゲートへ到着し、出国手続を行い、外部のタクシーへ乗り換える。

外部の無線タクシーに乗り換え、横浜へ向かう。首都高速4号線を都心方向へ進む。

金曜日のせいだろう。交通量は多めで断続的に渋滞し始める。

暦の上では立秋だが、猛烈な日差しが東京都心を突き刺す。タクシーのカーナビでは

外気温がすでに31度であると表示される。

そして新宿を通過したころ、また当麻が接触を求めて体を密着させる。

 「美琴・・いいよな」

当麻は左手で太ももを触り始める。

私は、当麻の局部を手でまさぐり始める。同時にタクシーの防犯カメラを能力で操作し

映像を差し替える。

「ちょうど渋滞でよかったわね。あと60分くらいかかりそうね」

美琴はスマホで時間を確認する。

(8時か・・9時ごろ到着ね)

「当麻大丈夫?」

「え?」

「あ・そ・こ だいぶ膨張しているわよ」

「いや・・1週間前はあんなに下手だった美琴さんが、いつのまにやらテクニシャンで・・」

「そう・・当麻だって1週間前はぎこちなかったわよ。いかにも仮免許て感じでさ 

  それがもうベテランドライバーね」

「いや・・美琴さんの進化が早くてあっせちゃいますよ。レベル5はテクニックもレベル5か ってね」

「そんなうまい話はないわよ」

「え・・もうたまらないんのですが」

「ちょ・・当麻早すぎよ それじゃ困るわよ 汚すわけにいかないでしょ」

私は手の刺激作用をやめる。

「ええ・・美琴さん 蛇の生殺しは結構つらいんですけど」

「しょうがないわね 後は夜よ」

「そうだな・・わかった我慢するよ」

 

渋滞は解消し、高速1号線へ入る。横浜方面行はすいていて、すいすいと品川を通過し、

多摩川を超え、東神奈川で横羽線を降りる。

 

そろそろかしらね。

カーナビは目的地へ到着したことを告げる。

私は財布からブラックカードをとりだし、約25000円の支払いを終える。

「さあ当麻・・ついたわよ。」

 

閑静な住宅地に、瀟洒な洋館風のこぎれいな家。

大豪邸とまでは行かなくても明らかに通常の家よりは広く、外観からも所有者が相当な富裕層であることが明白な住居。

 

「美琴・・全然普通じゃないと思うけどな 美琴の実家さ」

「え?、そう。。そうかな」

「まあ・・でもある意味イメージどおりで安心したよ」

「イメージ?」

「バイオリンを弾くお嬢様らしい家でさ・・」

「お嬢様か・・それも先週で終わりかな、私はもうただ扶養家族1人の社会人よ」

「そうだな。ご主人様、よろしくお願いしますよ」

「あんまり茶化さないのよ。」

厳重そうな門がサーと空き、大学生くらいの黒のパンツスタイルに白いブラウスの女性が

出迎える。

上条は、美琴の姉かと想像する。身長はヒール丈を考慮すると、166cm~168cm

くらいだろうか。美琴を6歳くらい成長させると一部を除きこんな女性になるような

オーラの美しい女性。

 

「美琴ちゃんおかえり」

「ママ久しぶり」

上条は、ママと呼ばれた女と美琴の顔と胸を見比べる。

どうみても一部を除き大学生の姉にしか見えない。

「美琴?ママて?」

「え・・そうよ。戸籍上もDNA上もね」

上条は、驚愕の色を浮かべママと美琴が呼ぶ女性を見つめる。

「上条さん、始めまして御坂美琴の母の御坂美鈴です。胸は91cm

 趣味は数論です・・」 

「ママ。これがいつも電話で話している自慢の彼氏、

   上条当麻よ。じゃ当麻挨拶して」

「御坂美鈴さんですか、上条当麻です。よろしくお願いします。」

「上条当麻さんね。美琴ちゃんの「自慢の彼氏」なら当麻君て呼んでいいかしら?

 長い付き合いになりそうだし」

「あ・・ハイ」

「ふふ・・当麻君はかわいいわね。さすが・・美琴ちゃんかわいい彼氏ね」

「ママ・・あんまり娘の彼氏を口説くのはよくないわよ」

「当麻君を喰いはしないわよ 美琴ちゃん変わったね。

 昔はうぶだったのに、ずいぶんズケズケ言うわね。

 あ・・当麻君悪いわね。 立ち話もなんだから家に入って。」

「じゃ・・当麻入りましょ」

・・・・・・・・

上条は、洋館風の建物を3人でひととおり見て回る。

上条の目から見て、美琴の実家は大豪邸ではないが、十分豪邸に属する家だった。

美琴に案内され、調度や家具を見るが、派手さはないが量販店のような

安っぽいイメージがみじんもなく、恐らく相当値段が張るもので

あることは、明らかだ。

 

上条はあのお転婆で、気がやたら強くて、短パンを履いていたお嬢様に見えない御坂美琴が

本当のお嬢様であることを再確認する。

だけど、母親も御坂美琴も、そのお嬢さまぶりを明確には主張はしない。だが・・美琴を

見慣れた上条は、その一見雑な振る舞いが、良識やお嬢様の素養をバックボーンに備えた

上で、わざとあけすけな態度をとっていることをはっきり認識する。

(俺は美琴の何を見ていたんだ・・)

でも・・美琴は本当はものすごく強くて,でも甘すぎるくらい優しい人間

なのは間違いない。

(そうだな。俺はそんな美琴をはっきり好きになったんだ、美琴のがさつなとこ、

 勝気な事、異常なほどの高いスペック、お嬢さまに見えないのに、いかにも

 高そうなバイオリンでハイテンポなアニソンを弾きこなす事。全部まとめて御坂

 美琴を好きなってしまったんだな。上条はトイレに入りながら美琴を考える。

 (これが恋て奴なんだろうな・・)便座からの温水の心地よさが美琴への想い

 を掻き立てる。

 

 

美琴は上条がトイレに入ったすきに母に相談を始める。美琴とって、美鈴は普段はほとんど家にいない父と違い、困った時には力になる頼りになる母なのだ。

 

「ママ、パパていつ横浜に来るの?」

「珍しいわね、美琴ちゃんがパパを気にするなんて、どうしたの?」

「当麻を早くパパに紹介したいのよ」

「美琴ちゃん まさか・・気が早すぎない。まだ2週間くらいでしょ」

「私はもう待てないわ。当麻が好きすぎてたまらないの」

「美琴ちゃん恋は盲目て言うけど、焦りすぎよ」

「ALL is fair in love and warよ。」

「そう?慌てる乞食はもらいが少ないという言葉もあるわね」

「当麻はね、ものすごいもてるのよ。先に自分の気持ちを伝えないと、誰かにとられるわ」

「美琴ちゃん熱意は分かるけど、あんまり自分の気持ちだけぶつけると男はひくわよ」

「え?」

「男はね、恋は嫌いじゃないけど、拘束はいやがるのよ。

 でもいいわ。美琴ちゃんのやりたいようにやればママは美琴ちゃんの味方よ」

「ありがとうママ大好きよ」

「旅掛君ね、ちょっと待ってね?」

美鈴はスマートフォンを取り出し、配偶者の電話番号を選択する。

「ちょ・・ママ現地はまだ午前2時よ・・」

「いいのよ。。そのほうが・・」

「あ・・もしもし旅掛君起きてる?え今飲んでる?悪いわね。緊急なのよ。

 あのさ・・美琴ちゃんが、人生の岐路で相談したいってさ・・

 え大学院進学の話・・違うて、彼氏よ。どうしても彼氏を旅掛君に対面させたい

 てさ・・

 うんうん朝一でロンドンからBAでくる?で明日の朝には

 東京へ着くのね。じゃ・・夕方6時でいいかな。場所は東京と学園都市のゲート

 そばのこじゃれた居酒屋でいいかな。私予約するわね。位置情報は今送ったわ。」

 「ママ?どうゆうこと?」

 「美琴ちゃんの依頼どおり旅掛君を呼んだだけよ」

 「え?だけどパパ多忙でしょ。迷惑じゃ・・・」

 「ALL IS FAIR IN LOVE AND WARでしょ

  美琴ちゃんはもう社会人でしょ、社会人の言葉には責任が伴うのよ

  どうせ旅掛君の眼鏡にかなわないなら美琴ちゃんと彼氏として彼を私も認めないわよ

  でも大丈夫かれならきっとうまくやる」

 (ああぬかった・・)

美琴は後悔する。この母は娘思いだが無駄に行動力がありすぎるのだ

 (全く・・・何が慌てる乞食よ、あのパパじゃ・・怖がるじゃないの。まあしょうがないわ

  当麻にパパの説明をしておこう)

 美琴は内心の動揺は隠し、戦略的撤退を開始する。

「ママありがとう、当麻戻ったらそろそろ湘南へ行くわ」

「ふふ・・美琴ちゃん、なんか隠していない?」

「え?」

「当麻君のご実家てどこ?」

「え・・?」

「美琴ちゃんはまだまだ甘いわね。ご近所なんでしょ?」

「なんでそれを・・」

「それわね・・」

 美鈴はスマートフォンを取り出し、上条詩菜の名を選択する。

 もしもし、詩菜さん?聞いてます?ええうちのお転婆娘が、ご子息とお宅を訪問する予定な のでよしなにお願いします」

 

 美琴は背中から汗がしたたり落ちる

 (なんで・・そのことを・・?馬鹿母が・・)

 美琴は母親を甘く見すぎていたことをさとりうなだれる。

「ママは全部知っていたの?当麻の母も、実家も?」

「詩菜さんから電話いただいてね。趣味が同じでよく話しているのよ」

「ええ・・・?」

「まあいいじゃないの、話がささと済んで、詩菜さんがずいぶん

  楽しみにされているわよ御坂美琴という学園都市の有名人をね」

「ありがとうママ。私はお釈迦さまの手のひらの孫悟空なわけね」

「わかっているじゃない。

   ああ当麻君きたみたいね。娘を頼むわね」

「え・・あハイ 」

その後、美琴はこれ以上変な方向に話が進んでもかなわないと判断し、

ささと立ち去り上条家へ移動した。

・・・・・

上条詩菜と、美琴の対面は、詩菜のマシンガントークに始まり、終わった。

当事者のはずの美琴と当麻に一言もしゃべらせずに、ほとんど一方的に詩菜

の半ば妄想と、美琴への質問ぜめで終始した。

上条家は御坂家から徒歩10分の近さでこれも驚きだった。

上条家は、標準的な戸建てよりやや広く、上条当麻の貧乏ぶりに似合わない

中の上の、小綺麗な家なのが以外だった。詩菜は20代前半にしか見えない

如何にもお嬢さまという外見で、上条当麻の母には全く見えない。

(へえ・・こんな良家のご息女から、こんな不幸で一見貧相な子がね・・)

 美琴は詩菜に驚きながら、違和感に気がつく。 なんかこの家へんなのよね。

美琴は、微量のエネルギーが家から放射されているのに気がつく。

(なんかへんな土産物やら・・まあ念のために動画で撮影して

                くわしいプロに聞いてみましょう)

(さあてと、そろそろ退席しますか)

美琴は、まだ話たりない詩菜にまたの再開を約束し、さよならの挨拶を交わす。

詩菜は、余りの不幸にやむを得ず学園都市へ託した息子に、学園都市でも著名人

のしかもかわいい彼女ができたのがよほどうれしかったのだろう。美琴に対して

まだ話たりない表情をむけるが、時間ということで観念し、最後にまるで、娘を

嫁がせる親のように一言をいい、別れの挨拶とする。

「息子を頼みます」

美琴はこの一言に子を思う親の深い愛情を感じ、

「わかりました」と一言でかえす。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

私と当麻は、5分で到着したタクシーにのり湘南海岸へ急ぐ。

話がはずみもう11時となっていた。

そして、2人で反省会を開く今後の対策を検討する。

「当麻、いいお母さんじゃないの」

「ああ・・そうだな。」

「当麻・・これで挨拶はしたわね でも当麻のお父様にはお会いできなかったわね」

「ああ・・でも美琴なら大丈夫だよ。でもさ美琴のお父様は本当大丈夫か?」

「ちょっとこわもてだけど、娘を溺愛しているから大丈夫よ。」

「そうか・・もう親公認の恋人だな。でもさ・・美琴ならなんかほっとするんだよな」

「ありがとう。私も同じよ」

私は当麻の顔を見ながら、今後のことを考える。

まだ当麻も私も民法上婚姻できる年齢までは2年ある。その2年が今はただもどかしい。

世界の基準点である右手を持つ上条当麻にとって2年はあまりに長い。

本当はさっさと婚姻して法律上も一緒になりたい。だけどそれはできない以上、双方の両親

を味方につけ、許嫁として一緒に暮らしたい。

今日の感触をみる限り、反対はなさそうだ。

さあ・・あとは父さんか・・

当麻にはああは言った。だけどあの父は本当に私たちを祝福するだろうか?

(まあ あんまり考えてもしょうがないわ)

私はすぐに気をとりなおし、前向きに考え方を切り替える。

確かにまじめに考えれば障害は少なくないだろう。

だけど、ひとつひとつ障害をつぶし、誠実に対応すれば運命は開ける。

そう考えよう。

(さあそろそろ到着ね)

タクシーは正午に予約したホテルへ到着する。

「さあ当麻ついたわよ」

「へ・・いいホテルじゃない」

「そう・・じゃ食べたら海に行こう」

「ああ・・」

午後は、水鉄砲で遊んだり、うきわを取り合うとか

砂山を作るとかたわいもない時間を過ごす。

子供のころから学園都市にいる私たちにとって海にいるだけでハイテンションな気分になる。

だが・・・ハイテンションなのは私たちだけでなく、他の海水浴客も同様で、能力がなければ

ただの美少女にしか見えない私は、お誘いが絶えない。学園都市ならば、ちょいと電撃でビビらせれば終わりだが、誓約書がある以上、身に危険がない限り、自分から攻撃するわけにはいかない。

(確か・・日本は治安がいい国なはずなんだけどな・・一人で砂浜にたたずむ美少女には

 そうでもないか?)

アイスを買いに、ビーチパラソロを離れた当麻、そこへ現れたしつこい3人組・・

さあて・・とどうする?生体電流でも弄って頭痛にでもさせるか?それくらいなら

「喧嘩」にはならないだろう。銃器の不所持は確認済み、じゃ・・試しに

と思ったところで当麻が戻ってきた。

私は当麻が何を語るか、複数の予想を立てた。だが、当麻の言ったことが私の予想と異なるものだった。

「俺の彼女はどうだ?」

しつこい3人組は毒気を抜かれたように唖然とした顔をする。

一人が口を開く。

「とても可愛い子だと思いますけど」

「そうか。悪い俺にとっても可愛い彼女だ」

「そうすか・・可愛い彼女を大事にしてくださいよ」

3人組は以外なほどさっさと立ち去る。

「当麻ありがとう」

「美琴は可愛いからもてるな」

「でもな・・あんな3人組じゃさ・・」

「美琴はひっとして能力で黙らせようと思っていた?」

「え・・わかる?」

「そりゃ美琴のむすくれた顔を見ればね」

「でも・・よーく考えれば誓約書には違反するわね」

「まったく・・美琴は気が短いんだから、まあ便利すぎる能力を持つ弊害だよな」

「気をつけるわ・でも当麻はよくわかったわね?」

「え?」

「あの3人が、話せばわかる根はいい人だってね」

「俺は右手以外は普通の高校生だからな・・普通の若い人の考えることはなんとなく

 わかるかな。美琴は・・自分で思っているほど普通の人じゃないよ。でもそれが

 美琴のいいところだから、美琴の足らざるは俺がカバーする」

「ありがとう。じゃ・・さっさとアイス食べよう。解けかけているわよ」

「あ・ああ」

私は改めて当麻の今まで気がついていなかった、右手だけでない当麻の力に気がつく。

状況に合わせて対応を正確に変える。きっちとした交渉能力を持っている。

考えてみると、当麻の右手の能力は使い勝手はよくない。

異能を打ち消せても、異能が作り出した現象には効き目がない。

例えば私の超電磁砲を打ち消せても、超電磁砲が吹っ飛ばした車が当たれば重傷になる

という寸法だ。だからどうしても、能力?の行使には慎重にならざろうえない。

だから、なるべき争いを避け話術で争いを収める方向になる。

ようは相手の雰囲気・表情・仕草を見て、説得のやり方を変えるというわけだ。

私は、常盤台でデベートのやり方は学んだが、最初通り一遍に説得はするが、すぐに

面倒くさくなり、結局力や権力で押さえつけていなかったか?

反省だな。私は討論にたけていたが、会話はあんまり上手とは言えないか・・。

当麻には感謝しなくていけないな。・・

私が学園都市のヒエラルキー中で知らず知らずのうちによいしょされ天狗になっている

側面は否定できないだろう。

当麻という私をあまりよいしょしない、ずけずけいう存在の貴重さに感謝する。

 

その後も、一緒に素潜りしたり、バナナボートに乗ったり子供に戻ったように

遊んだ。助っ人でビーチバレーに参加したのもいい思い出だ。

興奮して能力を使い始めて当麻に叱られたりもした。

だけど当麻のしかり方は兄貴が可愛い妹に「メ」をするようで怒られるのも

心地いい。

あっという間に時はすぎ、あれほど、厳しかった夏の日差しは傾き、化け物

じみた体力を持つ私もいい加減疲れはじめ、そろそろ、ホテルへ戻りたくなった。

たこ焼きや焼きトウモロコシなどのジャンクフードを屋台で雰囲気食べたのも

体重維持の観点ではあまり望ましくない。だいちせっかく手配した、夕食が

食べれなくなる。さあそろそろ行くか・・

 

私は、ホテルへ戻る道すがら今日の記憶を振り返る。

今の自分にとって、いかに当麻が貴重か。当麻に自分が依存し始めているか。

思い始める。当麻がイマジンブレーカの右手を持つだけでない、

八龍の力を潜ませるだけでない、もっと大きな何かを持つ、彼のパーソナルリアリティに

私は知らず知らず惹かれていたことに気が付く。

私は誓う、自分のすべてを彼にささげる。

私は誓う、この幸せをどんな手段を使っても守る。

私は誓う、世界の基準点である彼にふさわしい女になりためにどんな努力もする。

そして、私は誓う。何があろうとも彼と共に彼に課された過酷な運命に耐えともに生きる。

 

 

とある科学の超荷電粒子砲Ⅱ 5話:第一章開戦前_⑤

 

 

やや薄暗さを感じる個室でシットダウン形式の創作フレンチを

2人きりで食べる。

正直な話、そう高くはない。1名30,000円(消費税別)なら普通だろう。

2時間狭くない個室を2人きりで占有し、人件費や食材の事を考えれば

むしろ安いくらいではと私は考える。だけど・・当麻の金銭感覚ではどうだろう。

前に常盤台のランチで40,000円する話をしたら目をひんむいて驚いていた。

まあ言わないほうがいいわね。

でもこうゆう雰囲気をつくるための必要経費は惜しむわけにはいかないわね。

私は当麻との会話を続ける。

 

「当麻今日はありがとうね」

「可愛い彼女を守るのは彼氏の勤めだよ」

「ありがとう。当麻これからもよろしくね、そしてパパの件お願いね。」

「美琴の父さんか・・、でどうなのさ実際は?」

「ちょっと顔は濃いけど、中身は娘を溺愛するただの父親よ」

「でもさ。。娘を溺愛するならなおの事父親は恋人を敵視するんじゃないか?」

「パパはね仕事がコンサルタントなのよ。だから、人を見極めることはプロ中のプロよ

 当麻が信頼に足る人物なんてすぐに見抜くわよ」

「美琴はね・・俺を過大評価しすぎじゃないか?」

「ふふそうかもね。でも後1年もすれば当麻は絶対に変わる。その時には

 当麻はいまより遙かに強くなる」

「美琴は強いな。でもさ・・超がつくエリートの美琴と俺は同じゃない。しょせんはレベル  0だし。。」

「レベル0だからは忘れよう当麻、当麻の右手をちゃんと評価しない学園都市がおかしい

 と私は思うわ」

「確かに俺がちゃんと右手に向き合わないといけないんだな。

 後2年もすれば、俺も進路をかんがえなきゃいけない。不幸だとか言っても誰も助けて

 くれない。でも悲しいかな俺はまだ学力すらおぼつかない。だから美琴に助けてほしい」

「当麻は地頭は悪くないわよ、だから少しづつでもやろう」

「ああそうだな。まず英語から頑張るよ。」

「当麻がやる気を出してうれしいわ、私もできる範囲で手伝うから頑張ろう。」

「なあ、美琴のパパはNGワードはあるか?」

「ないわよ。だけど不幸だ・・は言わないほうがいいかな」

「そうだな。大事な娘を不幸な男に預ける父親はいないわな」

「そうよ。だから自己否定はやめよう。それだけで十分よ。

 それに取り越し苦労もいらないかな。パパに小細工なんて通用しない。だから堂々と

 していればそれでいいわ」

「ああわかったよ」

 私は、当麻の想いと認識を確認でき、ちょっと前までのあやふやな関係が深まり、はっきり

 リアルな恋人になりつつあることを感じる。さあてそろそろ部屋に帰るか

 

「当麻・・そろそろ部屋へ戻る?」

「ああそうだな」

「その前に少し外で空気吸ってきたいけどいい?」

「そうか・・じゃ先に部屋に戻るわ」

 

さあてとこんな夜中にしょうもないお客様ね。

私はホテルのエントランスを出て携帯で私を呼び出した

ほとんど裸の女を確認する。

 

「こんばんわ、窓のないビルの案内人の結標さん」

「1位の御坂美琴さんこんばんわ」

「別に結標さんなら研究所でもお会いしたのに」

「そんな公的な場では相談なんてできないわ」

「でご用件は?」

「私と戦ってほしい。」

 

「そんなのそれこそ多摩川の河川敷でもいいし、なんなら研究所でもいいわよ」

私の今回の私的旅行の目的のひとつに隙を見せた時に学園都市で誰が動き出すかを

確認する狙いがあったが、なるほど最強のテレポータの案内人ね・・

これは面倒くさい相手ね。レベル4の中で一番戦闘むきな最強のテレポータ

だけど・・不意打ちじゃないなら今のレベル5ですらない私でもどうにでも

なるわね 

 

「無駄じゃない。能力発動の瞬間にその座標の空間を爆砕できるような化け物に

 戦いを挑んでも。」

「私の事をよくご存じね。学園都市では勝ち目がない。だから、私が誓約書に

 しばられたこのタイミングで襲うと?」

「さすーが回転早いわね。そう。そのとおりよ。それにある意味対等じゃない。

 今はレベル4どうし」

「そう・・まあいいわ。攻撃しなさいよ」

「あら・・レベル5でないくせに余裕かまして。いいわお言葉にあまえ・・」

 

結標は、急に頭を抱えて苦しみ始める。

「御坂さん何を?・・・」

「キャパシティーダウンて知っている?」

結標は、頭痛に顔をしかめながら息も絶え絶えに言葉紡ぐ。

「え?ふう・・あのテレスティーナが・・・か・開発した・・

 能力者・・の演算・・・を特殊な・・・音波で・・・妨・・害するそ・・装置

 ・・のこと?」

「ええ・・あれね私の能力で再現できるのよ」

「/ええ・・・そんなうそ・・み・・御坂さんは確か、で・・電撃をベースにプ・・プラズマ

 を扱う能力者では?」

「私はね、能力の汎用性でも有名なのよ。だ・か・ら電気で再現できることはほぼすべて

 できるのよ。だからスピーカ機能もあるわ。超音波も含めてね。どうする?もうあなた

の勝ち目はないわよ」

「あ・あ・・やっぱり・・ダメね。ええ降参するわ」

 

結標は、片手で頭を押さえながら、片手を上げて降参の意を示す。

「じゃ・・止めるわね。」

「ふ・・苦しかった。反則よねキャパシティダウンが使えるなんて・・」

「まあ外ではか弱い女の最後の手段よね」

「謙遜のつもり?そこはかとなく自慢と嫌味に聞こえるわね」

「まあいいじゃないの。別にこんなの大した話じゃないわよ。

 

 それはそうと、私に勝ってどうする気だったの?無断外出は犯罪よ本来ならね」

「協力してほしかった。」

「は?そんなの口で一言いえば済む話じゃないの?」

「そう?私は学園都市最強の貴女に私の覚悟をしってほしかった。」

「は・は結標さんはツンデレさんなんですね。で私に何を協力してほしかったの?」

「ツリーダイアグラムを利用した人工知能による超能力開発の可能性の探求」

「で・・危険きわりない人間を利用した、超能力開発の中止をアレイスタに直訴する?」

「え・・なんでそこまでわかるの?」

「なんででしょうね。私はね、耳はいい方なのよ」

「そこまでわかっているなら話は早い。どうなの?」

「理事長のプランとは直接関係ないわね。まあそうね。ちょっと時間をくれない。

 悪いようにはしないから」

 

私は、スマートフォンを取り出し当麻の電話番号を選択する。

「もしもし当麻、人生の岐路で悩んでる女の子が私に相談しに来たのよ。ちょっと一緒に話を

 聞いてくれない?」

「美琴は女の子に大人気だな。いいよ。ちょうど退屈だったし」

当麻は2分で小走りでかけつけてくれる。

 

「美琴、人生の岐路で悩んでいる女の子は?」

「この薄着の子よ、霧が丘高校2年在籍の最強のテレポータ、結標淡希さん、

 レベルは4だけど実質レベル5よ」

結標は美琴の行動がいまだに理解できず質問する。

「御坂さんなんで上条さんを呼んだの?」

「私はね大事なことは当麻に相談することにしたのよ。口は堅いから信用して」

 

結標は、美琴と当麻のまるで夫婦のような行動に目を丸くする。

美琴は当麻の顔を見てしゃべり始める。

「じゃ・・当麻結標さんの事情を説明するから意見をくれる?最終判断は私がするけど」

「ああ」

「結標さんは、前にテレポート中に事故を起こして、大怪我をしている。それ以来学園都市の

能力開発の危険性に関して内心相当な危惧と不信を持っている。そしてその解決策として

AIを使用した超能力開発が可能かどうかをツリーダイアグラムで検証したい。

で私にコンタクトをとり、ツリーダイアグラムを利用する権限の付与と、AIで超能力開発

できるかどうかの検証を私が行ってほしい。ということでいいかしら?結漂さん?」

結標は、美琴が機密事情をしゃべりだし呆気にとられる。

そしてようやく一言返す。

 

「ええ、おおむねそのとおりよ」

「さて当麻私はどうするべきかしらね?学園都市1位で、プラズマ応用電磁力研究所の

 副所長でAI兵器開発主任の私は?わたしが彼女の言う事を聞けば、今の研究の開発

 計画の遅れと、莫大な延滞金を覚悟する必要がある。

それに、既存の研究機関からよく思われないわね、AI開発者の私の手柄になるわけだし。

下手すれば230万人全員を敵にするかもね」

結標は唖然とする。自分の悩みはほぼ結論が出ていることに気が付く。

 

「え?御坂さんそれって・・」

「そうよ。AIM拡散力場そのものはまだ完全には再現はできないけど、能力を工業的に

 再現することはほぼ可能よ」

「当麻どう思う?」

「美琴 難しいことはよくわからないけど、結標さんが自分で納得できるならそれでいいん  じゃないか?それに急いでもしょうがないだろう。」

「ええ、結標さんの考えていることは、学園都市の高位能力者なら考えない人はいないわね。

 自分の強大な能力の危険性、能力開発の危険性、怪しげな実験の危険性。でも全部一辺には

 変えられない。」

 

当麻は、美琴の立場と考えを整理する。上条当麻は、本質的には頭の回転は速く、本質をとらえることは優れている。その上条当麻が最適解を導き出す。

「美琴、結標の考えを研究に紛れ込ませられないかな?」

「そうね。全部を変えるのはできないわね。でも方向性は正しいと私は思うわね

どうせAIの可能性なんて早いもの勝ちだしね。いいわよ。十分採算も合うでしょ。

大きく考えて小さく始め早く学べでいいんじゃないかな。結標さん、どうだろう、

しばらくは私に任せてくれない。それで当麻が証人よ。結標さん」

「御坂さん、ありがとう。」

結標は感極まって泣き始める。

「じゃ・・淡希・・また会いましょう。プランはあとで連絡するわ。」

美琴と当麻は、淡希を見送り、部屋へ戻る。

 

「当麻ありがとう」

「え。俺は特に何もしてないけど。」

「そんな幻想はぶち殺すなんて言わなくても当麻がそばにいるだけで私は安心する」

「そうか・・」

「自分ひとりだけでなく、当麻という支えてくれる人がいるだけでこんなに気がらくに

なるなんて驚きだわ」

「でも今回も美琴が全部筋書きを書いて処理した。」

「そうね。でも当麻がいなければあんなに余裕しゃくしゃくとはいかなかったかもね」

 

「そうか・・であの結標はどうする」

「そうね。元々最新のAI兵器関連は私がらみだった。私は元々AI兵器開発者だから

遅かれ早かれ彼女の問題に向きあう必要はあった。それに問題は彼女がトラウマに

どう立ち向かうかなんだから。私の出る幕はあまりないかもね。」

「なんかだましたみたいだな。」

「そお?でも全部一辺に解決はできないし、あの状況では納得させるのが大事よ。実質

レベル5が能力暴走を外部で起こしたら大惨事よ。それにちゃんとケアはするわよ。

もちは餅屋でしょ。食蜂ならなんとかできるかもしれないし、ちゃんと精神科医のケアを受けてもらうわ。」

 

「そうか・・美琴は交渉の落としどころをちゃんと考えているんだな」

「いや当麻はすごいわよ。私の考えをちゃんと読んでくれた。」

「美琴は本当は怒り心頭だったんだろう?」

「え?」

「俺とささと寝室に行きたいのいきなり勝負しろじゃな」

「え・・わかっていたの?」

「美琴はね、表情がわかりやすいんだよ。自分では喜怒哀楽を隠してクールなつもり

 だろうけど、全部顔にでるんだよね。クセは知ったほうがいいぞ」

「えそうなの?気をつけないといけないわね 勝負師失格だわ」

「いや否定しているわけじゃない。勝負は敵を知るだけじゃないよな?己を知ることが

 大事だ」

「彼を知り己を知れば百戦殆うからずね」

「美琴は孫氏も知っているんだな。正直すごいよ。俺は学識の面では足元に及ばない。

 お互い己知り、少しづつ変えて行こう」

 

「やっぱり当麻てすごいわね。孫氏なんて知っているなんて

 やっぱりダイスキだわ。遅いしいい?」

「美琴は緊張するとしたくなるんだな」

「そうねなんか勝負すると無性にしたくなるのよね」

「そうか・じゃ」

「ハイこれちゃんと付けてね」

私は、当麻の浴衣を脱がし、裸体にする。当麻は私のワンピースのホックを外し、

上半身だけまず脱がす。その後当麻は、手で私の太ももを触りはじめ、同時に舌で首回りを愛撫する。私は、当麻のなすがままに体を預ける。

しばらくすると、当麻は、舌を離して攻守交替を要求する。

私は、舌を使い彼の局部を舐めまわす。同時に手を使い局部を刺激する。

見る見るうちに、彼の一物は熱膨張をはじめる。

私は唾液をたらし、自家製のローションを作成する。

「さあいよいよ本番よ」

手で局部をいじりながら、胸を舐め尽くす。

「気持ちいい?」

「ああ、たまんないよ。」

私は、当麻の言葉を号砲に、再び局部を舐める。

当麻の局部を膨張の限界を超え、白いものが噴水のように噴射する。

「ちょっ・・当麻早いわよ。まだ5分じゃないの?それに・・うえ・・まず。。」

美琴は思わず飲み込んだまずいドリンクでむせ吐き出してしまった。

「なんか当麻だけイイ気分になってつまんないわね。ちゃんと責任とってね」

じゃ・・いいかな。

当麻は、獣のような目で、私を見つめ再戦を宣言する。

「じゃ・・今度は美琴を楽しませてやる」

「優しくしてね」

「善処します」

「ふふ・・まあいいわ。そろそろ仮免試験しようかしらね。」

当麻は私のかろうじて残っていた下半身の服を脱がし、私を裸にする。

まずは、舌を使い私の全身を丹念に舐めまわす。

私は声を張り上げ、当麻のサービスに呼応する。

「ああ・・もっと舐めて・・」

「姫様の仰せのとおりに」

そして、彼は手で私の局部を愛撫する。

当麻の以外なほどのテクニシャンぶりに、私はもう感じ始める。

当麻が舐めている間に、私の手は彼の局部をゆっくりとマッサージする。

「美琴手つきがいやらしい・・反則だぞ」

たちまち当麻のミサイルが発射体制になる。

そして・・

当麻の2発目がたちまち発射され、その白い物が私の手に引っかかる。

「当麻・・いい加減に入れてくれない?」

悪い美琴のGOLD FINGERがさせてくれないんだ。

「まったく・・今度こそね」

こうして2人のいちゃいちゃは尽きることはなく、夜は更けていく。

10代のしかも抜群の体力を持つ2人の営みは何度も延長戦を繰り返し

きりがない。

最後2人が果てたころにはもう早朝という時間になっていた。

・・・・・・・

8月8日 (土)

「はあ・・あんまり眠れなかったな。」

2時間くらいだろうか?結局あまり眠れなかった。

当麻は何度も自分だけ充足し、最後の1回になってようやく私を満足させた。

そのころには2人とも体力の限界を迎え、ベッドでぴっくりとも動かなくなった。

当麻は疲れ果てたのだろう。まだ寝ている。

はあ・・疲れたな・・でも気持ちよかったな。

私は、昨日自販機で買い冷蔵庫で冷やしたキリンの紅茶500MLを飲む。

今日は夕刻6時に確実に南ゲートへ到着する必要があるので夕方の東名町田インター周辺の渋滞を考えると3時にはでなければならない。

(遊べるのはせいぜい午前中だけだな)

私はまだ寝ている当麻を横目でみながら、キャリーバッグを開けて今日の服に着替える。

白地に青の模様が混じったスカートにブラウス・・まあパパならいいか?今日はオフだし。

 

さあて、私はホテルのエントランスから浜辺へ向かう。遠くに江の島があり、いかにも湘南

な雰囲気が非日常の雰囲気を醸し出し、気分よく歩きだす。

朝6時だが、もうサーファが朝日を浴びて波乗りをしている。

私は、浜辺の公園の机の上にノートPCを広げ、決裁案件の滞留がないか確認する。

黒の画面に切り替わりプログラミング言語が急速にスクロールをはじめる。

わずか10分ほどでひととおり実験リポート、稟議、経費精算を確認し、電子決裁を

終え、滞留分を処理する。

 

さあて業務終了と、私は背伸びをし、ノートPCの画面を消す。

さあ・・今日は想いでを作ろう。

 

・・・・・・・・

私と当麻は東名高速を町田方面へタクシーで移動している。

午後3時太陽は少し傾きはじめているがナビの温度計は36度を示し相変わらず残暑は厳しい。

「当麻、今日はあんまり元気ないわね」

「美琴はタフだな。今日も元気一杯でさ、しかも睡眠時間2時間、美琴て化け物か?」

「まあ普通の女の子よりは体力あるわね。間違いなく常盤台では1番だったわ。」

「それって・・学園都市でも女子のトップクラスでは?」

「そうかもね」

「は・・これだから 何が能力と学力以外は普通の女の子だよ。体力も財力も

 普通じゃないよ」

「そうかな?でも当麻の右腕ほどじゃないわよ」

「美琴くらいだよ。褒めてくれるのは」

「当麻・・?無自覚は罪よ」

「そうか?告白したのは美琴だけだぞ。宿題を教えてくれたのも、金銭援助したのも、そして

 俺をダイスキだと言葉で言ったのも、俺を褒めてくれるのも」

「そう・・でもよかった。私が当麻の初めてで」

「ああ俺も自分が美琴の初めてでよかった」

「じゃ・・今日は後は頼んだわ」

「美琴パパね。動画は見せてもらったけど、正直怖いぞ?」

「大丈夫よ・・本当は優しいパパなんだから」

「そうだな。」

タクシーは土曜日の午後のわりにすいている、東名町田インターを4時におり、南ゲートへ向かう。

「当麻・・服でも買おうか?」

「え?いまさら・・」

「まあいいじゃない。あの量販店でさっさとスーツでも買おう。」

美琴は国道16号沿いの量販店で、タクシーを降りる。美琴は男物と女物のそれっぽいスーツを選び、変えズボンと合わせて15万円で購入する。

「まあ形式だけど、大事なものよ」

「そうか・・」

「美琴はマメだね」

「最後の瞬間まで努力をおしまないだけよ」

「そうか」

美琴はスマートフォンの着信メールを能力で確認し内容を読み取る。

「あ当麻ママと合流しよう。ママが南ゲートへ到着したみたいだから。」

美琴は買い物中に予約したタクシーを見つけ、当麻と一緒に後部座席にのる。

タクシーは町田周辺の買い物客で混雑した雑踏を30分で抜け、南ゲートへ進む。

さあついたわ・・

 

御坂美鈴は、南ゲートそばの、和風の居酒屋を予約していた。そこの広めの個室が予約席だった。予約席は、宴会を開けそうな程度には広く、ゆっくり酒を飲めそうな、隠れ家のような雰囲気だった。まだ5時30分で静かな雰囲気で落ち着いて話ができそうだ。

が・・あれ?パパはともかく知らない人がいるんだけど?誰?それに上条詩菜さんもいる。

え?ひょっとして・・これって見合い?じゃ・・当麻の・・?

 

知らない男性はいきなり右手を差出し握手を求めてきた。

その男はきっちと仕立てのいいビジネススーツを着こなし、ダンディーでカッコのイイ

仕事ができそうな中年男で、美琴も少しときめいてしまうほどだ。

「御坂美琴さんですか?」

私は上条当麻が驚愕の表情を浮かべている事に気が付いた。

「なんで父さんが日本に?」

当麻に父さんと呼ばれた男は私に身分を明かす。

「ええ私は上条当麻の父親の上条刀夜といいます、今日はよろしくお願いします」

パパへ恋人を紹介するはずだった場は、見合いの場へ変わってしまった。

(謀られた・・・)

母親の性格と行動力を考慮すればこの程度は予測しなきゃいけなかった。

(まあ いいか・・)

私は過酷な開発になれているせいで、少々の困難はいいほうに解釈するクセがついている。

遅かれ早かれ上条当麻と婚約、婚姻する以上その日が少々早まったと考えればいいだけの

話だ。

それに上条当麻と御坂美琴に残された平和な時間はもう終わりが近いのだから。

主婦兼学生にするには惜しいほどの才幹を有する御坂美鈴だ。根回しと裏工作はすべて完了済みだろう。そして私と上条当麻の婚約・婚姻は規定路線だろう。

 

私は心の中でこの茶番劇を仕組み、娘を溺愛する母に感謝をする。

お母さんいままで育ててくれてありがとう。

私は上条当麻と婚約します。そして、2年後にはかならず婚姻します。

そして、どんな困難があろうとも、どんな不幸が彼と私を襲うともそれに立ち向かい

必ず幸せをつかみます。

 

続く

 

 

とある科学の超荷電粒子砲Ⅱ 6話:第一章開戦前_⑥

 

8月9日(日)

 

日常生活において有能な母があらかじめ気をきかせ、外出許可を事前に

9時間延長し、朝6時に変更してくれたおかげで私と当麻は不法滞在をまぬかれ

早朝3時にゲートを通過し、帰宅できた。

 

1時間ほど仮眠し、いつもどおり5時に起きる。

2日続けてのほぼ徹夜状態だが、一仕事終えた高揚感で不思議と疲れは感じない。

私はぬるめの風呂につかり全身を伸ばし疲れをほぐす。

 

母の根回しとパパ2人の雑談により話は盛り上がり、最初の予定の2時間では終わらず、

2時間延長し、さらにもう1件はしごした。

 

娘を失う父親の尋問なんて話はどこにもなく、終始なごやかな雰囲気で終始した。

途中パパと当麻が10分ほど外にでて何やら話こんでいたようだが、当麻は

問いただしても何を語り合ったか言わなかった。

 

ただ、パパは現状を受け入れてくれたことは間違いはないだろう。

パパは大覇星祭の時に婚約式を開くことを提案してくれた。

パパは私が嫁ぐではなく、上条・御坂の両家が一体になることを

コンサルタントとして提案した。まだ若すぎる2人を4人の大人がともに支える。

パパは言わなかったが、私と当麻の背負っている過酷な運命を親もともに背負うと

言いたかったかもしれない。

 

それにしてもパパと当麻の父親がロンドンの飲み友達なんてできすぎだろう。

ママと詩菜さんがジム仲間、パパと刀夜さんが飲み友達?

話ができすぎでこんな小説がもしあるなら、ご都合設定にしか思えない。

事実は小説よりも奇なりか・・

 

ともかく、お見合いは終わり、私と当麻は若すぎる夫婦生活を法律上ではないが、両家公認の

元始めることとなった。

 

この件は、しばらくは終わり。本業回帰ね。

さあ行動開始よ。

私はPC3台と脳を直接リンクし、能力をフル稼働させて情勢分析をはじめる。

 

まずは、ばらまいた暴露情報の影響評価だな。

 

多数の国家と多数の民族が暮らす欧州で統合の象徴のEU本部とバチカンの幹部のずぶずぶの汚職や米系投資銀行との癒着の暴露はリーマンショック後、社会不安と深刻な不景気に襲われた欧州社会へ深刻な社会危機を招くだろう。暴露後先週1種間だけで、ユーロは対円で15円暴落し90円になり、ドルは75円になった。

 

粉飾決算が明確になったギリシャはついに株式市場も債権市場も閉鎖され、全銀行が営業停止になった。

 

イタリアでは大手銀行で取り付け騒ぎが発生し、首相以下複数の閣僚が逮捕された。

また、教会財産を勝手に処分する土地投機にかかわった疑いで複数の枢機卿・大司教・司教・司祭も拘束された。

 

やりすぎだな。私は自分の小細工が予想以上の反応を示したことに驚きを禁じ得ない。

 

更なる暴露も予定していたが、出す必要はなさそうだ。

タックスヘイブンでの秘密口座の政財宗教界の大物の預金残高・取引記録・脱税の証拠

だが、そこまでやれば冗談抜きに世界秩序が崩壊しかねないので封印する。

 

先物で莫大な利益を出したところで市場そのものが崩壊しては意味がない。

今日食蜂にあって対策を考えよう。

 

それにどうせ月曜日には日本銀行も介入するだろうし、週末にはG7もワシントンで開かれるだろう。儲けの半分くらい差し出して相場を支えるか。

情けは人の為ならずとも言うし。窮鼠猫を噛むともいう。賭け事は勝ちすぎても

いけない。ほどほどが一番なんだからさ・・私はPCの画面を閉じ情勢分析を中断する。

 

そろそろ配偶者を起こす時間だ。

私は声をかける 当麻・起きて・・お・き・て

寝起きの悪い配偶者はなかなか起きない。

(全く人として基礎ができてないわね、だらしがないわよ当麻)

しょうがない・・もう7時なのに以外に体力がないわね。

 

いつもなら頭髪に数十億ボルトの電撃を蓄えて威嚇するとこだが、一度当麻に泣いて

やめるように懇願されたことを思い出しやめる。

代わりに能力で筋力を上げお姫様だっこの要領で配偶者をベットから移動させる。

さすがに当麻も目を覚ます。

 

「美琴・・そんなことしなくても起きるよ」

「そう・・?起きる気配もないくせに、朝食お願いね」

「まったく人使い荒いな・・職場でも鬼上司か?」

「何よ。遅く起きたくせに、それ」

当麻は口で私の口を封じしばらくして一言いう。

「美琴は笑っている方はかわいいぞ」

 

(まったく・・当麻はずるいわ・・惚れた男にそんな事をされたら・・

  言いたいこともいえないじゃないの)

 

「ごめんね。当麻。でも休みでも規則正しく起きた方がいいわよ」

「美琴はタフだな。でも・・みんながそうじゃないことは知ったほうがいい」

「え?そう・・?当麻今日は、コンビニ弁当でいいわよ」

「いや・・それはさすがに悪い。1時間くれないか。ちゃんと作るよ」

「ありがとう。まっているわ」

 

当麻は、米をとぎを炊飯を始める。

私は当麻が日課を始めたことを確認し、書斎へ戻る。

 

・・・・・・

PCの黒の画面をつけぱなっしにしながら私は曖昧にしていた

悪夢の分析をはじめる。

それを知ればもう後には戻れないかもしれないが、配偶者を得た以上これ

以上は放置できないと判断し、調査を開始する。

 

はっきりしているのは小6の夏休みの8月の記憶が明らかに飛んでいることだ。

そして、記憶が飛んだあと、能力が格段の向上し、超荷電粒子砲を撃てるようになった。

 

小6の夏休みに何が起きたかそれがすべてか・・・

すべての記録を調べるか。

恐らく自分と学園都市にとって不都合な事実しかないだろう。だがいくら不都合な

真実でも知るべきだと私は思った。

 

私は能力をフル稼働にして書庫、研究所、ツリーダイアグラム、統括理事会、アンチスキル

あらゆるサーバを漁ってみたが何一つでてこない。

だがないことで私は確信する。記録に残せない不都合な事実、被験者の私の記憶を消すほどの

何かが行われたことは間違いないだろう。

 

これはすぐに解決しないな。まてよ、記憶を消す?

そうか・・答えは自分にありか・・。いるじゃない・・専門家がさ・・。

心の領域の専門家、機械の専門家の私と対極をなす人物食蜂を頼るか・・・。

私は方針を決めこの件は終わりと心の中で告げる。

 

当麻は、手際よく朝食を作り終え私に伝えに来た。

「美琴お待たせ」

「当麻悪いわね。朝は大変そうだし、なんなら朝はホットモットか

 コンビニ弁当でいいわよ。」

私と当麻はダイニングに着席し、純和風定食を食べ始める。味噌と目玉焼きとのり

の香ばしい香りが食欲をそそる。味噌は大根が食べやすいサイズにカットされ

お代わりを要求したくなるほどうまい。

 

「朝飯は大事なのは美琴なら知っているだろう。美琴のおかげで経済状態も安定したし、

 不幸も激減したしそのくらいやるよ。」

「ふふ当麻の不幸てなんだったのかしらね。結局は経済力と粗忽さの産物なのかもね?

 幻想殺しがあるからなんてそんな幻想は私がぶち壊すわよ」

「はは。。でもさ。。美琴が不幸になるかもな・・」

「そうね。でもそんな不幸なら全然大丈夫よ」

「美琴は前向きだな。正直まぶしいよ」

「私には当麻のほうがもっとまぶしいわ」

 

「もう美琴はかわいいな」

「当麻、食事中よ」

「悪い。でも・・・」

「ダメ・・・」

「うう・・」

「夜までダメ 今日は出勤日で私は社会人よ」

 

本当は当麻に甘えたいが、きりがなくなりそうなので心を鬼にして断る。

それに。。さっさとけりをつけたい。自分の過去に。

美琴は常盤台の夏用制服一式を取り出し外出する。

 

・・・常盤台中学・・・・

防弾仕様、防盗聴器の談話室

「久しぶりね。常盤台」

「御坂さん、まだ10日よ」

「まあまだ席はあるからね9月30日までは。ところでどう食蜂も飛び級しない?」

「無理力全開よ。御坂さんと違って私を慕う子を放置できないわよ

 で今日は何の用?」

「食蜂には感謝しているわ、欧州の件ありがとう」

「珍しい御坂さんが素直力満開なんて怪しいわね」

 

「ちょっとお願いがあるのよ。」

「なるほどね・・ツンデレ力を利用するてわけ・・」

「ツンデレ?何それ?私はいつも素直よ。でお願いというのは、

 私の記憶を覗いてほしいのよ」

「へ?御坂さんのシールドは、防御力満載で11次元までのあらゆる攻撃・干渉を

 排除するじゃない。私の能力だって例外じゃない無理よ」

 

「普通ならね。でもエクステリアならどうかしらね?」

「み・御坂さんなんでそれを?」

「さあ でも私にハッキングできないものなんてないし、電子的なロックは無意味よ」

食蜂はがたがた震えだす。

 

「御坂さん何を知っているの?」

「さあ食蜂が私の記憶を1月分小6の夏に消したくらいは知っているわよ」

「どうして気がついたの?」

「強固な自分だけの現実を持ちしかも対能力者防壁を持つ私の「自分だけの現実」を

 一部とはいえ消去できるなんて超能力者は食蜂しかしらないからね。」

「何を知りたいの?」

「真実かな・・」

「み・御坂さんは中2力満載ね・・青臭いし」

「分かっているわよ。封印された記憶なんてものにこだわる無意味さはでも

 配偶者には真実を知ってほしい」

「上条さんね。

 御坂さん、それを知ったら最悪すべてを失うかもしれないわよ」

「覚悟の上よ」

「すべてを敵に回すかもよ」

「今更だわ、当麻と婚約した以上は当然の帰結よ」

「御坂さんらしいわね。まっすぐで・・でも申し訳ないけどこの件は協力できないわ」

「予想どおりね 安心したわ。」

「え?もういいの?」

「もう必要な情報は全部入手したから」

食蜂は、美琴の自信満々の態度をいぶかしんだが、精神的な世界では圧倒的な自分に適うはずはないと動揺を隠した。

「御坂さん何を知っているの?」

「私のしでかした何かとんでもないことの記憶が消されていることよ

 でもいいわ。今はそれ以上は調べない。食蜂が関係者であることさえわかれば十分よ

 じゃ私は校長先生と渡辺先生に挨拶してくるから。今日はありがとう」

 

食蜂は美琴を見送りながら心の中で安堵の色を浮かべる。

だが・・食蜂は気がついていた。機械の世界では圧倒的な能力者の美琴が遠からず真実に

たどり着くことを。

 

(さすがに口は堅いわね。)

美琴は、お世話になった常盤台の先生方に挨拶を交わしつつ、食蜂の反応を吟味する。

多少ハッタリと推論でジャブを打ったが、おおむね反応は予想どおりだった。生体

電流を観測する限り、自分の推論はあたりという結論になる。

 

さあてと食蜂を監視するのはともかくとして、やっぱり・・あのジジイを責めるか?

SYSTEMレベル6開発の総責任者そして御坂美琴の実際の能力開発責任者

「木原幻生」を。

 

・・・・・・・・

私は仕事を終え、実験リポートを書きながら失われ記憶に考えを巡らす。ある意味

もう答えはわかっているのだ。

どうせ、SYSTEMがらみの実験が行われ、何か予想もしない失敗がおこり、関係

するデータや報告書さらに被験者である自分の記憶ごと闇に葬ったということだろう。

まあ・・いいわ。どうせ私がSYSTEMがらみのことで何かあればわかることだから。

 

私はアラームのなった監視カメラをみる。

私は、レオナルド・ダビンチ国際空港の監視カメラを見ながら、つぶやく

こんにちは「ヴェントさん」

貴女の術式は機械に通用するのかしらね・・

人はいつまで機械に勝てるのかしらね・・

興味深いわ。

 

さあそろそろ帰ろうかしら明日から忙しくなりそうだし。

私は、いつもようにひょいと研究所の屋上から自宅の屋上まで約1分で移動する。

 

「当麻ただいま」

「美琴おかえり」

当麻は見違えるほど上達したキスで口をふさぐ。

少し過去のおそらく自分の過ちで思い悩んだ心が軽くなる。

「じゃちょっとシャワー浴びてくるわね」

「ああ待っているぞ」

 

「当麻、私が実験でもしも間違って人を殺していたら許してくれる?」

「え?」

「どうやら私は小6の時人を殺したかもしれない。正直記憶も記録も何もないから

 正確なことはわからない」

「記録も記憶もないんだろう、そんなのどうでもいいじゃないか?それに学園都市での高位

 能力者の実験は生死が隣り合わせなんだろう?」

「ええそうね。」

「美琴らしくないぞ、そんなつまんないもので思い悩むなんて」

「ありがとう。」

「美琴そろそろいいか?」

「え。。そうね。待たせたもんね、じゃ」

「今朝は美琴がお姫様だっこしたから俺の番だ」

「え?腰傷めないでよ」

「美琴は重くねよ」

「そうね・・」

当麻は姫をベットに寝かせ、夜伽をはじめる。

そして、いつも以上に美琴は当麻をもとめ、早朝までいちゃいちゃを開始する。

もう・・偽りの平和は終り、本当の平和を求める戦いが始まる。そんな気がした。

1章 終り 2章 へ続く

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。